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おまけ
こうやって罠は仕組まれた(1)
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リクエストありがとうございます、の番外編です。
まずは美魔女のお話です!もちろん番外編も本能赴くままのノープラン。
どう転ぶかわかりません!!
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「カリッド様。身体も大人になる準備が整いましたので、本日より閨教育を行いたいと思います」
自室でソファにゆったりと座りながら本を読んでいたカリッドは、そのような言葉をかけてきた彼の世話係、通称ばあやの顔を見上げてしまった。
「ねや、きょういく?」
「はい」
ばあやはにっこりと笑ってカリッドのことを見つめている。
「これからカリッド様も、ご結婚をなさって、お子を望むことになるかと思います。そのお子を望むための教育です。カリッド様のお身体は、子を望めるように成長なされたのです」
と言われても、十一歳となったカリッドであるが、なぜばあやがそう判断したのか理由がわからない。不思議そうに首を傾けるだけ。
「本日の夜から始まりますので」
こうやっていいところのお坊ちゃんでなかったら、鼻水垂らして鼻くそをほじっているような年頃の男の子。いきなり閨教育と言われても、ピンとくるわけがない。
「うん、わかった」
と、子供らしく返事をして、その場をやり過ごしたカリッド。
だがしかし。適当に返事をしてしまったことを後悔する日がやってくるとは露知らない十一歳のカリッドなのである。
閨教育の講師として表れたのは、魔女のような女性だった。講師は母親と同じくらいの年齢であると聞いていたのに、そこにいるのはどこからどう見ても二十代前半の女性。
魔女だ、と思った。大好きな物語に出てくる、若返りの魔法を使う魔女。
「カリッド様、私がカリッド様の閨教育を担当させていただきますドーランと言います。どうぞ、わからないことがあれば遠慮なくお聞きくださいね」
「はい」
いつもカリッドの勉強の時間には衝立の向こうに護衛の騎士がいる。息を潜め存在感を消して、そこにいる。いくら講師であっても外部の人間だ。それにカリッドはこの国にとっても重要な存在となる人間である。彼に危害が加えられるようなことが起こったら、国民たちに与える影響というのも計り知れない。
これからどのような教育が始まるかよくわかっていないカリッドではあるが、いつものところにいつもの彼らがいるというその安心感だけが頼りだった。
この日は人間の身体について、を学んだ。男女の身体の違いについて。まして、赤ん坊はコウノトリが運んでくるわけでなく、母親のお腹で慈しまれ十月十日を経て生まれてくること。脳内がファンタジーだったこの当時のカリッドにとっては、それは人間の神秘とも言えるような新しい発見だった。
「それでは、続きはまた明日の夜」
講師のドーランは、妖艶に笑んでカリッドの部屋を後にする。カリッドは今日学んだことを誰かに話をしたくてうずうずとしていた。特に、母親には感謝の気持ちを伝えたいのと、自分が生まれてきたときの気持ちを聞いてみたいとさえ思っていた。
「カリッド様」
ドーランを見送った後、すぐさま衝立の向こうから護衛騎士がやって来た。今まで勉強の後にそのようなことはなかったため、カリッドも少し驚いてしまう。
「どうかしたのか?」
「いえ、ご無事で何よりです」
一体何が無事なんだ、というクエスチョンマークがカリッドの脳内を埋め尽くしていた。
「いえ、あのドーランという講師ですが。少し、嫌な予感がしまして」
中身は四十代前後なのに、見た目が二十代前半という時点で嫌な予感はする。
「少し『闇』にも探らせるつもりではありますが」
闇とはこの騎士団たちが抱える諜報部隊のこと。だが、あのドーランという講師だってここの関係者が見つけ出してきた講師だ。怪しい者であるとは思えないのだが、あの見た目以外は。
「君たちがそう思うのであれば、頼む」
護衛の男は深く頭を下げる。
「カリッド様。本日は、もうお休みになられますか?」
「たくさん勉強して、疲れたから、寝る」
「そうですか」
護衛の男の一人が、カリッドの世話係、つまりばあやを呼びに行く。
こうしてカリッドの閨教育の一日目は無事に終わった、と思っているのは少年の無垢な心を持ち合わせているカリッドであり、どうやら周囲の者はそうとは思っていないようだった。
まずは美魔女のお話です!もちろん番外編も本能赴くままのノープラン。
どう転ぶかわかりません!!
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「カリッド様。身体も大人になる準備が整いましたので、本日より閨教育を行いたいと思います」
自室でソファにゆったりと座りながら本を読んでいたカリッドは、そのような言葉をかけてきた彼の世話係、通称ばあやの顔を見上げてしまった。
「ねや、きょういく?」
「はい」
ばあやはにっこりと笑ってカリッドのことを見つめている。
「これからカリッド様も、ご結婚をなさって、お子を望むことになるかと思います。そのお子を望むための教育です。カリッド様のお身体は、子を望めるように成長なされたのです」
と言われても、十一歳となったカリッドであるが、なぜばあやがそう判断したのか理由がわからない。不思議そうに首を傾けるだけ。
「本日の夜から始まりますので」
こうやっていいところのお坊ちゃんでなかったら、鼻水垂らして鼻くそをほじっているような年頃の男の子。いきなり閨教育と言われても、ピンとくるわけがない。
「うん、わかった」
と、子供らしく返事をして、その場をやり過ごしたカリッド。
だがしかし。適当に返事をしてしまったことを後悔する日がやってくるとは露知らない十一歳のカリッドなのである。
閨教育の講師として表れたのは、魔女のような女性だった。講師は母親と同じくらいの年齢であると聞いていたのに、そこにいるのはどこからどう見ても二十代前半の女性。
魔女だ、と思った。大好きな物語に出てくる、若返りの魔法を使う魔女。
「カリッド様、私がカリッド様の閨教育を担当させていただきますドーランと言います。どうぞ、わからないことがあれば遠慮なくお聞きくださいね」
「はい」
いつもカリッドの勉強の時間には衝立の向こうに護衛の騎士がいる。息を潜め存在感を消して、そこにいる。いくら講師であっても外部の人間だ。それにカリッドはこの国にとっても重要な存在となる人間である。彼に危害が加えられるようなことが起こったら、国民たちに与える影響というのも計り知れない。
これからどのような教育が始まるかよくわかっていないカリッドではあるが、いつものところにいつもの彼らがいるというその安心感だけが頼りだった。
この日は人間の身体について、を学んだ。男女の身体の違いについて。まして、赤ん坊はコウノトリが運んでくるわけでなく、母親のお腹で慈しまれ十月十日を経て生まれてくること。脳内がファンタジーだったこの当時のカリッドにとっては、それは人間の神秘とも言えるような新しい発見だった。
「それでは、続きはまた明日の夜」
講師のドーランは、妖艶に笑んでカリッドの部屋を後にする。カリッドは今日学んだことを誰かに話をしたくてうずうずとしていた。特に、母親には感謝の気持ちを伝えたいのと、自分が生まれてきたときの気持ちを聞いてみたいとさえ思っていた。
「カリッド様」
ドーランを見送った後、すぐさま衝立の向こうから護衛騎士がやって来た。今まで勉強の後にそのようなことはなかったため、カリッドも少し驚いてしまう。
「どうかしたのか?」
「いえ、ご無事で何よりです」
一体何が無事なんだ、というクエスチョンマークがカリッドの脳内を埋め尽くしていた。
「いえ、あのドーランという講師ですが。少し、嫌な予感がしまして」
中身は四十代前後なのに、見た目が二十代前半という時点で嫌な予感はする。
「少し『闇』にも探らせるつもりではありますが」
闇とはこの騎士団たちが抱える諜報部隊のこと。だが、あのドーランという講師だってここの関係者が見つけ出してきた講師だ。怪しい者であるとは思えないのだが、あの見た目以外は。
「君たちがそう思うのであれば、頼む」
護衛の男は深く頭を下げる。
「カリッド様。本日は、もうお休みになられますか?」
「たくさん勉強して、疲れたから、寝る」
「そうですか」
護衛の男の一人が、カリッドの世話係、つまりばあやを呼びに行く。
こうしてカリッドの閨教育の一日目は無事に終わった、と思っているのは少年の無垢な心を持ち合わせているカリッドであり、どうやら周囲の者はそうとは思っていないようだった。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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