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第二話 狂犬の戦士たち
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帝国の奇襲部隊を討ち破る為、オーデル王の命令により突撃を始めた王国軍第一軍。
後退した帝国軍を追撃する王国軍は、地形を活かして隠れていた、帝国軍伏兵部隊に奇襲され、それを合図に反転した、奇襲部隊にも攻撃を受けることとなった。
第一軍の突撃は停止し、精鋭のヴァスティナ騎士団が前線指揮官を積極的に討ちとったため、前線の兵士たちの指揮命令系は、指揮者が討ち取られたために混乱状態となった。
第一軍の支援のために第二軍が動きだし、本隊である第三軍と第二軍が離れる形となる。第一軍と第二軍が、本隊から離れることになったこの状況は、敗退を期した前回の戦いと同じであった。
そして、二つの軍が本隊と距離をとってしまった直後、第三軍本隊内部では、全く予想していなかった戦いが始まる。
「奔れ、雷光!」
「焼き尽くせ、焔!」
二人の武術家が雷と炎の魔法を放ち、二つの魔法が前方にいた王国軍兵士を襲う。
雷で感電死する兵士と、炎に巻かれて焼け死ぬ兵士たちの屍を乗り越え、血に飢えた男たちが突撃を開始する。
たった六十人程の人数しかいないのに、周りが敵兵だらけであっても、恐れることなく向かって行く。
「ぶっ飛べっ!!」
男たちが敵兵を血祭りにあげる中、彼らの隊長である宗一が、敵指揮官の一人を殴り飛ばす。敵兵はもの凄い勢いで殴り飛ばされ、後方にいた兵士たちを巻き込んで倒れ伏した。
武術家二人や男たちよりも先頭に立ち、隊長でありながら、突撃の先端を開く宗一の暴れる様は、王国軍からすれば鬼神と呼べるものだ。
宗一の目的はオーデル王の命のみだが、それを阻止しようとする者たちは、彼にとって邪魔者以外の何者でもない。故に、容赦の欠片もないのだ。
今回の戦いで輸送部隊に変装し、後方から王国軍の陣営に侵入することを考えたのは、勿論宗一自身である。
リリカが手に入れた情報を知り、帝国の危機を救おうと動き出した宗一は、まず自分のものとなったヘルベルトたち鉄血部隊と、強力な力を持つレイナとクリスを招集した。その後、王国軍の詳しい情報収集と、武器防具の調達を済ませ、如何にして、五万もの大軍を討ち破るかの作戦が考え出されたのだ。
王国軍が進軍途中、村や街で大量の食糧を調達しようとし、予想以下の量しか集められなかったという情報を、宗一たちは手に入れた。ならば王国軍は、本国から食糧を輸送するのではないかと考え、王国軍が進軍した後の道で、待ち伏せをすると指示した宗一。
どんな軍隊であろうとも、補給線は必ず存在するため、この考えには大きな自信があったのだ。予想は見事的中し、待ち伏せ地点に現れた、王国軍輸送部隊を襲撃した。
その後、輸送部隊の兵士を全員殺し、部隊の装備や服を奪い、敵を誤魔化す役以外の者は、輸送用の馬車や荷車の中に潜り込んだ。
この戦いで王国軍に勝利するには、当然奇襲による襲撃と、総指揮官撃破が必須である。兵力で圧倒的に不利である以上、この方法以外に勝利はないのだ。
「どこだ!帝国を狙う害虫の王はどこにいる!!」
「落ち着いてくださいリック様!先頭に出るのは危険です。お下がりください!」
「落ち着けだって?勝利が目前のこの状況で落ち着いてなんかいられるか!一刻も早く奴を殺すんだ!!」
「相変わらずイカレてやがる。だけど、お前最高だぜ!!」
敵兵を薙ぎ倒しながら進んでいく、宗一の左右に、彼を護衛しようとするレイナと、戦いを楽しんでいるクリスが、それぞれの得物を持って、敵兵を討ち取っていく。
その後ろにヘルベルトらが続き、少ない戦力でありながら敵中を突破して、目標であるオーデル王の天幕を目指す。
次々と現れる王国兵を、苦も無く倒して進む彼らに、次第に恐怖を抱く王国兵たちは、命惜しさに、少しずつ後ろへと下がっていく。兵力が如何に多くとも、兵士の錬度は鉄血部隊に劣る。
そのため、異常な実力を持つ三人と、実戦経験豊富な傭兵に勝つことなど、当然のことながら不可能なのだ。勝利のためには、数で押す以外に選択はないのだが、彼らも命が惜しく、しかも宗一たちに恐怖してしまったが故に、それができない。
速攻を重視して突撃する宗一たちが、目的の天幕を発見したのは、彼らが二百人を超える敵兵を血祭りにあげた、まさにその時であった。
後退した帝国軍を追撃する王国軍は、地形を活かして隠れていた、帝国軍伏兵部隊に奇襲され、それを合図に反転した、奇襲部隊にも攻撃を受けることとなった。
第一軍の突撃は停止し、精鋭のヴァスティナ騎士団が前線指揮官を積極的に討ちとったため、前線の兵士たちの指揮命令系は、指揮者が討ち取られたために混乱状態となった。
第一軍の支援のために第二軍が動きだし、本隊である第三軍と第二軍が離れる形となる。第一軍と第二軍が、本隊から離れることになったこの状況は、敗退を期した前回の戦いと同じであった。
そして、二つの軍が本隊と距離をとってしまった直後、第三軍本隊内部では、全く予想していなかった戦いが始まる。
「奔れ、雷光!」
「焼き尽くせ、焔!」
二人の武術家が雷と炎の魔法を放ち、二つの魔法が前方にいた王国軍兵士を襲う。
雷で感電死する兵士と、炎に巻かれて焼け死ぬ兵士たちの屍を乗り越え、血に飢えた男たちが突撃を開始する。
たった六十人程の人数しかいないのに、周りが敵兵だらけであっても、恐れることなく向かって行く。
「ぶっ飛べっ!!」
男たちが敵兵を血祭りにあげる中、彼らの隊長である宗一が、敵指揮官の一人を殴り飛ばす。敵兵はもの凄い勢いで殴り飛ばされ、後方にいた兵士たちを巻き込んで倒れ伏した。
武術家二人や男たちよりも先頭に立ち、隊長でありながら、突撃の先端を開く宗一の暴れる様は、王国軍からすれば鬼神と呼べるものだ。
宗一の目的はオーデル王の命のみだが、それを阻止しようとする者たちは、彼にとって邪魔者以外の何者でもない。故に、容赦の欠片もないのだ。
今回の戦いで輸送部隊に変装し、後方から王国軍の陣営に侵入することを考えたのは、勿論宗一自身である。
リリカが手に入れた情報を知り、帝国の危機を救おうと動き出した宗一は、まず自分のものとなったヘルベルトたち鉄血部隊と、強力な力を持つレイナとクリスを招集した。その後、王国軍の詳しい情報収集と、武器防具の調達を済ませ、如何にして、五万もの大軍を討ち破るかの作戦が考え出されたのだ。
王国軍が進軍途中、村や街で大量の食糧を調達しようとし、予想以下の量しか集められなかったという情報を、宗一たちは手に入れた。ならば王国軍は、本国から食糧を輸送するのではないかと考え、王国軍が進軍した後の道で、待ち伏せをすると指示した宗一。
どんな軍隊であろうとも、補給線は必ず存在するため、この考えには大きな自信があったのだ。予想は見事的中し、待ち伏せ地点に現れた、王国軍輸送部隊を襲撃した。
その後、輸送部隊の兵士を全員殺し、部隊の装備や服を奪い、敵を誤魔化す役以外の者は、輸送用の馬車や荷車の中に潜り込んだ。
この戦いで王国軍に勝利するには、当然奇襲による襲撃と、総指揮官撃破が必須である。兵力で圧倒的に不利である以上、この方法以外に勝利はないのだ。
「どこだ!帝国を狙う害虫の王はどこにいる!!」
「落ち着いてくださいリック様!先頭に出るのは危険です。お下がりください!」
「落ち着けだって?勝利が目前のこの状況で落ち着いてなんかいられるか!一刻も早く奴を殺すんだ!!」
「相変わらずイカレてやがる。だけど、お前最高だぜ!!」
敵兵を薙ぎ倒しながら進んでいく、宗一の左右に、彼を護衛しようとするレイナと、戦いを楽しんでいるクリスが、それぞれの得物を持って、敵兵を討ち取っていく。
その後ろにヘルベルトらが続き、少ない戦力でありながら敵中を突破して、目標であるオーデル王の天幕を目指す。
次々と現れる王国兵を、苦も無く倒して進む彼らに、次第に恐怖を抱く王国兵たちは、命惜しさに、少しずつ後ろへと下がっていく。兵力が如何に多くとも、兵士の錬度は鉄血部隊に劣る。
そのため、異常な実力を持つ三人と、実戦経験豊富な傭兵に勝つことなど、当然のことながら不可能なのだ。勝利のためには、数で押す以外に選択はないのだが、彼らも命が惜しく、しかも宗一たちに恐怖してしまったが故に、それができない。
速攻を重視して突撃する宗一たちが、目的の天幕を発見したのは、彼らが二百人を超える敵兵を血祭りにあげた、まさにその時であった。
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