41 / 42
エピローグ
しおりを挟む
「どうして和食なんかリクエストするんだよ? この手で。サンドイッチとかのが食べやすいだろ」
翌日の朝、食卓には出汁巻き卵と焼き鮭、それにご飯と味噌汁が並んでいる。上手く箸が使えない聡祐のために湊はそれらを口に運んでやっていた。確かにこんなのは甘い恋人同士になったのだからやってみたい事のひとつではあったが、こんなふうに介護するのは何か違う気がする。
「だって、世話されたいからな」
「だってって……言ってくれればこんな回りくどいことしなくても世話くらいいくらでもするよ、おれ」
別にわざわざ食べにくいもの食べなくても、と湊が言うと聡祐は、ホントに? と微笑む。
「そりゃ、そ、聡祐、の頼みならいくらでも」
湊がぎこちなく答えると、聡祐は意味深な笑顔を向けた。
「じゃあ湊、夜も頼むな」
「よ、夜?」
夜という単語に昨夜のことを思い出し、湊は赤くなった。それを見て聡祐がにやりと口角を引き上げる。
「今、えっちい想像しただろ、湊。俺が言ったのは夕飯のことだけど?」
にやにやと笑う聡祐がじっと湊を見つめる。その笑顔に頭の中を見抜かれたようで、湊は真っ赤になった。
「な、ち、違うよ! もういい、学校行く!」
聡祐にからかわれどうしようもなくなった湊は、逃げるように立ち上がった。
「待てって、湊」
聡祐も立ち上がり、それを引き止める。抱き寄せられキスをされると、湊も仕方なく立ち止まる。
「ごめん、からかって」
「ん。……今日、何食べたい? 聡祐」
「デザートが湊ならなんでも」
笑顔でそう言いきる聡祐に、湊は唇を尖らせた。
「えっちいのはそっちじゃないか」
「男ですから。でも、毎日楽しみにしてたんだよ、夕飯」
「じゃあ、今夜も楽しみにしてて」
湊の言葉に聡祐が、うん、と頷く。
今日も一緒にご飯を食べよう、と聡祐が囁いた。
翌日の朝、食卓には出汁巻き卵と焼き鮭、それにご飯と味噌汁が並んでいる。上手く箸が使えない聡祐のために湊はそれらを口に運んでやっていた。確かにこんなのは甘い恋人同士になったのだからやってみたい事のひとつではあったが、こんなふうに介護するのは何か違う気がする。
「だって、世話されたいからな」
「だってって……言ってくれればこんな回りくどいことしなくても世話くらいいくらでもするよ、おれ」
別にわざわざ食べにくいもの食べなくても、と湊が言うと聡祐は、ホントに? と微笑む。
「そりゃ、そ、聡祐、の頼みならいくらでも」
湊がぎこちなく答えると、聡祐は意味深な笑顔を向けた。
「じゃあ湊、夜も頼むな」
「よ、夜?」
夜という単語に昨夜のことを思い出し、湊は赤くなった。それを見て聡祐がにやりと口角を引き上げる。
「今、えっちい想像しただろ、湊。俺が言ったのは夕飯のことだけど?」
にやにやと笑う聡祐がじっと湊を見つめる。その笑顔に頭の中を見抜かれたようで、湊は真っ赤になった。
「な、ち、違うよ! もういい、学校行く!」
聡祐にからかわれどうしようもなくなった湊は、逃げるように立ち上がった。
「待てって、湊」
聡祐も立ち上がり、それを引き止める。抱き寄せられキスをされると、湊も仕方なく立ち止まる。
「ごめん、からかって」
「ん。……今日、何食べたい? 聡祐」
「デザートが湊ならなんでも」
笑顔でそう言いきる聡祐に、湊は唇を尖らせた。
「えっちいのはそっちじゃないか」
「男ですから。でも、毎日楽しみにしてたんだよ、夕飯」
「じゃあ、今夜も楽しみにしてて」
湊の言葉に聡祐が、うん、と頷く。
今日も一緒にご飯を食べよう、と聡祐が囁いた。
87
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
学校一のイケメンとひとつ屋根の下
おもちDX
BL
高校二年生の瑞は、母親の再婚で連れ子の同級生と家族になるらしい。顔合わせの時、そこにいたのはボソボソと喋る陰気な男の子。しかしよくよく名前を聞いてみれば、学校一のイケメンと名高い逢坂だった!
学校との激しいギャップに驚きつつも距離を縮めようとする瑞だが、逢坂からの印象は最悪なようで……?
キラキライケメンなのに家ではジメジメ!?なギャップ男子 × 地味グループ所属の能天気な男の子
立場の全く違う二人が家族となり、やがて特別な感情が芽生えるラブストーリー。
全年齢
今日は少し、遠回りして帰ろう【完】
新羽梅衣
BL
「どうしようもない」
そんな言葉がお似合いの、この感情。
捨ててしまいたいと何度も思って、
結局それができずに、
大事にだいじにしまいこんでいる。
だからどうかせめて、バレないで。
君さえも、気づかないでいてほしい。
・
・
真面目で先生からも頼りにされている枢木一織は、学校一の問題児・三枝頼と同じクラスになる。正反対すぎて関わることなんてないと思っていた一織だったが、何かにつけて頼は一織のことを構ってきて……。
愛が重たい美形×少しひねくれ者のクラス委員長、青春ラブストーリー。
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
君に二度、恋をした。
春夜夢
BL
十年前、初恋の幼なじみ・堂本遥は、何も告げずに春翔の前から突然姿を消した。
あれ以来、恋をすることもなく、淡々と生きてきた春翔。
――もう二度と会うこともないと思っていたのに。
大手広告代理店で働く春翔の前に、遥は今度は“役員”として現れる。
変わらぬ笑顔。けれど、彼の瞳は、かつてよりずっと強く、熱を帯びていた。
「逃がさないよ、春翔。今度こそ、お前の全部を手に入れるまで」
初恋、すれ違い、再会、そして執着。
“好き”だけでは乗り越えられなかった過去を乗り越えて、ふたりは本当の恋に辿り着けるのか――
すれ違い×再会×俺様攻め
十年越しに交錯する、切なくも甘い溺愛ラブストーリー、開幕。
僕の恋人は、超イケメン!!
八乙女 忍
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる