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おまけ
こうやって罠は仕組まれた(9)
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モニカが行きたいと言っていた場所は、巷でも有名なお菓子屋さんだった。何やらここにお菓子を予約していたらしい。出かける予定が無ければ侍女に頼もうとしていたところだったとのこと。
「はい」
そのうちのお菓子の一つのチョコレートを、モニカはカリッドに差し出した。
「リディ。これ、好きでしょう?」
「ああ、ありがとう。だが、なぜ? 今日は、俺の誕生日でもなんでもないぞ?」
「うーんとね。モモカ様から聞いたんだけど」
モニカの言うモモカ様とは迷い人のことだ。モニカとモモカ。名前も似ていることと、モニカも産休に入って仕事が休みになったこともあって、二人は頻繁に会っているらしい。
「モモカ様の世界には、バレンタインデーという日があるみたい。それが今日なんですって」
「それとこのお菓子、どういう関係があるんだ?」
「こうやって好きな男性にチョコを贈って、女性から男性に愛を打ち明ける日らしいわ」
愛を打ち明ける日。改めてそのようなことを口にされると、わかってはいても嬉しいものだ。つい、カリッドの顔もほころんでしまう。
「そうか、ありがとう。なんか、嬉しいな」
その日の夕刻、迷い人モモカからカリッドの元へとそのバレンタインのお菓子が届いた。バレンタインの話を聞いたばかりで焦ったカリッドであるが、義理チョコと書かれたメッセージが入っていたため、モニカに尋ねると、日ごろお世話になった人への感謝の気持ちを伝えるためのお菓子、ということで、そのお菓子はモニカと分け合って食べることにした。
そして後日。そのモモカの元へ礼を言いに行ったカリッドなのだが。
『お返しの金額はあれの三倍だよ』とモモカから言われて「仕組まれた」と思ったとか。
==================
お読みくださりありがとうございます、のおまけの番外編でした。
今回もノープランでしたが、皆様からのリクエストを頼りに書いた他力本願な番外編ができあがりました。
リクエストくださった方、ご感想をくださった方、本当にありがとうございます。
そして、季節ネタも一本、無理やりぶち込んでおきました。
「はい」
そのうちのお菓子の一つのチョコレートを、モニカはカリッドに差し出した。
「リディ。これ、好きでしょう?」
「ああ、ありがとう。だが、なぜ? 今日は、俺の誕生日でもなんでもないぞ?」
「うーんとね。モモカ様から聞いたんだけど」
モニカの言うモモカ様とは迷い人のことだ。モニカとモモカ。名前も似ていることと、モニカも産休に入って仕事が休みになったこともあって、二人は頻繁に会っているらしい。
「モモカ様の世界には、バレンタインデーという日があるみたい。それが今日なんですって」
「それとこのお菓子、どういう関係があるんだ?」
「こうやって好きな男性にチョコを贈って、女性から男性に愛を打ち明ける日らしいわ」
愛を打ち明ける日。改めてそのようなことを口にされると、わかってはいても嬉しいものだ。つい、カリッドの顔もほころんでしまう。
「そうか、ありがとう。なんか、嬉しいな」
その日の夕刻、迷い人モモカからカリッドの元へとそのバレンタインのお菓子が届いた。バレンタインの話を聞いたばかりで焦ったカリッドであるが、義理チョコと書かれたメッセージが入っていたため、モニカに尋ねると、日ごろお世話になった人への感謝の気持ちを伝えるためのお菓子、ということで、そのお菓子はモニカと分け合って食べることにした。
そして後日。そのモモカの元へ礼を言いに行ったカリッドなのだが。
『お返しの金額はあれの三倍だよ』とモモカから言われて「仕組まれた」と思ったとか。
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お読みくださりありがとうございます、のおまけの番外編でした。
今回もノープランでしたが、皆様からのリクエストを頼りに書いた他力本願な番外編ができあがりました。
リクエストくださった方、ご感想をくださった方、本当にありがとうございます。
そして、季節ネタも一本、無理やりぶち込んでおきました。
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