ヒロインの兄は悪役令嬢推し

西楓

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妹の側にいるのは?

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中庭でアリーシャはイチャイチャしている。
こんな昼間からまるで誰かに見せつけるかのよう。
アリーシャってこんな感じだったっけ?ゲームでは感じなかったけど、嫌な女だなぁ。
以前は可愛いと思っていた感情がどんどん薄らいでいく。

「やだぁ、そんなことないですよぉ」
「本当か?アリーシャは可愛いから他の奴らともすぐ仲良くなるからな」
「もうっ、いじわる。アリーシャはダレン様だけですぅ」

えっ、ダレン様?騎士子息のダレン様?
おい、最近見ないと思ったらフェリクス王子はどうした?最近まで王子に纏わりついていたじゃないか!
王子ルートじゃなく、騎士ルートか?

「かわいいよ、アリーシャ」
「嬉しい、アリーシャ、お弁当作ってきたんでぇ、食べてください。はい、アーン」
ハシで掴んでダレンの口元に運んでいる。
ダレンは騎士とは想像もつかないデレデレの顔をしている。

あぁ、これは騎士ルートだな。
ていうか、その弁当作ったのは俺だけどな。お前は詰めただけだろ、アリーシャ‼︎
父親には大昔のガラクタで使えない魔道具の収集癖があり、我が家は貴族と言えど節約が大事。
アリーシャが入学してからはお昼の弁当など簡単なものは俺がしている。
前世を思い出したのもあるが、料理は趣味だから。

ご令嬢が木の影から二人を睨んでいる。あれってそういえばダレンの婚約者の男爵令嬢か。
アリーシャ、ダレンに見えないように彼女に向けて冷笑を浮かべてる。
正式な婚約者に対し、あの挑発的な態度。ないな。お怒りはごもっともだ。
戒めるにもこちらが伯爵だから躊躇してるのかな。
身内としては俺がこの手でアリーシャを諌めるべきか。
よしっ。
飛び出そうとしたところ、男爵令嬢があっさりと踵を返したので拍子抜けだ。
ふぅっ…まだ入学して3ヶ月も経ってないのに、ストーリーの進みが早くないか?
こっちの神経がすり減りそうだ。
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