730 / 769
ゆうじんのかお
ゆうじんのかお
しおりを挟む
最近、夜になると友人が訪ねて来る。
男は少し不思議に思っていたが、元々変わった友人だ。
それほど気にすることはなかった。
何が不思議だったかって?
毎夜、友人は窓から顔だけを出して、男を訪ねて来るのだ。
そして、窓越しにしばらく男と話して、友人は帰っていく。
それだけ聞くと、やはり奇妙な話だ。
だが、友人は元から変人と呼ばれるような人間だし、話す内容も世間話やその友人が好きそうな話なので、その点では違和感はなかった。
一番男がおかしいと思っていた点は、友人が窓から顔を出して、話している間、ずっと顔だけを窓から出している点だ。
男が、そんなところにいないで家に上がれよ、と言っても、ここでいい、と言い返すし、窓に近づこうとすると、近づくな、とそういうのだ。
それでも男にとっては、その友人は親友であり、訪ねて来てくれることは嬉しかった。
だが、ある日、町中で偶然その友人と男は出会う。
友人も嬉しそうに近づいてきて、ヨ! 久しぶり! と男に声をかけたのだ。
男は訝しんで、昨日の夜も訪ねて来ただろ? と言うと、友人は不思議そうな顔をした。
それで、男は友人に夜訪ねて来ていることを話すのだ。
だが、友人は夜に訪ねてなんかいない、と言い張った。
その結果、なぜか男の家に友人が泊まることになった。
友人いわく、お前がそんな嘘を吐くとは思えないから、俺が二人になるか確かめる、とのことだ。
それを聞いた男は、やはり少し変わっている、とそう感じただけだ。
日が暮れるまで男は友人と話した。
その中で、友人は驚く、友人が男にまだ話していない内容を、男が知っていたからだ。
男としては、夜に友人が来て話してくれた内容なので、何とも思わない。
いくら友人が変わっているからといって、そこまで手の込んだことをしてとぼけるような人間でもないので、男も疑問に持ち始めていた。
二人が神妙な顔をしていると、窓をコンコンと叩き、窓から友人の顔だけがヒョコっと顔を出した。
もちろん、友人は男の部屋の中にいる。
さすがの友人も顔を青ざめて驚いている。
窓の方から顔を出している友人は、部屋の中に本物の友人がいることに、しまった、という顔をして驚いている。
お前は誰だ! と友人が叫ぶと、その顔は、友人のフルネームを答えた。
そして、ゆっくりと顔を窓の下にひっこめていく。
部屋の中にいる友人が、動き出し、窓を開ける。
男もそれに続く。
そうすると、顔は急いで顔をひっこめる。
友人が窓から乗り出すと、そこには友人の顔に長い首がついて、それがずっと遠くから伸びていて、逃げていく様子が見て取れた。
友人は、ろくろ首だ! 俺のろくろ首が出たぞ! と、なぜか嬉しそうに叫んでいた。
男はやはりこの友人は少しどころかかなり変わっていると、そう思った。
それから、ろくろ首の友人は訪ねて来ることはなくなった。
あのろくろ首がなんだったのか、男には分からないし、友人は今でも変わった奴のままだ。
男は少し不思議に思っていたが、元々変わった友人だ。
それほど気にすることはなかった。
何が不思議だったかって?
毎夜、友人は窓から顔だけを出して、男を訪ねて来るのだ。
そして、窓越しにしばらく男と話して、友人は帰っていく。
それだけ聞くと、やはり奇妙な話だ。
だが、友人は元から変人と呼ばれるような人間だし、話す内容も世間話やその友人が好きそうな話なので、その点では違和感はなかった。
一番男がおかしいと思っていた点は、友人が窓から顔を出して、話している間、ずっと顔だけを窓から出している点だ。
男が、そんなところにいないで家に上がれよ、と言っても、ここでいい、と言い返すし、窓に近づこうとすると、近づくな、とそういうのだ。
それでも男にとっては、その友人は親友であり、訪ねて来てくれることは嬉しかった。
だが、ある日、町中で偶然その友人と男は出会う。
友人も嬉しそうに近づいてきて、ヨ! 久しぶり! と男に声をかけたのだ。
男は訝しんで、昨日の夜も訪ねて来ただろ? と言うと、友人は不思議そうな顔をした。
それで、男は友人に夜訪ねて来ていることを話すのだ。
だが、友人は夜に訪ねてなんかいない、と言い張った。
その結果、なぜか男の家に友人が泊まることになった。
友人いわく、お前がそんな嘘を吐くとは思えないから、俺が二人になるか確かめる、とのことだ。
それを聞いた男は、やはり少し変わっている、とそう感じただけだ。
日が暮れるまで男は友人と話した。
その中で、友人は驚く、友人が男にまだ話していない内容を、男が知っていたからだ。
男としては、夜に友人が来て話してくれた内容なので、何とも思わない。
いくら友人が変わっているからといって、そこまで手の込んだことをしてとぼけるような人間でもないので、男も疑問に持ち始めていた。
二人が神妙な顔をしていると、窓をコンコンと叩き、窓から友人の顔だけがヒョコっと顔を出した。
もちろん、友人は男の部屋の中にいる。
さすがの友人も顔を青ざめて驚いている。
窓の方から顔を出している友人は、部屋の中に本物の友人がいることに、しまった、という顔をして驚いている。
お前は誰だ! と友人が叫ぶと、その顔は、友人のフルネームを答えた。
そして、ゆっくりと顔を窓の下にひっこめていく。
部屋の中にいる友人が、動き出し、窓を開ける。
男もそれに続く。
そうすると、顔は急いで顔をひっこめる。
友人が窓から乗り出すと、そこには友人の顔に長い首がついて、それがずっと遠くから伸びていて、逃げていく様子が見て取れた。
友人は、ろくろ首だ! 俺のろくろ首が出たぞ! と、なぜか嬉しそうに叫んでいた。
男はやはりこの友人は少しどころかかなり変わっていると、そう思った。
それから、ろくろ首の友人は訪ねて来ることはなくなった。
あのろくろ首がなんだったのか、男には分からないし、友人は今でも変わった奴のままだ。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
洒落にならない怖い話【短編集】
鍵谷端哉
ホラー
その「ゾワッ」は、あなたのすぐ隣にある。
意味が分かると凍りつく話から、理不尽に追い詰められる怪異まで。
隙間時間に読める短編ながら、読後の静寂が怖くなる。 洒落にならない実話風・創作ホラー短編集。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
百物語 厄災
嵐山ノキ
ホラー
怪談の百物語です。一話一話は長くありませんのでお好きなときにお読みください。渾身の仕掛けも盛り込んでおり、最後まで読むと驚くべき何かが提示されます。
小説家になろう、エブリスタにも投稿しています。
【電子書籍化】ホラー短編集・ある怖い話の記録~旧 2ch 洒落にならない怖い話風 現代ホラー~
榊シロ
ホラー
【1~4話で完結する、語り口調の短編ホラー集】
ジャパニーズホラー、じわ怖、身近にありそうな怖い話など。
八尺様 や リアルなど、2chの 傑作ホラー の雰囲気を目指しています。現在 150話 越え。
===
エブリスタ・小説家になろう・カクヨムに同時掲載中
【総文字数 800,000字 超え 文庫本 約8冊分 のボリュームです】
【怖さレベル】
★☆☆ 微ホラー・ほんのり程度
★★☆ ふつうに怖い話
★★★ 旧2ch 洒落怖くらいの話
※8/2 Kindleにて電子書籍化しました
『9/27 名称変更→旧:ある雑誌記者の記録』
(ほぼ)1分で読める怖い話
涼宮さん
ホラー
ほぼ1分で読める怖い話!
【ホラー・ミステリーでTOP10入りありがとうございます!】
1分で読めないのもあるけどね
主人公はそれぞれ別という設定です
フィクションの話やノンフィクションの話も…。
サクサク読めて楽しい!(矛盾してる)
⚠︎この物語で出てくる場所は実在する場所とは全く関係御座いません
⚠︎他の人の作品と酷似している場合はお知らせください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる