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3 完結
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「離して下さい!」
公爵家の馬車に乗せられて、セオドアに抱き締められている、苦しい!
「お前はなぜサインをした?いとも簡単に」
「だって・・・」
「だってじゃない!書類を読みもしないでサインするなどと、だからお前は心配で目が離せないんだ」
「婚約の届けですよね?」
「ほら読んでない。あれは婚姻届けだ。お前はもう私の妻だ」
「こ・・こ・・婚約届と言いましたよね」
「言ってない。騙される方が悪い」
「ぎゃぁぁあ!そんなぁぁぁあ!」
父に騙された?
「馬鹿な子ほど可愛い、本当にお前は可愛いなコレット」
──げぇえ、ファーストキスを奪われた!
息ができない、死ぬーーーー!!!
公爵家に到着すると抵抗する私は肩に担がれて運ばれた。
「歩きます・・・」
「じっとしていろ、私の獲物だ」
お尻をポンポンと叩かれる、なにこれ。
「庶子を妻にするなんて正気ですか・・・」
「コレットが庶子で良かった。実子ならとっくに誰かに奪われていたな」
「ずっと邪魔してくれてましたよね!」
「悪かった。私はコレットを誰にも渡したくなかったんだな。ロザリンと婚約を解消して自分の気持ちに気が付いた」
「嘘つき!」
「本気だ」
「貴方なんか大嫌いです!」
「私はコレットが好きだ」
ええ~本気で私が好きなの?絶対嘘でしょう!
お姉さまを溺愛してたんじゃないの?
「無理無理無理!」
「はは、嫌われたもんだな、仕方ないが・・・」
「降ろして~」
セオドアの背中をポカポカ殴っていると「おかえりなさいませ」と執事に出迎えられる、ああ死ぬほど恥ずかしい。
屋敷に入ると部屋を与えられてメイド達に着替えさせられ、身だしなみを整えるとセオドアは満足そうに私を見下ろした。
「いいだろう。行くぞ!」
「ど、どどこに?」
「私の両親に婚姻の報告だ」
嘘じゃなかった⁈・・セオドアは本気だった。ザマァされたのは、私?
庶子コレット・マカロンの人生はこれにて終了~・・・
あああ、なんてお馬鹿な私・・・
でもね!今迄みたいに我慢しないで、セオドアに思いっきり噛みついてやるんだから!簡単には絆されないからね。
薄情な実家の家族も・・・もう知るもんか!
この後はまさかの溺愛の日々が待っているのを、私はまだ知らない。
☆《セオドア視点》☆
ロザリンが教師のマーカスに惹かれているのは気づいていた。まあ結婚すれば忘れるだろうと軽く考えていた。
だが彼女は婚約破棄を宣言した。図々しくも私に非があると申し立てて。
私がコレットを虐めて苦しめていただと?それはロザリンの方ではないか。
コレットの初めての誕生日パーティの日、周りの大人たちは『庶子』と陰で嘲笑っていた。
『調子に乗って』
ロザリンが呟いたのも聞こえた。彼女はコレットを憎んでいる。
知らずにはしゃいでいるコレットが哀れだった。見ていられなくて私はそっとコレットに忠告したのだ。
『目立つな、はしゃぐな』と。
私が『庶子』と呼ぶと、ロザリンは嬉しそうで、コレットに優しく接し始めた。
私が悪役を引き受けることで姉妹仲が良くなるならいいだろう。
コレットは嫌な思いをするが毎日ではない、私とは月に2~3回会う程度だ。
コレットを王都の貴族学園に入れる訳にはいかなかった。
ロザリンは陰で友人たちに『頭の悪い不出来な妹』とコレットの悪口を話しており、私が気づいた時にはコレットの悪い噂が学園に広がっていた。
コレットが嫌な目に合うのが想像できて、私は公爵領地の女子学校に入れた。次期公爵の義妹になるのだ、女子学校では誰もコレットを虐めないだろう。
ロザリンは気の毒な令嬢だった。父親はコレット母娘を愛し実母は冷淡でロザリンを愛してやらなかった。
婚約者として私はロザリンを守ってやろうと決心していたのに。
ロザリンが真に愛する人と巡り合ったのなら私は祝福してあげるべきだろう。
だがなぜか腹立たしい嫌な気分になり婚約破棄は受け入れられない。
どうして?私は何故こんなに腹立たしいのか、冷静に考えた。
ロザリンの心変わりは残念だったが、特に悲しくもない。
ただコレットが義妹でなくなってしまう。もう私の手を離れて行くと思うと胸が痛んだ。
コレットは私が見守ってきた可愛い庶子だ。
この気持ちを私の非だと認めたくない。
見守るなら義妹でなくてもいいではないか。
簡単な事だった、私の傍に置けばいいのだ。
コレットは私に苦手意識を持っている、正攻法だと手に入らないだろう。
卑怯だと罵られても厭わない、手に入れて必ず幸せにして見せる。
私の両親を前にアワアワしているコレットは可愛い。
「コレット・マカロンと結婚しました」
「コ、コレットです。宜しくお願い致します」
ここまでくれば、コレットも認めるよりほかないだろう。
元より両親の承諾は得ている。
プンプンと怒った顔で私を見るコレット、そんな顔も悪くないがいつか蕩ける笑みに変えてやる、時間はかかりそうだが・・・
コレットはこれで義妹から、愛する私の可愛い妻となったのだった。
────終わり。
セオドアは全然ざまぁされていなかった。
彼の重い愛にコレットの受難は続く。
最後まで読んで頂いて有難うございました!
公爵家の馬車に乗せられて、セオドアに抱き締められている、苦しい!
「お前はなぜサインをした?いとも簡単に」
「だって・・・」
「だってじゃない!書類を読みもしないでサインするなどと、だからお前は心配で目が離せないんだ」
「婚約の届けですよね?」
「ほら読んでない。あれは婚姻届けだ。お前はもう私の妻だ」
「こ・・こ・・婚約届と言いましたよね」
「言ってない。騙される方が悪い」
「ぎゃぁぁあ!そんなぁぁぁあ!」
父に騙された?
「馬鹿な子ほど可愛い、本当にお前は可愛いなコレット」
──げぇえ、ファーストキスを奪われた!
息ができない、死ぬーーーー!!!
公爵家に到着すると抵抗する私は肩に担がれて運ばれた。
「歩きます・・・」
「じっとしていろ、私の獲物だ」
お尻をポンポンと叩かれる、なにこれ。
「庶子を妻にするなんて正気ですか・・・」
「コレットが庶子で良かった。実子ならとっくに誰かに奪われていたな」
「ずっと邪魔してくれてましたよね!」
「悪かった。私はコレットを誰にも渡したくなかったんだな。ロザリンと婚約を解消して自分の気持ちに気が付いた」
「嘘つき!」
「本気だ」
「貴方なんか大嫌いです!」
「私はコレットが好きだ」
ええ~本気で私が好きなの?絶対嘘でしょう!
お姉さまを溺愛してたんじゃないの?
「無理無理無理!」
「はは、嫌われたもんだな、仕方ないが・・・」
「降ろして~」
セオドアの背中をポカポカ殴っていると「おかえりなさいませ」と執事に出迎えられる、ああ死ぬほど恥ずかしい。
屋敷に入ると部屋を与えられてメイド達に着替えさせられ、身だしなみを整えるとセオドアは満足そうに私を見下ろした。
「いいだろう。行くぞ!」
「ど、どどこに?」
「私の両親に婚姻の報告だ」
嘘じゃなかった⁈・・セオドアは本気だった。ザマァされたのは、私?
庶子コレット・マカロンの人生はこれにて終了~・・・
あああ、なんてお馬鹿な私・・・
でもね!今迄みたいに我慢しないで、セオドアに思いっきり噛みついてやるんだから!簡単には絆されないからね。
薄情な実家の家族も・・・もう知るもんか!
この後はまさかの溺愛の日々が待っているのを、私はまだ知らない。
☆《セオドア視点》☆
ロザリンが教師のマーカスに惹かれているのは気づいていた。まあ結婚すれば忘れるだろうと軽く考えていた。
だが彼女は婚約破棄を宣言した。図々しくも私に非があると申し立てて。
私がコレットを虐めて苦しめていただと?それはロザリンの方ではないか。
コレットの初めての誕生日パーティの日、周りの大人たちは『庶子』と陰で嘲笑っていた。
『調子に乗って』
ロザリンが呟いたのも聞こえた。彼女はコレットを憎んでいる。
知らずにはしゃいでいるコレットが哀れだった。見ていられなくて私はそっとコレットに忠告したのだ。
『目立つな、はしゃぐな』と。
私が『庶子』と呼ぶと、ロザリンは嬉しそうで、コレットに優しく接し始めた。
私が悪役を引き受けることで姉妹仲が良くなるならいいだろう。
コレットは嫌な思いをするが毎日ではない、私とは月に2~3回会う程度だ。
コレットを王都の貴族学園に入れる訳にはいかなかった。
ロザリンは陰で友人たちに『頭の悪い不出来な妹』とコレットの悪口を話しており、私が気づいた時にはコレットの悪い噂が学園に広がっていた。
コレットが嫌な目に合うのが想像できて、私は公爵領地の女子学校に入れた。次期公爵の義妹になるのだ、女子学校では誰もコレットを虐めないだろう。
ロザリンは気の毒な令嬢だった。父親はコレット母娘を愛し実母は冷淡でロザリンを愛してやらなかった。
婚約者として私はロザリンを守ってやろうと決心していたのに。
ロザリンが真に愛する人と巡り合ったのなら私は祝福してあげるべきだろう。
だがなぜか腹立たしい嫌な気分になり婚約破棄は受け入れられない。
どうして?私は何故こんなに腹立たしいのか、冷静に考えた。
ロザリンの心変わりは残念だったが、特に悲しくもない。
ただコレットが義妹でなくなってしまう。もう私の手を離れて行くと思うと胸が痛んだ。
コレットは私が見守ってきた可愛い庶子だ。
この気持ちを私の非だと認めたくない。
見守るなら義妹でなくてもいいではないか。
簡単な事だった、私の傍に置けばいいのだ。
コレットは私に苦手意識を持っている、正攻法だと手に入らないだろう。
卑怯だと罵られても厭わない、手に入れて必ず幸せにして見せる。
私の両親を前にアワアワしているコレットは可愛い。
「コレット・マカロンと結婚しました」
「コ、コレットです。宜しくお願い致します」
ここまでくれば、コレットも認めるよりほかないだろう。
元より両親の承諾は得ている。
プンプンと怒った顔で私を見るコレット、そんな顔も悪くないがいつか蕩ける笑みに変えてやる、時間はかかりそうだが・・・
コレットはこれで義妹から、愛する私の可愛い妻となったのだった。
────終わり。
セオドアは全然ざまぁされていなかった。
彼の重い愛にコレットの受難は続く。
最後まで読んで頂いて有難うございました!
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