運命の糸の先に

hayama_25

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第27話

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 そこには瑞稀が立っていた。
 彼の姿を見て、私は駆け寄った。

「瑞稀ー!無事でよかった!」

 私は驚きと喜びで声を上げた。

 心臓がドキドキと高鳴り、胸がいっぱいになった。

「走らなくてもいい」

 瑞稀は少し困ったように言った。

 だけど、その目には安堵の色が見えた。

「ごめんね、心配かけて」

 私は息を切らしながら謝った。

「別に心配はしてない」

 瑞稀はそっけなく答えたが、その声には少しの優しさが感じられた。

 まぁでも、そりゃそうか。
 いい歳した大人が、迷子になっただけだもんね。

「瑞稀は、大丈夫だった?」

 私は瑞稀の顔をじっと見つめて尋ねた。

 彼の表情を読み取ろうとした。

「あれぐらいどおってことない。それより…」

「あ、健人も一緒に来てくれたんだ。迷子になってる所を助けてもらって、道案内してもらった」

「迷惑かけてすみません」

 瑞稀は頭を軽く下げた。

「とんでもないです」

 健人は少し緊張した様子で答えた。

「さ、カフェ入ろっか。健人もお礼にコーヒーでも奢らせて欲しいけど、時間ないよね」

 私のせいで時間とらせちゃったけど、早く友達と合流しなきゃいけないもんね。

「え?時間ならあるよ?」

 健人は驚いたように答えた。

「友達は?」

「あぁ、忘れてた」

 健人は少し照れくさそうに言った。

「もう、」

 健人ってそういうところあるんだよな。

 天然というか、おっちょこちょいというか。
 なんて、人の事言えないか。

「でも大丈夫。珈琲飲むぐらいの時間はあるよきっと」

 …適当だな。
 でも、健人が大丈夫って言うならいいのか?

「そう?それなら入ろ」

 三人でカフェに入ることにした。

 カフェのドアを開けると、温かい空気と心地よいコーヒーの香りが私たちを包み込んだ。

 店内は落ち着いた照明で、木製の家具が温かみを感じさせる。

「いらっしゃいませ!」

 店員さんの明るい声が響いた。

「こんにちは、3人です」

 私は店員さんに伝えた。

「こちらへどうぞ」

 店員さんは私たちを窓際の席に案内してくれた。

 席に着くと、私は瑞稀の顔をじっと見つめた。

 疲れているのか機嫌が悪いのか、どうして無表情なんだろう。

 半ば強引に外に連れ出されたと思ったら、こんなことになって怒っているのか?

 それとも、普段外に出ないから単純に疲れているだけなのか?

 どっちなんだ?

「メニューはこちらです」

 店員さんがメニューを手渡してくれた。

「ありがとうございます」

「ご注文がお決まりになりましたら、お呼びください」

 店員さんは丁寧に言って、カウンターに戻っていった。


 どっちなのかは、これからの会話で探ればいいか。

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