猫なので、もう働きません。

具なっしー

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柔らかい毛布の感触に包まれて、私はうとうとしていた。
目を開けると――知らない豪華な天井があった。シャンデリアすごいなぁ…日本は地震とかあったし、社畜だから、考えたこともなかった…状態を起こし…あれ、なんだか視界が猫だった頃より高いぞ?
自分の手を見て驚く。爪はない、手のひらもふわふわで――はない!なんと、私は幼女の姿になっていた!
「ま、また人間かよ!いやーーーーっ絶対嫌!社畜なんていや!お願い猫にもどってー!猫!ほんとお願い!変身!できなーいうわーーーん」
幼女に思考が引っ張られているのか涙が止まらない…

バタバタバタバタ
廊下の方から足音がする。

「だ!誰だー!なにがあった!」

執事?みたいな格好をした、銀髪、碧目の爽やかなイケメンが息を切らして駆け込んできた。手には剣を構えている。

「ーーー!?よ、幼女?」
爽やか執事は私の方を見てフレーメン反応みたいにポカーンと固まった。ぷぷぷ、猫じゃないのに笑

その背後から、あの助けてくれたイケオジも登場した。
「何があったー!俺のもふもふちゃんは無事かー!!!」
そして私を見ると、またフレーメン反応がおきて、深海のような瞳が見開かれ、口元がわずかに震えている。戦慄するような表情。

いつまでそうしているんだろうか。かれこれ5分くらい固まっている。流石に飽きてしまった私はふぁーーーとあくびをひとつ。まるでいつも通りのマイペースで伸びをする。
するとやっと現実に戻ったのか2人が質問してきた。
「あ、あのぉ…あなたは誰ですか?」
「私は助けてもらった猫です!にゃーん!!気づいたらこの姿になってましたにゃー!」
ちょっとふざけてみた。
「ね、ねこ…?じゃああなたはさっき旦那様が連れてきた獣…ねこと言うんですね。うん、耳もついているし納得です。」
さすが爽やか執事!切り替えが早い!適応能力すごい!
それに比べて恩人イケオジは、さっきからぶつぶつ言っては首を捻っている。
お、そう思っていたらこっちを向いた。
「あ、あの君は、女の子…なのかい?」
「はい!そうです。」
「何歳なのかな?」
「んー、わからないです。気づいたら森にいて猫だったので…街を見つけて何かわかるかもって忍び込もうと荷馬車に侵入して待ってたら間違えて眠っちゃって、今に至るって感じです」
「君名前は覚えている?」
私は考えた。ここでひまりと答えてもいいのだが、せっかく第二の人生なんだし、社畜とはおさらばしようって決めたから!ひまりとはお別れだ。お母さん、お父さん、素敵な名前つけてくれてありがとう。私ひまりとしてとても頑張ったよ。だからもういいよね。
「名前…わからないです」
「じゃあ、俺がつけてもいいかい?」
「はい!お願いします!!」
「よし!じゃあ…君の名前はフィオナ」
「フィオナ…うん!気に入った!ありがとう!!!」
「フィオナ…よかったら俺の養子にならないかい?」
「いいんですか?…私何も返せないのに…」
「そんなこといらないよ!フィオナは存在しているだけで素晴らしいんだから。」
「存在しているだけで…?」
「そうだよ、フィオナに会えたことが私にとって宝物なんだ、それにもふも…んんっ。とっても可愛いお耳付きだしね!何か返してくれるというなら、たまに耳を触らせてくれるとありがた…」
「旦那様…」
「じょ、冗談だよセドリック…だからそんな目で見ないで!」
「フィオナお嬢様、今日からはわたしがお世話をさせてもらいます。これからよろしくお願いします。」
「は、はい!お願いします。」
「うん、それじゃああとは、セドリックに任せるね。俺は養子の手続きを進めてくるからまた後で会おうね」
「はい!」
こうして私に新しい名前と家族、居場所ができたのだった。セドリックさんには申し訳ないけど、ぬくぬく過ごさせてもらいます!!

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