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最終章 戦いの果てに
第一話 雷帝の召喚
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上空に渦を巻いて暗雲が垂れ込め、そこに巨大な魔獣召喚陣が輝きを見せる。
「またでっかい召喚陣ね」
「さっきのジェモグリエのと同じぐらいでヤンス」
「さっきみたいな魔獣を召喚するんでしょうか?」
立ち止まって上空を見上げるフラムとパル、そしてシャルロアの元に、
「上を見ている場合ではありませんよ!」
「ここを離れるぞ!」
ビエントとアインベルク、そしてフリードが向かって来る。
「え、何で? 今ならケイハルトを斬れるでしょう」
「何か知らないけど、危ないんだとよ」
訳が分からずも、フラム達も踵を返してアインベルク達と共に走り出した。
魔獣召喚陣を作り、魔獣を召喚するまで魔獣召喚士自身は無防備になる。
その隙を突かれて命を落とした魔獣召喚士も多々いる。
その為、他の魔獣召喚士や剣士とコンビやパーティーを組む者も少なくない。
フラムにとってはパルがそれに当たる。
そんな事もあり、フラムと同じ考えを持つケイハルトの近くに居る者達が、その隙を狙おうとケイハルトに駆け寄って行く。
「無知なる馬鹿どもが」
不敵なる笑みを見せるケイハルトが剣を地に突き立てると、その体全体がスパークを始める。
一瞬の出来事であった。
それぞれに武具を構えて襲い掛かって来た数人に、ケイハルトの体から雷撃が飛び出して直撃する。
体を激しく震わせてその場に白煙を上げて倒れた全ての者が、二度と立ち上がる事はなかった。
誰かが召喚した魔獣達も次々と襲い掛かって行くが、皆同じ様に雷撃を受けて返り討ちに会い、一撃の下に撃沈する。
更に上空で渦を巻く雲に浮かぶ魔獣召喚陣から幾筋もの落雷が発生し、それをまともに喰らった者達が、焦げた屍と化して倒れて行く。
ようやく自分が居る場所が危険だと感じ、他の者達も慌てて逃げ出すが、落雷はそれを許さない。
「逃げろ、逃げろ。生き延びたとしても結果は同じであろうがな」
ケイハルトの所から離れる様に駆けていたビエントの足が ある程度離れた所でようやく止まった。
「よし、これだけ離れれば問題なかろう」
「おっかなかったでヤンス」
「あれがケイハルトの力?」
フラムの問いにアインベルクは首を振る。
「あれは今ケイハルトが召喚しようとしている魔獣の力です」
「そうだ。その召喚術を発動すれば、術者に危害を加えようとする者に鉄槌を下す」
「じゃあ、一度発動すれば、その魔獣が召喚されるまで止める術がないってこと? そんな魔獣って……」
「雷帝です」
「雷帝……ライディシュラーク…………」
見上げた渦を巻く暗雲は、戦いの行方を暗示するものか、それとも━━。
「何年振りだろうか。お前をこのダルメキアに召喚するのは。さあ、思う存分暴れさせてやろうぞ」
ケイハルトは胸元で印を組む。
「魔界に君臨せし竜魔獣、その中において雷の頂に君臨する雷帝よ。開かれし門を潜り出でし、今ここにその雄姿を現して我が命に従え」
組んでいる印が形を変える。
「出でよ、雷帝ライディシュラーク!」
空に浮かぶ魔獣召喚陣が輝きを増し、雷鳴が召喚を喜ぶようにリズムを奏でる。
「何、この寒気を感じるような魔力は?」
「フラム、怖いでヤンス」
口にしたパルだけではなく、シャルロアも少し体を震わせている。
「俺は何も感じないぞ」
フラムとパルの冷ややかな目がフリードに向けられる。
「こういう時はあんたの鈍さが羨ましいわね」
「でヤンス」
「それ、絶対腐してるよな」
そんな遣り取りをしている間に、渦を巻く雲の下に輝く魔獣召喚陣から、巨大な何かがゆっくりと姿を現した。
鋭い爪が生えた三本の指が見える足先から、その黄金色の肌が徐々に降りて来る。
「何だ、あれ……!?」
完全に姿を現したライディシュラークに、フリードも驚かずにいられなかった。
「またでっかい召喚陣ね」
「さっきのジェモグリエのと同じぐらいでヤンス」
「さっきみたいな魔獣を召喚するんでしょうか?」
立ち止まって上空を見上げるフラムとパル、そしてシャルロアの元に、
「上を見ている場合ではありませんよ!」
「ここを離れるぞ!」
ビエントとアインベルク、そしてフリードが向かって来る。
「え、何で? 今ならケイハルトを斬れるでしょう」
「何か知らないけど、危ないんだとよ」
訳が分からずも、フラム達も踵を返してアインベルク達と共に走り出した。
魔獣召喚陣を作り、魔獣を召喚するまで魔獣召喚士自身は無防備になる。
その隙を突かれて命を落とした魔獣召喚士も多々いる。
その為、他の魔獣召喚士や剣士とコンビやパーティーを組む者も少なくない。
フラムにとってはパルがそれに当たる。
そんな事もあり、フラムと同じ考えを持つケイハルトの近くに居る者達が、その隙を狙おうとケイハルトに駆け寄って行く。
「無知なる馬鹿どもが」
不敵なる笑みを見せるケイハルトが剣を地に突き立てると、その体全体がスパークを始める。
一瞬の出来事であった。
それぞれに武具を構えて襲い掛かって来た数人に、ケイハルトの体から雷撃が飛び出して直撃する。
体を激しく震わせてその場に白煙を上げて倒れた全ての者が、二度と立ち上がる事はなかった。
誰かが召喚した魔獣達も次々と襲い掛かって行くが、皆同じ様に雷撃を受けて返り討ちに会い、一撃の下に撃沈する。
更に上空で渦を巻く雲に浮かぶ魔獣召喚陣から幾筋もの落雷が発生し、それをまともに喰らった者達が、焦げた屍と化して倒れて行く。
ようやく自分が居る場所が危険だと感じ、他の者達も慌てて逃げ出すが、落雷はそれを許さない。
「逃げろ、逃げろ。生き延びたとしても結果は同じであろうがな」
ケイハルトの所から離れる様に駆けていたビエントの足が ある程度離れた所でようやく止まった。
「よし、これだけ離れれば問題なかろう」
「おっかなかったでヤンス」
「あれがケイハルトの力?」
フラムの問いにアインベルクは首を振る。
「あれは今ケイハルトが召喚しようとしている魔獣の力です」
「そうだ。その召喚術を発動すれば、術者に危害を加えようとする者に鉄槌を下す」
「じゃあ、一度発動すれば、その魔獣が召喚されるまで止める術がないってこと? そんな魔獣って……」
「雷帝です」
「雷帝……ライディシュラーク…………」
見上げた渦を巻く暗雲は、戦いの行方を暗示するものか、それとも━━。
「何年振りだろうか。お前をこのダルメキアに召喚するのは。さあ、思う存分暴れさせてやろうぞ」
ケイハルトは胸元で印を組む。
「魔界に君臨せし竜魔獣、その中において雷の頂に君臨する雷帝よ。開かれし門を潜り出でし、今ここにその雄姿を現して我が命に従え」
組んでいる印が形を変える。
「出でよ、雷帝ライディシュラーク!」
空に浮かぶ魔獣召喚陣が輝きを増し、雷鳴が召喚を喜ぶようにリズムを奏でる。
「何、この寒気を感じるような魔力は?」
「フラム、怖いでヤンス」
口にしたパルだけではなく、シャルロアも少し体を震わせている。
「俺は何も感じないぞ」
フラムとパルの冷ややかな目がフリードに向けられる。
「こういう時はあんたの鈍さが羨ましいわね」
「でヤンス」
「それ、絶対腐してるよな」
そんな遣り取りをしている間に、渦を巻く雲の下に輝く魔獣召喚陣から、巨大な何かがゆっくりと姿を現した。
鋭い爪が生えた三本の指が見える足先から、その黄金色の肌が徐々に降りて来る。
「何だ、あれ……!?」
完全に姿を現したライディシュラークに、フリードも驚かずにいられなかった。
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