運命の糸の先に

hayama_25

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第21話

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「梨華どうし…は、なんでお前がここに」

 瑞稀が現れた。

 私がなかなか帰ってこないから、心配して様子を見にきてくれたんだと思う。

「あ、瑞稀先輩もいたんだ。…へえ」

 佳代の目が一瞬鋭くなった気がした。

 鳥肌立ったんだけど…

 殺意が見えたのは気のせい、だよね。

「なんの用だ」

 瑞稀の声は冷たかった。

 なんの用か私もまだ聞けてない。

 急に人の家まで押しかけてきて、それはそれは大層な話なんでしょうね。 

「別に、先輩には用事ないよ。梨華先輩に話があってきたの。だから先輩。すみませんが梨華先輩と二人きりにして貰えませんか?」

 私に話が?

 二人きりでしないといけないぐらい大事な話?

 この前は瑞稀とよりを戻すとかなんとか言ってたのに、瑞稀じゃなくて私に話があるって?

「無理」

 瑞稀は即答した。

「えぇ、どうしてですかぁ」

 佳代は不満そうに言った。

「梨華とお前を2人っきりにさせる訳にはいかない。それに俺の事を名前で呼ぶな」

 瑞稀は怒りを抑えた声で言った。

「照れてるの?私たち…愛し合ってた仲でしょ?」

 佳代は挑発するように言った。

「は?愛し合うも何も俺たちは」

「とにかく!立ち話はなんだから部屋に入れてください。梨華先輩いいですよね」

 佳代は私に向かって言った。

「もう、仕方ないかなぁ。入って」

 私は佳代を部屋に入れようとした。

「帰れ」

 瑞稀が強く言った。

「え、瑞稀、」

 私は驚いた。

 まさか本気で返そうとしていたとは思わなかった。

 それに、瑞稀がいるなら大丈夫だと思ったんだけど、、

「お前も、部屋ん中入れようとすんな」

 瑞稀は私を止めた。

「でも、立ち話はなんだし、」

 私は困惑した。

 ずっと玄関の前にいられたら、私だって気を使う。

「だから、なに話そうとしてんの。関わんなって言っただろ」

 それはそうだけど、

「でも…」

 私は佳代を帰らせるのは少し可哀想だと思った。

「でもじゃない、ほんっとお人好しだよな」

 瑞稀はため息をついた。

 「そんなことない。ただずっとここにいられるぐらいなら、話を聞いて早く帰ってもらおうと思っただけで、」

「はぁ。瑞稀先輩がうるさくてまともに話が出来ないので、また日を改めて伺いますね!」

 佳代は笑顔で言った。

「は?二度と来んな」

 瑞稀は冷たく言い放った。

「それじゃあ次に会う時は瑞稀先輩がいない時にしましょうね」

 佳代は挑発するように言った。

「次なんて来ねーよ」

 瑞稀は怒りを露わにした。

「じゃ、また今度」

 佳代は軽く手を振って去っていった。

 瑞稀の事フル無視じゃん。

 そそくさ帰っていった佳代の背中を見送りながら、なんだか嫌な予感がする。


 直感が私に警告を発していた。
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