33 / 70
33話 壊滅的ファッションセンスの人物、その正体は精霊王!?
しおりを挟む
「……せいっち?」
「そうだよう。僕がせいっち」
「なに、しょのかっこ」
「え? ああ、この格好? 良いところに気づいてくれたね!! これは新作なんだよ。僕の昔の友人がね、洋服についていろいろ教えてくれて、それを順番に試しているんだ。それで、今のお気に入りはこれ。どう? 似合ってるでしょう」
「あ、ありえない」
「あり得ない? こんなに似合っててありえないって? そうでしょう!」
「ちがう、だめしゅぎて、ありえない!」
「え~、まさかぁ。この服装はある場所で、人気があった時期があったって言ってたんだから。派手派手ってやつらしいよ」
「しょれは、はではでじゃなくて、ごちゃごちゃ」
「え? ごちゃごちゃ?」
セイッチの今の服装。たぶん元々の洋服は、とてもシックで良い感じの洋服だったと思うんだ。でもそのシックな洋服に、花やら草やら、木の実や枝? を付けまくっていて。それに、ここの物は全て、いろいろな感じで光っているでしょう?
だからセイッチが言っているような派手な格好じゃなく、ただのごちゃごちゃな洋服にしか見えないんだよ。
しかも、地面についている、とても長い金髪の綺麗な毛にも、洋服と同じように、ごちゃごちゃといろいろ付けていて、みるに耐えない姿だったんだ。誰だよ、こんな酷い格好をセイッチに教えたのは。
宿舎のみんなのために、急いでここへきて、獣衰病を治すことができるかもしれないセイッチに会うことができたのに。セイッチの洋服と髪型と喋りのせいで、そのことが完璧に頭から抜けちゃったよ。
「あ、ありえない。じぇんじぇんだめふぁっしょん」
「え~、そんなぁ。おかしいなぁ。もう1度確認しなくちゃ」
『せいっち。せいっちの洋服は、今はどうでもいいよ。それよりもリアたちと僕たち、せいっちにお話しとお願いがあるんだ』
「ちょっと、どうでも良くないよ。……だけど、うん。そっちも時間がないもんね」
『そうだよ。リアたちがどうしてここへ来たか、もう分かってるんでしょう? その話しをしなくちゃ』
『そうそう。洋服なんて、オレたちどうでも良いぞ』
ハッ! そうだった。その話しを聞きに来たんだよ。まったく、話がずれちゃったじゃないか。
「みんなして……。いいよいいよ。後でもっとバッチリきまってる、完璧な洋服を見せてあげるから。それでびっくりするといいよ」
『ゴロゴロしてない時は、いつもこれだよ』
『もう少し、静かな洋服が良いんじゃない? って言ってるのに』
……一体何をしてるのさ。
「よし、じゃあ、早く話しを終わらせちゃおう。それで僕は用事だ。君のことは、君がここへ来てから、ずっと見てたからね。それで問題ないことは分かっていたから、ここへ迎え入れたんだよ」
ここへ来てからずっと見ていた? みんなの家に着いた時からってこと?
「心配して付いてきてくれた子たちは、ここで待っててね。リアとピィとミッケ、それからあー君たちは、僕の寝床に行こう」
そうセイッチが言うと、いきなり私の体が浮かんで、湖の小島の方へ飛び始め、それに続くみんな。セイッチも飛んで移動してくる。
ちょっと驚きながら、そのまま移動する私。その時、セイッチとあー君たちが、
『せいっち~。せいっちがフラフラ、街に遊びに行った時に、人間や獣人の子供に教えたやつ、みんな言うようになったよ。みんなとっても楽しそう』
「そうだろう! ありは楽しくなる言葉なんだ。だからみんな使ったほうがいいんだよ。あー君たちも楽しくなるだろう?」
『う~ん、確かに?』
『悪くはないわね』
『もっとはやるといいねぇ。そうしたら大人も使うようになって、ギスギスしている心が晴れるかもしれない』
なんて話しを始めたんだ。何の話をしているのか。ちょっと引っかかることがあって、すぐに私は聞いてみたよ。
「なんのはなち?」
『あのね。せいっちは、街に遊びに行った時に、気持ちが楽しくなる言葉を、子供に教えたんだよ』
『オレたちのさっきの言葉な。ウエ~イってやつ』
『街の子供が時々言ってるでしょう? あれはせいっちが教えたの』
お前か!! 声には出さなかったけど、心の中で思い切り突っ込んだよね。
なんて言葉を教えているのよ。子供たちに教えるなら、もっと教える言葉があるでしょう。だいたい何で、ウエ~イなんて言葉を知ってるんだ!
「これも、僕の友人が教えてくれてね。僕の好きな言葉なんだ。だからみんなが使ってくれて嬉しいよ」
なんだろう。その友人も、さっきからちょくちょく引っかかるなぁ。時間があるなら、聞きたいくらいだ。
そんなツッコミや、いろいろと考えているうちに、小島に着いた私たちは、無事に小島に上陸。そしてみんなで輪になって、その場に座ったんだ。
でも私は立ったまま。セイッチが、少しおかしな人だとしても、獣衰病を治せる可能性があるんだから、ここはしっかりお願いしないといけないと思ってね。
私たちがここへ来た理由は、どうしてだかもう知っているみたいだし、それに時間もないし。ここはもう、最初からお願いしたほうが良いと思ったの。でも一応、確認から……。
「あたりたちがここへきたりゆ、も、ちってましゅか」
「うん、知ってるよ」
「しょでしゅか。……しぇいっちしゃん、おねがいちましゅ! あたちをたしゅけてくれた、たいしぇちゅなひとたちが、くるしでましゅ! あたちはたいしぇちゅなひとたちを、たしゅけたいでしゅ!! どか、みんなをなおしゅほうほ、おちえてくだしゃい! おねがいちましゅ!!」
『ぴぴぴぴっ!!』
『お願いなんだじょ!!』
『せいっち、お願い!』
『私たちの友達のリアが困ってるの』
『治らないと、リアの大好きな人たちがいなくなっちゃうんだ』
『せいっちさ、治し方、知ってるだろう? 前に治したって。だからそれをリアに教えてやってくれよ』
「……獣人たちが罹っているのは、獣衰病だね」
「あ、あい!! おねがいちましゅ! なおちかた、おちえてくだしゃい!!」
『ぴぴぴぴ!!』
『お願いなんだじょ!!』
『『『せいっち、お願い!!』』』
「……」
黙るセイッチ。やっぱりダメ? それとも、セイッチが治したのは別の病気だった? 私は思わず、ギュッと目を瞑ったよ。だけど次の瞬間。
「いいよぉ」
うう、やっぱり、いきなり来た人間に教えたりしないよね。でも、諦めないで、何度でもお願いして……、って、ん?
「ん?」
私は顔を上げてセイッチを見る。
「いいよぉ。教えてあげる。というか、君にだったら、なんだって教えてあげるよ。まぁ、今日は獣衰病の治し方だけど、時間がある時には、知りたいことをなんでも教えてあげるからね」
え? そんな簡単に? 本当に教えてもらって良いの? というか、なんでも教えてくれるって、どうして……。
「言ったでしょう。君のことは、君がここへ来てから、ずっと見てたって。それは街に来た君を見ていたってことじゃないよ。君があの森へ着いた時から、僕は君のことを見ていたんだ」
「もり!?」
「そう。だから、時間がある時に、ゆっくり話をしよう。それで少しは、君の力になれると思うよ。それに、ミッケやあー君たちと仲良くしてくれるんだから、そんな人間を無碍になんかしないよ」
そう言って、私にウインクしてきたセイッチ。まさかの展開に、思わず動きが止まってしまう私。
まさか、私が森へ来た時から、私のことを知っていたなんて。この人、本当に何者なんだろう。ミッケやあー君たち、それに他の精霊が信用していて、お父さんと呼んでいる存在なんだから、悪い人じゃないのは確かだけど。
『せいっち、森って何のこと?』
「それはみんなには内緒ぉ」
『えー』
『ちょっと、それよりも今は病気の方でしょう! セイッチ、本当に教えてくれるの?』
「もちろん! でも、成功するかはリア次第だから、そこは頑張ってとしか言えないけどね」
ん? どういうこと?
「とりあえず、もう1度移動しよう。移動した場所で、治し方を教えるからね。それから、外で待ってるエルフだけど、連れてきて良いよ。あー君、呼んできてくれる? 僕たちは畑にいるからね」
『分かった!!』
そう言って、アルバートさんを呼びに、飛んでいったあー君。私はさっきみたいに体を浮かせてもらって、みんなでまた移動を始めた。
『あ、そういえば、せいっち』
「ん? なぁに?」
『アルバートたちがね、せいっちのこと、誰だって聞いてきたの』
『せいっちは、せいっちなのにね』
『変だよねぇ』
「ああ、そういうこと。まぁ、人間や他の種族が、僕のことを何て呼ぼうが、どうでも良いんだけどね。でも、どうせなら、せいっちって呼んでほしいよねぇ」
「なんてよぼうが? みんな、はじめて、しぇいっちって、なまえちった」
「関わった人には名乗るけど、関わらない他人に、名前なんて教えないだろう? ただ、僕としては誰にでも、自分はせいっちだよって言いたいんだ。だけど、それで目立ちすぎてもね。どこから僕の正体がバレるか分からないし。さすがにみんなの前で正体がバレるのはねぇ」
「しょたい? ばれる?」
「君だから良いか。これからもいろいろと、君とは関わるだろうし。と言うか、いろいろ教えてあげるって言ったしね。僕はね、君たちが生きている場所ではね、精霊王って呼ばれてるんだ」
……ん? 聞き間違いかな? 今、なんかすごい言葉を聞いたような?
「ん? しぇ?」
「精霊王。僕は時々、街で遊ぶけど、みんなに僕の正体を話しちゃダメだからね。リアだから教えてあげるんだから」
……この派手派手じゃなくて、ごちゃごちゃの格好をしている。そして、ウエ~イなんて言葉を子供たちに教えた、軽い感じの人物が、精霊王?
……はぁぁぁぁぁぁっ!?
今年1年、たくさんの作品を読んでいただき、ありがとうございました。
来年も皆様に楽しんでいただけるよう、精進して参りますので、
よろしくお願いいたします。
「そうだよう。僕がせいっち」
「なに、しょのかっこ」
「え? ああ、この格好? 良いところに気づいてくれたね!! これは新作なんだよ。僕の昔の友人がね、洋服についていろいろ教えてくれて、それを順番に試しているんだ。それで、今のお気に入りはこれ。どう? 似合ってるでしょう」
「あ、ありえない」
「あり得ない? こんなに似合っててありえないって? そうでしょう!」
「ちがう、だめしゅぎて、ありえない!」
「え~、まさかぁ。この服装はある場所で、人気があった時期があったって言ってたんだから。派手派手ってやつらしいよ」
「しょれは、はではでじゃなくて、ごちゃごちゃ」
「え? ごちゃごちゃ?」
セイッチの今の服装。たぶん元々の洋服は、とてもシックで良い感じの洋服だったと思うんだ。でもそのシックな洋服に、花やら草やら、木の実や枝? を付けまくっていて。それに、ここの物は全て、いろいろな感じで光っているでしょう?
だからセイッチが言っているような派手な格好じゃなく、ただのごちゃごちゃな洋服にしか見えないんだよ。
しかも、地面についている、とても長い金髪の綺麗な毛にも、洋服と同じように、ごちゃごちゃといろいろ付けていて、みるに耐えない姿だったんだ。誰だよ、こんな酷い格好をセイッチに教えたのは。
宿舎のみんなのために、急いでここへきて、獣衰病を治すことができるかもしれないセイッチに会うことができたのに。セイッチの洋服と髪型と喋りのせいで、そのことが完璧に頭から抜けちゃったよ。
「あ、ありえない。じぇんじぇんだめふぁっしょん」
「え~、そんなぁ。おかしいなぁ。もう1度確認しなくちゃ」
『せいっち。せいっちの洋服は、今はどうでもいいよ。それよりもリアたちと僕たち、せいっちにお話しとお願いがあるんだ』
「ちょっと、どうでも良くないよ。……だけど、うん。そっちも時間がないもんね」
『そうだよ。リアたちがどうしてここへ来たか、もう分かってるんでしょう? その話しをしなくちゃ』
『そうそう。洋服なんて、オレたちどうでも良いぞ』
ハッ! そうだった。その話しを聞きに来たんだよ。まったく、話がずれちゃったじゃないか。
「みんなして……。いいよいいよ。後でもっとバッチリきまってる、完璧な洋服を見せてあげるから。それでびっくりするといいよ」
『ゴロゴロしてない時は、いつもこれだよ』
『もう少し、静かな洋服が良いんじゃない? って言ってるのに』
……一体何をしてるのさ。
「よし、じゃあ、早く話しを終わらせちゃおう。それで僕は用事だ。君のことは、君がここへ来てから、ずっと見てたからね。それで問題ないことは分かっていたから、ここへ迎え入れたんだよ」
ここへ来てからずっと見ていた? みんなの家に着いた時からってこと?
「心配して付いてきてくれた子たちは、ここで待っててね。リアとピィとミッケ、それからあー君たちは、僕の寝床に行こう」
そうセイッチが言うと、いきなり私の体が浮かんで、湖の小島の方へ飛び始め、それに続くみんな。セイッチも飛んで移動してくる。
ちょっと驚きながら、そのまま移動する私。その時、セイッチとあー君たちが、
『せいっち~。せいっちがフラフラ、街に遊びに行った時に、人間や獣人の子供に教えたやつ、みんな言うようになったよ。みんなとっても楽しそう』
「そうだろう! ありは楽しくなる言葉なんだ。だからみんな使ったほうがいいんだよ。あー君たちも楽しくなるだろう?」
『う~ん、確かに?』
『悪くはないわね』
『もっとはやるといいねぇ。そうしたら大人も使うようになって、ギスギスしている心が晴れるかもしれない』
なんて話しを始めたんだ。何の話をしているのか。ちょっと引っかかることがあって、すぐに私は聞いてみたよ。
「なんのはなち?」
『あのね。せいっちは、街に遊びに行った時に、気持ちが楽しくなる言葉を、子供に教えたんだよ』
『オレたちのさっきの言葉な。ウエ~イってやつ』
『街の子供が時々言ってるでしょう? あれはせいっちが教えたの』
お前か!! 声には出さなかったけど、心の中で思い切り突っ込んだよね。
なんて言葉を教えているのよ。子供たちに教えるなら、もっと教える言葉があるでしょう。だいたい何で、ウエ~イなんて言葉を知ってるんだ!
「これも、僕の友人が教えてくれてね。僕の好きな言葉なんだ。だからみんなが使ってくれて嬉しいよ」
なんだろう。その友人も、さっきからちょくちょく引っかかるなぁ。時間があるなら、聞きたいくらいだ。
そんなツッコミや、いろいろと考えているうちに、小島に着いた私たちは、無事に小島に上陸。そしてみんなで輪になって、その場に座ったんだ。
でも私は立ったまま。セイッチが、少しおかしな人だとしても、獣衰病を治せる可能性があるんだから、ここはしっかりお願いしないといけないと思ってね。
私たちがここへ来た理由は、どうしてだかもう知っているみたいだし、それに時間もないし。ここはもう、最初からお願いしたほうが良いと思ったの。でも一応、確認から……。
「あたりたちがここへきたりゆ、も、ちってましゅか」
「うん、知ってるよ」
「しょでしゅか。……しぇいっちしゃん、おねがいちましゅ! あたちをたしゅけてくれた、たいしぇちゅなひとたちが、くるしでましゅ! あたちはたいしぇちゅなひとたちを、たしゅけたいでしゅ!! どか、みんなをなおしゅほうほ、おちえてくだしゃい! おねがいちましゅ!!」
『ぴぴぴぴっ!!』
『お願いなんだじょ!!』
『せいっち、お願い!』
『私たちの友達のリアが困ってるの』
『治らないと、リアの大好きな人たちがいなくなっちゃうんだ』
『せいっちさ、治し方、知ってるだろう? 前に治したって。だからそれをリアに教えてやってくれよ』
「……獣人たちが罹っているのは、獣衰病だね」
「あ、あい!! おねがいちましゅ! なおちかた、おちえてくだしゃい!!」
『ぴぴぴぴ!!』
『お願いなんだじょ!!』
『『『せいっち、お願い!!』』』
「……」
黙るセイッチ。やっぱりダメ? それとも、セイッチが治したのは別の病気だった? 私は思わず、ギュッと目を瞑ったよ。だけど次の瞬間。
「いいよぉ」
うう、やっぱり、いきなり来た人間に教えたりしないよね。でも、諦めないで、何度でもお願いして……、って、ん?
「ん?」
私は顔を上げてセイッチを見る。
「いいよぉ。教えてあげる。というか、君にだったら、なんだって教えてあげるよ。まぁ、今日は獣衰病の治し方だけど、時間がある時には、知りたいことをなんでも教えてあげるからね」
え? そんな簡単に? 本当に教えてもらって良いの? というか、なんでも教えてくれるって、どうして……。
「言ったでしょう。君のことは、君がここへ来てから、ずっと見てたって。それは街に来た君を見ていたってことじゃないよ。君があの森へ着いた時から、僕は君のことを見ていたんだ」
「もり!?」
「そう。だから、時間がある時に、ゆっくり話をしよう。それで少しは、君の力になれると思うよ。それに、ミッケやあー君たちと仲良くしてくれるんだから、そんな人間を無碍になんかしないよ」
そう言って、私にウインクしてきたセイッチ。まさかの展開に、思わず動きが止まってしまう私。
まさか、私が森へ来た時から、私のことを知っていたなんて。この人、本当に何者なんだろう。ミッケやあー君たち、それに他の精霊が信用していて、お父さんと呼んでいる存在なんだから、悪い人じゃないのは確かだけど。
『せいっち、森って何のこと?』
「それはみんなには内緒ぉ」
『えー』
『ちょっと、それよりも今は病気の方でしょう! セイッチ、本当に教えてくれるの?』
「もちろん! でも、成功するかはリア次第だから、そこは頑張ってとしか言えないけどね」
ん? どういうこと?
「とりあえず、もう1度移動しよう。移動した場所で、治し方を教えるからね。それから、外で待ってるエルフだけど、連れてきて良いよ。あー君、呼んできてくれる? 僕たちは畑にいるからね」
『分かった!!』
そう言って、アルバートさんを呼びに、飛んでいったあー君。私はさっきみたいに体を浮かせてもらって、みんなでまた移動を始めた。
『あ、そういえば、せいっち』
「ん? なぁに?」
『アルバートたちがね、せいっちのこと、誰だって聞いてきたの』
『せいっちは、せいっちなのにね』
『変だよねぇ』
「ああ、そういうこと。まぁ、人間や他の種族が、僕のことを何て呼ぼうが、どうでも良いんだけどね。でも、どうせなら、せいっちって呼んでほしいよねぇ」
「なんてよぼうが? みんな、はじめて、しぇいっちって、なまえちった」
「関わった人には名乗るけど、関わらない他人に、名前なんて教えないだろう? ただ、僕としては誰にでも、自分はせいっちだよって言いたいんだ。だけど、それで目立ちすぎてもね。どこから僕の正体がバレるか分からないし。さすがにみんなの前で正体がバレるのはねぇ」
「しょたい? ばれる?」
「君だから良いか。これからもいろいろと、君とは関わるだろうし。と言うか、いろいろ教えてあげるって言ったしね。僕はね、君たちが生きている場所ではね、精霊王って呼ばれてるんだ」
……ん? 聞き間違いかな? 今、なんかすごい言葉を聞いたような?
「ん? しぇ?」
「精霊王。僕は時々、街で遊ぶけど、みんなに僕の正体を話しちゃダメだからね。リアだから教えてあげるんだから」
……この派手派手じゃなくて、ごちゃごちゃの格好をしている。そして、ウエ~イなんて言葉を子供たちに教えた、軽い感じの人物が、精霊王?
……はぁぁぁぁぁぁっ!?
今年1年、たくさんの作品を読んでいただき、ありがとうございました。
来年も皆様に楽しんでいただけるよう、精進して参りますので、
よろしくお願いいたします。
262
あなたにおすすめの小説
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆1/19〜1/27まで、予約投稿を1話ずつ行います。
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
グラサン幼女の異世界とらべるっ! ~最強の【魔眼】を宿す転生幼女は、もふかわ神獣を連れてスローライフな旅路を楽しみます~
空戯ケイ
ファンタジー
社畜OL、水城愛璃(みずきあいり)は、女神のうっかりミスにより25歳の若さで死んだ。
お詫びとして女神が提案したのは、オッドアイの幼女ボディへの転生。
そうして幼女の姿で異世界転生を果たしたアイリだったが、
特異体質により『感情が高ぶると暴発する魔眼』が宿っていることが発覚!
しかも両目!?
それを封じるため、女神から与えられたユニークスキルは、『神のサングラス』。
このサングラスをかければ、魔眼の暴発を抑えられるらしいけど……常にグラサンかけてる幼女とか怪しすぎじゃない!?
だけど、とある"激レア魔道具"があれば 、なんと魔眼を完治できるらしい。
ならばその魔道具を手に入れるため、異世界を巡るしかないっ!
さらに旅の道すがら、もふもふフェンリルや忍者少女、特異スライムを仲間にし、珍道中はさらに加速していって――!!
まったりのんびりをモットーに、たまに魔物や刺客に襲われちゃう。
【グラサン幼女】の破天荒な異世界旅が始まる!
※更新は不定期です。
【書籍化決定!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆皆様のおかげで、書籍化が決定致しました!3月中旬頃、発売予定です。よろしくお願い致します。
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
王宮メイドは今日も夫を「観察」する
kujinoji
恋愛
「はぁぁ〜!今日も働くヴィクター様が尊すぎる……!」
王宮メイドのミネリは、今日も愛しの夫ヴィクターを「観察」していた。
ヴィクターが好きすぎるあまり、あますところなく彼を見つめていたいミネリ。内緒で王宮メイドになり、文官である夫のもとに通うことに。
だけどある日、ヴィクターとある女性の、とんでもない場面を目撃してしまって……?
※同じものを他サイトにて、別名義で公開しています。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
元社畜悪役令嬢、辺境のボロ城を全自動ボタニカル美容スパに大改造して引きこもる ~前世コスメで冷徹公爵を完治させたら溺愛されました~
季未
恋愛
「貴様のような悪逆非道な女は、極寒の辺境へ追放だ!」
建国記念の夜会で王太子から婚約破棄を突きつけられた公爵令嬢シャルロッテ。
しかし、彼女の中身は前世でブラック企業に殺された過労で過労死したマーケターだった!
(激務の王妃ルート回避!? しかも辺境は誰にも邪魔されないブルーオーシャン! 最高のフリーランス生活の始まりじゃない!)
理不尽な追放を究極のホワイト・スローライフへのパスポートだと歓喜した彼女は、あてがわれた辺境のボロ城を、前世の「DIY・スマートホーム知識」と「土・水魔法」を駆使して爆速で大改造!
隙間風の吹く部屋は、一瞬で「床暖房完備の全自動温水スパ」へ。
辺境に自生する雑草からは「極上ボタニカルコスメ」を開発し、自らも絶世の美女へと変貌していく。
さらに「お前には干渉しない」と白い結婚を突きつけてきたはずの、呪いで顔に火傷を負った氷の公爵に特製マッサージと美肌治療を施したところ……。
「お前が作ったこの空間と、お前自身が……俺のすべてだ」
冷徹だったはずの公爵様が、極上の癒やし空間と彼女の手技で完全に骨抜きにされ、異常なまでの過保護・溺愛モードに突入!?
現代マーケティングと美容チートで辺境を超高級スマート・リゾートへと再生させ、かつて自分を追放した王太子たちを大後悔させる!
爽快&極甘な、異世界リゾート経営×溺愛ファンタジー、堂々開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる