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優しい人たち
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ついに、斗希くんのお母さんと会う日がやってきた。
前日からソワソワして落ち着かない僕を、斗希くんが「大丈夫だから」って宥めてくれたけどなかなか寝付けなくて、結果として寝不足になってしまい今になって物凄い眠気に襲われてる。
でもお母さんに挨拶するんだから、そんなものに負けてはいられない。年上なんだから、しっかりしないと。
お母さんと会う為の待ち合わせ場所はなんと斗希くんのお家で、ドキドキしながら手土産持参で訪れた僕はその大きさに呆然としてた。
2階建ての、おおよそ斗希くんからは想像出来ないようなファンシーな外観に広い庭。白を基調としてて、ところどころでレンガが使われてるからまるで童話に出てきそうな可愛らしいお家だ。
花壇や植木鉢があって、春になれば花でいっぱいになりそう。
そんな中を真顔で進む斗希くんについて行き玄関へと入ると、ふわりと花のような甘めの香りが広がった。
斗希くんはムスクの香りなのに、不思議な感じ。
「おふくろ、今ちょっと出てるらしい」
「あ、そうなんだ」
「とりあえずリビングで待つか」
「うん」
いないって聞いて拍子抜けしてしまったけど、すぐに帰ってくるそうだから斗希くんの言うように待ってよう。
リビングに案内されてソファを勧められたけど、お母さんがいないのに座ってもいいのかな。というか、恋人の家って初めてだからどうしたらいいのやら。
「陽依。コーヒーと紅茶、どっちがいい?」
「あ、紅茶で⋯⋯僕も手伝う」
「いい。座ってろ」
荷物を邪魔にならないところに置いて斗希くんを追いかけたけど、あっさりと首を振られてまたソファを指差される。
でも1人で座ってるのも絶対落ち着かないから、斗希くんの邪魔にならないようにしながら傍にいたらいきなり顎が掴まれて唇が塞がれた。
「んっ」
「⋯⋯座んねぇと、このまま襲うぞ」
「す、座ってます⋯っ」
斗希くんの親指が唇を撫で、低くて色気を含んだ声に囁かれるとゾクリとお腹の下が疼く。
それでもさすがに襲われるのはマズいから慌てて首を振って離れ、柔らかいソファに座ってはみたものの気は緩められず、背筋を伸ばして固まってたら玄関の方で音がした。
ドアの開閉音、ヒールの音、それからスリッパを擦る音。
ハッとして立ち上がると同時にリビングの扉が開き、髪の長い綺麗な女の人が入ってきた。
確かにあの時、僕が見かけた人だ。
「ごめん、斗希。会社に届け物してたー⋯⋯あら」
「は、初めまして⋯!」
「はい、初めましてー。ちょっと待っててね」
「はい」
休日とはいえ忙しいのかバタバタしてるお母さんには挨拶しか出来なくて、紅茶を淹れてくれた斗希くんと並んでソファに座って待つ。
少しして、さっきよりもラフな格好をしたお母さんが「ごめんなさいね」と言いながら現れた。自分でお茶を淹れ、向かいの1人がけソファに腰を下ろす。
「改めまして。斗希の母の、風峯冬香です」
「た、小鳥遊陽依です」
向かい合って気付いたけど、顔立ちが斗希くんそっくり。違うか、斗希くんがお母さん似なんだ。
この親にしてこの子ありを体現してるなぁ。
無意識にじっと見てたらふわりと微笑まれて、慌てて顔を俯いた僕の耳にクスクスと笑い声が聞こえてくる。
は、恥ずかしい。
「それにしても、斗希はナイスバディな年上美女が好みだと勝手に思ってたんだけど⋯まさかこの子みたいにふわふわした子がタイプだったとは⋯」
「何でどいつもこいつも俺の好みを勝手に決めんだよ」
「その見た目と中身のせいじゃない?」
「ざけんな」
かくいう僕も、自分は絶対タイプじゃないだろうなって思ってたから、今だに好きになって貰えた事に驚いてる。
斗希くんが呆れて紅茶に口を付けた時、僕はハッとして置いていた手土産を持ち差し出した。中身はお母さん―冬香さんが好きだという銘菓で、これがあるとどれだけ忙しくても1日頑張れるらしい。
それを見た冬香さんが、驚きつつも受け取ってくれてホッとする。
「わざわざありがとう。そうだ、陽依くんは甘い物が好きだったわよね」
「は、はい」
「オススメのケーキ買ってきたから、一緒に食べましょう」
「あ、ありがとうございます」
そういえば好きな物聞かれて答えたっけ⋯それで本当に用意してくれるなんて、冬香さんは優しいな。
再び立ち上がり準備をしにキッチンに向かう冬香さんを手伝うべく腰を上げようとしたら、斗希くんに腕が掴まれて首を振られる。目を瞬いてると、「お前は動くな」って言われて元に戻された。
しっかり手が握られて動こうにも動けない。
冬香さんがお皿とフォークとケーキの箱を持って戻ってきて、僕と斗希くんの手が繋がれている事に気付くと数回瞬きしたあと嬉しそうに笑った。
「仲が良いようで何よりだわ」
ケーキを食べて少し話したあとお手洗いを借りて戻ってきた僕は、斗希くんと冬香さんの話が漏れ聞こえてきて思わず足を止めた。
「それにしても、斗希の恋人が男の子なんてねぇ」
「何だよ」
「だって普通は男の子だとは思わないじゃない。帰ってくるまで、どんな女の子なんだろうってちょっとワクワクしてたのよね。美人系なのか、可愛い系なのか」
それはそう。斗希くんが同性愛者ならともかく、電話で恋人の事を聞いてまさか相手が男だとは思う訳がない。
でも、やっぱり冬香さんにはガッカリされたかな。
「⋯⋯⋯」
「睨まないで。だからって別に貴方たちの関係を否定するつもりはないのよ? むしろ、斗希にも恋人とイチャイチャしたいって気持ちがあってホッとしたんだから」
「何言ってんだ」
「それに、心なしか雰囲気も柔らかくなったみたいだし?」
盗み聞きするつもりはなかったのに、入るタイミングをなくした僕はこっそりと覗いて斗希くんを見る。
こっちからは斜め後ろの姿しか見えないけど、そう言われた斗希くんが溜め息をついたのが分かった。表情が分からないから何とも言えないけと、機嫌を損ねてはいない⋯と思う。
「⋯まぁ、あいつといるとな」
「陽依くん、穏やかな子だものねぇ」
「だから、あいつじゃなきゃ駄目なんだよ」
「そう。⋯異性だろうと同性だろうと、斗希が好きになった人ならいいのよ。誰が何を言おうと、私は応援してるわ」
「⋯⋯どうも」
2人の優しい声に何だか泣きそうになる。
斗希くんを思う冬香さんの為にも、斗希くんを世界一の幸せ者にしなきゃ。
僕を好きって言ってくれる斗希くんに返せるよう、絶対に。
前日からソワソワして落ち着かない僕を、斗希くんが「大丈夫だから」って宥めてくれたけどなかなか寝付けなくて、結果として寝不足になってしまい今になって物凄い眠気に襲われてる。
でもお母さんに挨拶するんだから、そんなものに負けてはいられない。年上なんだから、しっかりしないと。
お母さんと会う為の待ち合わせ場所はなんと斗希くんのお家で、ドキドキしながら手土産持参で訪れた僕はその大きさに呆然としてた。
2階建ての、おおよそ斗希くんからは想像出来ないようなファンシーな外観に広い庭。白を基調としてて、ところどころでレンガが使われてるからまるで童話に出てきそうな可愛らしいお家だ。
花壇や植木鉢があって、春になれば花でいっぱいになりそう。
そんな中を真顔で進む斗希くんについて行き玄関へと入ると、ふわりと花のような甘めの香りが広がった。
斗希くんはムスクの香りなのに、不思議な感じ。
「おふくろ、今ちょっと出てるらしい」
「あ、そうなんだ」
「とりあえずリビングで待つか」
「うん」
いないって聞いて拍子抜けしてしまったけど、すぐに帰ってくるそうだから斗希くんの言うように待ってよう。
リビングに案内されてソファを勧められたけど、お母さんがいないのに座ってもいいのかな。というか、恋人の家って初めてだからどうしたらいいのやら。
「陽依。コーヒーと紅茶、どっちがいい?」
「あ、紅茶で⋯⋯僕も手伝う」
「いい。座ってろ」
荷物を邪魔にならないところに置いて斗希くんを追いかけたけど、あっさりと首を振られてまたソファを指差される。
でも1人で座ってるのも絶対落ち着かないから、斗希くんの邪魔にならないようにしながら傍にいたらいきなり顎が掴まれて唇が塞がれた。
「んっ」
「⋯⋯座んねぇと、このまま襲うぞ」
「す、座ってます⋯っ」
斗希くんの親指が唇を撫で、低くて色気を含んだ声に囁かれるとゾクリとお腹の下が疼く。
それでもさすがに襲われるのはマズいから慌てて首を振って離れ、柔らかいソファに座ってはみたものの気は緩められず、背筋を伸ばして固まってたら玄関の方で音がした。
ドアの開閉音、ヒールの音、それからスリッパを擦る音。
ハッとして立ち上がると同時にリビングの扉が開き、髪の長い綺麗な女の人が入ってきた。
確かにあの時、僕が見かけた人だ。
「ごめん、斗希。会社に届け物してたー⋯⋯あら」
「は、初めまして⋯!」
「はい、初めましてー。ちょっと待っててね」
「はい」
休日とはいえ忙しいのかバタバタしてるお母さんには挨拶しか出来なくて、紅茶を淹れてくれた斗希くんと並んでソファに座って待つ。
少しして、さっきよりもラフな格好をしたお母さんが「ごめんなさいね」と言いながら現れた。自分でお茶を淹れ、向かいの1人がけソファに腰を下ろす。
「改めまして。斗希の母の、風峯冬香です」
「た、小鳥遊陽依です」
向かい合って気付いたけど、顔立ちが斗希くんそっくり。違うか、斗希くんがお母さん似なんだ。
この親にしてこの子ありを体現してるなぁ。
無意識にじっと見てたらふわりと微笑まれて、慌てて顔を俯いた僕の耳にクスクスと笑い声が聞こえてくる。
は、恥ずかしい。
「それにしても、斗希はナイスバディな年上美女が好みだと勝手に思ってたんだけど⋯まさかこの子みたいにふわふわした子がタイプだったとは⋯」
「何でどいつもこいつも俺の好みを勝手に決めんだよ」
「その見た目と中身のせいじゃない?」
「ざけんな」
かくいう僕も、自分は絶対タイプじゃないだろうなって思ってたから、今だに好きになって貰えた事に驚いてる。
斗希くんが呆れて紅茶に口を付けた時、僕はハッとして置いていた手土産を持ち差し出した。中身はお母さん―冬香さんが好きだという銘菓で、これがあるとどれだけ忙しくても1日頑張れるらしい。
それを見た冬香さんが、驚きつつも受け取ってくれてホッとする。
「わざわざありがとう。そうだ、陽依くんは甘い物が好きだったわよね」
「は、はい」
「オススメのケーキ買ってきたから、一緒に食べましょう」
「あ、ありがとうございます」
そういえば好きな物聞かれて答えたっけ⋯それで本当に用意してくれるなんて、冬香さんは優しいな。
再び立ち上がり準備をしにキッチンに向かう冬香さんを手伝うべく腰を上げようとしたら、斗希くんに腕が掴まれて首を振られる。目を瞬いてると、「お前は動くな」って言われて元に戻された。
しっかり手が握られて動こうにも動けない。
冬香さんがお皿とフォークとケーキの箱を持って戻ってきて、僕と斗希くんの手が繋がれている事に気付くと数回瞬きしたあと嬉しそうに笑った。
「仲が良いようで何よりだわ」
ケーキを食べて少し話したあとお手洗いを借りて戻ってきた僕は、斗希くんと冬香さんの話が漏れ聞こえてきて思わず足を止めた。
「それにしても、斗希の恋人が男の子なんてねぇ」
「何だよ」
「だって普通は男の子だとは思わないじゃない。帰ってくるまで、どんな女の子なんだろうってちょっとワクワクしてたのよね。美人系なのか、可愛い系なのか」
それはそう。斗希くんが同性愛者ならともかく、電話で恋人の事を聞いてまさか相手が男だとは思う訳がない。
でも、やっぱり冬香さんにはガッカリされたかな。
「⋯⋯⋯」
「睨まないで。だからって別に貴方たちの関係を否定するつもりはないのよ? むしろ、斗希にも恋人とイチャイチャしたいって気持ちがあってホッとしたんだから」
「何言ってんだ」
「それに、心なしか雰囲気も柔らかくなったみたいだし?」
盗み聞きするつもりはなかったのに、入るタイミングをなくした僕はこっそりと覗いて斗希くんを見る。
こっちからは斜め後ろの姿しか見えないけど、そう言われた斗希くんが溜め息をついたのが分かった。表情が分からないから何とも言えないけと、機嫌を損ねてはいない⋯と思う。
「⋯まぁ、あいつといるとな」
「陽依くん、穏やかな子だものねぇ」
「だから、あいつじゃなきゃ駄目なんだよ」
「そう。⋯異性だろうと同性だろうと、斗希が好きになった人ならいいのよ。誰が何を言おうと、私は応援してるわ」
「⋯⋯どうも」
2人の優しい声に何だか泣きそうになる。
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