ドラゴンともふ魔獣に懐かれて〜転生幼女は最強ドラゴン騎士家族と幸せに暮らします〜

ありぽん

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21話 大切な話し合いの合間のガオとポヨの大笑い

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 ドラゴンと他の種族との関係、ここに住んでいるドラゴンたちと、グレイオル・グリフィオール辺境伯様ついて。そして私とガオとポヨの関係に、契約についてと、いろいろな話しを聞いた私。

 ここまで話しが終わると、一旦私とお父さんお母さんドラゴンとの間に沈黙が流れた。そう、私たちの間にだけ。私たちの横で、ガオとポヨが寝転びお腹を抱えながら、ゲラゲラ、ケラケラ笑っている。というか、まだ笑ってたんかい!

 セシルさんのチョイスした、何とも言えない洋服。変わった洋服にガオとポヨは笑っていたけれど、私たちが話しをしている間、ずっと笑っていたらしい。

 途中、私は話しに集中していて、2人の笑いどころじゃなかったから、笑い続けていたとは思わなかったよ。ツボに入っちゃったのか、最初よりも大笑いしていて、止まらなくなったらしい。

 セシルさん、良かったね。着るのはちょっと微妙だけど、ゲオとポヨの笑いのツボは掴んだみたいだよ。もしあれだったら、その服あげようか? 

『はぁ、お前たちなぁ』

『今、大事な話しをしているのよ……って。そうよ、もう1つ大事な話しを忘れていたわ!!』

 そう大きな声をあげたお母さんドラゴン。ん? もう1つ? まだ大切な話しが残ってるの?

『何だ? 全部きちんと話したはずだが?』

『私たちのことや他の種族との関係は話したけれど、あれについて話していないじゃない。契約についてよ。私たちにとっては普通のことだから、そのまま話してしまったけど、ユイはまだ小さいのよ。いくら理解力があっちても、契約とは何か知らないはずでしょう』

『ああ、それもそうか。小さない子供に、魔法について簡単に話すことはあっても、詳しくは話さないからな』

『失敗したわね。まずそれを話すべきだったわ』

『でも、ユーイは分かって話しを聞いていなかったか?』

 ああ、なるほど。確かにこんなちびっ子には、詳しい魔法の話なんてしないよね。火の魔法よ、お水の魔法よとか、両親が大雑把に教える感じだもんね。慌てる2人に、私は話しかける。

「だいじょぶ! おじちゃ、おちえてくりぇちゃ。だいしゅきなひちょと、かじょくになりぇりゅ、とくべちゅなまほ!」

『大好きな人と家族になれる魔法か。確かにそうだな』

『ちゃんと教えてもらっていたのね。もしかして、魔法の使い方も?』

「ううん、おはなちきいちゃ。やりかたちりゃない。おちえてもりゃったけど、わかりゃなかっちゃ」

『そうよね、こんなに小さい子が、そこまでしっかり分からないわよね。それじゃあ、私たちの今の話しは分かってくれたかしら』

「うん!!」

『よし、それじゃあ、話しの続きなんだが。どうだろう、まだ契約魔法は使えないから、契約は後になるが。もし良かったら、2人と契約してもらえないだろうか。ああ、別に慌てて決めなくて良いぞ。グレイオルたちに話した後でも良いし、いつでも良い』

『私たちは無理やりあなたに、契約しなさい、なんてことは言わないわ。それに契約しなくても、一緒にいることだってできるんだから』

『大体こんな話しをいきなりしてしまった、俺たちが言うのもあれだが。お前はこの森へ、間違えられて送られてきたばかりだからな。もう少しゆっくりしてから、考えてくれれば良い』

『そう、ゆっくりで良いからね』

 ゆっくりしてから……。優しい顔で私を見てくるお父さんお母さんドラゴン。

『ゲラゲラッ』

『ケラケラッ』

「……」

『……』

『……』

 話しが途切れるたびに目立つ、ガオとポヨの大笑い。

『あなたたち、いい加減静かにしなさい。まったくあなたたちにも関係ある、大切な話しだっていうのに』

『ユーイに話すよりも、先にしっかり2人に話すべきだったか?』

『ゲラゲラッ』

『ケラケラッ』

 私の方の話しは一旦終了。お父さんお母さんドラゴンは、この後ガオとポヨにも、私のことをしっかり話そうと思っていたらしい。だけど、この状態じゃってことで、今日はもう寝る事になったよ。私も疲れているだろうからって。

 寝る前にトイレを済ませ、みんなが布団に入ると、お母さんドラゴンが光魔法で、洞窟の天井に星空のような光を映し出した。まるでプラネタリウムみたいになった洞窟。

『ママ、いもむーつくって』

『みみーずも』

 イモムー? ミミーズ? 

『あなたたち、本当に好きね』

 そう言いながら、今度は風魔法を使い、光を動かすお母さんドラゴン。するとどんどん形ができてきて、できたのは芋虫とミミズだったよ。やっぱりか! 芋虫のイモムーに、ミミズのミミーズ。

『オレ、すき』

『ボクもすき』

 名前が分かりやすくて良いな。

 それからもどんどん形を作ってもらうガオとポヨ。それを見ながら、今日の出来事を考えていた私は、いつの間にか眠っちゃっていたんだ。
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