201 / 307
第2部
番外編 〈白閃法剣〉は尋ねる
しおりを挟む
〈白閃法剣ハルカ〉
北の果てを目指す休養日。
私たちは鈍らない程度に体を動かしつつ、ゆっくりと休養をしていた。
影の中の子達はほぼ出て来たがらず、唯一出て来てくれるアッシュ君も嫌々という雰囲気が強い。寒いからというのもあるが、『ここは誰かの縄張りだから』というのが一番の理由のようだ。
奥に居るのがなんなのか、とても気になりながらアッシュ君をブラッシングする。
お姉ちゃんに不要だろう?と言われた事もあるけどそんな事はない。この子も綺麗好きだし、とても喜んでいる。
「精が出るな。」
「うん。変な虫が付いちゃうと困るから。」
お茶を飲みながら見ていたお父さんが言う。
洗浄だけでも良いのだが、それだけでは落ちない虫が居るようで、昔はやたらと痒そうにする事があった。今は暇があれば念入りにブラッシングをしてあげている。背中とか自分じゃどうにもならないしね。
「魔導具のチェックはもう良いの?」
お姉ちゃんがいないと、その担当はお父さんとリリになっていた。
リリは楽しそう、というか大喜びでやっていたので、それならと溜め込んだ故障品を押し付けたら、笑顔で『怨みますよ…』とだけ言われてしまう。作業が楽しいという訳ではなかったようだ。
「リリの分もしっかり終えておいた。まあ、8割どうにもならなくて分解作業だったけどな。後でバニラにジャンクボックス送りと選別してもらうよ。」
お父さんは理由が分かっていないようなので、ただ苦笑いをするだけ。
「そうだったんだ。」
とりあえず、すっとぼけておくことにする。
旅先で私が壊しました。とは、とても言い難い…
壊れた物は盗賊、悪徳商人、貴族を懲らしめる為に利用したものばかりなので、しっかり役割を全うしてくれた。決して寝惚けて蹴り飛ばした物ばかりではない。
「そう言えば、けっこう時間掛かってるけど、ゲームでもこんな感じだったの?」
ゲームで何週間も泊まり込みというのは考えにくい。何度も通っていた言うのだから尚更だ。
「どう説明したら良いか…」
腕を組み、顎を撫でながら考え込むお父さん。何か事情が違うようだ。
余計なことは言わず、答えを待つ。
「リアルで掛かる時間は普通なら準備から後処理までで2時間、速いと15分くらいだ。
ただ、ゲームではエリアが進むと時間も勝手に進む。いや、進んでいるように感じる。ダンジョンから出ると元に戻ってたけどな。」
「なんかピンとこない。」
「まあ、事情が全然違うからな。こっちは何もない、移動するだけの場所もちゃんと通る必要があるが、ゲームはその辺りカットされてたよ。」
「そうなんだ。だから何周もやる気になれたんだね。」
「こんなキツい場所なら、一生に多くても5度くらいで十分だよ。」
「そうだよね…」
苦笑いを浮かべるお父さんに同意する。
一生に一度でも、途中で力尽きる覚悟が必要な場所だ。そんな場所を何周もするというのはやはり正気の沙汰ではないのだろう。
「でも、5度も誰が付き合ってくれるの?」
「来たこと無いヤツだよ。一度は踏破したいと思うヤツはいるだろうからな。」
「あー、そうだね。私たちが攻略したって知られたら、次はこっちに来る人が増えるのかな?」
「正攻法じゃないからどうだろうな?
状況が許せばまともに踏破しても良かったが…」
厳しい冬が早いこともあり、かなり急いだ攻略になっている。それがあの無茶なピラーでの突破だ。
ここの支配者はどんな思いで妨害していたのだろう?
「あちこちで問題が起きてるよね。もっとすんなり回れると思ってた。」
「そうだなぁ。不満は何処にでも燻っていて、いつか、誰かが解決するのを待っている状況なのかもしれないな…」
それを自分がとは言わないお父さん。
私にはそれが少し不満だった。
「お父さんなら解決できるんじゃないの?」
「オレか?あー…はっはっは。」
キョトンとした表情になってから、額に手を当てて困ったような顔で笑い出す。
「もう無理だよ。背負ってるものが多すぎる。
4人の娘、5人の嫁、6人の子供、メイドと仲間たち…
一家の事を思うと、英雄の二つ名を持つオレが無闇に政治に首を突っ込むことは出来ないんだ。」
「枷になってるってこと?」
理由が気に入らず、思わず厳しい言葉で尋ねてしまう。
だが、お父さんは大して気にした様子も見せず、笑みを浮かべて言った。
「オレには力も知恵も無いってことだよ。」
もっと言葉を重ねることも出来たはずだが、お父さんはそれだけ言ってお茶を飲み干した。
少し背を丸め、何処か寂しそうな表情からは無力に対する申し訳無さだけが伝わって来て、直視し続けられなかった…
「そっか。」
私もそれ以上の言葉が出ず、アッシュ君のブラッシングを再開する。
お父さんの言う力とは、知恵とは何なのか、考えたが答えが出るはずもなかった。
リリが作業を終え、休憩にやって来て自ら毛布に包まれる。
流れるような動作で誰も何も言わなかったが、昼寝まであまりにも自然だった。
「リリ、聞きたいこと」
「夕方にしてください。」
「…分かった。」
言い終えるより早い返事に気勢を制されてしまった。どうも旅の頃と比べてやりにくい…
お父さんと話した事について、貴族の娘のリリなら答えがあると思ったがしかたない。私もお父さんを倣って箱とピラーの掃除をしよう。
魔導具を起動して外に出ると一面の銀世界。柊お姉ちゃんがリナお母さんと動きの確認をしていた。
二人は武器は違うが、一対一の動きに関しては互いを参考にし合っている。お母さんは体術を絡めた動きをするので、完全に武器が異なるとは言い難い。
暖気の効果を上げて箱に洗浄を掛ける。海底から溜まってた汚れが落ち、新品のような手触りとなった。代わりに綺麗な雪にやたらと汚れがたまってしまったが…
わりと隙間が多い構造になっているので、そこから水などが入り込んだのだろう。ピラーも同様で、こちらもきれいになった。
愛用品が綺麗になるのはやはり気持ちいい。ただ、声に出すと梓ちゃんに『武器と防具もきれいにしましょうねー』と言われそうなので心だけに留めておく…
「だいぶ汚れてましたね…」
隣に座ったアクアも箱を出して同じ様に洗い始めた。アクアも洗浄をするとやはり汚れが落ちて足元が大変なことになる。
「ひー。海底で移動や作業に使ってたからかなぁ…」
「絵を描く時に使ってたね。」
「そうですねぇ。ライトクラフトも良いんですが、椅子にも台にもなるのは便利ですから…」
お父さんが何か終える度に洗浄を掛ける理由が分かってしまった。私も今後はそうしよう…
「でも、遥香さまにしては珍しいですね。こういうのはバニラさまか梓さまに任せると思うのですが。」
「家ならそうなんだけど、旅先だからね。梓ちゃんは装備があるし…」
そこへ箱やピラーまで任せるのは気が咎める。壊れたなら話は別だが…
「さっきも防具を広げてましたね。炉やなんかを使わずに、金属を修理、補強していくのは本当に魔法ですよね…」
「そうだね。普通の職人は設備や道具を使うし、旅先でも梓ちゃんと同じ事を出来る人は大きな都市に一人居るかどうかだったよ…」
「優れた職人というのは皆が認める所ですが、やっぱり梓さまも特別ですよね…」
「アクアがそれを言うの?」
絵を描く速さ、丁寧さは梓ちゃんの仕事と同じくらい凄い。
ただ、あまり生活に繋がらないからか、世間的な評価は高くない。いや、完成品は唯一無二の物として、とても評価されているのだが…
「実感がないんですよね。家じゃ他の絵描きの仕事を見る機会はありませんでしたし、海底じゃ絵を描く人は居ても落書きレベルでしたから…」
躊躇いなく言い切るアクア。
他人にそんな評価は私にも出来ない。いや、確かにその通りなのだが…
「メイプルもそう言ってますよ。
やっぱり競い合える人がいないと、やっていることが正しいのか不安になる時があるって。だから、ステージ前はいつも不安だって。」
「そうなんだ。いつも嬉しそうにライブに行ってたから…」
見えてない、見落としている事が多い。
昔は一家の事は何でも分かっているつもりだったが、今は解らない、見えていない事が多かった。
…知る為に旅した5年の間で、逆に知らないことが増えている気がする。
「直前までは楽しみにしてますよ。直前になると不安になるらしいです。
だから、メイプルはいつも遥香さまを羨んでますよ。戦う直前に不安になるとか無いんだろうって。」
「不安かぁ。戦う前は感じたことあんまり無いかも。積み上げてきた物が間違っていると思わないし、大きな失敗をしたこともないから。 」
「あはは。そうですよね。遥香さまが失敗するなんて想像できませんし。」
他の冒険者なら妬みに聞こえる言葉もアクアだとそう感じない。相変わらず、時に言い過ぎなくらい正直なのはよく知っている。
このメイドはお姉ちゃんと同じくらい正直で、お姉ちゃん以上に誤魔化しが苦手なのだ。どんなに見た目が大人っぽくなってもそれは変わらない。
「アクアは変わらないね。ううん。見た目は自信を付けて変わったかな?」
「えっ!?そうでしょうか…」
箱から手を離して驚くアクア。いくら見た目は大人っぽくなっても、やっぱりアクアはアクア。箱が小刻みに震えるように動いている。
その様子に笑いが堪えられなかった。
「やっぱり変わらないかも。」
「えー…」
上半身を折り曲げて、大袈裟にガッカリした様子を見せるアクア。
こういうのをいじり甲斐がある、とでも言うのだろうか。でも、反応が正直過ぎてあまり度を越えた事や何度もやるのは気が咎める。
お父さんが側に置きたがるのも分かる気がした。無意識に、だろうけど。
「みんな頼りにしてるんだから、そんなにしょげないでよ。召喚も魔法も役立ってるんだから。」
「はい…」
お姉ちゃんとは違う活躍をしているアクア。
白虎のお陰で後衛の心配はしなくて良いし、攻撃はともかく補助魔法に関してはお姉ちゃん以上に上手い気がする。
その分、ジゼルはソニアちゃんの援護に専念できてるし、リリも攻撃に意識をより割けている。
ふと視線をお母さん達の方に移した瞬間、柊お姉ちゃんがお母さんの首と腕を掴んで投げ付けていた。
呆気に取られる私たち。それはお母さんも同じだったようで、そのまま動けずにいた。
「あれ、旦那様もよく仰ってますけど、本当に分からないんですよね…
あたしも昔やられた時あんな感じでしたよ…」
「私も…」
一家の洗礼とも言える負け方だ。
リリとヒルデも、最初にやられて何が起きたか解らなかったと言っていた覚えがある。
お姉ちゃんに手を引かれて立ち上がるお母さんだが、私たちが見ていたことに気付いて恥ずかしそうにしていたので、とりあえず頷いておくことにした。
ビックリするよね。よく分かるから…
「睨まれました…」
「いや、お母さんあーいう顔だから…」
私より付き合いが長いんだから分かって上げて欲しい。
「あれも背負い投げなんでしょうかね。柔道はよく分からないのですが。」
「そういう名前の技なんだ。」
覚えておこう。何処かで頼る事もあるかもしれない。
ただ、人間相手で目の前の二人に加えて私が必要になるようなのが想像出来ないが。
「お見苦しい所を…」
珍しくお母さんが肩を落としてこちらに来た。
「そんな事ないよ。私たちもやられてるから…」
「ですねぇ…」
柊お姉ちゃんも苦笑いしながらこっちに来た。
「みんな驚き過ぎだよ。」
「そう言われましても、言葉通り気付いたら天地がひっくり返っている経験は他にありませんので…」
アクアの言葉に頷く私とお母さん。
いや、自ら天地がひっくり返る事はよくするが、ひっくり返っているのはそう経験出来ることではない。
「じゃあ、慣れないとね。」
『えー…』
とんでもない一言に思わず声が揃う私とアクア。
その様子にお姉ちゃんはクスクスと笑った。
「そろそろ戻りましょうか。汗の始末もしないといけませんし。」
「そうだね。」
お母さんの提案に賛同するお姉ちゃん。
私たちの手元見て、無言でどうするか尋ねてきた。
「うん。私たちも戻るよ。リリもそろそろ起きるかな?」
「けっこう時間が経ちましたからね。そろそろ起きると思いますよ。」
残りの箱とピラーも手早く洗浄し、立ち上がる。
「意外と汚れる物なのですね…」
「そうだね。扱いきれないからしまいっぱなしだよ…」
バニラお姉ちゃんが近接戦闘のスペシャリストと呼ぶ二人だが、外で箱とピラーを使っている姿は見ていない。ライトクラフトもジャンプと落下の補助で使う事が多く、飛ぶと言うより跳んでいる印象が強かった。
やはり、魔法への適正の差だろうか。魔力は二人とも非常に強く大きいのだが…
「これで終わり。リリ、起きてると良いな。」
「何か尋ねたいことがあるのですか?」
首を傾げて尋ねてくるお母さん。
答えるべきか悩んだけど、ここはちゃんと言葉にしておこう。
「お父さんが持ってない、政治に関する力や知恵ってなんだろうと思って。」
「それは…」
顔をしかめるお母さん。お姉ちゃんとアクアも困った表情を浮かべている。
この三人もどうやら解らない事だったようだ。
「難しい質問ですね…」
そう言って、リリがソニアちゃんを手招きした。
お父さんが居ないタイミングで、聞かれないように防音の魔導具も使っているので声は届いていない。
改めてお父さんとのやり取りを説明し、どういう事か尋ねた。
「そんな事を言っていたのですか…
でも、そうですね。その通りだと思います。」
腕だけでなく脚まで組んで頷くリリ。
旅暮らしで知ったが、このポーズはしっかり話すぞ、という事らしい。ソニアちゃんも珍しく腕組みをしているくらいだ。
「それは私たちがいるから?」
「そうとも言えますね。」
「…そっか。やっぱりお父さんにとっては枷なのかな?」
「あ、ちがいますよ。多分、一番の理由は土地もなければ強い人脈も無いからだと思います。」
「陛下やドートレス卿じゃダメなの?」
「ハルカさんにそんな呼ばれ方されたら、お父様卒倒してしまいそうですわ…」
苦笑いのソニアちゃん。
「ドートレス卿、若いからお爺ちゃんって呼びにくくて…
フェルナンドさんくらいならお爺ちゃんって呼べるけど。」
「気持ちは分かります。
私も末の方なので、あの方がお爺様と呼ばれるのはどうも…」
リリも同意してくれる。
エルフという長生きの種族であっても、ドートレス卿をお爺ちゃんとは呼びにくい感覚は分かってくれるようだ。
「陛下はカウント出来ませんね。住民全員が臣民みたいなものですので。
ドートレス卿はやり手ですが…」
「お姉様の言葉を借りるなら、土地もない木っ端貴族ですので…」
「そっかー…」
知り合いが偉すぎて当てに出来ないという事だろうか?
お父さんの人付き合いは歪すぎる。
「あ、でも、南部の伯爵がいましたね。」
「お父さん、利用したくないんじゃないかな。英雄の件で迷惑掛けたって思ってそうだし…」
「きっとお互いにそう思っていますわ。どちらが悪いという話ではありませんのに…」
お父さんは体をダメにしながら伯爵領を守ったし、伯爵はお父さんへのお詫びの年金という形で私たちの冒険の初期資金の融通をしてくれたようなものだ。そのせいでお互いに遠慮しているようにも思える。
ただ、お姉ちゃんが新技術の実験場にしているという風の噂を聞いているが…
「だから、政治の場に出る為の基礎がございませんし、何より冒険者を続ける以上は領地を得ても維持し続ける事が出来ません。
力がないとはそういう事ではないでしょうか?」
「じゃあ、知恵は?」
「冒険者を続けながら、政治を行う良案が浮かばないということでしょうか?」
「そっか。」
確かに難しい。
あまり領地に居ない領主に、臣下も剣を捧げたいと思うだろうか?そんな領地では、領民も安心して暮らせないのではないだろうか?
そう考えると、やはり冒険者に領主は向いていないとしか思えない…
「まあ、臣下に丸投げする領主も居ますので、それを厭わなければという所でしょうが、ハルカはそんなヒガン様を認められますか?」
「…ううん。」
軽蔑してしまう気がする。
「恐らく、一家は緩やかにバラバラになってしまうでしょう。私はどうあろうとヒガン様についていきますが。」
背筋を伸ばし、そう宣言するリリ。
何がどうしてそこまでお父さんに惹き付けられるのかよく分からない…
「リリさんは一途ですわね。」
「ええ、そうですとも。
それに、私もこの一家以外で思うような働きが出来るとは思っていませんからね。」
「お兄様とバニラ様の下以外では、エディアーナ商会くらいしか存分に能力を発揮出来ないでしょうし…」
同感だ。
特に私は今の一家以外に所属できる気がしない。もし、他に所属しても、敵対組織を崩壊する為に送り込まれる事の繰り返しになりそうである…
「それはみんな一緒ですよ。他では持て余すだけで、今日までの訓練や苦労は無駄になるだけですからね。
分かっているからこそ、何処までもついていくしかありませんから。」
「そうですわね…」
ソニアちゃんの言葉を最後に3人での話し合いは終了する。
ちゃんとした答えが得られたかは分からないが、私の中で考えを整理する良い切っ掛けになった。
この問題は今の私には手に余る。今は疑問や懸念を振り払い、北の果ての踏破についてのみ考えるよう思考を切り替える事にした。
北の果てを目指す休養日。
私たちは鈍らない程度に体を動かしつつ、ゆっくりと休養をしていた。
影の中の子達はほぼ出て来たがらず、唯一出て来てくれるアッシュ君も嫌々という雰囲気が強い。寒いからというのもあるが、『ここは誰かの縄張りだから』というのが一番の理由のようだ。
奥に居るのがなんなのか、とても気になりながらアッシュ君をブラッシングする。
お姉ちゃんに不要だろう?と言われた事もあるけどそんな事はない。この子も綺麗好きだし、とても喜んでいる。
「精が出るな。」
「うん。変な虫が付いちゃうと困るから。」
お茶を飲みながら見ていたお父さんが言う。
洗浄だけでも良いのだが、それだけでは落ちない虫が居るようで、昔はやたらと痒そうにする事があった。今は暇があれば念入りにブラッシングをしてあげている。背中とか自分じゃどうにもならないしね。
「魔導具のチェックはもう良いの?」
お姉ちゃんがいないと、その担当はお父さんとリリになっていた。
リリは楽しそう、というか大喜びでやっていたので、それならと溜め込んだ故障品を押し付けたら、笑顔で『怨みますよ…』とだけ言われてしまう。作業が楽しいという訳ではなかったようだ。
「リリの分もしっかり終えておいた。まあ、8割どうにもならなくて分解作業だったけどな。後でバニラにジャンクボックス送りと選別してもらうよ。」
お父さんは理由が分かっていないようなので、ただ苦笑いをするだけ。
「そうだったんだ。」
とりあえず、すっとぼけておくことにする。
旅先で私が壊しました。とは、とても言い難い…
壊れた物は盗賊、悪徳商人、貴族を懲らしめる為に利用したものばかりなので、しっかり役割を全うしてくれた。決して寝惚けて蹴り飛ばした物ばかりではない。
「そう言えば、けっこう時間掛かってるけど、ゲームでもこんな感じだったの?」
ゲームで何週間も泊まり込みというのは考えにくい。何度も通っていた言うのだから尚更だ。
「どう説明したら良いか…」
腕を組み、顎を撫でながら考え込むお父さん。何か事情が違うようだ。
余計なことは言わず、答えを待つ。
「リアルで掛かる時間は普通なら準備から後処理までで2時間、速いと15分くらいだ。
ただ、ゲームではエリアが進むと時間も勝手に進む。いや、進んでいるように感じる。ダンジョンから出ると元に戻ってたけどな。」
「なんかピンとこない。」
「まあ、事情が全然違うからな。こっちは何もない、移動するだけの場所もちゃんと通る必要があるが、ゲームはその辺りカットされてたよ。」
「そうなんだ。だから何周もやる気になれたんだね。」
「こんなキツい場所なら、一生に多くても5度くらいで十分だよ。」
「そうだよね…」
苦笑いを浮かべるお父さんに同意する。
一生に一度でも、途中で力尽きる覚悟が必要な場所だ。そんな場所を何周もするというのはやはり正気の沙汰ではないのだろう。
「でも、5度も誰が付き合ってくれるの?」
「来たこと無いヤツだよ。一度は踏破したいと思うヤツはいるだろうからな。」
「あー、そうだね。私たちが攻略したって知られたら、次はこっちに来る人が増えるのかな?」
「正攻法じゃないからどうだろうな?
状況が許せばまともに踏破しても良かったが…」
厳しい冬が早いこともあり、かなり急いだ攻略になっている。それがあの無茶なピラーでの突破だ。
ここの支配者はどんな思いで妨害していたのだろう?
「あちこちで問題が起きてるよね。もっとすんなり回れると思ってた。」
「そうだなぁ。不満は何処にでも燻っていて、いつか、誰かが解決するのを待っている状況なのかもしれないな…」
それを自分がとは言わないお父さん。
私にはそれが少し不満だった。
「お父さんなら解決できるんじゃないの?」
「オレか?あー…はっはっは。」
キョトンとした表情になってから、額に手を当てて困ったような顔で笑い出す。
「もう無理だよ。背負ってるものが多すぎる。
4人の娘、5人の嫁、6人の子供、メイドと仲間たち…
一家の事を思うと、英雄の二つ名を持つオレが無闇に政治に首を突っ込むことは出来ないんだ。」
「枷になってるってこと?」
理由が気に入らず、思わず厳しい言葉で尋ねてしまう。
だが、お父さんは大して気にした様子も見せず、笑みを浮かべて言った。
「オレには力も知恵も無いってことだよ。」
もっと言葉を重ねることも出来たはずだが、お父さんはそれだけ言ってお茶を飲み干した。
少し背を丸め、何処か寂しそうな表情からは無力に対する申し訳無さだけが伝わって来て、直視し続けられなかった…
「そっか。」
私もそれ以上の言葉が出ず、アッシュ君のブラッシングを再開する。
お父さんの言う力とは、知恵とは何なのか、考えたが答えが出るはずもなかった。
リリが作業を終え、休憩にやって来て自ら毛布に包まれる。
流れるような動作で誰も何も言わなかったが、昼寝まであまりにも自然だった。
「リリ、聞きたいこと」
「夕方にしてください。」
「…分かった。」
言い終えるより早い返事に気勢を制されてしまった。どうも旅の頃と比べてやりにくい…
お父さんと話した事について、貴族の娘のリリなら答えがあると思ったがしかたない。私もお父さんを倣って箱とピラーの掃除をしよう。
魔導具を起動して外に出ると一面の銀世界。柊お姉ちゃんがリナお母さんと動きの確認をしていた。
二人は武器は違うが、一対一の動きに関しては互いを参考にし合っている。お母さんは体術を絡めた動きをするので、完全に武器が異なるとは言い難い。
暖気の効果を上げて箱に洗浄を掛ける。海底から溜まってた汚れが落ち、新品のような手触りとなった。代わりに綺麗な雪にやたらと汚れがたまってしまったが…
わりと隙間が多い構造になっているので、そこから水などが入り込んだのだろう。ピラーも同様で、こちらもきれいになった。
愛用品が綺麗になるのはやはり気持ちいい。ただ、声に出すと梓ちゃんに『武器と防具もきれいにしましょうねー』と言われそうなので心だけに留めておく…
「だいぶ汚れてましたね…」
隣に座ったアクアも箱を出して同じ様に洗い始めた。アクアも洗浄をするとやはり汚れが落ちて足元が大変なことになる。
「ひー。海底で移動や作業に使ってたからかなぁ…」
「絵を描く時に使ってたね。」
「そうですねぇ。ライトクラフトも良いんですが、椅子にも台にもなるのは便利ですから…」
お父さんが何か終える度に洗浄を掛ける理由が分かってしまった。私も今後はそうしよう…
「でも、遥香さまにしては珍しいですね。こういうのはバニラさまか梓さまに任せると思うのですが。」
「家ならそうなんだけど、旅先だからね。梓ちゃんは装備があるし…」
そこへ箱やピラーまで任せるのは気が咎める。壊れたなら話は別だが…
「さっきも防具を広げてましたね。炉やなんかを使わずに、金属を修理、補強していくのは本当に魔法ですよね…」
「そうだね。普通の職人は設備や道具を使うし、旅先でも梓ちゃんと同じ事を出来る人は大きな都市に一人居るかどうかだったよ…」
「優れた職人というのは皆が認める所ですが、やっぱり梓さまも特別ですよね…」
「アクアがそれを言うの?」
絵を描く速さ、丁寧さは梓ちゃんの仕事と同じくらい凄い。
ただ、あまり生活に繋がらないからか、世間的な評価は高くない。いや、完成品は唯一無二の物として、とても評価されているのだが…
「実感がないんですよね。家じゃ他の絵描きの仕事を見る機会はありませんでしたし、海底じゃ絵を描く人は居ても落書きレベルでしたから…」
躊躇いなく言い切るアクア。
他人にそんな評価は私にも出来ない。いや、確かにその通りなのだが…
「メイプルもそう言ってますよ。
やっぱり競い合える人がいないと、やっていることが正しいのか不安になる時があるって。だから、ステージ前はいつも不安だって。」
「そうなんだ。いつも嬉しそうにライブに行ってたから…」
見えてない、見落としている事が多い。
昔は一家の事は何でも分かっているつもりだったが、今は解らない、見えていない事が多かった。
…知る為に旅した5年の間で、逆に知らないことが増えている気がする。
「直前までは楽しみにしてますよ。直前になると不安になるらしいです。
だから、メイプルはいつも遥香さまを羨んでますよ。戦う直前に不安になるとか無いんだろうって。」
「不安かぁ。戦う前は感じたことあんまり無いかも。積み上げてきた物が間違っていると思わないし、大きな失敗をしたこともないから。 」
「あはは。そうですよね。遥香さまが失敗するなんて想像できませんし。」
他の冒険者なら妬みに聞こえる言葉もアクアだとそう感じない。相変わらず、時に言い過ぎなくらい正直なのはよく知っている。
このメイドはお姉ちゃんと同じくらい正直で、お姉ちゃん以上に誤魔化しが苦手なのだ。どんなに見た目が大人っぽくなってもそれは変わらない。
「アクアは変わらないね。ううん。見た目は自信を付けて変わったかな?」
「えっ!?そうでしょうか…」
箱から手を離して驚くアクア。いくら見た目は大人っぽくなっても、やっぱりアクアはアクア。箱が小刻みに震えるように動いている。
その様子に笑いが堪えられなかった。
「やっぱり変わらないかも。」
「えー…」
上半身を折り曲げて、大袈裟にガッカリした様子を見せるアクア。
こういうのをいじり甲斐がある、とでも言うのだろうか。でも、反応が正直過ぎてあまり度を越えた事や何度もやるのは気が咎める。
お父さんが側に置きたがるのも分かる気がした。無意識に、だろうけど。
「みんな頼りにしてるんだから、そんなにしょげないでよ。召喚も魔法も役立ってるんだから。」
「はい…」
お姉ちゃんとは違う活躍をしているアクア。
白虎のお陰で後衛の心配はしなくて良いし、攻撃はともかく補助魔法に関してはお姉ちゃん以上に上手い気がする。
その分、ジゼルはソニアちゃんの援護に専念できてるし、リリも攻撃に意識をより割けている。
ふと視線をお母さん達の方に移した瞬間、柊お姉ちゃんがお母さんの首と腕を掴んで投げ付けていた。
呆気に取られる私たち。それはお母さんも同じだったようで、そのまま動けずにいた。
「あれ、旦那様もよく仰ってますけど、本当に分からないんですよね…
あたしも昔やられた時あんな感じでしたよ…」
「私も…」
一家の洗礼とも言える負け方だ。
リリとヒルデも、最初にやられて何が起きたか解らなかったと言っていた覚えがある。
お姉ちゃんに手を引かれて立ち上がるお母さんだが、私たちが見ていたことに気付いて恥ずかしそうにしていたので、とりあえず頷いておくことにした。
ビックリするよね。よく分かるから…
「睨まれました…」
「いや、お母さんあーいう顔だから…」
私より付き合いが長いんだから分かって上げて欲しい。
「あれも背負い投げなんでしょうかね。柔道はよく分からないのですが。」
「そういう名前の技なんだ。」
覚えておこう。何処かで頼る事もあるかもしれない。
ただ、人間相手で目の前の二人に加えて私が必要になるようなのが想像出来ないが。
「お見苦しい所を…」
珍しくお母さんが肩を落としてこちらに来た。
「そんな事ないよ。私たちもやられてるから…」
「ですねぇ…」
柊お姉ちゃんも苦笑いしながらこっちに来た。
「みんな驚き過ぎだよ。」
「そう言われましても、言葉通り気付いたら天地がひっくり返っている経験は他にありませんので…」
アクアの言葉に頷く私とお母さん。
いや、自ら天地がひっくり返る事はよくするが、ひっくり返っているのはそう経験出来ることではない。
「じゃあ、慣れないとね。」
『えー…』
とんでもない一言に思わず声が揃う私とアクア。
その様子にお姉ちゃんはクスクスと笑った。
「そろそろ戻りましょうか。汗の始末もしないといけませんし。」
「そうだね。」
お母さんの提案に賛同するお姉ちゃん。
私たちの手元見て、無言でどうするか尋ねてきた。
「うん。私たちも戻るよ。リリもそろそろ起きるかな?」
「けっこう時間が経ちましたからね。そろそろ起きると思いますよ。」
残りの箱とピラーも手早く洗浄し、立ち上がる。
「意外と汚れる物なのですね…」
「そうだね。扱いきれないからしまいっぱなしだよ…」
バニラお姉ちゃんが近接戦闘のスペシャリストと呼ぶ二人だが、外で箱とピラーを使っている姿は見ていない。ライトクラフトもジャンプと落下の補助で使う事が多く、飛ぶと言うより跳んでいる印象が強かった。
やはり、魔法への適正の差だろうか。魔力は二人とも非常に強く大きいのだが…
「これで終わり。リリ、起きてると良いな。」
「何か尋ねたいことがあるのですか?」
首を傾げて尋ねてくるお母さん。
答えるべきか悩んだけど、ここはちゃんと言葉にしておこう。
「お父さんが持ってない、政治に関する力や知恵ってなんだろうと思って。」
「それは…」
顔をしかめるお母さん。お姉ちゃんとアクアも困った表情を浮かべている。
この三人もどうやら解らない事だったようだ。
「難しい質問ですね…」
そう言って、リリがソニアちゃんを手招きした。
お父さんが居ないタイミングで、聞かれないように防音の魔導具も使っているので声は届いていない。
改めてお父さんとのやり取りを説明し、どういう事か尋ねた。
「そんな事を言っていたのですか…
でも、そうですね。その通りだと思います。」
腕だけでなく脚まで組んで頷くリリ。
旅暮らしで知ったが、このポーズはしっかり話すぞ、という事らしい。ソニアちゃんも珍しく腕組みをしているくらいだ。
「それは私たちがいるから?」
「そうとも言えますね。」
「…そっか。やっぱりお父さんにとっては枷なのかな?」
「あ、ちがいますよ。多分、一番の理由は土地もなければ強い人脈も無いからだと思います。」
「陛下やドートレス卿じゃダメなの?」
「ハルカさんにそんな呼ばれ方されたら、お父様卒倒してしまいそうですわ…」
苦笑いのソニアちゃん。
「ドートレス卿、若いからお爺ちゃんって呼びにくくて…
フェルナンドさんくらいならお爺ちゃんって呼べるけど。」
「気持ちは分かります。
私も末の方なので、あの方がお爺様と呼ばれるのはどうも…」
リリも同意してくれる。
エルフという長生きの種族であっても、ドートレス卿をお爺ちゃんとは呼びにくい感覚は分かってくれるようだ。
「陛下はカウント出来ませんね。住民全員が臣民みたいなものですので。
ドートレス卿はやり手ですが…」
「お姉様の言葉を借りるなら、土地もない木っ端貴族ですので…」
「そっかー…」
知り合いが偉すぎて当てに出来ないという事だろうか?
お父さんの人付き合いは歪すぎる。
「あ、でも、南部の伯爵がいましたね。」
「お父さん、利用したくないんじゃないかな。英雄の件で迷惑掛けたって思ってそうだし…」
「きっとお互いにそう思っていますわ。どちらが悪いという話ではありませんのに…」
お父さんは体をダメにしながら伯爵領を守ったし、伯爵はお父さんへのお詫びの年金という形で私たちの冒険の初期資金の融通をしてくれたようなものだ。そのせいでお互いに遠慮しているようにも思える。
ただ、お姉ちゃんが新技術の実験場にしているという風の噂を聞いているが…
「だから、政治の場に出る為の基礎がございませんし、何より冒険者を続ける以上は領地を得ても維持し続ける事が出来ません。
力がないとはそういう事ではないでしょうか?」
「じゃあ、知恵は?」
「冒険者を続けながら、政治を行う良案が浮かばないということでしょうか?」
「そっか。」
確かに難しい。
あまり領地に居ない領主に、臣下も剣を捧げたいと思うだろうか?そんな領地では、領民も安心して暮らせないのではないだろうか?
そう考えると、やはり冒険者に領主は向いていないとしか思えない…
「まあ、臣下に丸投げする領主も居ますので、それを厭わなければという所でしょうが、ハルカはそんなヒガン様を認められますか?」
「…ううん。」
軽蔑してしまう気がする。
「恐らく、一家は緩やかにバラバラになってしまうでしょう。私はどうあろうとヒガン様についていきますが。」
背筋を伸ばし、そう宣言するリリ。
何がどうしてそこまでお父さんに惹き付けられるのかよく分からない…
「リリさんは一途ですわね。」
「ええ、そうですとも。
それに、私もこの一家以外で思うような働きが出来るとは思っていませんからね。」
「お兄様とバニラ様の下以外では、エディアーナ商会くらいしか存分に能力を発揮出来ないでしょうし…」
同感だ。
特に私は今の一家以外に所属できる気がしない。もし、他に所属しても、敵対組織を崩壊する為に送り込まれる事の繰り返しになりそうである…
「それはみんな一緒ですよ。他では持て余すだけで、今日までの訓練や苦労は無駄になるだけですからね。
分かっているからこそ、何処までもついていくしかありませんから。」
「そうですわね…」
ソニアちゃんの言葉を最後に3人での話し合いは終了する。
ちゃんとした答えが得られたかは分からないが、私の中で考えを整理する良い切っ掛けになった。
この問題は今の私には手に余る。今は疑問や懸念を振り払い、北の果ての踏破についてのみ考えるよう思考を切り替える事にした。
0
あなたにおすすめの小説
不死身のボッカ
暁丸
ファンタジー
逓信(ていしん)ギルドに所属する甲殻人ボッカ。歩荷(ぼっか=運搬人)だからボッカと素性を隠す特急便の運搬人。
小柄な身体に見合わぬ怪力、疾風のスピードと疲れ知らずのスタミナで、野を越え山越え荷物を運ぶ。
逓信ギルドの運搬人になったのは、危険な迷宮には入りたく無いから。面倒と危険を避けてすんなり仕事を終わらせたいのに、時にギルド支部長に命じられ行きたくも無い魔獣狩りの運搬人として駆り出される。
割とチートな身体能力を持ちながら、戦闘能力はからっきしで過剰な期待はされたく無い。こんな殺伐とした異世界生活なんかとっとと終わらせて眠るように死にたいと願う、そんな<不死身の歩荷>のお話。
※種族名とか用語は前作と共通にしてますが、別の世界の物語です。世界観も若干違います。
※「歩荷」とは一般的にいう「ポーター」のことですが、長距離運送も兼任しています。
※作者が設定厨なので、時々本筋に関係ない解説回が入ります。
※第16回ファンタジー小説大賞にエントリーしてみました。
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる