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のぞきこむかお
のぞきこむかお
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夜、男が家に帰ると嫌な感じがした。
男は独り暮らしだ。
受け継いだ家に今は独りで住んでいる。
なのに、男は誰かいる、良くないものが入り込んでいる、そう感じたのだ。
家の中に特に変わったところはないのだが、何か妙な気配とでもいうべきものを男は自分の家から感じ取っていた。
男は明日も仕事なのに、と、そう思いながらも泥棒にでも入られていたら厄介だ。
家を見て回る。
だが、荒らされた様子もなければ盗まれているものもない。
それ以前に、誰かが侵入した形跡もない。
気のせいだった、と思っても、男は家の中から妙な気配を今も感じている。
晩御飯を食べ、風呂に入り、一息つき、喉が渇いたので台所へと行き、水を飲んでいた時だ。
ふと暗いリビングから誰かが覗き込んでいるように一瞬見えた。
男はすぐにリビングへ行くが誰もいない。
だが、男はやはり、なにかが入り込んでいる、そう感じとった。
その時だ。
リビングの廊下側のドアの隙間から、人間大のしゃもじに顔写真を伸ばして張り付けたような顔がこちらを覗きこんでいたのだ。
どう見ても人間ではない。
だが、男は毅然とした態度で覗き込んで来ているしゃもじ顔に、お前は何者だ、ここは俺の家だ、出ていけ! 叫んだ。
そうすると、しゃもじ顔はスッと顔を引っ込めた。男はそれを追った。
すると、今度はいつの間にかに窓の外から、しゃもじ顔は家を覗き込んでいる。
男は自分が怒鳴ったから家の外へ出ていったのだろう、そう思って、覗いている窓のカーテンを閉めた。
家の中にいないのであれば、それでいい、男はそう考えてだ。
だが、それからというもの男の家では、ことあるごとにしゃもじ顔が窓から覗き込んでくるようになった。
どういう原理か分からないが、カーテンなどを閉めていてもいつの間にかにカーテンが開きしゃもじ顔が外から覗き込んでくるのだ。
ただ家の中に入ってくることはない。
男は気味が悪い、と思いつつも、家の中に入らないのであれば、と気にすることはなかった。
男が留守の時だ。
泥棒が男の家に入って来た。
泥棒は家が留守なことを確かめると、家を物色し始めた。
だが、すぐにシャーというカーテンが開かれる音に驚く。
誰かいたか、と泥棒が隠れながらカーテンが開かれた音がした方へと視線を向ける。
そして、腰を抜かす。
そこには、窓からのぞき込んで来ているしゃもじ顔がいたからだ。
男が家に帰ってくると、そこには腰を抜かした泥棒が這いつくばっていた。
その理由を男はすぐにわかる。
男は意外と役に立つ奴だ、そう思いながら警察に電話をかけた。
これはただそれだけの話だ。
男は独り暮らしだ。
受け継いだ家に今は独りで住んでいる。
なのに、男は誰かいる、良くないものが入り込んでいる、そう感じたのだ。
家の中に特に変わったところはないのだが、何か妙な気配とでもいうべきものを男は自分の家から感じ取っていた。
男は明日も仕事なのに、と、そう思いながらも泥棒にでも入られていたら厄介だ。
家を見て回る。
だが、荒らされた様子もなければ盗まれているものもない。
それ以前に、誰かが侵入した形跡もない。
気のせいだった、と思っても、男は家の中から妙な気配を今も感じている。
晩御飯を食べ、風呂に入り、一息つき、喉が渇いたので台所へと行き、水を飲んでいた時だ。
ふと暗いリビングから誰かが覗き込んでいるように一瞬見えた。
男はすぐにリビングへ行くが誰もいない。
だが、男はやはり、なにかが入り込んでいる、そう感じとった。
その時だ。
リビングの廊下側のドアの隙間から、人間大のしゃもじに顔写真を伸ばして張り付けたような顔がこちらを覗きこんでいたのだ。
どう見ても人間ではない。
だが、男は毅然とした態度で覗き込んで来ているしゃもじ顔に、お前は何者だ、ここは俺の家だ、出ていけ! 叫んだ。
そうすると、しゃもじ顔はスッと顔を引っ込めた。男はそれを追った。
すると、今度はいつの間にかに窓の外から、しゃもじ顔は家を覗き込んでいる。
男は自分が怒鳴ったから家の外へ出ていったのだろう、そう思って、覗いている窓のカーテンを閉めた。
家の中にいないのであれば、それでいい、男はそう考えてだ。
だが、それからというもの男の家では、ことあるごとにしゃもじ顔が窓から覗き込んでくるようになった。
どういう原理か分からないが、カーテンなどを閉めていてもいつの間にかにカーテンが開きしゃもじ顔が外から覗き込んでくるのだ。
ただ家の中に入ってくることはない。
男は気味が悪い、と思いつつも、家の中に入らないのであれば、と気にすることはなかった。
男が留守の時だ。
泥棒が男の家に入って来た。
泥棒は家が留守なことを確かめると、家を物色し始めた。
だが、すぐにシャーというカーテンが開かれる音に驚く。
誰かいたか、と泥棒が隠れながらカーテンが開かれた音がした方へと視線を向ける。
そして、腰を抜かす。
そこには、窓からのぞき込んで来ているしゃもじ顔がいたからだ。
男が家に帰ってくると、そこには腰を抜かした泥棒が這いつくばっていた。
その理由を男はすぐにわかる。
男は意外と役に立つ奴だ、そう思いながら警察に電話をかけた。
これはただそれだけの話だ。
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