16 / 120
第1章 ミミックとして生きる
第15話A 葛藤
しおりを挟む
僕の目の前に獣人2人が横たわっている。
先ほど逃げた獣人と同じような猫の耳のようなものがついている。
おそらく同種族だろう。
一人は160㎝くらいの細マッチョの男性。
まだ顔に幼さが残っている。
肩と腰に矢が刺さっており、今も血が止まらずに流れている。
傷口が紫色に膿んでおり、大きく晴れているようだ。
おそらく矢に毒が塗ってあったのだろう。
かろうじて息はしているようだが、意識も失っており、おそらく時間の問題だろう。
もう一人は150㎝くらいの若い女の子。
先ほど逃げた女の子とよく似た顔をしている。
彼女も軽装で、ところどころ切り傷のようなものが見える。
頭から血が流れ出しており、時々ビクッと痙攣している。
この女の子も意識を失っており、呼吸は浅く速い。
右手に何か紙のようなものを握りしめている。
このまま放っておけば、間違いなく絶命するだろう。
もしくはこの近隣のモンスターの餌になるに違いない。
それならいっそのこと…。
・・・!?
僕は一体何を考えているんだ!
僕は人間に戻るために、ダンジョンの最下層を目指しているんだ!
彼らは獣人族といえど、意思の疎通が出来る人間だ。
それを食べようなんて、僕は一体どうしてしまったんだ。
ん?
もう一度女の子が握りしめている紙を見ると、どうやら地図のようだ。
近づいてよく見ると、この階を記した地図らしい。
完成された地図ではなく、この獣人たちが書き記していたのだろう。
地図には大雑把な地形と、メモ書きのようなものが書かれている。
残念ながら何と書いているかは読むことができない。
この世界の文字なんだろう。
この地図を食べたらどうなるんだろう?
僕は舌で彼女の手を開き、地図を箱の中に収納しようとした。
その際に、彼女の傷口に僕の舌が触れる。
(うまぁぁい!)
僕の舌に広がる塩味と甘味。
まるで極上のステーキの上にかけられた、最高の赤ワインをベースにしたグレイビーソースのようだ。
この味の広がりと重厚さは、先ほど食べたゴブリンとは比べ物にならない。
一体本体を食べたらどれほどの幸福が待っているんだろう。
僕はかつて父と母と行った3つ星レストランの食事を思い出していた。
だめだ!だめだ!
僕は人間だ!人間を食べるなんてどうかしている!
そんなことを考えることすら恐ろしいことなんだ。
邪念を振り払うように僕は舌に地図を巻き取り、そのまま箱の中に地図を入れた。
「箱の中に地図を収納しました」
「限定スキル【マッピング】Lv1を確認しました」
思った通り、マッピングスキルを得ることが出来た。
早速鑑定Lv4でスキルを調べてみた。
【マッピングLv1】
収納している間使用できる限定スキルの一つ。
想像していた通り、このアイテムを持っているだけで自動マッピングしてくれるようだ。
地図はステータス画面で見ることが出来るし、ステータス画面を閉じても空間上に表示し続けることもできるようだ。
ダンジョン攻略にはなくてはならないスキルを、偶然にも手に入れることが出来た。
もうこの場に長居は不要だ。
変な気分になる前にこの場から離れよう。
ガサガサ…。
僕がその場を離れようとした瞬間、少し離れたところで物音が聞こえた。
僕は音のする方に耳を傾け、目を凝らして音の方向に注目した。
なんと、先ほど逃がしたゴブリンが大勢の仲間を連れて戻ってきたのだ。
おそらく標的は僕だろう。
200メートルほど離れた所から30匹程のゴブリンたちが、それぞれ武器を持って僕のいる方に向かっているのだ。
一匹一匹は弱くてもさすがにこの数は驚異以外の何物でもない。
まともに戦えば、やつらに蹂躙されてしまうだろう。
迎撃態勢を取らねば。
僕は【擬態Lv3】を使用すると同時に、【とらばさみ】を使用し、僕の周囲10メートル程のところにいくつも「とらばさみ」を設置した。
「とらばさみLv2がLv3となりました」
【弓Lv1】を使用し、出現した2種類の弓矢の矢じりに【毒レベル4】を付与。弓をオート操作モードに切り替えた。
ドドドドドッ…
ゴブリン共が向かってくる音が、段々と近づいてきた。
大声を上げながら、真っすぐに向かってくる。
おそらく人数で勝るヤツらは、そのままの勢いで押し込んでくるだろう。
負けることなんて考えてもいないだろう。
そこに唯一の勝機がある。
バチン!バチン!
とらばさみに引っかかり前のめりに倒れるゴブリンたち。
3体ほどは倒せたのだろうか、その場で足を押さえてうずくまっている。
その直後に、オートの弓矢が発射。
一匹のゴブリンの頭を貫いたが、もう一本の弓矢はかわされてしまった。
全く勢いが止まることのないゴブリン達。
ここからは肉弾戦だ。
僕に気づいた3匹のゴブリンたちが同時に襲いかかってきた。
一匹は斧、もう2匹はナイフを振りかぶった。
僕は、真ん中のゴブリンに向かって【体当たりLv4】を発動。
まともにヒットしたゴブリンは、勢いあまって後続の集団にぶち当たった。
「体当たりLv4がLv5になりました」
体当たりで一瞬動きが止まった僕に、2匹のゴブリンは切りかかった。
【方向転換Lv4】で斧の攻撃はかわしたものの、ナイフは僕の箱を傷つけた。
再度振りかぶったゴブリン2匹に毒針Lv4 を発射。
それぞれのゴブリンの額と首筋に毒針がヒットし、音を立てその場に倒れた。
その間に追いついた後続が、一斉に襲いかかってきた。
【体当たりLv4】と【方向転換Lv4】で攻撃をかわすも、全部かわせるわけではない。
ゴブリンの武器が、僕の箱を傷つけHPを奪っていく。
HP400→240
ゴブリンの単発の攻撃では大きなダメージを受けるわけではない。
しかし、僕の攻撃が単発であるのに対し、複数攻撃を返すゴブリン。
明らかに僕の方が分が悪いのだ。
しかも、僕の攻撃で完全に息絶えるのではなく、当たりどころが悪かったり避けられたりして倒せてないゴブリンも多い。
このままではやられてしまう。
パックン!
僕は倒れているゴブリンに【食べるLv8】と【早食いLv1】を発動。
戦いながらゴブリンを食べる作戦へと切り替えた。
今まで食べることに時間がかかっていたが、【食べるLv8】はほぼ一口で、ゴブリンを捕食できる。
おそらく【早食いLv1】の効果もあるのだろう。
ゴブリンを食べることにさほど時間がかからなくなっていた。
「【飛びかかるLv1】を獲得しました」
「【悪食Lv1】を獲得しました」
「【不意打ちLv1】を獲得しました」
「早食いLv1がLv2となりました」
「視覚Lv4がLv5となりました」
「聴覚Lv4がLv5となりました」
「味覚Lv2がLv3となりました」
「あなたのレベルが上がりました」
【HP/MP/SPが全回復しました】
【ステータス】
名前:光
種族:ミミック
クラス:見習い
称号:モンスターイーター
Lv:6→7
HP(体力):400→600
MP(魔力):600→800
SP(スキルポイント):750→1000
筋力:100→180
耐久:200→350
知力:300→500
器用:100→200
俊敏:50→80
運:8000→12000
【スキル】
食べるLv8、早食いLv2、舌Lv3、溶解Lv4、方向転換Lv4、視覚Lv4、聴覚Lv4、味覚Lv3、毒針Lv4 、鑑定Lv4、毒耐性Lv6、溶解耐性Lv2、擬態Lv3 体当たりLv5、狙い打つLv1、逃げるLv1、這うLv3、飛びかかるLv1、悪食Lv1、不意打ちLv1
限定スキル
とらばさみLv3、弓Lv1、マッピングLv1
「運が10,000を超えたので、称号【ラッキーマン】を獲得しました」
いつの間にか運が10,000を超えてしまっている。
新しい称号も獲得したようだ。
「ラッキーマンの称号の獲得により、【悪運Lv1】を取得しました」
「ラッキーマンの称号の獲得により、【逃げるLv1 】が【逃げるLv5】となりました」
「ラッキーマンの称号の獲得により、【クリティカルヒットLv1】を獲得しました。
新しいスキルの獲得とスキルレベルが上がった。
いずれもこの状況に役立ちそうなスキルだ。
Lvが上がり不利な状況から少しずつ戦況が好転していく。
ゴブリンの数も今や半分くらいになっていた。
なんとか乗り切れるかもしれない。
僕が安心しかけたその時だった…!
先ほど逃げた獣人と同じような猫の耳のようなものがついている。
おそらく同種族だろう。
一人は160㎝くらいの細マッチョの男性。
まだ顔に幼さが残っている。
肩と腰に矢が刺さっており、今も血が止まらずに流れている。
傷口が紫色に膿んでおり、大きく晴れているようだ。
おそらく矢に毒が塗ってあったのだろう。
かろうじて息はしているようだが、意識も失っており、おそらく時間の問題だろう。
もう一人は150㎝くらいの若い女の子。
先ほど逃げた女の子とよく似た顔をしている。
彼女も軽装で、ところどころ切り傷のようなものが見える。
頭から血が流れ出しており、時々ビクッと痙攣している。
この女の子も意識を失っており、呼吸は浅く速い。
右手に何か紙のようなものを握りしめている。
このまま放っておけば、間違いなく絶命するだろう。
もしくはこの近隣のモンスターの餌になるに違いない。
それならいっそのこと…。
・・・!?
僕は一体何を考えているんだ!
僕は人間に戻るために、ダンジョンの最下層を目指しているんだ!
彼らは獣人族といえど、意思の疎通が出来る人間だ。
それを食べようなんて、僕は一体どうしてしまったんだ。
ん?
もう一度女の子が握りしめている紙を見ると、どうやら地図のようだ。
近づいてよく見ると、この階を記した地図らしい。
完成された地図ではなく、この獣人たちが書き記していたのだろう。
地図には大雑把な地形と、メモ書きのようなものが書かれている。
残念ながら何と書いているかは読むことができない。
この世界の文字なんだろう。
この地図を食べたらどうなるんだろう?
僕は舌で彼女の手を開き、地図を箱の中に収納しようとした。
その際に、彼女の傷口に僕の舌が触れる。
(うまぁぁい!)
僕の舌に広がる塩味と甘味。
まるで極上のステーキの上にかけられた、最高の赤ワインをベースにしたグレイビーソースのようだ。
この味の広がりと重厚さは、先ほど食べたゴブリンとは比べ物にならない。
一体本体を食べたらどれほどの幸福が待っているんだろう。
僕はかつて父と母と行った3つ星レストランの食事を思い出していた。
だめだ!だめだ!
僕は人間だ!人間を食べるなんてどうかしている!
そんなことを考えることすら恐ろしいことなんだ。
邪念を振り払うように僕は舌に地図を巻き取り、そのまま箱の中に地図を入れた。
「箱の中に地図を収納しました」
「限定スキル【マッピング】Lv1を確認しました」
思った通り、マッピングスキルを得ることが出来た。
早速鑑定Lv4でスキルを調べてみた。
【マッピングLv1】
収納している間使用できる限定スキルの一つ。
想像していた通り、このアイテムを持っているだけで自動マッピングしてくれるようだ。
地図はステータス画面で見ることが出来るし、ステータス画面を閉じても空間上に表示し続けることもできるようだ。
ダンジョン攻略にはなくてはならないスキルを、偶然にも手に入れることが出来た。
もうこの場に長居は不要だ。
変な気分になる前にこの場から離れよう。
ガサガサ…。
僕がその場を離れようとした瞬間、少し離れたところで物音が聞こえた。
僕は音のする方に耳を傾け、目を凝らして音の方向に注目した。
なんと、先ほど逃がしたゴブリンが大勢の仲間を連れて戻ってきたのだ。
おそらく標的は僕だろう。
200メートルほど離れた所から30匹程のゴブリンたちが、それぞれ武器を持って僕のいる方に向かっているのだ。
一匹一匹は弱くてもさすがにこの数は驚異以外の何物でもない。
まともに戦えば、やつらに蹂躙されてしまうだろう。
迎撃態勢を取らねば。
僕は【擬態Lv3】を使用すると同時に、【とらばさみ】を使用し、僕の周囲10メートル程のところにいくつも「とらばさみ」を設置した。
「とらばさみLv2がLv3となりました」
【弓Lv1】を使用し、出現した2種類の弓矢の矢じりに【毒レベル4】を付与。弓をオート操作モードに切り替えた。
ドドドドドッ…
ゴブリン共が向かってくる音が、段々と近づいてきた。
大声を上げながら、真っすぐに向かってくる。
おそらく人数で勝るヤツらは、そのままの勢いで押し込んでくるだろう。
負けることなんて考えてもいないだろう。
そこに唯一の勝機がある。
バチン!バチン!
とらばさみに引っかかり前のめりに倒れるゴブリンたち。
3体ほどは倒せたのだろうか、その場で足を押さえてうずくまっている。
その直後に、オートの弓矢が発射。
一匹のゴブリンの頭を貫いたが、もう一本の弓矢はかわされてしまった。
全く勢いが止まることのないゴブリン達。
ここからは肉弾戦だ。
僕に気づいた3匹のゴブリンたちが同時に襲いかかってきた。
一匹は斧、もう2匹はナイフを振りかぶった。
僕は、真ん中のゴブリンに向かって【体当たりLv4】を発動。
まともにヒットしたゴブリンは、勢いあまって後続の集団にぶち当たった。
「体当たりLv4がLv5になりました」
体当たりで一瞬動きが止まった僕に、2匹のゴブリンは切りかかった。
【方向転換Lv4】で斧の攻撃はかわしたものの、ナイフは僕の箱を傷つけた。
再度振りかぶったゴブリン2匹に毒針Lv4 を発射。
それぞれのゴブリンの額と首筋に毒針がヒットし、音を立てその場に倒れた。
その間に追いついた後続が、一斉に襲いかかってきた。
【体当たりLv4】と【方向転換Lv4】で攻撃をかわすも、全部かわせるわけではない。
ゴブリンの武器が、僕の箱を傷つけHPを奪っていく。
HP400→240
ゴブリンの単発の攻撃では大きなダメージを受けるわけではない。
しかし、僕の攻撃が単発であるのに対し、複数攻撃を返すゴブリン。
明らかに僕の方が分が悪いのだ。
しかも、僕の攻撃で完全に息絶えるのではなく、当たりどころが悪かったり避けられたりして倒せてないゴブリンも多い。
このままではやられてしまう。
パックン!
僕は倒れているゴブリンに【食べるLv8】と【早食いLv1】を発動。
戦いながらゴブリンを食べる作戦へと切り替えた。
今まで食べることに時間がかかっていたが、【食べるLv8】はほぼ一口で、ゴブリンを捕食できる。
おそらく【早食いLv1】の効果もあるのだろう。
ゴブリンを食べることにさほど時間がかからなくなっていた。
「【飛びかかるLv1】を獲得しました」
「【悪食Lv1】を獲得しました」
「【不意打ちLv1】を獲得しました」
「早食いLv1がLv2となりました」
「視覚Lv4がLv5となりました」
「聴覚Lv4がLv5となりました」
「味覚Lv2がLv3となりました」
「あなたのレベルが上がりました」
【HP/MP/SPが全回復しました】
【ステータス】
名前:光
種族:ミミック
クラス:見習い
称号:モンスターイーター
Lv:6→7
HP(体力):400→600
MP(魔力):600→800
SP(スキルポイント):750→1000
筋力:100→180
耐久:200→350
知力:300→500
器用:100→200
俊敏:50→80
運:8000→12000
【スキル】
食べるLv8、早食いLv2、舌Lv3、溶解Lv4、方向転換Lv4、視覚Lv4、聴覚Lv4、味覚Lv3、毒針Lv4 、鑑定Lv4、毒耐性Lv6、溶解耐性Lv2、擬態Lv3 体当たりLv5、狙い打つLv1、逃げるLv1、這うLv3、飛びかかるLv1、悪食Lv1、不意打ちLv1
限定スキル
とらばさみLv3、弓Lv1、マッピングLv1
「運が10,000を超えたので、称号【ラッキーマン】を獲得しました」
いつの間にか運が10,000を超えてしまっている。
新しい称号も獲得したようだ。
「ラッキーマンの称号の獲得により、【悪運Lv1】を取得しました」
「ラッキーマンの称号の獲得により、【逃げるLv1 】が【逃げるLv5】となりました」
「ラッキーマンの称号の獲得により、【クリティカルヒットLv1】を獲得しました。
新しいスキルの獲得とスキルレベルが上がった。
いずれもこの状況に役立ちそうなスキルだ。
Lvが上がり不利な状況から少しずつ戦況が好転していく。
ゴブリンの数も今や半分くらいになっていた。
なんとか乗り切れるかもしれない。
僕が安心しかけたその時だった…!
10
あなたにおすすめの小説
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる