12 / 66
第12話
しおりを挟む
そんなわけない。
そんなの、あるはずない。
「認めるも何も好きだなんて思ってないけど」
私は冷静を装いながら答えたけど、心の中では動揺していた。
佳代の言葉が頭の中でぐるぐると回っていた。
「一度もですか?」
「そうだけど」
私は少し苛立ちながら答えた。
私を追い詰めるようとしているみたいに感じた。
「ふふ、そーなんですね」
佳代の笑い声に、私はさらに苛立ちを感じた。
何が面白いの。
「なんなのさっきから…。喧嘩売ってるなら買うけど?」
「こわぁい」
こいつ…
一発殴ってもいいかな。
「あんた…」
「もう、そんな怖い顔しないでください。別に私は梨華さんに喧嘩売りに来たわけじゃないですから」
じゃあさっさと瑞稀の所に、
そう言おうとした時だった。
「梨華、知り合いか?」
いつの間にか後ろに瑞稀が立っていた。
「あ、瑞稀、」
「瑞稀先輩~」
出た、ぶりっ子。
何が瑞稀先輩~よ。
今年で25なのに自分の年考えてる?
「あ?誰だよお前」
ぷぷ。忘れられてやんのぉ。
「忘れちゃったの?佳代だよぉ、」
「…なんでここに、」
瑞稀の顔が険しくなったのを見て、私は少しだけ驚いた。
「先輩に会いたいと思ったから」
さっきまで寄り戻すなんて言ってたのに、
会いたいなんかじゃなくて、はっきりより戻しに来たって言えばいいじゃない。
「俺はお前の顔なんて二度と見たくない。帰れ。行くぞ梨華」
瑞稀がこんなに怒るなんて今までなかったのに。
「え、でも…」
「いいから、」
瑞稀が私の腕を引っ張り、私は彼に従った。
すごーく、酷い別れ方でもしたのかな。
「梨華」
「ん?」
「佳代とは関わるな」
「関わるもなにもあの子が来たんだよ」
「もしも、次また会いに来たら無視しろ」
「え、なんで」
私だってあの子嫌いだけど、そこまでする必要は…
「いいから。な?」
瑞稀の真剣な表情に、私は少しだけ不安を感じた。
「瑞稀どうしたのよ、」
「別にどうもしてないけど」
何年幼馴染みしてると思ってるのよ。
「どうしてあの子のことを避けないといけないの」
「それは…」
「やっぱり何かあったんでしょ?」
「…何でもねぇよ」
この前からずっと何でもない何でもないって。
何も無いわけない。
もしかして、この前の電話も佳代から…?
まさか、ね。
「ねえ、教えてよ。私に隠し事してるでしょ」
私は瑞稀の目を見つめながら言った。
何かを隠しているのは明らかだった。
「本当に何にもねぇよ」
まだ隠そうとするんだ。
「嘘つかないで!あの子と何があったの。私達親友でしょ?隠し事はなしって約束したじゃない」
何が瑞稀のことをそんなに苦しめているのか知りたかった。
「親友親友って、ただの幼なじみのくせにうるさいんだよ!」
"ただの"幼なじみ…?
「っ、」
私達の23年はなんだったんだろう。
瑞稀にとってはただの幼なじみと過したただの23年だったんだね。
「悪い、言いすぎた…」
瑞稀の言葉に、私は少しだけ涙が浮かんだけど、すぐに拭った。
「ごめんね、ただの幼なじみが口出しして。あ…私そろそろ帰らないと、」
私は彼に背を向けて歩き出した。
「待てよ、」
瑞稀が私の腕を掴んだ。
「離して、」
私は振り払った。
「梨華、」
「そんな酷いこと言われるなら心配なんてしなきゃ良かったよ…」
瑞稀が私を呼ぶ声が聞こえたけど、私は振り返らなかった。
私は涙をこらえながら歩き続けた。
瑞稀の言葉が胸に突き刺さって、痛みが消えなかった。
そんなの、あるはずない。
「認めるも何も好きだなんて思ってないけど」
私は冷静を装いながら答えたけど、心の中では動揺していた。
佳代の言葉が頭の中でぐるぐると回っていた。
「一度もですか?」
「そうだけど」
私は少し苛立ちながら答えた。
私を追い詰めるようとしているみたいに感じた。
「ふふ、そーなんですね」
佳代の笑い声に、私はさらに苛立ちを感じた。
何が面白いの。
「なんなのさっきから…。喧嘩売ってるなら買うけど?」
「こわぁい」
こいつ…
一発殴ってもいいかな。
「あんた…」
「もう、そんな怖い顔しないでください。別に私は梨華さんに喧嘩売りに来たわけじゃないですから」
じゃあさっさと瑞稀の所に、
そう言おうとした時だった。
「梨華、知り合いか?」
いつの間にか後ろに瑞稀が立っていた。
「あ、瑞稀、」
「瑞稀先輩~」
出た、ぶりっ子。
何が瑞稀先輩~よ。
今年で25なのに自分の年考えてる?
「あ?誰だよお前」
ぷぷ。忘れられてやんのぉ。
「忘れちゃったの?佳代だよぉ、」
「…なんでここに、」
瑞稀の顔が険しくなったのを見て、私は少しだけ驚いた。
「先輩に会いたいと思ったから」
さっきまで寄り戻すなんて言ってたのに、
会いたいなんかじゃなくて、はっきりより戻しに来たって言えばいいじゃない。
「俺はお前の顔なんて二度と見たくない。帰れ。行くぞ梨華」
瑞稀がこんなに怒るなんて今までなかったのに。
「え、でも…」
「いいから、」
瑞稀が私の腕を引っ張り、私は彼に従った。
すごーく、酷い別れ方でもしたのかな。
「梨華」
「ん?」
「佳代とは関わるな」
「関わるもなにもあの子が来たんだよ」
「もしも、次また会いに来たら無視しろ」
「え、なんで」
私だってあの子嫌いだけど、そこまでする必要は…
「いいから。な?」
瑞稀の真剣な表情に、私は少しだけ不安を感じた。
「瑞稀どうしたのよ、」
「別にどうもしてないけど」
何年幼馴染みしてると思ってるのよ。
「どうしてあの子のことを避けないといけないの」
「それは…」
「やっぱり何かあったんでしょ?」
「…何でもねぇよ」
この前からずっと何でもない何でもないって。
何も無いわけない。
もしかして、この前の電話も佳代から…?
まさか、ね。
「ねえ、教えてよ。私に隠し事してるでしょ」
私は瑞稀の目を見つめながら言った。
何かを隠しているのは明らかだった。
「本当に何にもねぇよ」
まだ隠そうとするんだ。
「嘘つかないで!あの子と何があったの。私達親友でしょ?隠し事はなしって約束したじゃない」
何が瑞稀のことをそんなに苦しめているのか知りたかった。
「親友親友って、ただの幼なじみのくせにうるさいんだよ!」
"ただの"幼なじみ…?
「っ、」
私達の23年はなんだったんだろう。
瑞稀にとってはただの幼なじみと過したただの23年だったんだね。
「悪い、言いすぎた…」
瑞稀の言葉に、私は少しだけ涙が浮かんだけど、すぐに拭った。
「ごめんね、ただの幼なじみが口出しして。あ…私そろそろ帰らないと、」
私は彼に背を向けて歩き出した。
「待てよ、」
瑞稀が私の腕を掴んだ。
「離して、」
私は振り払った。
「梨華、」
「そんな酷いこと言われるなら心配なんてしなきゃ良かったよ…」
瑞稀が私を呼ぶ声が聞こえたけど、私は振り返らなかった。
私は涙をこらえながら歩き続けた。
瑞稀の言葉が胸に突き刺さって、痛みが消えなかった。
0
あなたにおすすめの小説
友達婚~5年もあいつに片想い~
日下奈緒
恋愛
求人サイトの作成の仕事をしている梨衣は
同僚の大樹に5年も片想いしている
5年前にした
「お互い30歳になっても独身だったら結婚するか」
梨衣は今30歳
その約束を大樹は覚えているのか
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
離した手の温もり
橘 凛子
恋愛
3年前、未来を誓った君を置いて、私は夢を追いかけた。キャリアを優先した私に、君と会う資格なんてないのかもしれない。それでも、あの日の選択をずっと後悔している。そして今、私はあの場所へ帰ってきた。もう一度、君に会いたい。ただ、ごめんなさいと伝えたい。それだけでいい。それ以上の願いは、もう抱けないから。
【短編】ちゃんと好きになる前に、終わっただけ
月下花音
恋愛
曖昧な関係を続けていたユウトとの恋は、彼のインスタ投稿によって一方的に終わりを告げた。
泣くのも違う。怒るのも違う。
ただ静かに消えよう。
そう決意してトーク履歴を消そうとした瞬間、指が滑った。
画面に表示されたのは、間の抜けたクマのスタンプ。
相手に気付かれた? 見られた?
「未練ある」って思われる!?
恐怖でブロックボタンを連打した夜。
カモメのフンより、失恋より、最後の誤爆が一番のトラウマになった女子大生の叫び。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
甘い束縛
はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。
※小説家なろうサイト様にも載せています。
私の大好きな彼氏はみんなに優しい
hayama_25
恋愛
柊先輩は私の自慢の彼氏だ。
柊先輩の好きなところは、誰にでも優しく出来るところ。
そして…
柊先輩の嫌いなところは、誰にでも優しくするところ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる