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第14章 四度目の春、帝国は
第370話 頑張る衛兵さん、尻込みする領主、そして小悪党は…
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さて、領主は今非常に困っていると思うの、目の前には『色の黒い人』であったものが二体骸を晒しているはず、周囲にはケントニスさんから領主に宛てられた命をしっかりと聞いてしまった大勢の民衆の目がある。
領主は忌々しげに「うぐぐっ」っと歯噛みをするが、深く深呼吸をすると、
「衛兵隊長、職務に忠実なその態度、誠に天晴れである。
今後とも、しっかりと職務に励むのだぞ。」
と言って、その場を収めることにしたようだ。
甚だ不本意だけど、この場はそう言って逃れようという雰囲気が滲み出ている口調だったの。
そうだよね、ここで衛兵隊長を叱責すると民衆の不満が領主にぶつけられるかも知れないものね。
賢明な判断だと思うよ。
ところが、この場はそこでは終らないんだよね。
「はっ!お褒めに預かり光栄でございます。
私奴を始め衛兵隊一同は片時もこの店の警護を欠かさず、その営業を妨害する者があれば、如何なる者であろうとも厳しく処断することをここに誓います。」
領主の言葉を受けて衛兵隊長は周囲に響き渡るように声高々に宣誓したの。
因みに、これって昨日衛兵隊に挨拶に行った時に打ち合わせてあったのよね。
領主がその場を取り繕うために迎合するようなことを言ったら、更に追い討ちをかけて後に引けないようにするって。
追い詰められた領主は絶望を露わにするが、声を絞り出すように言ったの。
「うむ、大儀である。
今後とも職務を励行することを期待しておるぞ。」
うん大変良く出来ました、領主さん。言質は取ったよ、もう後には引けないよね。
一緒に、『黒の使徒』をこの町から排除できるように頑張ろうね。
**********
領主は衛兵隊長に二体の骸をキチンと片付けて置くように指示をして肩を落として引き上げて行った。
どっちつかずの風見鶏を決め込むつもりだったのに、なし崩し的に民衆側に引き入れられたのだから気落ちするのも当然だよね。
今まで皇帝の威をかって力を振るってきた『黒の使徒』に歯向かおうと言うのだからね。
わたしからは見えないが、衛兵さんたちは二体の骸を麻でできた遺体袋に詰め込んで何処かへ持っていくようだ。
デニスさんの話では、罪人として処刑されたものは供養してもらえず、罪人用の共同墓地に無造作に埋められるのだって。死罪になるほどの重罪人は死後も苦しむようになんだって、怖いね…。
さて、その罪人用の共同墓地なんだけど町の外にあるらしいの。
だけど、何故か遺体袋を担いだ衛兵さんは目抜き通りを町の中心に向かって歩いていく。
周囲の野次馬もそれに気付いたようで、ぞろぞろと衛兵の後を付いて行ったの。
わたし達も興味を引かれて見に行くと、町の中心街に建つ一際立派な建物の前まで来たの。
衛兵さんは、その建物の扉を開けるといきなり遺体袋を投げ込んだの、ビックリした……。
遠巻きの様子を見ていると建物の奥から出てきた数人の『色の黒い人』が、なにやら喚いている。
そして、遺体袋の中を確認した者からここまで聞こえるような怒声が上がったの。
「これはてめえらがやったのか!
俺達に手を出すとどういう了見だ、こんなことをしてタダでは済まねえのは分かってんだろうな!」
如何にも三下らしいセリフを投げ付けられた衛兵さんが淡々とした口調で言った。
「この二人は、我々が警護していた店舗で営業妨害を働いたのだ。
我々としても手荒なことはしたくないので、一度は警告をしたのだが。
警告に従わなかったため、やむをえず切り捨てることになった。
皇太子殿下からの御下命があるのでな。
我々としても無用な殺生はしたくないので、こうして警告に来たのだ。
今後、あの穀物商に対し営業妨害を行えばこの通り厳罰に処すので覚悟しておくように。
遺体は返すので丁重に弔ってやればよい。」
今まで、衛兵が奴らに歯向かう事はなかったのだろう、衛兵さんから毅然とした態度で言い返され奴らは戸惑っているみたい。
しかし、気の荒い奴はいるもので、空気を読まずに衛兵に殴りかかった愚か者がいた。
「ふざけるな、この町は俺達シュバーツアポステル商会のシマだ、後から入っていた奴らに好き勝手に商売させる訳があるか!」
そう啖呵を切りながら衛兵さんに殴りかかる愚か者を、なんと衛兵さんは斬って捨てた。
「ぎゃああああぁ!」
その場に崩れ落ちる愚か者、どうやら衛兵さんも殺す気は無いようで斬りつけたのはなぐってきた方の腕みたい。愚か者は腕を抱えて蹲っている。
「我々は本気で取り締まると言っているだろう。
本来、衛兵に暴力を振るうというのは切り捨てられても文句が言えないことなのだぞ。
今まで、領主様の指示でおまえ達には手を出すなということだったので、我慢していたのだ。
別におまえ達が怖かった訳ではないので、勘違いしないでいただきたい。
ちゃんと警告はしたからな、今後は気をつけてくれよ。」
斬り捨てた男を見もせずにシュバーツアポステル商会の連中に淡々と話す衛兵さんの態度に、さしものシュバーツアポステル商会の連中も衛兵が本気で自分達を取り締まるつもりであることを悟ったようだね。連中は顔色を失って呆然と立ち尽くしている。
これはかなり効いたと思うよ、少なくても嫌がらせを実行している三下にはかなりの牽制になったと思う。
さて、ヘスリヒをはじめとする幹部連中はどう出てくるのかな?
**********
その夜、監視をお願いしたおチビちゃん達から報告があった。
ヘスリヒは、領主のところへ苦情を言いに行ったらしい。
怒りに顔を真っ赤にして、声を荒げて領主に詰め寄ったそうだ。
「どうしてくれるんだ!
おまえのところの衛兵が俺の手先を二人も斬り殺したのだぞ。
しかも、俺の事務所に死体を投げ込むわ、もう一人重傷を負わせるわで一体どうなっているんだ。
あんた、まさか、俺達を裏切るんじゃないだろうな。」
苦言を呈された領主は果敢に言い返したそうだ。
「ふざけるな、儂はあの店には手を出さん方が良いと忠告しただろうが。
あいつら、皇太子の意を汲んでおまえらを潰しに掛かっているんだ。
あいつらは用意周到に衛兵まで抱きこんだのだ、衛兵には皇太子から直々におまえらを取り締まれと言う命が下っている。
もう、儂が口出しできる状況ではないのだ。
いいか、もう一度言うぞ、あの店には手を出すな。」
ヘスリヒは領主の忠告に耳を貸す気は全く無いようで、
「冗談じゃない、俺達は帝国を統べる『黒の使徒』なんだぞ、皇太子なんかに舐められてなるものか。
大体、衛兵風情が皇太子の命があるから俺達に楯突こうだと、ふざけるのも大概にしろよ。」
って言ったんだって。
「おまえらが常日頃そんな態度だから、衛兵達の恨みを買うのだ。
衛兵たちは、皇太子のお墨付きがあるのを良いことに本気でおまえらと事を構えるつもりだぞ。
もう、儂には手が付けられん、何か問題が起こっても儂はおまえらを庇うことは出来ないからな。
そう心して置けよ。」
「ふん、臆病風に吹かれおって。
わかった、こっちはこっちで勝手にやらせてもらうぞ。
ただし、あいつらの件が片付いたら、あんたにもそれなりの代償は払ってもらうからな。」
ヘスリヒはそんな捨て言葉を残して領主の下を去ったのだって。
自分の事務所に戻ったヘスリヒは部下を呼んで、この店をどうやって撤退させるかの相談をしたみたいなの。
そして、おチビちゃんが聞いてきたヘスリヒの企みとは、わたし達にとって都合の良いことだった。
なんで、あいつらはこちらの思うツボに嵌まってくれるのかな?
まあ、手っ取り早くていいのだけど……。
わたし達はおチビちゃんが持ってきてくれた情報を基に対策を立てることにしたの。
領主は忌々しげに「うぐぐっ」っと歯噛みをするが、深く深呼吸をすると、
「衛兵隊長、職務に忠実なその態度、誠に天晴れである。
今後とも、しっかりと職務に励むのだぞ。」
と言って、その場を収めることにしたようだ。
甚だ不本意だけど、この場はそう言って逃れようという雰囲気が滲み出ている口調だったの。
そうだよね、ここで衛兵隊長を叱責すると民衆の不満が領主にぶつけられるかも知れないものね。
賢明な判断だと思うよ。
ところが、この場はそこでは終らないんだよね。
「はっ!お褒めに預かり光栄でございます。
私奴を始め衛兵隊一同は片時もこの店の警護を欠かさず、その営業を妨害する者があれば、如何なる者であろうとも厳しく処断することをここに誓います。」
領主の言葉を受けて衛兵隊長は周囲に響き渡るように声高々に宣誓したの。
因みに、これって昨日衛兵隊に挨拶に行った時に打ち合わせてあったのよね。
領主がその場を取り繕うために迎合するようなことを言ったら、更に追い討ちをかけて後に引けないようにするって。
追い詰められた領主は絶望を露わにするが、声を絞り出すように言ったの。
「うむ、大儀である。
今後とも職務を励行することを期待しておるぞ。」
うん大変良く出来ました、領主さん。言質は取ったよ、もう後には引けないよね。
一緒に、『黒の使徒』をこの町から排除できるように頑張ろうね。
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領主は衛兵隊長に二体の骸をキチンと片付けて置くように指示をして肩を落として引き上げて行った。
どっちつかずの風見鶏を決め込むつもりだったのに、なし崩し的に民衆側に引き入れられたのだから気落ちするのも当然だよね。
今まで皇帝の威をかって力を振るってきた『黒の使徒』に歯向かおうと言うのだからね。
わたしからは見えないが、衛兵さんたちは二体の骸を麻でできた遺体袋に詰め込んで何処かへ持っていくようだ。
デニスさんの話では、罪人として処刑されたものは供養してもらえず、罪人用の共同墓地に無造作に埋められるのだって。死罪になるほどの重罪人は死後も苦しむようになんだって、怖いね…。
さて、その罪人用の共同墓地なんだけど町の外にあるらしいの。
だけど、何故か遺体袋を担いだ衛兵さんは目抜き通りを町の中心に向かって歩いていく。
周囲の野次馬もそれに気付いたようで、ぞろぞろと衛兵の後を付いて行ったの。
わたし達も興味を引かれて見に行くと、町の中心街に建つ一際立派な建物の前まで来たの。
衛兵さんは、その建物の扉を開けるといきなり遺体袋を投げ込んだの、ビックリした……。
遠巻きの様子を見ていると建物の奥から出てきた数人の『色の黒い人』が、なにやら喚いている。
そして、遺体袋の中を確認した者からここまで聞こえるような怒声が上がったの。
「これはてめえらがやったのか!
俺達に手を出すとどういう了見だ、こんなことをしてタダでは済まねえのは分かってんだろうな!」
如何にも三下らしいセリフを投げ付けられた衛兵さんが淡々とした口調で言った。
「この二人は、我々が警護していた店舗で営業妨害を働いたのだ。
我々としても手荒なことはしたくないので、一度は警告をしたのだが。
警告に従わなかったため、やむをえず切り捨てることになった。
皇太子殿下からの御下命があるのでな。
我々としても無用な殺生はしたくないので、こうして警告に来たのだ。
今後、あの穀物商に対し営業妨害を行えばこの通り厳罰に処すので覚悟しておくように。
遺体は返すので丁重に弔ってやればよい。」
今まで、衛兵が奴らに歯向かう事はなかったのだろう、衛兵さんから毅然とした態度で言い返され奴らは戸惑っているみたい。
しかし、気の荒い奴はいるもので、空気を読まずに衛兵に殴りかかった愚か者がいた。
「ふざけるな、この町は俺達シュバーツアポステル商会のシマだ、後から入っていた奴らに好き勝手に商売させる訳があるか!」
そう啖呵を切りながら衛兵さんに殴りかかる愚か者を、なんと衛兵さんは斬って捨てた。
「ぎゃああああぁ!」
その場に崩れ落ちる愚か者、どうやら衛兵さんも殺す気は無いようで斬りつけたのはなぐってきた方の腕みたい。愚か者は腕を抱えて蹲っている。
「我々は本気で取り締まると言っているだろう。
本来、衛兵に暴力を振るうというのは切り捨てられても文句が言えないことなのだぞ。
今まで、領主様の指示でおまえ達には手を出すなということだったので、我慢していたのだ。
別におまえ達が怖かった訳ではないので、勘違いしないでいただきたい。
ちゃんと警告はしたからな、今後は気をつけてくれよ。」
斬り捨てた男を見もせずにシュバーツアポステル商会の連中に淡々と話す衛兵さんの態度に、さしものシュバーツアポステル商会の連中も衛兵が本気で自分達を取り締まるつもりであることを悟ったようだね。連中は顔色を失って呆然と立ち尽くしている。
これはかなり効いたと思うよ、少なくても嫌がらせを実行している三下にはかなりの牽制になったと思う。
さて、ヘスリヒをはじめとする幹部連中はどう出てくるのかな?
**********
その夜、監視をお願いしたおチビちゃん達から報告があった。
ヘスリヒは、領主のところへ苦情を言いに行ったらしい。
怒りに顔を真っ赤にして、声を荒げて領主に詰め寄ったそうだ。
「どうしてくれるんだ!
おまえのところの衛兵が俺の手先を二人も斬り殺したのだぞ。
しかも、俺の事務所に死体を投げ込むわ、もう一人重傷を負わせるわで一体どうなっているんだ。
あんた、まさか、俺達を裏切るんじゃないだろうな。」
苦言を呈された領主は果敢に言い返したそうだ。
「ふざけるな、儂はあの店には手を出さん方が良いと忠告しただろうが。
あいつら、皇太子の意を汲んでおまえらを潰しに掛かっているんだ。
あいつらは用意周到に衛兵まで抱きこんだのだ、衛兵には皇太子から直々におまえらを取り締まれと言う命が下っている。
もう、儂が口出しできる状況ではないのだ。
いいか、もう一度言うぞ、あの店には手を出すな。」
ヘスリヒは領主の忠告に耳を貸す気は全く無いようで、
「冗談じゃない、俺達は帝国を統べる『黒の使徒』なんだぞ、皇太子なんかに舐められてなるものか。
大体、衛兵風情が皇太子の命があるから俺達に楯突こうだと、ふざけるのも大概にしろよ。」
って言ったんだって。
「おまえらが常日頃そんな態度だから、衛兵達の恨みを買うのだ。
衛兵たちは、皇太子のお墨付きがあるのを良いことに本気でおまえらと事を構えるつもりだぞ。
もう、儂には手が付けられん、何か問題が起こっても儂はおまえらを庇うことは出来ないからな。
そう心して置けよ。」
「ふん、臆病風に吹かれおって。
わかった、こっちはこっちで勝手にやらせてもらうぞ。
ただし、あいつらの件が片付いたら、あんたにもそれなりの代償は払ってもらうからな。」
ヘスリヒはそんな捨て言葉を残して領主の下を去ったのだって。
自分の事務所に戻ったヘスリヒは部下を呼んで、この店をどうやって撤退させるかの相談をしたみたいなの。
そして、おチビちゃんが聞いてきたヘスリヒの企みとは、わたし達にとって都合の良いことだった。
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