お犬様のお世話係りになったはずなんだけど………

ブラックベリィ

文字の大きさ
250 / 446
弟4章 狂信者集団と対決・前哨戦

249★緊迫感の中、新たな衝撃が投下されました

しおりを挟む


 真奈の痛烈な言葉に、忍耐の限界を迎えたリーダーらしき男が、低い声で唸るように言う。

 「偉大なる『神』に仕える我等を………」

 そんなリーダーらしき男を見下ろし、和輝は嘲笑する。

 「だぁ~から、ここはあの臭い化け物は居ないって言ってるだろ
  わかったら、さっさと帰れよ

  素直に帰らないのなら、実力行使する
  8年前のあの時の恨み、忘れてねぇ~からな

  それでも、居座ってここの住人を生贄にしようってんなら
  容赦しない、覚悟するんだな」

 和輝の言葉に、それでも狂信者ゆえの信念で、言い返す。

 「ここの住人の正体を確認するまでは帰らん
  それが我々の使命だ」

 その答えを聞き、和輝は冷然とリーダーらしき男と、その背後に陣取る狂信者の集団を見て言い放つ。

 「そんじゃ、叩き伏せて、おめーらを警察に手渡すだけさ
  俺達は、法律を遵守する善良ないち市民だからな
  血と争いを好む『邪神』を崇め奉る狂信者達とはちがうんでね

  くすくす………8年前の、あの時の礼もかねて、懇切丁寧に
  たぁ~っぷりといたぶってやるから、覚悟するんだな」

 和輝の言葉に、竜也も呆れた口調で追随して言う。

 「君達って、ほんとぉ~に自分達は正しき『神』に選ばれた
  信徒や聖戦士と名乗るつもりなのかい?
  そんなに無辜の民の血にまみれて、生臭いのに?

  それに、君達っては、視る能力も感じる能力も持たない
  無能者集団じゃないか

  もし、それでも正しき『神』の信徒を名乗るんならさぁ
  もっときちんと霊能力ぐらいは磨いたほうが良いよ

  全然、善悪も正邪も判って無いようだからね

  それに、こんな聖域に住む者に無用な疑念を持って来るよりも
  華を関する暗黒大陸の○○○地方にいる〔食人鬼〕とか

  南米の○○○○辺りに巣食う〔バンパイア〕もどきとかを
  退治しに行ったらどうだい?

  その方が、よほどそこに住む住人達に喜ばれると思うよ
  なんなら、ボクが持っている情報を売ってあげるけど」

 それまで、ジリジリと緊迫した状態で、黙って和輝達と【狩る者】達の会話を聞いていた桜が、その聞き覚えのある地域名に瞳を見開いて、状況も忘れて叫ぶように言う。

 「和輝ぃ~……今…今、あっちの彼が言った南米の○○○○って
  白夜兄ぃ様が、取材に行っている地方の名前と似ているんだけど
  本当に、あの〔バンパイア〕が巣食っているところなのぉ?」

 悲鳴にも似た声での問い掛けに、狂信者達との間合いを取りながらも、和輝は桜の問い掛けに反応して答える。

 「さくらぁ~……それ、マジかぁ?…マジなら、本気で危ないぞ
  って、白夜さんてば、そっち行てんのか?」

 そのやり取りを、狂信者とあげつらわれた者達もまた、黙って聞いていた。
 そう、自分達の知らない情報が故に………。

 【狩る者】達の襲撃に緊迫していた桜達もまた、和輝達の持つ情報に動揺する。
 その衝撃的事実に、桜はいっぱいいっぱいになった思考で、和輝の問い掛けに、なんで白夜がそっちに行ったかを口にする。

 「うん、確か謎の文明の痕跡が………って話しを持ち込まれて
  確か………チャックモールとは、全然別の系統で………
 
  生け贄を好む『神』が支配したらしい、高度に発達した文明の
  痕跡が有るって触れ込みでテレビ局に持ち込まれて………

  そこで、多数のジャンルで行ったり来たりして色々と書いている
  白夜兄ぃ様に、白羽の矢が立ったって聞いたわ

  現地取材して、それをテーマにしたモノで、それらしいモノを
  1本書いてくれって言う話しだったから………

  だから、今、白夜兄ぃ様は、スタッフとそっちにいるのよ
  3泊4日の予定で、今日は食料の買い込みしているはずなの

  持ち運べる機材と食料関係で、その謎の文明の痕跡を調べるのに
  3泊4日が限界って行っていたわ

  昨日の連絡で、白夜兄ぃ様から、そう聞いたのよ
  まさか〔バンパイア〕が巣食っているところだなんて………」

 蒼褪めた桜からの答えに、和輝は脂汗を流す。











しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす

黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」 公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。 忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。 「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」 冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。 彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。 一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。 これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

処理中です...