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へび
へび
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少女の祖母は、この家には蛇が住んでいる、そう祖母は少女に語る。
毒蛇ではない。
鼠を捕ってくれる。
もう何年も一緒にこの家で住んでいる。
そんな理由から、祖母も生涯、その蛇を駆除しようとはしなかった。
普段、その蛇は家の床下に住んでいる。
もう何年も床下に住み続け、少女の祖父がこの世を去ってからはその床下の点検も長いことしていないような場所だ。
床下がどうなっているのか、祖母にもどうなっているのかわからないそうだ。
少女が祖母の家に遊びに来ているとき、祖母の家をリフォーム業者が訪ねて来る。
雨漏りはないか、とか、家の点検を無償でします、などとそんなことを言ってきた。
少女と共に祖母の息子、少女からすれば父がきていたので、少女の父が対応してリフォーム業者を追い返した。
その時、床下がどうのこうのという話になった。
リフォーム業者を追い返した後、床下がどうなっているか、点検くらいはした方がいいかも、という話になる。
もう十年以上、点検していないはずだし、床材が腐ってきていたり、シロアリなどがいたら大変だと。
それには祖母も確かに、と感じる。
けど、祖母は蛇が住んでいるから、大丈夫じゃないか、と、そう言った。
少女とその父はそれを聞いて驚く。
その時に、初めて床下に蛇が住んでいるというのを聞いたからだ。
毒のある種類ではないし、鼠を捕ってくれるし、もう長年一緒だから、と祖母は笑顔で言った。
だが、祖母のことを心配した父は、床下換気口から懐中電灯を持って床下を念のためにと覗く。
ついでとばかりにスマホで床下の動画を撮る。
撮って来た動画を祖母と少女にも見せる。
床下は存外綺麗だ。
草どころか苔も生えていない。
剥き出しの乾いた土が見えるだけだ。
床下の木材も正常でシロアリなどがいついている気配もないし、木材が腐っている様子もない。
これなら、安心だ、と父は言う。
けど、祖母は動画をくまなく見て、蛇は居なかったの? と、父に聞く。
換気口から覗いた限りの場所には見えなかった、と父は答える。
祖母は首を傾げた。
そこで少女が、なんで蛇が住んでいると思ったのと、祖母に聞く。
そすると祖母はぽつりぽつりと答える。
祖父が亡くなってしばらくしたくらいだろうか、夕方ぐらいに床下に入っていく蛇をよく見かけるようになった。
近所の人に見てもらったら、アオダイショウで鼠を捕ってくれるし、毒はない、という話だった。
なので、祖母は特に気にすることはなかった。
ただ、確かによく以前は床下を走り回っていた鼠は蛇が住み着いて以来、居なくなった。
そんな話だった。
その話を聞いた父は少女に話す、そう言えば祖父はずっと床下の鼠を嫌悪していたと。
もしかしたら、その蛇は祖父の生まれ変わりなのかもな、とそう言って笑った。
それを聞いた少女は、卵を一個貰い、よく蛇が出入りするという床下換気口の前に卵を置いておいた。
翌日には、割られた殻だけが吐き出された後が残っていた。
確かに蛇はいるようだが、少女もその父も、その蛇を見ることはなかったし、祖母が死んで祖母の家を解体するときに、床下に蛇が住んでいた痕跡もなかったそうだ。
本当に蛇がいたのか、それがアオダイショウだったのか、それすらも分からずじまいだ。
毒蛇ではない。
鼠を捕ってくれる。
もう何年も一緒にこの家で住んでいる。
そんな理由から、祖母も生涯、その蛇を駆除しようとはしなかった。
普段、その蛇は家の床下に住んでいる。
もう何年も床下に住み続け、少女の祖父がこの世を去ってからはその床下の点検も長いことしていないような場所だ。
床下がどうなっているのか、祖母にもどうなっているのかわからないそうだ。
少女が祖母の家に遊びに来ているとき、祖母の家をリフォーム業者が訪ねて来る。
雨漏りはないか、とか、家の点検を無償でします、などとそんなことを言ってきた。
少女と共に祖母の息子、少女からすれば父がきていたので、少女の父が対応してリフォーム業者を追い返した。
その時、床下がどうのこうのという話になった。
リフォーム業者を追い返した後、床下がどうなっているか、点検くらいはした方がいいかも、という話になる。
もう十年以上、点検していないはずだし、床材が腐ってきていたり、シロアリなどがいたら大変だと。
それには祖母も確かに、と感じる。
けど、祖母は蛇が住んでいるから、大丈夫じゃないか、と、そう言った。
少女とその父はそれを聞いて驚く。
その時に、初めて床下に蛇が住んでいるというのを聞いたからだ。
毒のある種類ではないし、鼠を捕ってくれるし、もう長年一緒だから、と祖母は笑顔で言った。
だが、祖母のことを心配した父は、床下換気口から懐中電灯を持って床下を念のためにと覗く。
ついでとばかりにスマホで床下の動画を撮る。
撮って来た動画を祖母と少女にも見せる。
床下は存外綺麗だ。
草どころか苔も生えていない。
剥き出しの乾いた土が見えるだけだ。
床下の木材も正常でシロアリなどがいついている気配もないし、木材が腐っている様子もない。
これなら、安心だ、と父は言う。
けど、祖母は動画をくまなく見て、蛇は居なかったの? と、父に聞く。
換気口から覗いた限りの場所には見えなかった、と父は答える。
祖母は首を傾げた。
そこで少女が、なんで蛇が住んでいると思ったのと、祖母に聞く。
そすると祖母はぽつりぽつりと答える。
祖父が亡くなってしばらくしたくらいだろうか、夕方ぐらいに床下に入っていく蛇をよく見かけるようになった。
近所の人に見てもらったら、アオダイショウで鼠を捕ってくれるし、毒はない、という話だった。
なので、祖母は特に気にすることはなかった。
ただ、確かによく以前は床下を走り回っていた鼠は蛇が住み着いて以来、居なくなった。
そんな話だった。
その話を聞いた父は少女に話す、そう言えば祖父はずっと床下の鼠を嫌悪していたと。
もしかしたら、その蛇は祖父の生まれ変わりなのかもな、とそう言って笑った。
それを聞いた少女は、卵を一個貰い、よく蛇が出入りするという床下換気口の前に卵を置いておいた。
翌日には、割られた殻だけが吐き出された後が残っていた。
確かに蛇はいるようだが、少女もその父も、その蛇を見ることはなかったし、祖母が死んで祖母の家を解体するときに、床下に蛇が住んでいた痕跡もなかったそうだ。
本当に蛇がいたのか、それがアオダイショウだったのか、それすらも分からずじまいだ。
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