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20話
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(もう迷ってる暇はない!主力が戻るまでの時間を稼ぐんだ!)
俺は膝をついた[N]スケルン・ガーディアンと、大斧に狙われた[N]アシッド・センチピードの間に広がる1階フロアの空間に意識を集中させた。
([N]中級魔物ガチャ!コスト500 DP!これに賭ける!)
「終わりだァ、虫ケラ!」
狂戦士ダインが、[N]アシッド・センチピードの頭部めがけて、腐食しかけた大斧を振り下ろす。
(今だ! 出てこい!)
俺はDPを500消費しガチャを実行した。
DP残高 900 → 400!
その瞬間ダインとセンチピードの間、フロアのど真ん中の空間が[UC]ガチャとは比較にならないほど激しく歪んだ!
バチバチバチッ!
「なっ!?」
ダインが振り下ろした大斧を寸前で止め、後ろへ飛び退いた。
盗賊ジンもガーディアンから距離を取り、警戒態勢に入る。
「ダイン、気を付けろ! 何かデカいのが来るぞ!」
[N]ランクの召喚エフェクトは進化の光とは違う、空間そのものを引き裂くような暴力的な光を放つ。
光が収束し、そこに出現したのは──
「ブゴォォォォッ!!!」
(こ、こいつは!)
俺の意識はその姿を知っていた。
ヒーロー・ゴブリンファイターの視点共有を通して森で遭遇し、辛うじて倒したあの化け物。
土気色の汚れた肌、突き出た牙、豚のような醜悪な顔。
手には人間の子供ほどの大きさもある、錆びついた巨大なナタ。
── [N]オークだ!
(いいぞ!戦力としては申し分ないぞ!)
「新しい魔物が召喚された……!?まさかここはダンジョン……!?」
ジンが新たに召喚されたオークの巨体を見て声を漏らした。
ダインも血走っていた目がわずかに正気に戻り、目の前のオークとガーディアン、センチピードを交互に見比べた。
([N]ランクが三体……! どうだ!)
俺は召喚されたばかりの[N]オークのステータスを脳裏に表示させた。
♢ ♢ ♢
名前: オーク
レアリティ: [N] ノーマルレア (召喚)
種別: 戦闘用魔物
Lv: 1 HP: 100/100 | MP: 0
STR (筋力): 20
VIT (体力): 18
AGI (敏捷): 5
INT (知力): 3
特技
[大ナタ (Lv.1)]: (初期装備)錆びた大ナタで力任せに叩き斬る。
[突進 (Lv.1)]: 短い距離を直線的に突進し、対象を吹き飛ばす。
進化先
[R] オーク・ロード
進化タイプ: 指揮官・重戦士
概要: [N]オークの上位種。知性が向上し、[リーダーシップ](オーク・ゴブリン系限定)のスキルを習得する。STRとVITも大幅に強化され、[ヘイトクライ]や[シールドマスタリー]など、部隊の盾役兼指揮官としての能力を開花させる。
[R] オーク・デストロイヤー
進化タイプ: 火力特化・狂戦士
概要: [N]オークの持つSTRとVITを極限まで高めた進化形。知性は低いままだが、[バーサーク](常時発動)や[粉砕](装備破壊)スキルを習得する。防御を顧みない突進力と、武器が[グレートアックス]に変化する。
♢ ♢ ♢
(よし! Lv.1でもHP 100、STR 20、VIT 18! 狂戦士と殴り合えるだけのステータスだ!)
「ブゴ?」
召喚されたばかりの[N]オークは状況が理解できていないのか、キョロキョロと周囲を見回している。
だがすぐに目の前にいる狂戦士ダインとスケルトン・ガーディアン、アシッド・センチピードを認識した。
(オーク!人間どもを叩き潰せ!)
俺はオークにも理解できるよう、強烈な敵意と攻撃命令を念じた。
「ブゴォォォッ!(敵!殺す!)」
召喚された[N]オークは俺の攻撃命令を受け、本能のままに[突進 (Lv.1)]スキルを発動させた。
巨体が床を揺らし、ダインめがけて突っ込む。
「チィッ!!」
ダインは[N]アシッド・センチピードへの攻撃を中断し、突進してくる[N]オークを迎え撃つべく大斧を構え直した。
「ダイン! そいつは俺が!」
ジンが[N]スケルトン・ガーディアンへの足止めを即座に中止し、[AGI 19]の速度でオークの側面に回り込もうとする。
(狙いはダインだ!ジンを気にするな!)
「ブモッ!」
[N]オークは鈍重でジンの動きに反応できないだろう。
──だが、構うものか。
[STR 20]の巨体が[STR 19]の狂戦士と正面から激突した。
「ぐっ……!? この馬鹿力……!」
ダインは大斧でオークの[大ナタ]を受け止めたが、[突進]の勢いを殺しきれず、数歩後退させられる。
その隙に、盗賊ジンがオークの無防備な背中に飛びかかり、[デュアルダガー (Lv.2)]を突き立てた!
(……っ!)
俺が焦ったのも束の間。
「ブゴ?」
オークは背中に刺さった短剣など意にも介さず、目の前のダインに再び大ナタを振り下ろそうとしていた。
[HP 100]、[VIT 18]の巨体と鈍さゆえか、ジンの攻撃は致命傷になっていない!
「くそっ……!オークには攻撃が効かんか……!」
(今だ! チャンスだ! 狂戦士を先に潰す!)
俺は1階にいる俺の[N]ランク魔物三体すべてに同一の命令を叩き込んだ。
(全軍、ダインを集中攻撃! ジンは無視しろ!)
「カッ!」
膝をついていた[N]スケルトン・ガーディアンが、ジンが離れたのを好機と見て立ち上がる。
ダインの背後へ大盾を構えながら前進する。
「グシュルルル!」
[N]アシッド・センチピードも、ダインの[腐食]しかけた大斧めがけて、再度[強酸液 (Lv.3)]を吐きかけた!
「ブゴォ!」
そして正面からは[N]オークが、ジンの攻撃を無視したまま大ナタを振り下ろす。
「 ダイン、囲まれてるぞ!」
ジンが叫ぶ。
「うるせぇ! ごちゃごちゃとォ!」
「ブゴォォォッ!!」
[N]オーク(STR 20)の大ナタが、[N]アシッド・センチピードの強酸液で腐食した大斧と激しく打ち合わされた。
「グシャァァァ!」
センチピードが、ダインの足元めがけて[強酸液 (Lv.3)]を吐きかける。
「ッ!? このクソ虫がぁぁっ!」
ダインが後退するが、その背後を[N]スケルトン・ガーディアン(VIT 26)のタワーシールドが塞いでいた。
(よし、包囲は完璧だ!)
「ダイン! 後ろだ!」
ジンが叫びながらオークの背中に再び短剣を突き立てるが[N]オーク(HP 100)は意にも介さずダインに向かって[大ナタ]を振り下ろす。
「!」
ダインは狂戦士の意地で大ナタを振り上げ、オークの攻撃を弾き返そうとする。
だが、大斧は強酸液によって既に限界だった。 高い音と共にダインの大斧が[N]オークの圧力に耐えきれず半ばから砕け散った!
「斧が……!?」
ダインの動きが、一瞬止まる。
その致命的な隙を[N]ランクの魔物たちが見逃すはずがなかった。
「ブゴォ!
[N]オークの大ナタが、がら空きになったダインの胸を深々と切り裂いた。
「カッ!」
[N]スケルトン・ガーディアンがタワーシールドでダインの背中を強打し、体勢を崩させる。
「グシュルルル!」
とどめとばかりに[N]アシッド・センチピードがダインの顔面めがけて至近距離から強酸液を浴びせた。
「ぐ……ぎ……ぁ……!?」
ダインはその場に崩れ落ち、のたうち回ると動かなくなった。
「……ダインッ!?」
ジンがオークの背中から飛び退き、相棒の死を呆然と見つめる。
[N]オーク、[N]スケルトン・ガーディアン、[N]アシッド・センチピードの三体が次なる獲物としてジンを包囲しようと向き直る。
「……チッ!」
ジンはダインの死を確認すると一瞬の逡巡もなく身を翻した。
彼は破壊された1階の扉に向かって[AGI 19]の全速力で脱兎のごとく駆けだした。
(追え!)
俺は命令したが[N]ランク三体はAGIが低すぎた。
[N]オーク(AGI 5)、[N]ガーディアン(AGI 3)、[N]センチピード(AGI 4)。 彼らが追撃体勢に入る前に、ジンは塔の外の闇へと消えていった。
追い切れない……!
「ブヒィ……」
[N]オークがジンの逃げた方向を向き大ナタを持ち直す。
1階のフロアはダインの死体と俺の魔物たちの死骸が転がる惨たらしい戦場と化していた。
その時だった。
「グルァァァッ!」
壊れた扉から血相を変えたヒーロー・ゴブリンファイターが、[UC]ゴブリン部隊を引き連れて飛び込んできた!
続いて[N]ダイアウルフたちも血の匂いを嗅ぎつけ、1階になだれ込んでくる。
(主力部隊が帰還したか!)
ヒーロー・ゴブリンファイターは1階フロアに転がる[C]ゴブリン、[UC]スケルトン、そして大ムカデやスパイターなどの大量の死骸と戦闘の生々しい痕跡を見る。
さらに人間の死体を見て、状況を瞬時に理解したようだ。
(主力部隊は間に合わなかったが、よくやった! お前たち防衛部隊のおかげでリナは守られた)
俺はボロボロになりながらも侵入者を撃退した[N]魔物三体と、怯えながらも生き残った[UC]コボルトたちを労った。
被害は甚大だ。1階の防衛戦力は半壊し、偵察部隊はあの二人にやられたのかほとんどが帰ってこない……。
スライムたちは……どうやら無事なようだ。人間を見た瞬間にどこかに隠れていたらしい。いつの間にか資源集めを再開している。まぁあいつらは戦えないからいい判断だ。
(被害は甚大……だが、助かった。全軍、戦闘終了だ。帰還した部隊も生き残った者も、人間の死体をすべて、1階の納品石に投入するんだ)
俺の召喚した魔物の死体は光の粒子になって消えていった。普通の魔物と違って召喚した魔物をDPにするという再利用は出来ないらしい。
……すまない、みんな。もしかしたたら彼らを助けれたかもしれないのに……。
「グルル……」
ヒーロー・ゴブリンファイターたちが人間の死体二つを引きずりDP納品石へと投入していく。
死体が光の粒子となって吸い込まれた、その瞬間。
(!?)
俺の脳裏に経験したことのないほど強烈なアナウンスが鳴り響いた!
♢ ♢ ♢
【ダンジョン侵入者を撃破しました】
[人間:魔術師ロロ] の撃破を確認。
[人間:狂戦士ダイン] の撃破を確認 (ダンジョン内撃退ボーナス!)
【DPを 4500 獲得しました!】
【全配下魔物に、ボーナス経験値を付与します】
(DP 4500!?)
♢ ♢ ♢
俺のDP残高が400から一気に4900へと跳ね上がった!それだけじゃない。
拠点にいた全ての魔物、そして今帰還したヒーロー・ゴブリンファイターたちの体が一斉にレベルアップの光に包まれた!
(な、なんだ!? この経験値量は!)
[UC]ヒーロー・ゴブリンファイター が Lv.10 → Lv.15 にアップしました!
[N]ダイアウルフ が Lv.5 → Lv.10 にアップしました!
[N]シャドウウルフ が Lv.5 → Lv.10 にアップしました!
[N]オーク が Lv.1 → Lv.8 にアップしました!
[N]スケルトン・ガーディアン が Lv.5 → Lv.10 にアップしました!
[N]アシッド・センチピード が Lv.5 → Lv.10 にアップしました!
(※他、戦闘に参加した魔物も大幅にレベルアップ)
(人間を倒すとDPも貰えるのか……? いや、それにしても経験値の量が異常だ。[ダンジョン内撃退ボーナス]……? もしかして、この拠点に侵入した人間を倒すことには、外で魔物を狩るのとは比べ物にならない特別な意味があるのか……?)
俺は侵入者の撃退と引き換えに得た、巨大な力に戦慄していた。
でも……これで戦力の大幅な引き上げが出来る!
Lvが上がった。DPもある。
となると……やることは一つ。いや、二つか。
──ガチャと進化だ!
♢ ♢ ♢
[現在の拠点状況]
拠点名: (未設定・円形の塔)
階層: 2階建て
DP: 4900
訪問者: 1名(リナ)
召喚中: (戦闘により消耗、ただし主力は大幅レベルアップ)
[UC]ヒーロー・ゴブリンファイター (Lv.15に上昇)
[N]ダイアウルフ (Lv.10に上昇)
[N]オーク (Lv.8に上昇)
[N]アシッド・センチピード (Lv.10に上昇)
[N]スケルトン・ガーディアン (Lv.10に上昇)
侵入者: なし(撃退・1名逃走)
その他: 1階防衛戦力が半壊。偵察部隊が壊滅。
♢ ♢ ♢
俺は膝をついた[N]スケルン・ガーディアンと、大斧に狙われた[N]アシッド・センチピードの間に広がる1階フロアの空間に意識を集中させた。
([N]中級魔物ガチャ!コスト500 DP!これに賭ける!)
「終わりだァ、虫ケラ!」
狂戦士ダインが、[N]アシッド・センチピードの頭部めがけて、腐食しかけた大斧を振り下ろす。
(今だ! 出てこい!)
俺はDPを500消費しガチャを実行した。
DP残高 900 → 400!
その瞬間ダインとセンチピードの間、フロアのど真ん中の空間が[UC]ガチャとは比較にならないほど激しく歪んだ!
バチバチバチッ!
「なっ!?」
ダインが振り下ろした大斧を寸前で止め、後ろへ飛び退いた。
盗賊ジンもガーディアンから距離を取り、警戒態勢に入る。
「ダイン、気を付けろ! 何かデカいのが来るぞ!」
[N]ランクの召喚エフェクトは進化の光とは違う、空間そのものを引き裂くような暴力的な光を放つ。
光が収束し、そこに出現したのは──
「ブゴォォォォッ!!!」
(こ、こいつは!)
俺の意識はその姿を知っていた。
ヒーロー・ゴブリンファイターの視点共有を通して森で遭遇し、辛うじて倒したあの化け物。
土気色の汚れた肌、突き出た牙、豚のような醜悪な顔。
手には人間の子供ほどの大きさもある、錆びついた巨大なナタ。
── [N]オークだ!
(いいぞ!戦力としては申し分ないぞ!)
「新しい魔物が召喚された……!?まさかここはダンジョン……!?」
ジンが新たに召喚されたオークの巨体を見て声を漏らした。
ダインも血走っていた目がわずかに正気に戻り、目の前のオークとガーディアン、センチピードを交互に見比べた。
([N]ランクが三体……! どうだ!)
俺は召喚されたばかりの[N]オークのステータスを脳裏に表示させた。
♢ ♢ ♢
名前: オーク
レアリティ: [N] ノーマルレア (召喚)
種別: 戦闘用魔物
Lv: 1 HP: 100/100 | MP: 0
STR (筋力): 20
VIT (体力): 18
AGI (敏捷): 5
INT (知力): 3
特技
[大ナタ (Lv.1)]: (初期装備)錆びた大ナタで力任せに叩き斬る。
[突進 (Lv.1)]: 短い距離を直線的に突進し、対象を吹き飛ばす。
進化先
[R] オーク・ロード
進化タイプ: 指揮官・重戦士
概要: [N]オークの上位種。知性が向上し、[リーダーシップ](オーク・ゴブリン系限定)のスキルを習得する。STRとVITも大幅に強化され、[ヘイトクライ]や[シールドマスタリー]など、部隊の盾役兼指揮官としての能力を開花させる。
[R] オーク・デストロイヤー
進化タイプ: 火力特化・狂戦士
概要: [N]オークの持つSTRとVITを極限まで高めた進化形。知性は低いままだが、[バーサーク](常時発動)や[粉砕](装備破壊)スキルを習得する。防御を顧みない突進力と、武器が[グレートアックス]に変化する。
♢ ♢ ♢
(よし! Lv.1でもHP 100、STR 20、VIT 18! 狂戦士と殴り合えるだけのステータスだ!)
「ブゴ?」
召喚されたばかりの[N]オークは状況が理解できていないのか、キョロキョロと周囲を見回している。
だがすぐに目の前にいる狂戦士ダインとスケルトン・ガーディアン、アシッド・センチピードを認識した。
(オーク!人間どもを叩き潰せ!)
俺はオークにも理解できるよう、強烈な敵意と攻撃命令を念じた。
「ブゴォォォッ!(敵!殺す!)」
召喚された[N]オークは俺の攻撃命令を受け、本能のままに[突進 (Lv.1)]スキルを発動させた。
巨体が床を揺らし、ダインめがけて突っ込む。
「チィッ!!」
ダインは[N]アシッド・センチピードへの攻撃を中断し、突進してくる[N]オークを迎え撃つべく大斧を構え直した。
「ダイン! そいつは俺が!」
ジンが[N]スケルトン・ガーディアンへの足止めを即座に中止し、[AGI 19]の速度でオークの側面に回り込もうとする。
(狙いはダインだ!ジンを気にするな!)
「ブモッ!」
[N]オークは鈍重でジンの動きに反応できないだろう。
──だが、構うものか。
[STR 20]の巨体が[STR 19]の狂戦士と正面から激突した。
「ぐっ……!? この馬鹿力……!」
ダインは大斧でオークの[大ナタ]を受け止めたが、[突進]の勢いを殺しきれず、数歩後退させられる。
その隙に、盗賊ジンがオークの無防備な背中に飛びかかり、[デュアルダガー (Lv.2)]を突き立てた!
(……っ!)
俺が焦ったのも束の間。
「ブゴ?」
オークは背中に刺さった短剣など意にも介さず、目の前のダインに再び大ナタを振り下ろそうとしていた。
[HP 100]、[VIT 18]の巨体と鈍さゆえか、ジンの攻撃は致命傷になっていない!
「くそっ……!オークには攻撃が効かんか……!」
(今だ! チャンスだ! 狂戦士を先に潰す!)
俺は1階にいる俺の[N]ランク魔物三体すべてに同一の命令を叩き込んだ。
(全軍、ダインを集中攻撃! ジンは無視しろ!)
「カッ!」
膝をついていた[N]スケルトン・ガーディアンが、ジンが離れたのを好機と見て立ち上がる。
ダインの背後へ大盾を構えながら前進する。
「グシュルルル!」
[N]アシッド・センチピードも、ダインの[腐食]しかけた大斧めがけて、再度[強酸液 (Lv.3)]を吐きかけた!
「ブゴォ!」
そして正面からは[N]オークが、ジンの攻撃を無視したまま大ナタを振り下ろす。
「 ダイン、囲まれてるぞ!」
ジンが叫ぶ。
「うるせぇ! ごちゃごちゃとォ!」
「ブゴォォォッ!!」
[N]オーク(STR 20)の大ナタが、[N]アシッド・センチピードの強酸液で腐食した大斧と激しく打ち合わされた。
「グシャァァァ!」
センチピードが、ダインの足元めがけて[強酸液 (Lv.3)]を吐きかける。
「ッ!? このクソ虫がぁぁっ!」
ダインが後退するが、その背後を[N]スケルトン・ガーディアン(VIT 26)のタワーシールドが塞いでいた。
(よし、包囲は完璧だ!)
「ダイン! 後ろだ!」
ジンが叫びながらオークの背中に再び短剣を突き立てるが[N]オーク(HP 100)は意にも介さずダインに向かって[大ナタ]を振り下ろす。
「!」
ダインは狂戦士の意地で大ナタを振り上げ、オークの攻撃を弾き返そうとする。
だが、大斧は強酸液によって既に限界だった。 高い音と共にダインの大斧が[N]オークの圧力に耐えきれず半ばから砕け散った!
「斧が……!?」
ダインの動きが、一瞬止まる。
その致命的な隙を[N]ランクの魔物たちが見逃すはずがなかった。
「ブゴォ!
[N]オークの大ナタが、がら空きになったダインの胸を深々と切り裂いた。
「カッ!」
[N]スケルトン・ガーディアンがタワーシールドでダインの背中を強打し、体勢を崩させる。
「グシュルルル!」
とどめとばかりに[N]アシッド・センチピードがダインの顔面めがけて至近距離から強酸液を浴びせた。
「ぐ……ぎ……ぁ……!?」
ダインはその場に崩れ落ち、のたうち回ると動かなくなった。
「……ダインッ!?」
ジンがオークの背中から飛び退き、相棒の死を呆然と見つめる。
[N]オーク、[N]スケルトン・ガーディアン、[N]アシッド・センチピードの三体が次なる獲物としてジンを包囲しようと向き直る。
「……チッ!」
ジンはダインの死を確認すると一瞬の逡巡もなく身を翻した。
彼は破壊された1階の扉に向かって[AGI 19]の全速力で脱兎のごとく駆けだした。
(追え!)
俺は命令したが[N]ランク三体はAGIが低すぎた。
[N]オーク(AGI 5)、[N]ガーディアン(AGI 3)、[N]センチピード(AGI 4)。 彼らが追撃体勢に入る前に、ジンは塔の外の闇へと消えていった。
追い切れない……!
「ブヒィ……」
[N]オークがジンの逃げた方向を向き大ナタを持ち直す。
1階のフロアはダインの死体と俺の魔物たちの死骸が転がる惨たらしい戦場と化していた。
その時だった。
「グルァァァッ!」
壊れた扉から血相を変えたヒーロー・ゴブリンファイターが、[UC]ゴブリン部隊を引き連れて飛び込んできた!
続いて[N]ダイアウルフたちも血の匂いを嗅ぎつけ、1階になだれ込んでくる。
(主力部隊が帰還したか!)
ヒーロー・ゴブリンファイターは1階フロアに転がる[C]ゴブリン、[UC]スケルトン、そして大ムカデやスパイターなどの大量の死骸と戦闘の生々しい痕跡を見る。
さらに人間の死体を見て、状況を瞬時に理解したようだ。
(主力部隊は間に合わなかったが、よくやった! お前たち防衛部隊のおかげでリナは守られた)
俺はボロボロになりながらも侵入者を撃退した[N]魔物三体と、怯えながらも生き残った[UC]コボルトたちを労った。
被害は甚大だ。1階の防衛戦力は半壊し、偵察部隊はあの二人にやられたのかほとんどが帰ってこない……。
スライムたちは……どうやら無事なようだ。人間を見た瞬間にどこかに隠れていたらしい。いつの間にか資源集めを再開している。まぁあいつらは戦えないからいい判断だ。
(被害は甚大……だが、助かった。全軍、戦闘終了だ。帰還した部隊も生き残った者も、人間の死体をすべて、1階の納品石に投入するんだ)
俺の召喚した魔物の死体は光の粒子になって消えていった。普通の魔物と違って召喚した魔物をDPにするという再利用は出来ないらしい。
……すまない、みんな。もしかしたたら彼らを助けれたかもしれないのに……。
「グルル……」
ヒーロー・ゴブリンファイターたちが人間の死体二つを引きずりDP納品石へと投入していく。
死体が光の粒子となって吸い込まれた、その瞬間。
(!?)
俺の脳裏に経験したことのないほど強烈なアナウンスが鳴り響いた!
♢ ♢ ♢
【ダンジョン侵入者を撃破しました】
[人間:魔術師ロロ] の撃破を確認。
[人間:狂戦士ダイン] の撃破を確認 (ダンジョン内撃退ボーナス!)
【DPを 4500 獲得しました!】
【全配下魔物に、ボーナス経験値を付与します】
(DP 4500!?)
♢ ♢ ♢
俺のDP残高が400から一気に4900へと跳ね上がった!それだけじゃない。
拠点にいた全ての魔物、そして今帰還したヒーロー・ゴブリンファイターたちの体が一斉にレベルアップの光に包まれた!
(な、なんだ!? この経験値量は!)
[UC]ヒーロー・ゴブリンファイター が Lv.10 → Lv.15 にアップしました!
[N]ダイアウルフ が Lv.5 → Lv.10 にアップしました!
[N]シャドウウルフ が Lv.5 → Lv.10 にアップしました!
[N]オーク が Lv.1 → Lv.8 にアップしました!
[N]スケルトン・ガーディアン が Lv.5 → Lv.10 にアップしました!
[N]アシッド・センチピード が Lv.5 → Lv.10 にアップしました!
(※他、戦闘に参加した魔物も大幅にレベルアップ)
(人間を倒すとDPも貰えるのか……? いや、それにしても経験値の量が異常だ。[ダンジョン内撃退ボーナス]……? もしかして、この拠点に侵入した人間を倒すことには、外で魔物を狩るのとは比べ物にならない特別な意味があるのか……?)
俺は侵入者の撃退と引き換えに得た、巨大な力に戦慄していた。
でも……これで戦力の大幅な引き上げが出来る!
Lvが上がった。DPもある。
となると……やることは一つ。いや、二つか。
──ガチャと進化だ!
♢ ♢ ♢
[現在の拠点状況]
拠点名: (未設定・円形の塔)
階層: 2階建て
DP: 4900
訪問者: 1名(リナ)
召喚中: (戦闘により消耗、ただし主力は大幅レベルアップ)
[UC]ヒーロー・ゴブリンファイター (Lv.15に上昇)
[N]ダイアウルフ (Lv.10に上昇)
[N]オーク (Lv.8に上昇)
[N]アシッド・センチピード (Lv.10に上昇)
[N]スケルトン・ガーディアン (Lv.10に上昇)
侵入者: なし(撃退・1名逃走)
その他: 1階防衛戦力が半壊。偵察部隊が壊滅。
♢ ♢ ♢
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転生者のブルーノは絶大な力を持っていたが、その力を隠してダンジョンの荷役として暮らしていた。だが、教会の力で勇者を騙る卑怯下劣な連中に、レットドラゴンから逃げるための生贄として、ボス部屋に放置された。腐敗した教会と冒険者ギルドが結託て偽の勇者パーティーを作り、ぼろ儲けしているのだ。ブルーノは誰が何をしていても気にしないし、自分で狩った美味しいドラゴンを食べて暮らせればよかったのだが、殺されたブルーノの為に教会や冒険者ギルドのマスターを敵対した受付嬢が殺されるのを見過ごせなくて・・・・・・
転生したら王族だった
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異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
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~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
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オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
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旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
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完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
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🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
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かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
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