それなりに怖い話。

只野誠

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かんしかめら

かんしかめら

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 男の家は自営業で小さな店舗をやっている。
 もともとは酒屋で、そこから色々とあり、今はコンビニから弁当を抜いた商品を扱うような店だ。

 自宅兼店舗なので監視カメラがいくつか備え付けられている。
 店内だけでなく、倉庫のある裏口などにもだ。

 閉店間際の時間、客もそれほど来てないので、レジをバイトに任せて男は奥の控室へ引っ込み、一足早く一息つく。
 監視カメラの映像を見ながら、お茶を淹れる。

 その時、裏口の監視カメラに反応がある。
 動体センサーに反応があったのだ。

 男が監視カメラのモニターに目をやると、そこにはぼさぼさ髪の女が画面の中央に立っている。
 もちろん男の家の敷地内で、倉庫の入り口辺りだ。

 男は、誰かが迷い込んだのかと思い、席を立ち、倉庫の入り口へと向かう。
 だが、そこにはすでに誰もいない。
 男は首を傾げて、控室に戻り、裏口の監視カメラの映像を見てゾッとする。
 そこには、やはりぼさぼさ髪の毛の女が映っているのだ。

 男は急いで倉庫の入り口へと向かうが、やはり誰もいない。
 だが、控室にある監視カメラのモニターにはぼさぼさ髪の毛の女がまだ映っているのだ。

 男がそのモニターを見て、どうしようか迷っているとバイトが仕事を終えてやってくる。
 男はバイトにぼさぼさ髪の女のことを話すと、バイトのほうから、なら自分が倉庫の入り口に行ってきますので、監視カメラを見ていてください、とそう言って控室を出ていった。

 すぐにバイトは裏口の監視カメラの映像に映り、きょろきょろと何かを探すように辺りを見回している様子が映る。
 その様子から、男にはバイトにぼさぼさ髪の女が見えていないのだとわかる。
 バイトのすぐ前に、ぼさぼさ髪の毛の女が居てもバイトに変わった様子もない。
 未だに何かを探すような仕草をしている。

 ちょっとの間をおいて、バイトが帰って来て、男に誰もいませんで…… と言いかけて、監視カメラの映像を見て、ぼさぼさ髪の毛の女がまだいることに驚く。
 今度は自分が裏口を見てくるから、とバイトにモニターを見ていてもらう。

 男が裏口に向かう。
 やはり誰もいない。
 それに日ももう落ちてきて暗くなってきていた。
 だから、男は控室にそのまま帰ろうとする。
 男がこの現象に寒気と恐怖を感じていると、控室からバイトの悲鳴が聞こえてくる。
 慌てて控室に戻ると、バイトが控室の隅でガタガタと震えていた。

 何があったと聞いても、バイトはガタガタと震えしゃべれないような状態だった。
 そのまま、そのバイトはやめていき、何があったかわからないままだ。
 ただ、もう監視カメラの映像にぼさぼさ髪の毛の女が映ることはなかった。





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