If太平洋戦争        日本が懸命な判断をしていたら

みにみ

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邀撃 比島方面迎撃戦

レイテ湾に映る影

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殿の部隊(金剛以下11隻)がサマール沖でタフィ3を引きつけ
撃滅戦を展開する間、栗田健男中将が率いる主力17隻の第一遊撃部隊は
レイテ湾の湾口にまで到達していた。

戦艦「大和」の艦橋から双眼鏡で湾内を覗く栗田長官の目に飛び込んできたのは
まさに「軍隊の巣」と呼ぶべき光景だった。
そこにハルゼーの正規空母の威容はなかった。
いたのは、最高でも軽巡洋艦クラスの小型戦闘艦と
そして、視界の限度まで埋め尽くす、おびただしい数の輸送艦と補助艦艇の群れだった。

米軍のレイテ湾の兵力は、実に膨大だった。
輸送、揚陸、補給、医療、掃海、全ての機能を担う艦艇が湾内にひしめき合っている。

Task Force 78(北部攻撃隊)やTask Force 79(南部攻撃隊)の
攻撃輸送艦、戦車揚陸艦(LST)、歩兵揚陸艦(LCI)が
湾の各所に展開し、既に揚陸作業が行われている。

第7群には給油艦7隻、弾薬輸送艦5隻が、第78任務部隊には
貨物船や工作船が並び、全てが米陸軍の足場を固めるために不可欠な物資を運んでいる。

護衛を務めるのは、駆逐艦や護衛駆逐艦
フリゲート艦などで、彼らの火砲は戦艦の主砲とは比較にならない。

これこそが、栗田艦隊が全ての犠牲を払ってまで目指した、「敵の心臓」だった。

栗田長官は、この光景を確認すると、冷徹な命令を下した。

「全艦突撃隊系。二水戦指揮権は能代へ移譲。砲戦のみで撃破せよ!」

魚雷は、この後のオルテンドルフ艦隊との決戦のために温存する
そして、目標はただ一つ、揚陸作戦を支える輸送船団の殲滅だ。


栗田は通信士に、周辺の基地航空隊への連絡を指示した。

「付近基地航空隊へ連絡!
 全力ヲ持ッテレイテ湾突入。敵輸送船団ヲ撃滅セヨ」

自らが囮となり、敵の目を引くことで、味方の航空機の攻撃を容易にする狙いもあった。

「大和」の艦橋で、砲術参謀が興奮した声で叫ぶ

「目標、敵輸送船団!天佑ハ我ラニ在リ!」

栗田は静かに双眼鏡を下ろし
炎上する艦を見送り、血路を開いた将兵たちの犠牲を思った。

「ここまで来れたのは、我々に神がついているからだ。全砲門開け!撃ち方始め!」

戦艦、重巡、軽巡の各艦に、一斉に射撃命令が伝達された。

「方位二〇三、距離二万千!目標、敵輸送艦。弾種、零式通常!」

巨大な砲塔が軋みを上げ、目標へと旋回する。
日本の精鋭部隊が、米軍の心臓部へと向けて放つ、最初の一撃が放たれようとしていた。


「距離、速度、方位、測距よし!」

「撃ち方始め!」

再び**、「大和」の46センチ砲を筆頭に、全艦隊の主砲が火を噴いた。
レイテ湾の上空は、砲弾の飛行音と爆発音で満たされた。

重巡洋艦「羽黒」や「利根」の20.3センチ砲の砲弾は
二万メートルを超える距離を飛び、湾内の輸送艦を襲う

ドゴォオオオン!

最初の着弾は、湾口近くに停泊していたTask Group 78.1所属の攻撃輸送艦を直撃した
艦体は水面から高く跳ね上がり、瞬時に巨大な火柱と黒煙を上げた。
攻撃輸送艦の船体は薄く、大和や長門の巨弾は容易に貫通し、内部の兵員や物資を爆砕する。

「大和」の砲弾は、Task Group 77.7に属する給油艦の一隻に正確に命中。
船体は爆発し、大量の燃料が海面に流れ出し、湾内に火の海を作り出した。
次々と着弾する戦艦の砲弾は
タンカーや弾薬輸送艦を狙い、湾内を阿鼻叫喚の地獄へと変えていく

米軍の護衛艦隊(駆逐艦やフリゲート)は
、軽巡洋艦「能代」率いる第二水雷戦隊の迎撃に遭う。能代の15.2センチ砲と
駆逐艦の12.7センチ砲が火を噴き、必死に抵抗を試みる米の小型艦艇を次々と撃破した

湾内は、輸送艦の炎上、弾薬の誘爆、そして、逃げ惑う兵員の叫びで溢れていた
栗田艦隊のレイテ湾への突入は
米軍の上陸作戦の心臓を直撃するという、戦略的な成功を収めつつあった。


栗田艦隊の砲撃と同時に、周辺の基地から発進した日本の航空部隊も湾内に突入してきた。
特に、神風特別攻撃隊の隊員たちが、輸送船団の密集した箇所へと機体を突入させる

「大和」の艦橋から、栗田長官は、神風の特攻を確認した。
炎と爆発が湾の奥へと広がり、輸送船団は文字通り、崩壊へと向かっている。

しかし、戦闘の終わりはまだ見えなかった

レイテ湾の周辺の飛行場からは、米軍の戦闘機が続々と発進し
栗田艦隊と日本の航空部隊に対する反撃を開始した。
空はたちまち、日米の航空機が交錯する激戦の場となる。
大和以下の艦は、対空戦闘を開始しつつ、砲撃を継続しなければならなかった。

栗田艦隊は今、レイテ湾で全てを懸けた「撃滅戦」を展開している。
この戦闘が終われば**、彼らには既に南へ向かっている
オルテンドルフ艦隊との「強行突破戦」が待ち構えているのだった
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