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第六章 邂逅(かいこう)
最終話 先を見据えて
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フラムはフリデレオラの足と口から吐かれる冷気を躱しつつ、辺りを見渡す。そして、
「あれだ!」
急に向きを変え、弾かれて地面に刺さっている自らの剣に向かって駆け出した。
フリデレオラもその後を追う。
剣が刺さっている場所を駆け抜けたフラムは、少しして踵を返すなり動きを止めることなく駆け出した。
地面に刺さる剣を挟んでフラムとフリデレオラが向かい合って迫る。
先に剣まで辿り着いたフラムは、剣の柄を踏み台にしてフリデレオラに向かって高々と飛び上がった。
「まだ足りない……」
飛び上がったフラムの下からフリデレオラの足が迫る。
フラムは剣で迫って来た足を弾くと共にその足を踏み台にし、更に高々と舞い上がった。
「これでいける!」
降下しながらフリデレオラの胸元に剣を突き刺す事に成功した。しかし、フリデレオラの足がフラムを振り払い、その体は飛ばされてしまった。
「フラム!」
「心配無用よ」
フラムは体勢を立て直して上手く着地すると、地面に刺さるもう一本の剣に駆け寄って引き抜き、フリデレオラの足を一本、更に一本と、次々と切り落として行く。
「体に刺さってる剣の痛みで再生出来ないでしょう!」
全ての足を切り落とした所で、体の下方に手にしている剣を突き刺した。
「これで終わりよ!」
剣から噴き出した炎がフリデレオラの体を一気に包み込んだ。
フリデレオラは炎の中で激しく悶え苦しむが、次第に動きも鈍くなり、その場に倒れて動かなくなり、炎が消え去ると共に灰の山と化した。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
力なくその場にへたり込んだフラムに、ディコとその両親が駆け寄って来た。
パルはディコの肩にとまっている。
「大丈夫は大丈夫だけど、もう魔力も使い果たしてヘロヘロよ」
「今日は色々とあったでヤンスもんね」
「あり過ぎよ」
剣を杖代わりにして何とか立ち上がったフラムは、その剣を鞘に納め、更にフリデレオラの灰の山に刺さる自らの剣を拾って鞘に納める。
「本当ならフリデレオラも召喚獣にしたかった所だけど、操縛の印を掛けるどころかドゥーブすら召喚する魔力すら残ってないのよね。仕方なく燃やしちゃったけど、恨むならあそこの三人に ん?」
灰の山からアドルフォ達が居たはずの場所に視線を移したが、いつの間にかアドルフォ達親子の姿はそこにはなかった。
辺りを見渡しても影も形もない。
「あいつら私が戦っている間に……」
「抜け目のない連中でヤンス」
その後、ディコの両親の通報により、アドルフォ親子は誘拐の罪と、最近横行しているアルドの魔導具による犯罪事件によって禁止になっているアルドの魔導具の使用禁止令に違反した罪でダルメキア中に指名手配される事となった。
更にその後、風の便りで、何処かの国に三人揃って出頭して投獄に身を置いたとか……。
そしてフラムは、魔力を使い果たして当然ながらフィールを召喚する事も出来ず、当初にディコが進めてくれた通り、その両親も喜んで承知してくれた事に甘えて一泊する事になった。
魔力が底を突いていた事もあり、パルと共に以前にも増してその食事の食いっぷりにディコ親子が目を丸くしていたのは言うまでもないが、それ以上の笑顔が食卓に溢れていた。
翌朝、もう少しゆっくりしたらとの勧めもあったが、待たせている人が居ると言う事で、残念がっていたものの、それほど引き留められる事もなかった。
フィールを召喚し、その背に乗るフラムを、ディコ達が見送りに来てくれていた。
「また来てくれるんでしょう?」
「そうね。と言いたいところだけど、もう直ぐ生死を分けた戦いが始まるでしょうし、どうなるか……いえ、そんな弱気じゃダメね。必ず戻って来るわ」
「大丈夫。お姉ちゃん、強いもん」
「ありがとう。ディコの笑顔を見てたら負ける気がしないわね。戦いに勝って、絶対に会いにここに戻って来るわ」
「絶対だよ」
「大丈夫でヤンスよ」
「何あんたが決めてんのよ」
肩に乗るパルの顎をぐりぐりと拳でするフラムの姿に、ディコ親子の顔から笑みがこぼれる。
こうしてディコ親子に見送られ、フィールに乗ったフラムは飛び去って行った。
《第七章へ続く》
「あれだ!」
急に向きを変え、弾かれて地面に刺さっている自らの剣に向かって駆け出した。
フリデレオラもその後を追う。
剣が刺さっている場所を駆け抜けたフラムは、少しして踵を返すなり動きを止めることなく駆け出した。
地面に刺さる剣を挟んでフラムとフリデレオラが向かい合って迫る。
先に剣まで辿り着いたフラムは、剣の柄を踏み台にしてフリデレオラに向かって高々と飛び上がった。
「まだ足りない……」
飛び上がったフラムの下からフリデレオラの足が迫る。
フラムは剣で迫って来た足を弾くと共にその足を踏み台にし、更に高々と舞い上がった。
「これでいける!」
降下しながらフリデレオラの胸元に剣を突き刺す事に成功した。しかし、フリデレオラの足がフラムを振り払い、その体は飛ばされてしまった。
「フラム!」
「心配無用よ」
フラムは体勢を立て直して上手く着地すると、地面に刺さるもう一本の剣に駆け寄って引き抜き、フリデレオラの足を一本、更に一本と、次々と切り落として行く。
「体に刺さってる剣の痛みで再生出来ないでしょう!」
全ての足を切り落とした所で、体の下方に手にしている剣を突き刺した。
「これで終わりよ!」
剣から噴き出した炎がフリデレオラの体を一気に包み込んだ。
フリデレオラは炎の中で激しく悶え苦しむが、次第に動きも鈍くなり、その場に倒れて動かなくなり、炎が消え去ると共に灰の山と化した。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
力なくその場にへたり込んだフラムに、ディコとその両親が駆け寄って来た。
パルはディコの肩にとまっている。
「大丈夫は大丈夫だけど、もう魔力も使い果たしてヘロヘロよ」
「今日は色々とあったでヤンスもんね」
「あり過ぎよ」
剣を杖代わりにして何とか立ち上がったフラムは、その剣を鞘に納め、更にフリデレオラの灰の山に刺さる自らの剣を拾って鞘に納める。
「本当ならフリデレオラも召喚獣にしたかった所だけど、操縛の印を掛けるどころかドゥーブすら召喚する魔力すら残ってないのよね。仕方なく燃やしちゃったけど、恨むならあそこの三人に ん?」
灰の山からアドルフォ達が居たはずの場所に視線を移したが、いつの間にかアドルフォ達親子の姿はそこにはなかった。
辺りを見渡しても影も形もない。
「あいつら私が戦っている間に……」
「抜け目のない連中でヤンス」
その後、ディコの両親の通報により、アドルフォ親子は誘拐の罪と、最近横行しているアルドの魔導具による犯罪事件によって禁止になっているアルドの魔導具の使用禁止令に違反した罪でダルメキア中に指名手配される事となった。
更にその後、風の便りで、何処かの国に三人揃って出頭して投獄に身を置いたとか……。
そしてフラムは、魔力を使い果たして当然ながらフィールを召喚する事も出来ず、当初にディコが進めてくれた通り、その両親も喜んで承知してくれた事に甘えて一泊する事になった。
魔力が底を突いていた事もあり、パルと共に以前にも増してその食事の食いっぷりにディコ親子が目を丸くしていたのは言うまでもないが、それ以上の笑顔が食卓に溢れていた。
翌朝、もう少しゆっくりしたらとの勧めもあったが、待たせている人が居ると言う事で、残念がっていたものの、それほど引き留められる事もなかった。
フィールを召喚し、その背に乗るフラムを、ディコ達が見送りに来てくれていた。
「また来てくれるんでしょう?」
「そうね。と言いたいところだけど、もう直ぐ生死を分けた戦いが始まるでしょうし、どうなるか……いえ、そんな弱気じゃダメね。必ず戻って来るわ」
「大丈夫。お姉ちゃん、強いもん」
「ありがとう。ディコの笑顔を見てたら負ける気がしないわね。戦いに勝って、絶対に会いにここに戻って来るわ」
「絶対だよ」
「大丈夫でヤンスよ」
「何あんたが決めてんのよ」
肩に乗るパルの顎をぐりぐりと拳でするフラムの姿に、ディコ親子の顔から笑みがこぼれる。
こうしてディコ親子に見送られ、フィールに乗ったフラムは飛び去って行った。
《第七章へ続く》
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