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かいてんずし
かいてんずし
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男は回転寿司にやって来ていた。
客は少ない。
もうすぐ閉店時間になるような時間だからだ。
最近では回転寿司でも、お寿司は回ってないところも多い。
だが、この回転寿司はその名の通り皿に乗った寿司がレーンの上を回っている。
とはいえ、透明な蓋が被されてはいるが。
男は案内された席に着く。
そして、男は回ってこその回転寿司だ、と、回っている皿を適当に取る。
何も見ずに取った皿はえんがわだった。
男の好きな寿司だ。
これは幸先が良い、そう思って寿司を口へ運ぶ。
回転寿司ではあるが、十分に上手い。
男は気をよくして、次の皿を取ろうとする。
ちょうど炙りサーモンが流れてきている。
男はそれの皿を取って寿司を口へと運ぶ。
これもまた旨い。
さあ、次はトロでも、と、トロが流れてくるのを待っている間に、甘えびが流れて来たのでそれの皿も取る。
次こそはトロだ、大トロだ、と男がレーンを眺めていると、奇妙な寿司が流れて来る。
シャリの上に指だ。二本の切断された指が、中指と人差し指が、青白くなった指が、乗った寿司が流れて来たのだ。
男は、驚いて目をこすりも一度、その寿司を見る。
そうすると、それは中トロの皿だった。
男は何て見間違いをするんだ、と、そう思うが何となく、その皿を取る気は起きなかった。
男は気を取り直して、トロの皿を待つ。
そうするとイクラの軍艦巻が流れて来る。
男はそれを取ろうとして手を止める。
だが、イクラが見ているのだ。
赤く丸く宝石のような粒に、人間の瞳がついていて、そのような赤い目のような何かが、いくつもの瞳が、じっと、男を見ているのだ。
男はやはり取ろうとしていた手を止めて、目をこする。
見直すと、イクラは普通のイクラだ。
人間の目のよな瞳はついていない。
男はやっぱり疲れているのか、と、お茶を淹れて一息つく。
もう閉店時間が近いのかあまり回っている皿は少ない。
男はまだ三皿しか食べてない、と思い直して、レーンを流れて来る皿を見つめる。
そうすると、流れて来るのだ。
青白い顔が。
皿に青白い生首が乗って流れて来るのだ。
男は流石に小さな悲鳴を上げる。
そして、慌てて席を立ち、会計を済ませ、逃げるようにその店から出ていった。
数か月後、その店の前を通ると、その回転寿司屋はつぶれていた。
男は、それはそうだよな、と、そう思うしかなかった。
客は少ない。
もうすぐ閉店時間になるような時間だからだ。
最近では回転寿司でも、お寿司は回ってないところも多い。
だが、この回転寿司はその名の通り皿に乗った寿司がレーンの上を回っている。
とはいえ、透明な蓋が被されてはいるが。
男は案内された席に着く。
そして、男は回ってこその回転寿司だ、と、回っている皿を適当に取る。
何も見ずに取った皿はえんがわだった。
男の好きな寿司だ。
これは幸先が良い、そう思って寿司を口へ運ぶ。
回転寿司ではあるが、十分に上手い。
男は気をよくして、次の皿を取ろうとする。
ちょうど炙りサーモンが流れてきている。
男はそれの皿を取って寿司を口へと運ぶ。
これもまた旨い。
さあ、次はトロでも、と、トロが流れてくるのを待っている間に、甘えびが流れて来たのでそれの皿も取る。
次こそはトロだ、大トロだ、と男がレーンを眺めていると、奇妙な寿司が流れて来る。
シャリの上に指だ。二本の切断された指が、中指と人差し指が、青白くなった指が、乗った寿司が流れて来たのだ。
男は、驚いて目をこすりも一度、その寿司を見る。
そうすると、それは中トロの皿だった。
男は何て見間違いをするんだ、と、そう思うが何となく、その皿を取る気は起きなかった。
男は気を取り直して、トロの皿を待つ。
そうするとイクラの軍艦巻が流れて来る。
男はそれを取ろうとして手を止める。
だが、イクラが見ているのだ。
赤く丸く宝石のような粒に、人間の瞳がついていて、そのような赤い目のような何かが、いくつもの瞳が、じっと、男を見ているのだ。
男はやはり取ろうとしていた手を止めて、目をこする。
見直すと、イクラは普通のイクラだ。
人間の目のよな瞳はついていない。
男はやっぱり疲れているのか、と、お茶を淹れて一息つく。
もう閉店時間が近いのかあまり回っている皿は少ない。
男はまだ三皿しか食べてない、と思い直して、レーンを流れて来る皿を見つめる。
そうすると、流れて来るのだ。
青白い顔が。
皿に青白い生首が乗って流れて来るのだ。
男は流石に小さな悲鳴を上げる。
そして、慌てて席を立ち、会計を済ませ、逃げるようにその店から出ていった。
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男は、それはそうだよな、と、そう思うしかなかった。
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