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『ぜんぶ、お前のせいだろ』
『ちっ、違う。こんな事になるなんて思って無くて……私、あの、その』
全部、私が始めた事。俺が全ての責任。だけど、口から出てくるのは言い逃ればかり。自身の言葉が一つ、一つが信じられない。
一向に反省しようとしない俺に、怒りを溜めていた海北は痺れを切らし掴み掛かろうとしてきた。
『もういい、そんな事をしても意味がない』
そう言って、私の前に立ち海北の腕を止めたのは旦那様。
『この女を庇う気か? コイツが何をしたかを分かってるだろ』
『……分かっている。済んだことに、もう無駄だと言っている』
『……くそっ』
暴言を吐き捨てた海北は掴みかかることを諦め、旦那様は海北の腕を離す。
でも、旦那様はいつもより落ち着きがあり、刺々しい声は、決して私を庇っている訳ではないと。
罰だというのに重苦しい空気に耐えられず、大事な着物は握り締め、くしゃくしゃにした。
『椿』
『はっ、はい』
穴が開くくらい床を見ていたら、旦那様が顔を上げろと言ってきた。
顔を上げれば、切り捨てられると知っていても命令に従うしか道はない。
『ーーー顔は見たくない』
『はい……』
謝罪も不要。冷たい真っ黒な瞳が二度と屋敷を跨ぐなと言っている。
その時に、私は捨てられた。
分かっていた結末、泣いては駄目だ。泣きたいのは彼女の方だから。
二人に深々と頭を下げてから、使用人達に連れられ私は静かに部屋から出て行く。
『潮時だったから、良かったじゃない』『いつまででも、役立たずを屋敷に置いてもねぇ』
屋敷の廊下を歩くたび聞こえてくるのは私の嫌味。ここを去ることは誰もが喜んだ。
私は間違えた。私はいらない存在、役にも立たない。一生の恥となるなら……
銀色を手にした椿は、最後は紅く染まる。そして、前世の記憶という名の悪夢はいつもここで終わる。
「おえっ、気持ちわる」
口に手を当て俺はベッドから飛び起きた。階段を駆け下り洗面所に向かう。そして、洗面台に酸っぱくて渋い唾液を吐き出すのだった。
「アイツに会ったからか?」
排水口に流れていく唾。
前世の夢は生々しくて気持ち悪い。重苦しい灰色の世界に、無機質な冷たさや、痛みや生温かさが夢を通して肌に伝わってきて、まるでその場にいるような感覚になる。
というのに、あの体験は何度も見せつけられるのは、少々気が滅入る。
首をさすりながら、最近悪夢を観ることは減ったと思っていたのに、雪久と逢った途端にこれだ。
やはり、俺にとってアイツは敵だな。
会うだけで疲労すると言うのに、離れていても存在を消さないから困ったものだ。
「やっぱり新しい恋だな。あの時はあの人しか居なかっただけで、さぁ」
鏡に言ってみたけど頑なに頷こうとしない。
「頑固なところはお似合いだな」
説得するより行動してみせた方が早いなと、蛇口を回して一心するに顔を洗う。
*
恋を見つけるにも、やはり出会いがなくてはいけない。
石の上に三年いても、俺の場合は辛いだけで無意味。多少無茶をしても、運命の軸を変えないと永遠に俺は彼奴に囚われる。
「ずっと、こういうのは嫌いだと思ってた」
歌と笑い声の騒がしい中、まさか来るとは思わなかったと隣に座る高校の友人は言う。
そう、ここはカラオケボックスの一室であり、合わせて数十人の男女が歌って踊って、お祭り騒ぎできる広い場。
はっきり言おうーーー、嫌いだ。庭先で涼みながら茶を飲むタイプなので、騒がしい音楽に耳がおかしくなりそうだ。
「いや、嫌いなんだけど……出会いがないかって」
「えっ、珍しぃ。なに、赤橋もとうとう恋人が恋しくなった?」
「そんな感じ」
友人とコソコソと話す。周りの音が大きいから自然とそうなった。
「じゃあ、あの子とかどう? 話しやすくていいと思うけど」
友人が指したのは液晶テレビの前で歌い踊っている女の子。
「その子は隣の男を狙っているから無理だな」
「えっ、まじか。本当だ」
騒いで歌ってように見える彼女は、隣で同じく盛り上げている彼に目線を常に送っている。騒ぎに紛れて、体に触れているのが特に分かりやすい。
「思っていたけど、赤橋ってこういうの目敏いのに、彼女いないよな」
「そう?」
「気遣いできるのに勿体無いよな。あっ、もしかして男が好きとか」
ニヤニヤと口端を上げる友人の肩を、強めに殴っておいた。「冗談に決まってるだろ」と友人は笑い飛ばす。
「おっ、つぎ俺だ。行ってくるな」
俺は軽く手を振り、友人は液晶テレビの方に小走りで向かう。
ーーー女が好きなのか、男が好きなのか。
友人に指摘されたが、本音を言うと、どっちが好きなのか未だに分からない。
前世が女性だったという記憶があるせいか、女性に対して対抗心がある。
だからいって、いざ、男と付き合うことを想像すると今の俺が嫌悪する。
でも、女の子は普通に可愛いし付き合いたいと思えるし、男は……彼奴に好意が寄せているからいけるのかもしれない。
どっちも付き合えるようなで、どっちもダメなような。自身のことなのによく分からない。
そんな事を悩んでいるうちにカラオケはお開きとなっていた。
夕暮れ時。カラオケ店の前では男女の集まりは各々行動し、一緒に帰る者もいれば、何人かでその場で喋る者もいる。
その中で、俺は当然一人で帰る。
ここまで何をしにきたのかを問いたくなるけど、集まりに参加するという事が出来たのを褒めよう。
「あの、いいかな」
帰ろうとした俺を呼び止めたのは、集まりにいた女の子の一人。
「あのさ、君ってさ」
手を合わせ、体は揺れ、どこか恥ずかしそうな女の子。これは、まさかっ。
「この前、君と会っていた人の連絡先、教えてくれないかな。むっ、無茶を言っているのは分かっているけど、どうしても知りたくて」
思惑は案の定、外れるのだった
「えっと、この前の男の子って誰」
「ほら、真っ黒な髪なのに、綺麗なストレートで、鼻は真っ直ぐとおってて、こう全体的なイメージはクールって感じの人」
「嗚呼」
雪久か。
目をキラキラさせて、頬を赤く染めながら女は話す。
「ごめん、俺も連絡先は知らないんだ。この前、ちょっと縁があっただけで、それから会ってないんだ」
「そっ、そうなんだ。残念」
肩を落とし、目に見えるぐらい落ち込む彼女。嘘は言っていない。連絡先を知っていても、教える気は毛ほどないけれど。
「はぁ、カッコよかったのに」
「ダヨネ。オレモキイトケバヨカッタ」
「何そのカタコト。男の嫉妬は醜いよ」
「ソウ、オモウ」
「何その声っ」
彼女は吹き出すように笑うと
「君って、見た目より面白いんだね」
「どういう意味だよ」
「そのままの意味だけど。ねぇ、ねぇ、連絡先を交換しよう」
彼女はポケットからスマホを取り出し始めた。
まさかの展開だったが、チャンスだと思った俺は急いで鞄からスマホを取り出す。
「じゃあ、よろしく」
「よっ、よろしく」
緊張で手間取ったが無事、お互いの連絡先を交換することが出来た。
「また、遊ぼうよ」と彼女はニコニコと手を振っては、友人と去っていく。
小さくなっていく背中を見つめながら、俺はスマホを天に掲げた。
れっ、連絡先を手に入れてしまった。
これは大きな一歩なのではと、知らない名前が入ったスマホを持つ手が震える。
そうだ、やればできる。前世とか、運命に、囚われる必要はない。私は、俺を変えられる。
心の中で大きくガッツポーズをする俺だった。
「どうした? 雪久、ボーっと立って」
「……いや、なんでもない」
無表情を張り付けた雪久は、誰が見ても静かで冷たい人だと思わせる。だが、手元からバキッと何かが欠ける音が聞こえた。
「雪久っ、スマホの画面が」
「あっ……」
「あっ、じゃねよ。何やってるんだ」
海北が言われて雪久が目線を送れば、スマホの画面が稲妻の形に割れていた。
そして、俺が女の子と連絡先を交換しているところを、遠くから雪久が見ていた事を知る由もなかった。
『ちっ、違う。こんな事になるなんて思って無くて……私、あの、その』
全部、私が始めた事。俺が全ての責任。だけど、口から出てくるのは言い逃ればかり。自身の言葉が一つ、一つが信じられない。
一向に反省しようとしない俺に、怒りを溜めていた海北は痺れを切らし掴み掛かろうとしてきた。
『もういい、そんな事をしても意味がない』
そう言って、私の前に立ち海北の腕を止めたのは旦那様。
『この女を庇う気か? コイツが何をしたかを分かってるだろ』
『……分かっている。済んだことに、もう無駄だと言っている』
『……くそっ』
暴言を吐き捨てた海北は掴みかかることを諦め、旦那様は海北の腕を離す。
でも、旦那様はいつもより落ち着きがあり、刺々しい声は、決して私を庇っている訳ではないと。
罰だというのに重苦しい空気に耐えられず、大事な着物は握り締め、くしゃくしゃにした。
『椿』
『はっ、はい』
穴が開くくらい床を見ていたら、旦那様が顔を上げろと言ってきた。
顔を上げれば、切り捨てられると知っていても命令に従うしか道はない。
『ーーー顔は見たくない』
『はい……』
謝罪も不要。冷たい真っ黒な瞳が二度と屋敷を跨ぐなと言っている。
その時に、私は捨てられた。
分かっていた結末、泣いては駄目だ。泣きたいのは彼女の方だから。
二人に深々と頭を下げてから、使用人達に連れられ私は静かに部屋から出て行く。
『潮時だったから、良かったじゃない』『いつまででも、役立たずを屋敷に置いてもねぇ』
屋敷の廊下を歩くたび聞こえてくるのは私の嫌味。ここを去ることは誰もが喜んだ。
私は間違えた。私はいらない存在、役にも立たない。一生の恥となるなら……
銀色を手にした椿は、最後は紅く染まる。そして、前世の記憶という名の悪夢はいつもここで終わる。
「おえっ、気持ちわる」
口に手を当て俺はベッドから飛び起きた。階段を駆け下り洗面所に向かう。そして、洗面台に酸っぱくて渋い唾液を吐き出すのだった。
「アイツに会ったからか?」
排水口に流れていく唾。
前世の夢は生々しくて気持ち悪い。重苦しい灰色の世界に、無機質な冷たさや、痛みや生温かさが夢を通して肌に伝わってきて、まるでその場にいるような感覚になる。
というのに、あの体験は何度も見せつけられるのは、少々気が滅入る。
首をさすりながら、最近悪夢を観ることは減ったと思っていたのに、雪久と逢った途端にこれだ。
やはり、俺にとってアイツは敵だな。
会うだけで疲労すると言うのに、離れていても存在を消さないから困ったものだ。
「やっぱり新しい恋だな。あの時はあの人しか居なかっただけで、さぁ」
鏡に言ってみたけど頑なに頷こうとしない。
「頑固なところはお似合いだな」
説得するより行動してみせた方が早いなと、蛇口を回して一心するに顔を洗う。
*
恋を見つけるにも、やはり出会いがなくてはいけない。
石の上に三年いても、俺の場合は辛いだけで無意味。多少無茶をしても、運命の軸を変えないと永遠に俺は彼奴に囚われる。
「ずっと、こういうのは嫌いだと思ってた」
歌と笑い声の騒がしい中、まさか来るとは思わなかったと隣に座る高校の友人は言う。
そう、ここはカラオケボックスの一室であり、合わせて数十人の男女が歌って踊って、お祭り騒ぎできる広い場。
はっきり言おうーーー、嫌いだ。庭先で涼みながら茶を飲むタイプなので、騒がしい音楽に耳がおかしくなりそうだ。
「いや、嫌いなんだけど……出会いがないかって」
「えっ、珍しぃ。なに、赤橋もとうとう恋人が恋しくなった?」
「そんな感じ」
友人とコソコソと話す。周りの音が大きいから自然とそうなった。
「じゃあ、あの子とかどう? 話しやすくていいと思うけど」
友人が指したのは液晶テレビの前で歌い踊っている女の子。
「その子は隣の男を狙っているから無理だな」
「えっ、まじか。本当だ」
騒いで歌ってように見える彼女は、隣で同じく盛り上げている彼に目線を常に送っている。騒ぎに紛れて、体に触れているのが特に分かりやすい。
「思っていたけど、赤橋ってこういうの目敏いのに、彼女いないよな」
「そう?」
「気遣いできるのに勿体無いよな。あっ、もしかして男が好きとか」
ニヤニヤと口端を上げる友人の肩を、強めに殴っておいた。「冗談に決まってるだろ」と友人は笑い飛ばす。
「おっ、つぎ俺だ。行ってくるな」
俺は軽く手を振り、友人は液晶テレビの方に小走りで向かう。
ーーー女が好きなのか、男が好きなのか。
友人に指摘されたが、本音を言うと、どっちが好きなのか未だに分からない。
前世が女性だったという記憶があるせいか、女性に対して対抗心がある。
だからいって、いざ、男と付き合うことを想像すると今の俺が嫌悪する。
でも、女の子は普通に可愛いし付き合いたいと思えるし、男は……彼奴に好意が寄せているからいけるのかもしれない。
どっちも付き合えるようなで、どっちもダメなような。自身のことなのによく分からない。
そんな事を悩んでいるうちにカラオケはお開きとなっていた。
夕暮れ時。カラオケ店の前では男女の集まりは各々行動し、一緒に帰る者もいれば、何人かでその場で喋る者もいる。
その中で、俺は当然一人で帰る。
ここまで何をしにきたのかを問いたくなるけど、集まりに参加するという事が出来たのを褒めよう。
「あの、いいかな」
帰ろうとした俺を呼び止めたのは、集まりにいた女の子の一人。
「あのさ、君ってさ」
手を合わせ、体は揺れ、どこか恥ずかしそうな女の子。これは、まさかっ。
「この前、君と会っていた人の連絡先、教えてくれないかな。むっ、無茶を言っているのは分かっているけど、どうしても知りたくて」
思惑は案の定、外れるのだった
「えっと、この前の男の子って誰」
「ほら、真っ黒な髪なのに、綺麗なストレートで、鼻は真っ直ぐとおってて、こう全体的なイメージはクールって感じの人」
「嗚呼」
雪久か。
目をキラキラさせて、頬を赤く染めながら女は話す。
「ごめん、俺も連絡先は知らないんだ。この前、ちょっと縁があっただけで、それから会ってないんだ」
「そっ、そうなんだ。残念」
肩を落とし、目に見えるぐらい落ち込む彼女。嘘は言っていない。連絡先を知っていても、教える気は毛ほどないけれど。
「はぁ、カッコよかったのに」
「ダヨネ。オレモキイトケバヨカッタ」
「何そのカタコト。男の嫉妬は醜いよ」
「ソウ、オモウ」
「何その声っ」
彼女は吹き出すように笑うと
「君って、見た目より面白いんだね」
「どういう意味だよ」
「そのままの意味だけど。ねぇ、ねぇ、連絡先を交換しよう」
彼女はポケットからスマホを取り出し始めた。
まさかの展開だったが、チャンスだと思った俺は急いで鞄からスマホを取り出す。
「じゃあ、よろしく」
「よっ、よろしく」
緊張で手間取ったが無事、お互いの連絡先を交換することが出来た。
「また、遊ぼうよ」と彼女はニコニコと手を振っては、友人と去っていく。
小さくなっていく背中を見つめながら、俺はスマホを天に掲げた。
れっ、連絡先を手に入れてしまった。
これは大きな一歩なのではと、知らない名前が入ったスマホを持つ手が震える。
そうだ、やればできる。前世とか、運命に、囚われる必要はない。私は、俺を変えられる。
心の中で大きくガッツポーズをする俺だった。
「どうした? 雪久、ボーっと立って」
「……いや、なんでもない」
無表情を張り付けた雪久は、誰が見ても静かで冷たい人だと思わせる。だが、手元からバキッと何かが欠ける音が聞こえた。
「雪久っ、スマホの画面が」
「あっ……」
「あっ、じゃねよ。何やってるんだ」
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