ペット(老猫)と異世界転生

童貞騎士

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森の中で一夜を過ごした俺たちはお昼過ぎぐらいに森を出て街の門へと向かう。みー婆がおれの左側を陣取ってケロベロスが右側を陣取っている。

そういえば…この子達の名前も考えなきゃなぁ。頭が三つあるから名前も三つの方がいいかな? 女の子みたいだし可愛い名前が良いよね?

と、そんな穏やかな事を考えているが…門にたどり着く頃にはそんな穏やかな考えをさせて貰えないくらいに慌しい。一体何かあったのだろうか?

「と、止まれぇ!!! その魔獣はなんなんだ!!」

門番の人が槍をこちらに向けながら騒いでいる。近くに魔獣がいるのだろうか? 俺も魔獣を警戒するように辺りを見渡すが見晴らしのいい平原に魔獣なんてものは見当たらない。いるのはみー婆とケロベロスだけ。

「みー婆、辺りを警戒してくれる?なんか魔獣が潜んでるらしいよ?」
『ナァ?』

そんなの居るのかしら? と鳴くみー婆だが辺りを一応キョロキョロと見渡してくれる。ケロベロスにも辺りを警戒してもらう、よしよしいい子だね。

そのまま辺りを警戒しながら門に近づくと、詰所から兵隊さん達がわらわらと門前に集まってきて武器を構えている……あれ、もしかして…俺達が警戒されてるの?

「すいません! この2匹は俺のペットですー! 危なくないんで街の中に入ってもいいですか?」

もし俺達が警戒されてるなら危なくない事を教えないといけない。手を上げて無抵抗を演出しながら大声を出す。だって門まで結構あるんだもん。

「今確認を取る!すまないがそれまでそこで待機しててくれ! 君がアーノルド様達の知人なのは分かってる! 敵対行動をしなければこちらも何もしない事を約束しよう!」
「わかりましたー!  ここで待ってますねー!」

どうやら隊長さんらしき人がいたのか指示をくれたので道の邪魔にならないところに休憩スペースを作る。簡単に椅子を用意してと…みー婆達、おやつの時間だよー。

椅子に腰掛ければ両サイドにいい子にお座りするみー婆とケロベロス。でもけっこう密着してくるから毛皮のコート着てるみたいでちょっと暑かったりするんだよね…まぁもふもふで気持ちいいからいいんだけど…

『ナァ~』
『『クゥ~』』
「はいはい、おやつね? 今用意するから待ってて」

みー婆とケロベロスの両サイドの子からおねだりされて急いで空間収納から出したお皿におやつ用で作っておいた肉料理を出していく。勿論ケロベロスの真ん中の子は鳴いたりしないんだよね。落ち着いてるというかなんというか、きっと一番お姉さんなんだろうか?

っと、そうだ。

「ケロベロスちゃん、食べながらでいいから聞いてくれる?  君達の名前をどうしようかなって考えてるんだけど…いつまでもケロベロスちゃんとかで呼ぶのもどうかなって思ってさ」

おやつをむしゃむしゃ食べてるケロベロスちゃん達を撫で回しながら問いかけるが両サイドの頭はおやつに夢中で真ん中の子が反応してくれる。

『ガフ…グルル…』

仕方ないわね…いいわよと渋々と言った形で返事をしてくれる。よしよし、実は昨晩考えてたんだよ。三姉妹って感じのいい名前思いついたからね。

名前をつけて識別できるのかって話もあるだろうけど実はこの子達、それぞれ眼の色が違うんだよね。真ん中の子は黄色い眼、向かって左側は青色の眼、右側は赤色の眼をしてるからわかりやすい。

「真ん中の子は[クオン]、左側の子は[シオン]、右側の子は[カノン]ね? これからよろしくね?クオン、シオン、カノン」

言い聞かせるようにしてそれぞれの頭を撫でてあげる。きっと賢い子達だから自分達の名前も覚えてくれるはず。

新しい家族にニコニコしながら潤はケロベロスちゃん達のお世話していた。なお、門前では呼び出されたギルド関係者や潤達の保護者であるフリージア家の方達が集まっていたが……潤にとっては家族ペット達の方が重要なのであった。



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