世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃

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ドイツ第三帝国 マジノ線遠方観察3

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あれから1週間がすぎた。それぞれが資料を持ち寄り、攻勢可能性を吟味した。

1番目はペーターであった。
「対フランス戦で重要になるのは、如何に防衛困難地域に攻勢できるかが重要になると私は考えている。仏伊国境は山脈が天然の要塞となり、正面は要塞線が存在している。そして北部にはアルデンヌの森林地帯がそれぞれ防衛に成功有利な土地となっている」

「その状況を我々の持つ兵力で考えると、北部の一点突破こそが、被害が少なくて済むと考える。理由は機甲師団を用いてアルデンヌの森を進撃と同時に切り開きながら進撃するためである。オランダ、ベルギー、ルクセンブルクを落としてしまえばあとは、フランス北部の平地を掛け抜ければフランス首都パリは目の前となる。これで降伏するかは分からないが十分な成果を得て初動戦闘が完了すると考えている」

「次にその作戦に必要な物資は渡した通りだ。現行のI号戦車やII号戦車では十分に森林地帯を切り開くことが出来ない。そのために車体を大きく、馬力の強い戦車が必要になってくると判断する。その役割を新造戦車が対応するのか既存戦車を利用するのか…その点は司令部との兼ね合いになるな」

「またオランダの首都アムステルダム、ベルギーの首都ブリュッセルを数日のうちに陥落させるために陸上からの機甲師団の運用、それと同時に空挺降下を実施し陸と空の二正面攻勢を敵に強いることができる。これは数日以内にベネルクス三国を打破し、最長で1月最短で2週間ほどでフランス首都に迫ることができると考えている」

資料に目を通しながらヘルマンが手を挙げる。
「戦略的な方向性はわかったが、こっちでも一つの課題になった慢性的な兵力不足はどうするつもりなんだ?最低でもフランス国境、北方戦線、東部戦線と抱える我々が、ベネルクス地方にまで戦力を分散させすぎにならないのか?分散した戦力での攻略できるほどの火力を用意できるのか?」

「前提条件としては東部戦線、北方戦線にも兵員は割かなければならないが、航空戦力まで分散させる必要もない。そして足りない兵員は戦車や機械化師団を集中投入することで少ないながらも、強力な突破力を実現し都市攻略や殲滅用に歩兵師団を後詰めに利用する。陣地の攻略には相応な歩兵が必要になるが、戦車師団が陣地を破壊後の制圧だけであればそう多くが必要にはならないだろうと考えている」

「なるほどなぁ…機甲師団か…」

「フィーナはどうだ?」

「現時点では…大丈夫です」

「なら交代だ、ヘルマン」

「了解だ。まず俺がが考えた戦略的な方向性は高火力による面制圧だ。俺の作戦ではベネルクス地方に手を出すことはしない。イタリアと手を組むこともしない。正面突破による撃滅だ」

「前段階として我々は大規模な前線基地を構築する。構築されたフランス国境線の要塞線は強力であろう。しかし要塞線を移動させることはできない。ならば移動できる野砲・近接航空支援機による空対地攻撃によって要塞線を打破しフランス攻略にかかるといった手はずだ。しかし、問題として現行の10.2cm砲や15cm榴弾砲では射程・火力がが不足している。発展した砲の存在が必要になる。以上だ」

「発展した野砲とは現行の野砲より大口径にならざるを得ない…それだと移動性も低下し、それも標的になりやすくなつのではないか?」

「そのために射程が必要なんだ。敵野砲の届かない距離から一方的に敵をたたくことができる野砲が…ね」
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