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第六章 邂逅(かいこう)
第十八話 ようやく
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周りを取り囲む魔獣達が次々と口を開け、炎を、冷気を、風の刃を吐き出し、更に電撃を飛ばして来た。
覚悟を決めたフリード達は、せめてアリオンテに操縛の印を掛けようとして無防備のフラムの盾になろうとその前に立つが、魔獣達の攻撃の全てが素通りする。
「なっ!?」
素通りした先には、操縛の印に抗うアリオンテの姿があった。
操縛の印による電撃に加え、魔獣達の攻撃がアリオンテを責め立てる。
その御蔭もあってか、フラムの苦悶の表情も少し和らぐ。
「ありがたいわ。これならいけるかも」
フラムも体勢を立て直し、気合を入れる。
「どうやら俺達は見ているしかなさそうだな」
「でヤンスね」
「助かった……」
周りにいる魔獣達の総攻撃を受けながらも尚、アリオンテは操縛の印に抗い続ける。
「しぶといわね。一気に畳みかけないと」
フラムが組んでいる印に力を籠めると、召喚陣から放出される電撃も強さを増す。
抗っているアリオンテもやがて力を失い、その場に倒れ込んでしまった。
「やった!」
召喚陣から出ていた電撃も消え、アリオンテの姿は、水の中に沈むが如く召喚陣の光の中に消え、それと共に召喚陣も消え去った。
「はあ……はあ……この間レガラントは手に入れ損なったけど、まさかそれ以上のアリオンテが召喚獣に出来るなんて。何てったって私の初めての竜魔獣ですもの」
「ちょっと待つでヤンス。オイラも竜魔獣でヤンスよ」
パルが飛んで来てフラムの肩にとまる。
「あんたは元々師匠が召喚した魔獣でしょう」
「ああ、確かにそうでヤンスね」
「まったく、ひがみっぽいんだから」
「おいおい、呑気に話している場合じゃないぞ」
フリードに言われて周りを見渡すと、魔獣達に囲まれているのをすっかり忘れていた。
「私はもうへとへとで動けないわよ。剣を握る力さえ残ってないんだから」
フラムはその場にへたり込んでしまった。
「今度こそ俺達の出番って事か」
「結局そうなるのか」
フリード、そして嫌々ながらもエドアールは剣を再び構える。
魔獣達は取り囲む輪を少しずつ小さくして行く。
緊迫した空気が漂う中、突然一匹の魔獣達が天に向かって鳴き声を上げた。
それに続いて他の魔獣達も天に向かって鳴き声を上げ始めた。
「何だ?」
「もしかして勝鬨?」
魔獣達の表情はフラム達に敵対していると言うよりは、何処となく喜んでいるように見える。
「この魔獣達にとってもアリオンテは天敵だったでしょうから、それが居なくなって喜んでくれたようね」
「とりあえず助かったって訳か」
フリードとエドアールは一息ついて剣の構えを解く。しかし、
「まだ問題はあるわよ。このままこの魔獣達をケーレに置いておく訳にもいかないんでしょう」
「忘れていた。それもそうだな……」
「こんな時、シャルロアが居てくれたらいいんだけど」
「そうだな。シャルロアは氷魔獣となら話が出来るからな」
「あら、あんたも知ってたの? シャルロアはアインベルク様しか信じて貰えなかったような事を言っていたけど」
「半信半疑なのは確かだが、一応は兄である以上、可愛い妹の事は信じてやらないとな」
「兄貴面してるけど、シャルロアの方がよっぽど役に立つんだけど」
「でヤンスね」
「それはないだろう」
エドアールはフリードに縋る目を向けるが、あっさりと目を背けられ、肩を落とす。
「ほっ、ほっ、どうやら困っておるようじゃのお」
突然あらぬ方から聞こえて来た声に、フラム達、更には魔獣達の視線が声の方に向けられる。
「先生!」
建物の陰から現れた人物を見たフリードとエドアールの嬉々とした声が揃う。
「先生って、じゃああの人が剣聖ウォルンタース!?」
覚悟を決めたフリード達は、せめてアリオンテに操縛の印を掛けようとして無防備のフラムの盾になろうとその前に立つが、魔獣達の攻撃の全てが素通りする。
「なっ!?」
素通りした先には、操縛の印に抗うアリオンテの姿があった。
操縛の印による電撃に加え、魔獣達の攻撃がアリオンテを責め立てる。
その御蔭もあってか、フラムの苦悶の表情も少し和らぐ。
「ありがたいわ。これならいけるかも」
フラムも体勢を立て直し、気合を入れる。
「どうやら俺達は見ているしかなさそうだな」
「でヤンスね」
「助かった……」
周りにいる魔獣達の総攻撃を受けながらも尚、アリオンテは操縛の印に抗い続ける。
「しぶといわね。一気に畳みかけないと」
フラムが組んでいる印に力を籠めると、召喚陣から放出される電撃も強さを増す。
抗っているアリオンテもやがて力を失い、その場に倒れ込んでしまった。
「やった!」
召喚陣から出ていた電撃も消え、アリオンテの姿は、水の中に沈むが如く召喚陣の光の中に消え、それと共に召喚陣も消え去った。
「はあ……はあ……この間レガラントは手に入れ損なったけど、まさかそれ以上のアリオンテが召喚獣に出来るなんて。何てったって私の初めての竜魔獣ですもの」
「ちょっと待つでヤンス。オイラも竜魔獣でヤンスよ」
パルが飛んで来てフラムの肩にとまる。
「あんたは元々師匠が召喚した魔獣でしょう」
「ああ、確かにそうでヤンスね」
「まったく、ひがみっぽいんだから」
「おいおい、呑気に話している場合じゃないぞ」
フリードに言われて周りを見渡すと、魔獣達に囲まれているのをすっかり忘れていた。
「私はもうへとへとで動けないわよ。剣を握る力さえ残ってないんだから」
フラムはその場にへたり込んでしまった。
「今度こそ俺達の出番って事か」
「結局そうなるのか」
フリード、そして嫌々ながらもエドアールは剣を再び構える。
魔獣達は取り囲む輪を少しずつ小さくして行く。
緊迫した空気が漂う中、突然一匹の魔獣達が天に向かって鳴き声を上げた。
それに続いて他の魔獣達も天に向かって鳴き声を上げ始めた。
「何だ?」
「もしかして勝鬨?」
魔獣達の表情はフラム達に敵対していると言うよりは、何処となく喜んでいるように見える。
「この魔獣達にとってもアリオンテは天敵だったでしょうから、それが居なくなって喜んでくれたようね」
「とりあえず助かったって訳か」
フリードとエドアールは一息ついて剣の構えを解く。しかし、
「まだ問題はあるわよ。このままこの魔獣達をケーレに置いておく訳にもいかないんでしょう」
「忘れていた。それもそうだな……」
「こんな時、シャルロアが居てくれたらいいんだけど」
「そうだな。シャルロアは氷魔獣となら話が出来るからな」
「あら、あんたも知ってたの? シャルロアはアインベルク様しか信じて貰えなかったような事を言っていたけど」
「半信半疑なのは確かだが、一応は兄である以上、可愛い妹の事は信じてやらないとな」
「兄貴面してるけど、シャルロアの方がよっぽど役に立つんだけど」
「でヤンスね」
「それはないだろう」
エドアールはフリードに縋る目を向けるが、あっさりと目を背けられ、肩を落とす。
「ほっ、ほっ、どうやら困っておるようじゃのお」
突然あらぬ方から聞こえて来た声に、フラム達、更には魔獣達の視線が声の方に向けられる。
「先生!」
建物の陰から現れた人物を見たフリードとエドアールの嬉々とした声が揃う。
「先生って、じゃああの人が剣聖ウォルンタース!?」
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