╣淫・呪・秘・転╠亡国の暗黒魔法師編

流転小石

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第1章 エルフ国編

第25話 王宮での戦闘

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エルヴィーノは黒い毛布の上に乗り王宮へ飛んで行った。

毛布には様々な魔法を付与させてある。
飛翔、推進制御、重量制御、硬質制御、認識阻害、保温、保冷、耐性(燃、汚、水、摩擦、劣化)の魔法、魔法攻撃無効化(火、水、氷、土、黒、白、聖)、物理攻撃無効化の魔法を幾重に重ねる。

別の用途で作った物だけど、まさかこんな時に使うとは夢にも思わなかった。

王宮に近づくと1体の大きな黒龍と沢山いる小型の龍ワイバーンがエルフの街を襲っている。
ワイバーンも真っ黒だ。

エルフは様々な魔法をワイバーンに浴びせるがまったく効果が無いようだ。
ワイバーンのブレス攻撃でエルフが溶かされ街が崩れていく。
そして、多くのワイバーンが集まる場所。
そこは王宮だ。

王宮の魔法使い達は結界を張っていた。
だがその結界もワイバーンのブレス攻撃には耐えきれずに、少しずつ結界が崩れ魔法使いが倒れていった。
その中にロザリーや駆けつけたグンデリックにブリンクス王、親衛隊隊長ジャックも居た。

「誰かワイバーンを倒せる者は居ないのか? 」

ブリンクス王が問いかけるが返事は無い。
次々に倒れる結界を張る魔法使い。
エルフの剣士や弓使いは黒いワイバーンには全く通用しなかった。
次々と仲間のエルフが倒されていく。
魔法使いはあと3人しか居ない・・・

「ブリンクス王よ。地下へ避難してください」
親衛隊隊長ジャックが提案する。

「皆が決死の状態でか?」
ブリンクス王の問いかけにた。
「ハイ。あなた様のお命が最優先です。どうかこちらへ」
その時ワイバーンが一斉にブレスを吐き、残りの魔法使いの結界が無くなってしまった。

「ぬぅっ!もはやこれまでかっ!」

みんながそう思い決死の覚悟で挑もうとする時、数匹のワイバーンがブレス攻撃を放ってきた。
誰もが”もうダメだ”と思った。

「キャァァァァァァッ」女性の悲鳴が聞こえる中。

一瞬静まり返る。

みんな恐々と目を開けると、そこにはブレス攻撃に耐えている全身真っ白な衣装に身を包んだ魔法使いが空中に浮かんでいた! 

その白装束の魔法使いは真っ黒の大きな盾で、数匹のワイバーンのブレス攻撃を一人で遮っていた。

そして左手を上に差し出すと、黒くて丸い円盤状の物体が出現し白装束の魔法使いはソレをワイバーンに放った。
すると勢いよく飛んで行った円盤状の真っ黒い物は一瞬で近くに居たワイバーンの首を跳ね無力化した。

白装束の魔法使いは直ぐにロザリーの元に駆けつけ抱きしめた。
「無事で良かったロザリー」
「えぇ」
「グンデリックも」
「あぁ助かったぜ」
「ブリンクス王は無事か?」
「えぇ、こちらに」

白装束の魔法使いはブリンクス王の前で跪く。
ブリンクス王が問いかける。

「良くやった・・・残りも退治できるか?」
「ハイ」

白装束の魔法使いは立ち上がり空へ駆けて行った。
そして、街を見渡せる高さにくるとネグロ・ラミナ黒刃を20枚出して一斉に飛ばした。
すると数分もかからず街の上空を飛ぶワイバーンを全滅させた。
白装束の魔法使いは王宮のブリンクス王の元へ戻り、ロザリーを連れて帰ろうと思っていた・・・

ロザリーに近づいたその時、耳をつんざくワイバーンでは無い雄叫びが聞こえた!
その声に思い振り替えると、そこには30m以上はあろう黒龍がこちらを見て飛んでいた。
すると黒龍が大きく息を吸った!

「ヤバい!」

白装束の魔法使いは一瞬でそう思い。
魔素を込めて最大出力で最大のオスクロ・エスクード暗黒盾を顕現させた。


「ゴゴゴゴゴゴォォォォォッ!」


黒龍の咆哮は物凄い勢いで、そのブレス攻撃はワイバーン数匹以上の威力が有り、オスクロ・エスクード暗黒盾の範囲以外はその形すら無かった。

「フ~死ぬかと思った・・・なんとか黒龍のブレスを耐えたぜ」
その光景を見た黒龍も驚いた様子だ。

近くに降り立った黒龍は光輝いた。
そして見る見る小さくなっていった。
でもエルヴィーノより大きな体躯だ。
光が終息すると、そこに現れたのは人の様だった。
近づいてきた者が言い放つ。


「よくぞ我のブレスを耐えた。顔を見せろ」
「やなこった。それよりもお前は誰だ。何故エルフ国を襲った?」
「おぉ我の名か。我は龍人のフィドキアだ。お前の名は?」
「俺はエルヴィーノ・・・エルヴィーノ・デ・モンドリアンだ」
エルフに聞こえないように小さい声で答えた。

「それで、フィドキア。何故エルフ国を襲った?」
「ハァァッハッハッハ―」

フィドキアは笑って答えた。
「最近生意気だったからなチョツト懲らしめてやろうと思ってな。そしたら、我のワイバーンが一瞬で首を飛ばされてな、その原因を探してみたら、ダークエルフか・・・少し前から殆ど見かけなくなったが、どうしてだ?」
「それは今答える必要があるのか?」
周りには町の防衛に向かっていたエルフの兵士達が戻り取り囲んでいた。

「別に構わんが、お前とはゆっくり話したくなったぞ。近いうちに又会おう。とりあえず顔見せてくれ」

そう言うとフィドキアが手を下から上に上げた。
すると、小さな竜巻のような突風が白装束の魔法使いの周りに出来、一瞬で頭巾が飛ばされた!

「ワァァ!」
エルヴィーノはエスパシオ・ボルサ空間バックから真っ黒な毛布を取りだし頭を覆った。

「ハッハッハァッ、そう照れるな」
「照れてない馬鹿!」
(ヤバい見られたか・・・)
「よし。お前の顔は覚えたぞ」
「俺の顔なんか覚えなくていいから」

そして、フィドキアが振り返り発光する。
そして大きな声で叫んだ。

「エルヴィーノ・デ・モンドリアンよ。また会おう」
そう言って龍に変化したフィドキアは飛び立って行った。



その光景を見て走って近づいて来たのはロザリーだった。
途中飛ばされた頭巾を拾って。
何とか撃退したと一安心してロザリーとお互いの無事を確認していると・・・街から駆け付けた兵士達がエルヴィーノを取り囲んだ。

「ブリンクス公爵様、離れてください」
「そいつはダークエルフだ、捕まえろ!」

誰かの号令でエルヴィーノは取り押さえられる。
ロザリーが抵抗しグンデリックも駆けつけて説明するが、100年前の戦を知っている物は誰も聞き入れてくれなかった。

結局エルヴィーノは牢屋に入れられた。
ロザリーとグンデリックも牢屋まで来て兵士や隊長連中と話していたが一向にラチがいかない。

そんな状況で苛立つロザリーが必殺の呪文を使う。
「ではブリンクス王にお願いしてきます」

実の父親であり、王宮と街を救ったエルヴィーノが牢屋に入れられるのが我慢出来なかったロザリーだ。

グンデリックが牢に入れられたエルヴィーノに優しく声を掛ける。
「すまねぇ。少しだけ辛抱してくれ。直ぐに出してやるからな」
そう言って他の兵士達とブリンクス王の元へ向かった。










あとがき
颯爽さつそうと現われロザリーにカッコイイ所を見せたら、捕まった・・・初めての牢獄。
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