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86話 このダンジョンの本来のランク
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まずは結果から話そう。うん、ドラゴンの圧勝だった。というか1撃だった。
それでは一体何が、俺達の所へやって来たのか。それはオークハンターだった。単独で狩猟を行うオークで、索敵や追跡能力に長けており、獲物を仕留めるまで執拗に追ってくる。とても危険なオークで、A級指定されている。
俺はもちろん、本物を見たのは初めてだった。姉さんと優也さんは2回会ったことがあると言っていたけど。しかもAランクのダンジョンで。
そう、本来ならAランク以上のダンジョンにしか、いないはずなんだよ。こんな俺が姉さん達と一緒に入れるような、Bランクのダンジョンにいるはずのないオーク。
そのオークハンターは、ドラゴンを見てフッと笑った後、さらに俺達を見てきて、今度はニヤリと笑ってきた。そしてその後すぐに、大きな声で吠え威嚇してきた。
俺は急いでウエストポーチの蓋を閉める。アーチーとフェリックスが震えて固まってしまったからだ。俺だって前世の記憶を取り戻す前だったら、その場で気絶していたかもしれない。
今は、前世にもオーク系の魔獣は存在していて、俺と家族は簡単にそいつらを倒していたからな。あいつに恐ろしいという感覚はない。が、感覚はないが、今の俺が戦える相手かと言えば、そんなわけもなく。俺はその場から動かずじっとしていた。
ここはドラゴンに任せるしかない、俺は変に動けば、逆にドラゴンの邪魔になるだろう。
俺達に散々吠えたオークハンター。しかしドラゴンが叫べば、ドラゴンと向き合い、すぐに戦闘が始まった。
オークハンターは手に持っていた、石でできていてスパイクが付いている棍棒を構え、いつでも飛びかかる姿勢に。オークハンターの大きさで、ドラゴンから10歩ほど離れた距離にいると思っていたのだが、それを一気に詰め寄り、ドラゴンを棍棒で攻撃しようとした。
しかし次の瞬間には、棍棒は後ろへ吹き飛び、大きな音をたて、地面に突き刺さるように止まり。その後すぐに、その突き刺さっている棍棒の隣に、オークハンターの頭が転がった。
そう、ドラゴンが一瞬でオークハンターの頭をはね。そのはねた頭が、棍棒の所まで飛んでいき、隣にゴロンと転がったんだ。本当に一瞬だった。
『まったく、いつも勝手に俺の寝床に来やがって! 毎回返り討ちにあってんじゃねぇか! いい加減覚えろや!! フンッ!! これからカズキの家へ行くから、当分ここには来ないだろうが、ここにはしっかり結界を張っておくからな!!』
「お、おい……」
俺はそっと声をかけた。するとバッ!! とドラゴンが振り向き、
『おう、終わったぞ。すぐ終わるって言ったろう? どうだ、綺麗にスパッと一撃だ』
「あ、ああ、確かにすぐだったな。さすがドラゴンだ。うん、ただ、お前の今の言葉遣いは? 今までと、そして今と、だいぶ違うんだが」
『あっ!! あ~、何て言えばいいのか』
何とドラゴン、戦闘に入ると言葉遣いが悪くなるらしい。性格も好戦的になるとか。本人はそんなつもりも、言葉遣いが悪くなっているとも思っていないのだが。ドラゴンの友人魔獣に毎回言われ、仕方なく納得したらしい。
『もしかしたらこれから、ダンジョンでに入って敵の魔獣を倒す時や、食料を狩るときは、こんな風になると思うが、気にしないでくれ』
「あ、ああ。それはいいんだが」
まさかの事実だったよ。このBランクダンジョンに、エルダードラゴンがいた事や、オークハンターがいたことよりも驚いた。これは気をつけないと。アーチーとフェリックスが真似をしたら困る。
と、こうして、戦闘のことなど1度頭から抜けてしまった戦闘は、ドラゴン1撃の攻撃で。ササッと終わってしまったんだ。
そしてよくよく話しを聞くと、ここにはオークジェネラルまでもが存在いるらしく、かなりのオーク達が住んでいると。まさかBランクだと思っていたダンジョンが、そんな危険なダンジョンだったとは。
しかし、どういうわけか、オーク達は上へ登ろうとはせず。また他にも、この地下には危険な魔獣がいるが、その魔獣達も上には登らず、ずっと地下にいるため、上の方にはそこまで強い魔獣はいないと。
まぁ、もしかしたらここは、かなり深い場所だから、自分と違ってオーク達が登れる高さではないのかもしれないし。食べ物もあるし、わざわざ上に行かなくても良いんだろう。というのがドラゴンの考えだった。
しかし他にも魔獣がいると聞いて、その魔獣達が全て、そうだとは限らないからな。これは報告しないといけないけど。
でそこまで深く落ちたのに、怪我1つなく戻れば、それはそれで問題になって。一体何があったのか聞かれ、ドラゴンとのことがバレる可能性がある。
だからといって報告しなければ、もしかしたら上へ行く魔獣がいて、その魔獣にプレイヤーが襲われる可能性も。どうするか悩む俺。するとドラゴンからある提案を受けた。
『俺は強力な結界を張れるからな。このダンジョンの地下全体に結界を張り、魔獣達が上へいかにようにすれば良いだろう。俺はこのダンジョン内で、1番強いからな。俺の結界を破れる者はいない』
「そうなのか?」
『ああ、だから俺は、俺の住処を荒らされないように。もともとここに、結界を張っていこうと思ってたんだ。だからこれまで通りで良いから安心しろ』
「お前が言うなら。じゃあ頼む」
『任せておけ』
こうしてまさかの、このダンジョンの本当のレベルを知ることになったが、なんとかそのままでいい事になり安心した。
それでは一体何が、俺達の所へやって来たのか。それはオークハンターだった。単独で狩猟を行うオークで、索敵や追跡能力に長けており、獲物を仕留めるまで執拗に追ってくる。とても危険なオークで、A級指定されている。
俺はもちろん、本物を見たのは初めてだった。姉さんと優也さんは2回会ったことがあると言っていたけど。しかもAランクのダンジョンで。
そう、本来ならAランク以上のダンジョンにしか、いないはずなんだよ。こんな俺が姉さん達と一緒に入れるような、Bランクのダンジョンにいるはずのないオーク。
そのオークハンターは、ドラゴンを見てフッと笑った後、さらに俺達を見てきて、今度はニヤリと笑ってきた。そしてその後すぐに、大きな声で吠え威嚇してきた。
俺は急いでウエストポーチの蓋を閉める。アーチーとフェリックスが震えて固まってしまったからだ。俺だって前世の記憶を取り戻す前だったら、その場で気絶していたかもしれない。
今は、前世にもオーク系の魔獣は存在していて、俺と家族は簡単にそいつらを倒していたからな。あいつに恐ろしいという感覚はない。が、感覚はないが、今の俺が戦える相手かと言えば、そんなわけもなく。俺はその場から動かずじっとしていた。
ここはドラゴンに任せるしかない、俺は変に動けば、逆にドラゴンの邪魔になるだろう。
俺達に散々吠えたオークハンター。しかしドラゴンが叫べば、ドラゴンと向き合い、すぐに戦闘が始まった。
オークハンターは手に持っていた、石でできていてスパイクが付いている棍棒を構え、いつでも飛びかかる姿勢に。オークハンターの大きさで、ドラゴンから10歩ほど離れた距離にいると思っていたのだが、それを一気に詰め寄り、ドラゴンを棍棒で攻撃しようとした。
しかし次の瞬間には、棍棒は後ろへ吹き飛び、大きな音をたて、地面に突き刺さるように止まり。その後すぐに、その突き刺さっている棍棒の隣に、オークハンターの頭が転がった。
そう、ドラゴンが一瞬でオークハンターの頭をはね。そのはねた頭が、棍棒の所まで飛んでいき、隣にゴロンと転がったんだ。本当に一瞬だった。
『まったく、いつも勝手に俺の寝床に来やがって! 毎回返り討ちにあってんじゃねぇか! いい加減覚えろや!! フンッ!! これからカズキの家へ行くから、当分ここには来ないだろうが、ここにはしっかり結界を張っておくからな!!』
「お、おい……」
俺はそっと声をかけた。するとバッ!! とドラゴンが振り向き、
『おう、終わったぞ。すぐ終わるって言ったろう? どうだ、綺麗にスパッと一撃だ』
「あ、ああ、確かにすぐだったな。さすがドラゴンだ。うん、ただ、お前の今の言葉遣いは? 今までと、そして今と、だいぶ違うんだが」
『あっ!! あ~、何て言えばいいのか』
何とドラゴン、戦闘に入ると言葉遣いが悪くなるらしい。性格も好戦的になるとか。本人はそんなつもりも、言葉遣いが悪くなっているとも思っていないのだが。ドラゴンの友人魔獣に毎回言われ、仕方なく納得したらしい。
『もしかしたらこれから、ダンジョンでに入って敵の魔獣を倒す時や、食料を狩るときは、こんな風になると思うが、気にしないでくれ』
「あ、ああ。それはいいんだが」
まさかの事実だったよ。このBランクダンジョンに、エルダードラゴンがいた事や、オークハンターがいたことよりも驚いた。これは気をつけないと。アーチーとフェリックスが真似をしたら困る。
と、こうして、戦闘のことなど1度頭から抜けてしまった戦闘は、ドラゴン1撃の攻撃で。ササッと終わってしまったんだ。
そしてよくよく話しを聞くと、ここにはオークジェネラルまでもが存在いるらしく、かなりのオーク達が住んでいると。まさかBランクだと思っていたダンジョンが、そんな危険なダンジョンだったとは。
しかし、どういうわけか、オーク達は上へ登ろうとはせず。また他にも、この地下には危険な魔獣がいるが、その魔獣達も上には登らず、ずっと地下にいるため、上の方にはそこまで強い魔獣はいないと。
まぁ、もしかしたらここは、かなり深い場所だから、自分と違ってオーク達が登れる高さではないのかもしれないし。食べ物もあるし、わざわざ上に行かなくても良いんだろう。というのがドラゴンの考えだった。
しかし他にも魔獣がいると聞いて、その魔獣達が全て、そうだとは限らないからな。これは報告しないといけないけど。
でそこまで深く落ちたのに、怪我1つなく戻れば、それはそれで問題になって。一体何があったのか聞かれ、ドラゴンとのことがバレる可能性がある。
だからといって報告しなければ、もしかしたら上へ行く魔獣がいて、その魔獣にプレイヤーが襲われる可能性も。どうするか悩む俺。するとドラゴンからある提案を受けた。
『俺は強力な結界を張れるからな。このダンジョンの地下全体に結界を張り、魔獣達が上へいかにようにすれば良いだろう。俺はこのダンジョン内で、1番強いからな。俺の結界を破れる者はいない』
「そうなのか?」
『ああ、だから俺は、俺の住処を荒らされないように。もともとここに、結界を張っていこうと思ってたんだ。だからこれまで通りで良いから安心しろ』
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