19 / 67
【第一部】堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
19.作戦を立てました
しおりを挟む
建国記念パーティ。その名の通り、この国が成り立った日を祝うパーティで、年に一度、王宮で盛大に開かれる。
いつもなら招待状なんていうものは届かず、このパーティの警備責任者として現場を仕切っていたジルベルトであるが、こともあろうが国王の名前で招待状が届いてしまったことが不運の始まりとしかいいようがない。しかもこの国王、その招待状を他の団員たちに見せつけるかのように、リガウン家に送ってきたわけではなく第一騎士団宛てに送ってきたものだから、嫌味としかいいようがない。ということでジルベルトは一度、屋敷に戻る羽目になったのだ。その招待状の件を両親に報告するために。
「よかったわね、招待状が届いて。建国記念パーティなんて、一生、あなたに縁の無いものと思っていましたよ」
願わくば、一生縁が無くて良かった。
「せっかくですから、エレンにはあなたの名前でドレスを送っておきましょう。どんなのがいいかしら。あ、あなたは滅多に着る機会がなかった式典用の騎士服ですね。それに似合うドレスがいいわね」
一番浮かれているのはこの母親ではないか、とジルベルトは思っていた。
式典用の騎士服は、その名の通り式典に出席する騎士のための騎士服。警備を担当する騎士の騎士服と違い、機能性に優れていない。きらびやか重視な騎士服だ。団長でありながらも、ことごとく面倒くさい式典にはサニエラを投入していたため、ジルベルトによってこの式典用の騎士服は着る機会はほとんど、めったに、いや全然なかったといっても過言ではない。
さくっと時は過ぎ。建国記念パーティ当日。
「エレン。くれぐれも、リガウン卿に失礼なことが無いように」
一番上のダニエルが言う。だが、この兄もフランシア家の代表としてパーティに参加する者だ。
「エレンの社交界か。僕も見たかったな」
二番目のドミニク。
「ドム兄さん、その場にいたらきっと、心臓が持ちませんよ」
三番目のフレディ。
「潜入ではなく、こうやって普通にパーティに参加するっていうのが、不思議な感じです」
「それは、オレも思っている。とにかく、お前は病弱なご令嬢という設定になっているんだ。何かボロが出そうになったら、気絶したフリでもしておけ」
「なるほど、さすがダンお兄さまです」
「お嬢様、リガウン侯爵家のジルベルト様がいらっしゃいました」
侍女のパメラが呼びに来た。
「では、行ってまいります」
エレオノーラの挨拶はまるで騎士のそれ。
「エレン。淑女らしく振舞いなさい」
ダニエルの言葉が飛んだ。これでは先が思いやられる。
執事に手を引かれて、エレオノーラはジルベルトの元へと向かった。
「お待たせしました」
エレオノーラの姿を見た瞬間、ジルベルトが固まった。それに気付いたエレオノーラは少し焦った。いつもの知的美人で攻めてみたが、失敗だったか。
「エレオノーラ嬢をお預かりいたします」
ジルベルトは何事もなかったかのように、エレオノーラの手をとった。先ほどの彼の態度は、エレオノーラの気のせいだったのだろうか。
馬車に乗ってジルベルトと二人で王宮に向かうのは二回目。向かい合って座ろうとすると、隣の席をポンポンと合図されたため、今日も並んで座る。
「ジル様。素敵なドレスをありがとうございます」
「いや、まあ。よく似合っている」
「ありがとうございます。ジル様の瞳の色と同じ色です」
ドレスは淡い緑色。ジルベルトの瞳の色も緑。こういう小細工をするところが、あの母親。
「ジル様、具合が悪いのですか?」
けして口数が多いジルベルトではないのだが、いつもと様子がおかしい。
エレオノーラはジルベルトの顔を覗き込んだ。といっても、エレオノーラが下から見上げる形になるのだが。
「あなたが」
とジルベルトが言いかける。
「私が?」
とエレオノーラが言う。「今日の恰好、変でしたか? ジル様の婚約者として知的美人をコンセプトに変装してみたのですが」
「いや、そうではない」
ジルベルトは右手の甲で口元を押さえた。これは、彼が何か言いたいけれどとても言いづらいときにとる行為であることに、エレオノーラは気付いている。
エレオノーラはその太い手首をそっと掴んだ。ジルベルトは目の前のエレオノーラの顔にドキリとする。化粧をして、大人びた雰囲気。二十代後半と言っても通じるものがあるだろう。
「ジル様。お顔を見せてください」
それはいつものジルベルトのセリフ。なぜか今日は主導権を握っているのはエレオノーラだ。
「ジル様。お顔が赤いですよ。お熱でも?」
そうやってエレオノーラが顔を近づけてくるから、落ち着こうとしても落ち着けない。空いていた左手で彼女の身体を抱き寄せた。
「ジルさま?」
「できれば、あなたを連れて行きたくなかった」
「もしかして。やはり、婚約者としてふさわしくない、ということでしょうか。私の変装が不十分ということでしょうか」
そうではない、とジルベルトはエレオノーラの胸元に顔を埋める。
「あなたがとても魅力的だからだ。今日もいつにも増して美しい。これでは、パーティに来る男どもがあなたに夢中になる」
「そんなことは」
ありません、と言おうとしたが、すぐさまジルベルトが言葉を続ける。
「わかっている。年甲斐もなく嫉妬していることを。私とあなたでは年が離れすぎているし、あなたにはもっとふさわしい男がいるのではないか、と思っている。あなたが、他の男と話をしたり踊ったりするのかと思うと、こう、胸が痛む」
「ジル様。そこは、お気になさらないでください」
エレオノーラはジルベルトの背中に手を回した。
「他の男性とお話をすることはあるかもしれませんが、けしてジル様のお側を離れません」
ジルベルトと離れて、婚約者としてのボロが出てもまずい。いや、仮面をつければそんなことも無いのだが、たまに強引な男もいるから、ジルベルトから離れないということは賢明な判断だろう。
「それに、ジル様以外の方とも踊りません」
そこでジルベルトは顔を上げた。堅物騎士団長と言われているジルベルトが少し可愛らしく見える。
「私。病弱なご令嬢なんです。何かあったら、倒れますから」
病弱な設定がこんなところで役に立つとは思ってもいなかった。
「わかった。そのときは私があなたを抱いて逃げよう」
逃げるのか、とエレオノーラは思った。
いつもなら招待状なんていうものは届かず、このパーティの警備責任者として現場を仕切っていたジルベルトであるが、こともあろうが国王の名前で招待状が届いてしまったことが不運の始まりとしかいいようがない。しかもこの国王、その招待状を他の団員たちに見せつけるかのように、リガウン家に送ってきたわけではなく第一騎士団宛てに送ってきたものだから、嫌味としかいいようがない。ということでジルベルトは一度、屋敷に戻る羽目になったのだ。その招待状の件を両親に報告するために。
「よかったわね、招待状が届いて。建国記念パーティなんて、一生、あなたに縁の無いものと思っていましたよ」
願わくば、一生縁が無くて良かった。
「せっかくですから、エレンにはあなたの名前でドレスを送っておきましょう。どんなのがいいかしら。あ、あなたは滅多に着る機会がなかった式典用の騎士服ですね。それに似合うドレスがいいわね」
一番浮かれているのはこの母親ではないか、とジルベルトは思っていた。
式典用の騎士服は、その名の通り式典に出席する騎士のための騎士服。警備を担当する騎士の騎士服と違い、機能性に優れていない。きらびやか重視な騎士服だ。団長でありながらも、ことごとく面倒くさい式典にはサニエラを投入していたため、ジルベルトによってこの式典用の騎士服は着る機会はほとんど、めったに、いや全然なかったといっても過言ではない。
さくっと時は過ぎ。建国記念パーティ当日。
「エレン。くれぐれも、リガウン卿に失礼なことが無いように」
一番上のダニエルが言う。だが、この兄もフランシア家の代表としてパーティに参加する者だ。
「エレンの社交界か。僕も見たかったな」
二番目のドミニク。
「ドム兄さん、その場にいたらきっと、心臓が持ちませんよ」
三番目のフレディ。
「潜入ではなく、こうやって普通にパーティに参加するっていうのが、不思議な感じです」
「それは、オレも思っている。とにかく、お前は病弱なご令嬢という設定になっているんだ。何かボロが出そうになったら、気絶したフリでもしておけ」
「なるほど、さすがダンお兄さまです」
「お嬢様、リガウン侯爵家のジルベルト様がいらっしゃいました」
侍女のパメラが呼びに来た。
「では、行ってまいります」
エレオノーラの挨拶はまるで騎士のそれ。
「エレン。淑女らしく振舞いなさい」
ダニエルの言葉が飛んだ。これでは先が思いやられる。
執事に手を引かれて、エレオノーラはジルベルトの元へと向かった。
「お待たせしました」
エレオノーラの姿を見た瞬間、ジルベルトが固まった。それに気付いたエレオノーラは少し焦った。いつもの知的美人で攻めてみたが、失敗だったか。
「エレオノーラ嬢をお預かりいたします」
ジルベルトは何事もなかったかのように、エレオノーラの手をとった。先ほどの彼の態度は、エレオノーラの気のせいだったのだろうか。
馬車に乗ってジルベルトと二人で王宮に向かうのは二回目。向かい合って座ろうとすると、隣の席をポンポンと合図されたため、今日も並んで座る。
「ジル様。素敵なドレスをありがとうございます」
「いや、まあ。よく似合っている」
「ありがとうございます。ジル様の瞳の色と同じ色です」
ドレスは淡い緑色。ジルベルトの瞳の色も緑。こういう小細工をするところが、あの母親。
「ジル様、具合が悪いのですか?」
けして口数が多いジルベルトではないのだが、いつもと様子がおかしい。
エレオノーラはジルベルトの顔を覗き込んだ。といっても、エレオノーラが下から見上げる形になるのだが。
「あなたが」
とジルベルトが言いかける。
「私が?」
とエレオノーラが言う。「今日の恰好、変でしたか? ジル様の婚約者として知的美人をコンセプトに変装してみたのですが」
「いや、そうではない」
ジルベルトは右手の甲で口元を押さえた。これは、彼が何か言いたいけれどとても言いづらいときにとる行為であることに、エレオノーラは気付いている。
エレオノーラはその太い手首をそっと掴んだ。ジルベルトは目の前のエレオノーラの顔にドキリとする。化粧をして、大人びた雰囲気。二十代後半と言っても通じるものがあるだろう。
「ジル様。お顔を見せてください」
それはいつものジルベルトのセリフ。なぜか今日は主導権を握っているのはエレオノーラだ。
「ジル様。お顔が赤いですよ。お熱でも?」
そうやってエレオノーラが顔を近づけてくるから、落ち着こうとしても落ち着けない。空いていた左手で彼女の身体を抱き寄せた。
「ジルさま?」
「できれば、あなたを連れて行きたくなかった」
「もしかして。やはり、婚約者としてふさわしくない、ということでしょうか。私の変装が不十分ということでしょうか」
そうではない、とジルベルトはエレオノーラの胸元に顔を埋める。
「あなたがとても魅力的だからだ。今日もいつにも増して美しい。これでは、パーティに来る男どもがあなたに夢中になる」
「そんなことは」
ありません、と言おうとしたが、すぐさまジルベルトが言葉を続ける。
「わかっている。年甲斐もなく嫉妬していることを。私とあなたでは年が離れすぎているし、あなたにはもっとふさわしい男がいるのではないか、と思っている。あなたが、他の男と話をしたり踊ったりするのかと思うと、こう、胸が痛む」
「ジル様。そこは、お気になさらないでください」
エレオノーラはジルベルトの背中に手を回した。
「他の男性とお話をすることはあるかもしれませんが、けしてジル様のお側を離れません」
ジルベルトと離れて、婚約者としてのボロが出てもまずい。いや、仮面をつければそんなことも無いのだが、たまに強引な男もいるから、ジルベルトから離れないということは賢明な判断だろう。
「それに、ジル様以外の方とも踊りません」
そこでジルベルトは顔を上げた。堅物騎士団長と言われているジルベルトが少し可愛らしく見える。
「私。病弱なご令嬢なんです。何かあったら、倒れますから」
病弱な設定がこんなところで役に立つとは思ってもいなかった。
「わかった。そのときは私があなたを抱いて逃げよう」
逃げるのか、とエレオノーラは思った。
43
あなたにおすすめの小説
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
崖っぷち令嬢は冷血皇帝のお世話係〜侍女のはずが皇帝妃になるみたいです〜
束原ミヤコ
恋愛
ティディス・クリスティスは、没落寸前の貧乏な伯爵家の令嬢である。
家のために王宮で働く侍女に仕官したは良いけれど、緊張のせいでまともに話せず、面接で落とされそうになってしまう。
「家族のため、なんでもするからどうか働かせてください」と泣きついて、手に入れた仕事は――冷血皇帝と巷で噂されている、冷酷冷血名前を呼んだだけで子供が泣くと言われているレイシールド・ガルディアス皇帝陛下のお世話係だった。
皇帝レイシールドは気難しく、人を傍に置きたがらない。
今まで何人もの侍女が、レイシールドが恐ろしくて泣きながら辞めていったのだという。
ティディスは決意する。なんとしてでも、お仕事をやりとげて、没落から家を救わなければ……!
心根の優しいお世話係の令嬢と、無口で不器用な皇帝陛下の話です。
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
「白い結婚最高!」と喜んでいたのに、花の香りを纏った美形旦那様がなぜか私を溺愛してくる【完結】
清澄 セイ
恋愛
フィリア・マグシフォンは子爵令嬢らしからぬのんびりやの自由人。自然の中でぐうたらすることと、美味しいものを食べることが大好きな恋を知らないお子様。
そんな彼女も18歳となり、強烈な母親に婚約相手を選べと毎日のようにせっつかれるが、選び方など分からない。
「どちらにしようかな、天の神様の言う通り。はい、決めた!」
こんな具合に決めた相手が、なんと偶然にもフィリアより先に結婚の申し込みをしてきたのだ。相手は王都から遠く離れた場所に膨大な領地を有する辺境伯の一人息子で、顔を合わせる前からフィリアに「これは白い結婚だ」と失礼な手紙を送りつけてくる癖者。
けれど、彼女にとってはこの上ない条件の相手だった。
「白い結婚?王都から離れた田舎?全部全部、最高だわ!」
夫となるオズベルトにはある秘密があり、それゆえ女性不信で態度も酷い。しかも彼は「結婚相手はサイコロで適当に決めただけ」と、面と向かってフィリアに言い放つが。
「まぁ、偶然!私も、そんな感じで選びました!」
彼女には、まったく通用しなかった。
「なぁ、フィリア。僕は君をもっと知りたいと……」
「好きなお肉の種類ですか?やっぱり牛でしょうか!」
「い、いや。そうではなく……」
呆気なくフィリアに初恋(?)をしてしまった拗らせ男は、鈍感な妻に不器用ながらも愛を伝えるが、彼女はそんなことは夢にも思わず。
──旦那様が真実の愛を見つけたらさくっと離婚すればいい。それまでは田舎ライフをエンジョイするのよ!
と、呑気に蟻の巣をつついて暮らしているのだった。
※他サイトにも掲載中。
【完結】異世界転移したら騎士団長と相思相愛になりました〜私の恋を父と兄が邪魔してくる〜
伽羅
恋愛
愛莉鈴(アリス)は幼馴染の健斗に片想いをしている。
ある朝、通学中の事故で道が塞がれた。
健斗はサボる口実が出来たと言って愛莉鈴を先に行かせる。
事故車で塞がれた道を電柱と塀の隙間から抜けようとすると妙な違和感が…。
気付いたら、まったく別の世界に佇んでいた。
そんな愛莉鈴を救ってくれた騎士団長を徐々に好きになっていくが、彼には想い人がいた。
やがて愛莉鈴には重大な秘密が判明して…。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
望まぬ結婚をさせられた私のもとに、死んだはずの護衛騎士が帰ってきました~不遇令嬢が世界一幸せな花嫁になるまで
越智屋ノマ
恋愛
「君を愛することはない」で始まった不遇な結婚――。
国王の命令でクラーヴァル公爵家へと嫁いだ伯爵令嬢ヴィオラ。しかし夫のルシウスに愛されることはなく、毎日つらい仕打ちを受けていた。
孤独に耐えるヴィオラにとって唯一の救いは、護衛騎士エデン・アーヴィスと過ごした日々の思い出だった。エデンは強くて誠実で、いつもヴィオラを守ってくれた……でも、彼はもういない。この国を襲った『災禍の竜』と相打ちになって、3年前に戦死してしまったのだから。
ある日、参加した夜会の席でヴィオラは窮地に立たされる。その夜会は夫の愛人が主催するもので、夫と結託してヴィオラを陥れようとしていたのだ。誰に救いを求めることもできず、絶体絶命の彼女を救ったのは――?
(……私の体が、勝手に動いている!?)
「地獄で悔いろ、下郎が。このエデン・アーヴィスの目の黒いうちは、ヴィオラ様に指一本触れさせはしない!」
死んだはずのエデンの魂が、ヴィオラの体に乗り移っていた!?
――これは、望まぬ結婚をさせられた伯爵令嬢ヴィオラと、死んだはずの護衛騎士エデンのふしぎな恋の物語。理不尽な夫になんて、もう絶対に負けません!!
【完結】死の4番隊隊長の花嫁候補に選ばれました~鈍感女は溺愛になかなか気付かない~
白井ライス
恋愛
時は血で血を洗う戦乱の世の中。
国の戦闘部隊“黒炎の龍”に入隊が叶わなかった主人公アイリーン・シュバイツァー。
幼馴染みで喧嘩仲間でもあったショーン・マクレイリーがかの有名な特効部隊でもある4番隊隊長に就任したことを知る。
いよいよ、隣国との戦争が間近に迫ったある日、アイリーンはショーンから決闘を申し込まれる。
これは脳筋女と恋に不器用な魔術師が結ばれるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる