高嶺の花には彼氏ができない!?

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絆の花

第54話:自分の気持ち

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「いいこと思いついた…!」

 歩乃華の突然の言葉に、私は少し驚いた。

「いいこと?」

 私は彼女の顔を見つめながら、何を思いついたのか気になった。

「私がこっそり犯人見つけてあげる!それから美月に分からないようにその犯人をボッコボコにするの!どう?」

 歩乃華の提案に、私は少し戸惑った。
 そんな物騒な…。

「どうって言われても…」

 私は歩乃華の提案に対してどう答えるべきか悩んだ。

「もちろん美月には犯人が誰かは言わずに、犯人が見つかったことだけ教えてあげる」

 歩乃華の言葉に、私は少しだけ考え込んだ。

 そんなことが可能なのだろうか。

 うーん。
 言いたいことは色々あるけど、とにかく

「気持ちだけ受け取っておくよ」

 私は歩乃華の気持ちを尊重しながら、優しく答えた。

「えー、いい作戦だと思ったんだけどなぁ」

 歩乃華は少し残念そうに言った。

「何の話し?」

 突然の声に、私は振り返った。

「あ、蒼大。今までどこにいたの?」

 昼休みだって、用事があるってどこか行っちゃったし。

「ごめんごめん」

 蒼大は笑いながら謝った。

「用事はもう終わったの?」

 用事が何なのかは分からないけど、とても大事なことみたい。

「うん」
「そっか、良かった」

「それで、作戦って何の話?」

 蒼大は興味津々に尋ねた。

「美月が、犯人は知りたくないけど、犯人が知りたい人の気持ちは無視できないって悩んでてさ。だから私が犯人探してあげようと思って。もちろん犯人が見つかっても美月には分からないように」

 歩乃華は蒼大に説明した。

「でも、犯人が見つかったら、みんな騒ぐと思うよ?騒いで、自ずと美月の耳にも入ると思う」

「あぁ、そっか…」

 歩乃華は少し落ち込んだように見えた。

「そんなに落ち込まないでよ。私はその気持ちだけで充分嬉しいから」

 私は彼女を励ましながら、感謝の気持ちを伝えた。

「美月がそう言うなら…」

「やっぱりみんなの意見を聞き入れるのは難しいね」

 もう一度話し合った方がいいのかな。
  
 一番いいのは、人数が多い方の意見を聞き入れることだよね。

 それで犯人探しをすることになっても仕方ない…よね。

「今回は、美月の気持ちを大事にするべきだと思うよ?」

 …そっか。
 蒼大もそう言ってくれるんだ。

「ふふっ、」

 私は笑いながら答えた。

「美月?」

 蒼大は驚いたように私を見つめた。

「ごめん。歩乃華と同じこと言うから。…幸せだなぁって思って」

 この二人が私の味方で、ほんとに良かった。

「幸せ?」

 蒼大は少し戸惑ったように尋ねた。


「うん。幸せ」

 私は微笑みながら答えた。


 彼らの存在が、私にとってどれだけ大きな支えになっているのかを改めて感じた。
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