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259話 - たいとる詐欺
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とりあえずソフィア様が出来ることはもうない。
というより、しなくていい。
だって、ソフィア様のおかげでアンが転生できるようになるかもしれないんだよ?
『後は、僕の努力だ。ソフィア様には感謝しかないよ。頭が上がらない。本当に理想の上司だよ。ありがとう』
≪そうかしら……。特に喜んでもらおうとやってるわけじゃないんだけどね。私だって君達の姿を見て何か出来ることがあればと思ったの。それだけ。でも、アン君にだけ特例を作るわけにはいかないのよ。だから文明レベルで利用できるシステムを作れば、と思ったの。なかなか上手く行かなかったけどね……≫
『いや、最高の結果でしょ。その話聞けただけで、これからのダンジョン生活、すごいやる気出たもん』
「……うん、うれしい。ありがとう。……僕もパパの体の手伝いする」
「そうじゃの?他の神と揉めてまでやろうとしてくれたんじゃろ?」
≪いえ、あれに関しては、完全にあれが悪いのよ……。こっちでも皆難儀してるんだもの。迷惑を被っているのは私だけじゃないわ。はぁ……≫
『あ、そうなんだ。ソフィア様がターゲットって訳じゃないんだね』
≪えぇ、皆に対してそうなの……。今回ばかりはと思ったんだけれど……≫
『大丈夫だよ。僕がそのくそじじぃってやつの鼻をへし折ってやればいいだけの話だ』
それに僕がソフィア様にそんな無茶ぶりしなければソフィア様がこんなに働く必要もなかったんだ。
僕が頑張るべきだよ。
≪それは違うわ。君はその分しっかりエネルギーを稼いでいる。私は君に労働対価を出したに過ぎないわ≫
『それでも……』
パチンッ
おわ、何の神力使ったの!?
話が途中で止まった。
ビックリした。
ソフィア様の指パッチンかっこいいよなぁ。
スラっとした足組みながらパチンッって魔法使うの。
真似したい……
それ僕もやりたい……
無理かな。指動かんもん。
≪ふぅ……。おしまい!やっぱり酔うとダメねぇ……。私少しネガティブになるのよ……≫
あ、わざと酔ってたんだね。
まぁ僕等でも回復出来たりするのに神様が出来ないわけないよな。
自由自在なんだね。
『いいんじゃない?たまには本音で話すといいと思うよ』
≪長らくしかめっ面してたから一度発散したかったのよねぇ。これ以上は何の解決にもならないし建設的じゃないわ!大丈夫。クロム君がしてくれるというなら一旦任せることにする。ありがとう≫
たまには建設的じゃない話もいいと思うけどねぇ。
普段それだけ抱えこんでるって事でしょ。
『話終わったら1回寝れば?僕らも慎重に動いとくからさ?機械入って寝れるんでしょ?』
≪そうね。少し皆に仕事を任せて、そうしようかしら?その前にコーヒーでも飲むわ≫ パチンッ
目覚めちゃうじゃん……。
あ、ソフィア様ならカフェインの効果とか無効にできるか。
トントントントン。
おお!僕にもくれるの!?
やったぜ!
コーヒー飲みたかったんだよ!
……どうやって飲もうかなぁ。熱そう。
『黒い湯か?いただくのじゃ。コク。おお、香りが豊かでうまいのじゃ』
お、おばあちゃんはブラックで行ける派か!
ずっと何かしらのお茶飲んでるもんね?
結構渋いのもあったし好みだよね。
「……ん、普通。……でも、おいしくもない」
『クラマはミルクでも入れるといいよ。砂糖は……多分いらないかな?』
クラマは子供だけどそんなに甘いの好きでもないんだよね。
逆に苦みが苦手なわけでもない。
ブラックでも飲めない訳でもないみたい。
クラムは絶対に飲めない!断言できる!
「……おいしい。割と好き。……でも、さっきのシュワシュワの方が好き」
≪いいわよ?≫パチン。トンッ。
「……ソフィ、ありがと。コク。……パチパチする、面白い」
クラマは匂いが気に入れば結構何でも行けるよね。
でも匂いがダメだと全滅しちゃうんだ。
炭酸が気に入ったのか。
僕らの世界にあればなぁ……。
『いいよなぁ。僕らの星にコーヒーあるのかなぁ……。炭酸もうちの星にあればいいのになぁ……』
≪コーヒーに変わる豆は沢山あるわよ。と言うか植物でも作れるでしょ?適当に焙煎でもしてみなさいな?そのうち美味しいものに当たるんじゃない?≫
『あ、そっか。タンポポコーヒーとかあるもんね』
植物の根とかでも出来るのか……。
じゃあ魔の森の植物片っ端から焙煎してみれば……。
そういえばキコレラって春菊みたいな雑草あったよね?
クラムの豊穣村で鍋にして食べたやつ。
あれキク科でしょ?
かなり根も深くまで生えてたし……行けそうだよな?
≪ティアマトも言ってたけれど、クロム君は魔法オタクの癖に本当に変なところ抜けてるわね?二酸化炭素に圧力かけるだけじゃない。圧縮魔法とか使ってなかった?君なら簡単に出来るでしょうに≫
『んな!ほんとじゃんッ!えぇ……。なんで思いつかなかったんだ……』
≪絶対零度を作る時にちらっと聞いてたけれど、クロム君は分子構造をイメージして魔法作ってるんでしょ?じゃあ、二酸化炭素作ればいいじゃない……≫
……えぇ。
僕全然できるじゃん……。
つーか塩から塩酸つくったじゃん……。
同じだよ……。
戦闘のことになると危機感働くから必死になるんだ。
でも僕そこにあるもので満足できちゃうタイプだから娯楽の方に関しての開発は遅れちゃうんだよね……。
更に人の体でもないでしょ?
未だに水洗トイレも作ってないしなぁ……。
≪変な子ねぇ……。少しは娯楽の方へ意識を傾けた方がいいわよ?≫
「そうなのじゃ。心配じゃ……。クロムは自分そっちのけで戦闘の事ばかりなのじゃ。スローライフがしたいとか言っておるのにのぉ。お主の生活のどこにスローライフがあるんじゃ。たいとる詐欺じゃろ……」
タイトル詐欺って!
僕そんなことどっかでいったかな?
おばあちゃん僕の言葉すぐ覚えるんだよね。
『可能な限り合間にスローライフしてるよッ!これからしようとがんばってるの!だって不安じゃん!?戦闘が最優先になっちゃうよ!時間が足りないのっ!時間に僕がついて行けないの!僕に時間がついて来いよッ!!』
「何を訳の分からん事を言っておるのじゃ……。我がお主の前世の知識をもっておればのぉ……はぁ……」
パンっ!
≪はい!私の愚痴も終わったところでそんなティアマトに朗報です!≫
「ん?なんじゃ?」
≪ここからティアマトの話。ティアマトに加護与えてないでしょ?私、平等じゃないと嫌なの。だからあなたもどんな加護が欲しいか言えばいいわ?考えてみなさい?≫
「そうなのかぇ?……う、うむ。ありがたい話なのじゃが……。でものぉ……」
・
・
・
そこから30分、おばあちゃんは悩みに悩んだ。
みんなはボーっと飲物を飲みながらリラックスタイム。
さっきまで真剣な話をしてたしね?
クラマはお腹いっぱいになって寝ちゃった。
良く起きててくれたな。
アンの話だったもんね。
凄く真剣な顔をして聞いていた。
ソフィア様がまた神力かなにかで布団を掛けてくれてぐっすり眠っている。
≪長いわね……。いいんだけれども……。ティアマト、そろそろ決まったかしら?≫
「うーむ。すまん。ありがたい話なのじゃが、本当に無いのじゃ……。我は神の力等要らん……」
『貰っとけるもん貰っといたほうがいいんじゃないの?』
「大いなる力を持つとその力の扱い方にまた悩むことになるのじゃ……。我は悲観的な性格をしておるじゃろ?自分のことは重々認識しておるのじゃ。力を持った喜びより、その力の扱い方や揉め事での悩みの方が大きくなると思うのじゃよ」
≪間違ってないわ。さすが長寿ね≫
確かに。
出来ないことが出来るようになると嬉しい。
でもきっとその先で悩みは増えるんだ。
僕が目立ちたくなかったりエデン以外で力を見せないのもその部分にある。
きっとまた人で揉めることになる未来が見えてるんだよね。
慎重なおばあちゃんらしい意見だな。
だからおばあちゃんは頼りになるんだよ。
≪無理強いはしないわ?私は話をしたかっただけですもの。ティアマトとは話す機会なかったですし≫
「皆が急いている時にいきなり飛び込んだからのぉ。話せてうれしいのじゃ!じゃが、すまぬ。我は神の力を望んだことは無い。クロム達と生活できるだけで幸せじゃ。今でも生まれて来て1番幸せな時間を貰っておる。これ以上はいらぬ」
こんなに嬉しいセリフがあっていいものか……。
ありがとぉおばあちゃん……グス。
僕も幸せだよぉ……。
≪いきなり何泣いてるのよ……。でも、ティアマト。あなた、頼られるの好きでしょ?≫
「あ、あぁ。うむ。まぁ、おばあちゃんじゃからの。孫に頼られると嬉しいのじゃ!ただ戦闘方面では我の性格が……」
≪別に戦闘方面じゃなくていいんじゃない?クラムちゃんも豊穣の能力を持ってるし、クラマくんの力もうまく使えば安眠効果あるわよ?エステルちゃんの力だって…………………………。ゴホン。ものは使いようよ≫
…………おい。
「では、知識が欲しい。クロムと同じでよい。我はクロムの手助けがしたいんじゃ。それ以上はいらぬ。神の力じゃなくてよい。そのようなことは出来るかの?」
≪クロムくんと同じでいいの?それなら、どうせクロム君から色々聞くでしょうし。クロム君と出会った時点で対してティアマトの運命かわらないわね。あなたの今世のカルマ値で余裕で相殺できるわ。むしろほぼ減らないんじゃないかしら?≫
ホワン。
カタカタカタカタ……。
≪うん、計算したけれど余裕ね。全然いいわよ?≫
おお、空中に不思議な形のキーボードとウィンドウ出てきた。
裏からも見えるけど何書いてんのか全くわかんないな。
神様語かな?
この部屋にパソコンないもん。
これなら必要ないよね。
「おお!それでよいのじゃ!カルマ値とやらはわからんが、それが唯一の希望じゃ!」
≪いいわ。ティアマトの能力を伸ばす方向の加護は必要ないって事ね?それなら、単純に地球のデータベースへの閲覧アクセス権限を……≫ カタカタカタカタ。
お、おばあちゃんの運命変わらないレベルなんだね。
それならよかった。
多分その辺の調整とかも僕が知らない間に色々やってくれてたんだろうな。
神様と普通に話せるようになってから知ることがいっぱいだな。
面白い能力だね?
僕は今暮らしている星のシステム権限を少し持ってるんだ。
それが創造魔法の仕組みって話だった。
おばあちゃんは地球のシステムへの閲覧権限を少しもらえるってことか。
僕の逆だね?
便利そうだし知識が欲しいおばあちゃんにぴったりじゃん!
カタカタカタカタ。
それから数分、ソフィア様は画面に向かって色々作業をしてくれている。
見せてもいい情報と必要ない情報を分けているんだそうだ。
『よかったねおばあちゃん』
「おお!これならうれしいのぉ。クロムと同じ事柄がわかるんじゃろ?」
≪まぁそうなんですけど……。こちらで取捨選択するとは言え、ティアマトにどう理解して調べさせるのかが問題ねぇ。データ量が膨大だもの。ちょっと待ってなさい。分かりやすくUI作ってみるわ?う~ん……≫ カタカタカタ。
「ゆーあいとな?」
『ユーザーインターフェース。画面表示のことだね。スマホの画面のアプリ的なことだよ』
「おぉ!確かスマホを作っている夜中にそのような事をぶつぶつ言っておったの?わからん言葉がいっぱいじゃ!頑張って覚えるのじゃ!楽しみじゃの~うっふっふ♪」
おー、おばあちゃんが凄く喜んでる時にでる笑い方だ。
かわいいんだよ?
見た目とのギャップが凄いけどね。
すごく嬉しいんだな。
ずっとみんなの助けになりたいって言ってたもん。
おばあちゃんって泉で1人の時に僕等が使う言葉を自主的に覚えてくれてたんだよね。
最初時間とかの会話についてくるからすごくびっくりしたんだ。
優しいなぁおばあちゃんは。
……。
コンコン。
……。
コンコンコンコン。
…………。
バンバンバンバン!
……………。
『ソフィア様?』
≪なによ?もうちょっと待ってなさいよ≫
『いや、そうじゃなくて。窓叩かれてるけど……』
ソフィア様の部屋には窓がある。
ちょうどおばあちゃんが座ってるソファーの後ろだ。
でも今日カーテンは閉まってるんだ。
誰かが外から叩いてるのか?
≪……面倒なのが来たわね。よいしょっと……はぁ……≫
面倒くさいの?
テクテクテク。
珍しくソフィア様がカーテンの方へ歩いて行く。
魔法みたいに開けれるだろうに……。
お出迎え?
シャーッ。
『うわッ!』「うおっ……」
ここどれくらいの高さか知らないんだけどさ……。
おじいちゃんが逆さに浮いて窓に張り付いてるんだけど……。
どんな絵面だよ……。
≪開けぬかソフィアっ!なんで儂だけのけものにするのじゃ!儂も入りたいと言っておったじゃろッ!≫ガンガンガン……
≪うるさいわねっ!クラマ君寝てるのよッ!≫
≪わかっておるわッ!音など制御しとるっ!≫
はっ!くそじじぃってこいつ!?
≪そこの!お主クロムじゃろッ!だ~れがくそじじぃじゃ!≫
お、おぉ……。
僕の名前知ってるの?
ってことはやっぱり……
『そ、ソフィア様……。この人って例の……』
≪はぁ。ちがうわよ。こいつ、君達風に言えば……≫
『僕等風……?』
≪君達の文明の……、先代の創造神よ……。入ればいいでしょ……ちっ≫
というより、しなくていい。
だって、ソフィア様のおかげでアンが転生できるようになるかもしれないんだよ?
『後は、僕の努力だ。ソフィア様には感謝しかないよ。頭が上がらない。本当に理想の上司だよ。ありがとう』
≪そうかしら……。特に喜んでもらおうとやってるわけじゃないんだけどね。私だって君達の姿を見て何か出来ることがあればと思ったの。それだけ。でも、アン君にだけ特例を作るわけにはいかないのよ。だから文明レベルで利用できるシステムを作れば、と思ったの。なかなか上手く行かなかったけどね……≫
『いや、最高の結果でしょ。その話聞けただけで、これからのダンジョン生活、すごいやる気出たもん』
「……うん、うれしい。ありがとう。……僕もパパの体の手伝いする」
「そうじゃの?他の神と揉めてまでやろうとしてくれたんじゃろ?」
≪いえ、あれに関しては、完全にあれが悪いのよ……。こっちでも皆難儀してるんだもの。迷惑を被っているのは私だけじゃないわ。はぁ……≫
『あ、そうなんだ。ソフィア様がターゲットって訳じゃないんだね』
≪えぇ、皆に対してそうなの……。今回ばかりはと思ったんだけれど……≫
『大丈夫だよ。僕がそのくそじじぃってやつの鼻をへし折ってやればいいだけの話だ』
それに僕がソフィア様にそんな無茶ぶりしなければソフィア様がこんなに働く必要もなかったんだ。
僕が頑張るべきだよ。
≪それは違うわ。君はその分しっかりエネルギーを稼いでいる。私は君に労働対価を出したに過ぎないわ≫
『それでも……』
パチンッ
おわ、何の神力使ったの!?
話が途中で止まった。
ビックリした。
ソフィア様の指パッチンかっこいいよなぁ。
スラっとした足組みながらパチンッって魔法使うの。
真似したい……
それ僕もやりたい……
無理かな。指動かんもん。
≪ふぅ……。おしまい!やっぱり酔うとダメねぇ……。私少しネガティブになるのよ……≫
あ、わざと酔ってたんだね。
まぁ僕等でも回復出来たりするのに神様が出来ないわけないよな。
自由自在なんだね。
『いいんじゃない?たまには本音で話すといいと思うよ』
≪長らくしかめっ面してたから一度発散したかったのよねぇ。これ以上は何の解決にもならないし建設的じゃないわ!大丈夫。クロム君がしてくれるというなら一旦任せることにする。ありがとう≫
たまには建設的じゃない話もいいと思うけどねぇ。
普段それだけ抱えこんでるって事でしょ。
『話終わったら1回寝れば?僕らも慎重に動いとくからさ?機械入って寝れるんでしょ?』
≪そうね。少し皆に仕事を任せて、そうしようかしら?その前にコーヒーでも飲むわ≫ パチンッ
目覚めちゃうじゃん……。
あ、ソフィア様ならカフェインの効果とか無効にできるか。
トントントントン。
おお!僕にもくれるの!?
やったぜ!
コーヒー飲みたかったんだよ!
……どうやって飲もうかなぁ。熱そう。
『黒い湯か?いただくのじゃ。コク。おお、香りが豊かでうまいのじゃ』
お、おばあちゃんはブラックで行ける派か!
ずっと何かしらのお茶飲んでるもんね?
結構渋いのもあったし好みだよね。
「……ん、普通。……でも、おいしくもない」
『クラマはミルクでも入れるといいよ。砂糖は……多分いらないかな?』
クラマは子供だけどそんなに甘いの好きでもないんだよね。
逆に苦みが苦手なわけでもない。
ブラックでも飲めない訳でもないみたい。
クラムは絶対に飲めない!断言できる!
「……おいしい。割と好き。……でも、さっきのシュワシュワの方が好き」
≪いいわよ?≫パチン。トンッ。
「……ソフィ、ありがと。コク。……パチパチする、面白い」
クラマは匂いが気に入れば結構何でも行けるよね。
でも匂いがダメだと全滅しちゃうんだ。
炭酸が気に入ったのか。
僕らの世界にあればなぁ……。
『いいよなぁ。僕らの星にコーヒーあるのかなぁ……。炭酸もうちの星にあればいいのになぁ……』
≪コーヒーに変わる豆は沢山あるわよ。と言うか植物でも作れるでしょ?適当に焙煎でもしてみなさいな?そのうち美味しいものに当たるんじゃない?≫
『あ、そっか。タンポポコーヒーとかあるもんね』
植物の根とかでも出来るのか……。
じゃあ魔の森の植物片っ端から焙煎してみれば……。
そういえばキコレラって春菊みたいな雑草あったよね?
クラムの豊穣村で鍋にして食べたやつ。
あれキク科でしょ?
かなり根も深くまで生えてたし……行けそうだよな?
≪ティアマトも言ってたけれど、クロム君は魔法オタクの癖に本当に変なところ抜けてるわね?二酸化炭素に圧力かけるだけじゃない。圧縮魔法とか使ってなかった?君なら簡単に出来るでしょうに≫
『んな!ほんとじゃんッ!えぇ……。なんで思いつかなかったんだ……』
≪絶対零度を作る時にちらっと聞いてたけれど、クロム君は分子構造をイメージして魔法作ってるんでしょ?じゃあ、二酸化炭素作ればいいじゃない……≫
……えぇ。
僕全然できるじゃん……。
つーか塩から塩酸つくったじゃん……。
同じだよ……。
戦闘のことになると危機感働くから必死になるんだ。
でも僕そこにあるもので満足できちゃうタイプだから娯楽の方に関しての開発は遅れちゃうんだよね……。
更に人の体でもないでしょ?
未だに水洗トイレも作ってないしなぁ……。
≪変な子ねぇ……。少しは娯楽の方へ意識を傾けた方がいいわよ?≫
「そうなのじゃ。心配じゃ……。クロムは自分そっちのけで戦闘の事ばかりなのじゃ。スローライフがしたいとか言っておるのにのぉ。お主の生活のどこにスローライフがあるんじゃ。たいとる詐欺じゃろ……」
タイトル詐欺って!
僕そんなことどっかでいったかな?
おばあちゃん僕の言葉すぐ覚えるんだよね。
『可能な限り合間にスローライフしてるよッ!これからしようとがんばってるの!だって不安じゃん!?戦闘が最優先になっちゃうよ!時間が足りないのっ!時間に僕がついて行けないの!僕に時間がついて来いよッ!!』
「何を訳の分からん事を言っておるのじゃ……。我がお主の前世の知識をもっておればのぉ……はぁ……」
パンっ!
≪はい!私の愚痴も終わったところでそんなティアマトに朗報です!≫
「ん?なんじゃ?」
≪ここからティアマトの話。ティアマトに加護与えてないでしょ?私、平等じゃないと嫌なの。だからあなたもどんな加護が欲しいか言えばいいわ?考えてみなさい?≫
「そうなのかぇ?……う、うむ。ありがたい話なのじゃが……。でものぉ……」
・
・
・
そこから30分、おばあちゃんは悩みに悩んだ。
みんなはボーっと飲物を飲みながらリラックスタイム。
さっきまで真剣な話をしてたしね?
クラマはお腹いっぱいになって寝ちゃった。
良く起きててくれたな。
アンの話だったもんね。
凄く真剣な顔をして聞いていた。
ソフィア様がまた神力かなにかで布団を掛けてくれてぐっすり眠っている。
≪長いわね……。いいんだけれども……。ティアマト、そろそろ決まったかしら?≫
「うーむ。すまん。ありがたい話なのじゃが、本当に無いのじゃ……。我は神の力等要らん……」
『貰っとけるもん貰っといたほうがいいんじゃないの?』
「大いなる力を持つとその力の扱い方にまた悩むことになるのじゃ……。我は悲観的な性格をしておるじゃろ?自分のことは重々認識しておるのじゃ。力を持った喜びより、その力の扱い方や揉め事での悩みの方が大きくなると思うのじゃよ」
≪間違ってないわ。さすが長寿ね≫
確かに。
出来ないことが出来るようになると嬉しい。
でもきっとその先で悩みは増えるんだ。
僕が目立ちたくなかったりエデン以外で力を見せないのもその部分にある。
きっとまた人で揉めることになる未来が見えてるんだよね。
慎重なおばあちゃんらしい意見だな。
だからおばあちゃんは頼りになるんだよ。
≪無理強いはしないわ?私は話をしたかっただけですもの。ティアマトとは話す機会なかったですし≫
「皆が急いている時にいきなり飛び込んだからのぉ。話せてうれしいのじゃ!じゃが、すまぬ。我は神の力を望んだことは無い。クロム達と生活できるだけで幸せじゃ。今でも生まれて来て1番幸せな時間を貰っておる。これ以上はいらぬ」
こんなに嬉しいセリフがあっていいものか……。
ありがとぉおばあちゃん……グス。
僕も幸せだよぉ……。
≪いきなり何泣いてるのよ……。でも、ティアマト。あなた、頼られるの好きでしょ?≫
「あ、あぁ。うむ。まぁ、おばあちゃんじゃからの。孫に頼られると嬉しいのじゃ!ただ戦闘方面では我の性格が……」
≪別に戦闘方面じゃなくていいんじゃない?クラムちゃんも豊穣の能力を持ってるし、クラマくんの力もうまく使えば安眠効果あるわよ?エステルちゃんの力だって…………………………。ゴホン。ものは使いようよ≫
…………おい。
「では、知識が欲しい。クロムと同じでよい。我はクロムの手助けがしたいんじゃ。それ以上はいらぬ。神の力じゃなくてよい。そのようなことは出来るかの?」
≪クロムくんと同じでいいの?それなら、どうせクロム君から色々聞くでしょうし。クロム君と出会った時点で対してティアマトの運命かわらないわね。あなたの今世のカルマ値で余裕で相殺できるわ。むしろほぼ減らないんじゃないかしら?≫
ホワン。
カタカタカタカタ……。
≪うん、計算したけれど余裕ね。全然いいわよ?≫
おお、空中に不思議な形のキーボードとウィンドウ出てきた。
裏からも見えるけど何書いてんのか全くわかんないな。
神様語かな?
この部屋にパソコンないもん。
これなら必要ないよね。
「おお!それでよいのじゃ!カルマ値とやらはわからんが、それが唯一の希望じゃ!」
≪いいわ。ティアマトの能力を伸ばす方向の加護は必要ないって事ね?それなら、単純に地球のデータベースへの閲覧アクセス権限を……≫ カタカタカタカタ。
お、おばあちゃんの運命変わらないレベルなんだね。
それならよかった。
多分その辺の調整とかも僕が知らない間に色々やってくれてたんだろうな。
神様と普通に話せるようになってから知ることがいっぱいだな。
面白い能力だね?
僕は今暮らしている星のシステム権限を少し持ってるんだ。
それが創造魔法の仕組みって話だった。
おばあちゃんは地球のシステムへの閲覧権限を少しもらえるってことか。
僕の逆だね?
便利そうだし知識が欲しいおばあちゃんにぴったりじゃん!
カタカタカタカタ。
それから数分、ソフィア様は画面に向かって色々作業をしてくれている。
見せてもいい情報と必要ない情報を分けているんだそうだ。
『よかったねおばあちゃん』
「おお!これならうれしいのぉ。クロムと同じ事柄がわかるんじゃろ?」
≪まぁそうなんですけど……。こちらで取捨選択するとは言え、ティアマトにどう理解して調べさせるのかが問題ねぇ。データ量が膨大だもの。ちょっと待ってなさい。分かりやすくUI作ってみるわ?う~ん……≫ カタカタカタ。
「ゆーあいとな?」
『ユーザーインターフェース。画面表示のことだね。スマホの画面のアプリ的なことだよ』
「おぉ!確かスマホを作っている夜中にそのような事をぶつぶつ言っておったの?わからん言葉がいっぱいじゃ!頑張って覚えるのじゃ!楽しみじゃの~うっふっふ♪」
おー、おばあちゃんが凄く喜んでる時にでる笑い方だ。
かわいいんだよ?
見た目とのギャップが凄いけどね。
すごく嬉しいんだな。
ずっとみんなの助けになりたいって言ってたもん。
おばあちゃんって泉で1人の時に僕等が使う言葉を自主的に覚えてくれてたんだよね。
最初時間とかの会話についてくるからすごくびっくりしたんだ。
優しいなぁおばあちゃんは。
……。
コンコン。
……。
コンコンコンコン。
…………。
バンバンバンバン!
……………。
『ソフィア様?』
≪なによ?もうちょっと待ってなさいよ≫
『いや、そうじゃなくて。窓叩かれてるけど……』
ソフィア様の部屋には窓がある。
ちょうどおばあちゃんが座ってるソファーの後ろだ。
でも今日カーテンは閉まってるんだ。
誰かが外から叩いてるのか?
≪……面倒なのが来たわね。よいしょっと……はぁ……≫
面倒くさいの?
テクテクテク。
珍しくソフィア様がカーテンの方へ歩いて行く。
魔法みたいに開けれるだろうに……。
お出迎え?
シャーッ。
『うわッ!』「うおっ……」
ここどれくらいの高さか知らないんだけどさ……。
おじいちゃんが逆さに浮いて窓に張り付いてるんだけど……。
どんな絵面だよ……。
≪開けぬかソフィアっ!なんで儂だけのけものにするのじゃ!儂も入りたいと言っておったじゃろッ!≫ガンガンガン……
≪うるさいわねっ!クラマ君寝てるのよッ!≫
≪わかっておるわッ!音など制御しとるっ!≫
はっ!くそじじぃってこいつ!?
≪そこの!お主クロムじゃろッ!だ~れがくそじじぃじゃ!≫
お、おぉ……。
僕の名前知ってるの?
ってことはやっぱり……
『そ、ソフィア様……。この人って例の……』
≪はぁ。ちがうわよ。こいつ、君達風に言えば……≫
『僕等風……?』
≪君達の文明の……、先代の創造神よ……。入ればいいでしょ……ちっ≫
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