【完結】陽キャのフリした陰キャ配信者がコラボきっかけで付き合う話

柴原狂

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第一章

第5話 初コラボ開始

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 これからコラボ配信が始まる。一応、互いのチャンネルで配信をスタートする前に、二人で初めての会話をすることになった。


「初めましてノーキさん! オルです! よろしく! あ、タメ口嫌か?」


 そう。見ての通りだが俺は──このコラボを成功させるべく、超絶陽キャを演じることにしたのだ。
 理由は単純。もし素の自分でノーキと絡んで、みんなに陰キャだとバレてしまえば最後……俺がこれまで積み上げてきた人気は全て白紙に戻ると思ったからだ。

「嫌じゃないよ。初めましてノーキです。どうぞよろしく、オルさん」

 ノーキの反応を見た感じ、どうやら陽キャキャラは上手く保てているようだ。よし、かなりいい感じだぞ! 
 俺は必死に平然を装いながら、ノーキと会話を続けていく。

「ちなみにノーキさんって話題のNGとかあったりする?」

「ううん、ないよ」

「そうなんだ! いいね! 俺もないから好きなだけ質問とかしてよ」

「分かった。あと……オレの事は呼び捨てで呼んで欲しい」

「え、お……おっけい! 分かった! じゃあ俺のことも呼び捨てでいいよ」


 いきなり呼び捨てOKを貰い、思わず動揺してしまう俺を他所に──ノーキはやはり淡々としていた。


「うん。それじゃあ、そろそろ始めよう。よろしくオル」

「おう! よろしくノーキ!」


 緊張や不安もあるが、良かった……思ったより話せそうだ。


 目を合わせてるわけじゃないから大丈夫だ……! と意識し続けていたのが効いたのか、あまり緊張はしていなかった。
 そして、ノーキの静かで落ち着きのある声を聞いていると、どうにも安心感が湧き出てくるから悔しい。



 さて──こうして俺たちは互いに配信を開始することになった。


* * *

「お前ら! 遂にコラボだぞ! 紹介します。俺の記念すべき初コラボの相手は……ノーキです!!」

「よろしく」

 配信者が始まった以上、もう後戻りは出来ない。俺は口角を上げながら、いつものように元気いっぱいの声を響かせる。


『きたきたきたー!』
『やっべぇ既に腹痛てぇww』
『神回あざす!!』
『なんかオルいつもよりテンション高くね最高ww』
『オルとノーキさんの温度差がまっじで良すぎる笑!!!』


 コメントは配信が始まって間もないと言うのに、既に大盛り上がりだった。
 俺はこほん、と咳払いをすると打ち合わせしていた通りに話を進めていく。

「ノーキ、勝負しよ。1on1で負けた人はNGなしで質問に答えるってどう!?」 

「いいよ。負けない」

「言ったな? おいみんな! 俺がノーキにたくさん質問してやるから期待しとけよ!」

 今回のコラボ内容は、一対一の真剣勝負だ。時間が許す限り試合を重ね、勝った方が負けた方に何でも質問できる。


『オルがノーキさんに勝つ? 絶対ムリや笑』
『最高の企画で草』
『オル勝てんのか?w』
『神回確定!』
『オル! 漢を見せろ!』
『頑張れよ~』
『オル実力を見せてやれぇ!』


 コメント欄に応援されつつ、俺とノーキは1on1の真剣勝負を始めることになった。


 の、だが……



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