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信じて
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「待たせたのぅ! エイダ!」
そう言ってエイダの元に降り立ったのは、黒い髪をたなびかせる、白いローブをまとった美女だった。
「アレン先生! よかったきてくれたんだね!」
「まさか、こんな世界に訪れることになるとはの、いやはや、お主の魔力を体に流しておいてよかったわい、お陰で、存在を感じ取れたしのぅ」
「全くだ、君と合流できてよかったよ」
そう言いながらローブの腕の裾の中から見知った黒蛇が顔を出した。
「マリデさん!」
「これで全員そろったというわけじゃ、さあどうする?ライジェル王」
アレン先生の言葉を耳にしながら、ちぎり飛ばされた、腕を再生しているライジェル王は、エイダ達を睨みつける。
「舐めるな……貴様らが、増えたところで私の勝ちは揺らがない!」
そう言って、両手に光の剣を生成し、白い地面を蹴り、放たれた矢の如く、エイダ達に突進していく。
「アレン先生、接近戦は私が!」
「まかせたぞ! エイダ!」
エイダは地面を蹴り、妖精の剣で二本の光の剣を受け止めた。
ライジェル王は、剣を受け止められるやいなや、バックステップで、エイダから3歩ほど距離をとる、そのまま後退するかと見せかけ、王はテレポートを使用した。
エイダの視界からライジェル王が消える。エイダは振り返り剣を構えた、するとちょうど振り返った瞬間に王は目の前に現れ、上段から二つの剣を振り下ろす。
あらかじめ構えていた剣のお陰で、二つの光の剣はエイダに届くことはなく、妖精の剣に遮れる。
「ほう、見切ったか!」
「あいにく、貴方よりもこの魔法の使い方が上手い人のこと知ってるから!」
エイダはライジェル王にそう返すも実際のところはただの勘であった。エイダは剣を力強く、打ち上げるように押す、ライジェル王の体は、上空に吹き飛ばされた。
「くっ! このパワーは!」
打ち上げられたライジェル王は、苦悶の声を上げ体勢を立て直す、そして再びエイダに向かい攻撃を仕掛けようとしたその時。
「デルタ・レイ!!」
白銀の光線が、ライジェル王を襲う。王は咄嗟に水晶の盾を出現させ、光線を防いだ。舌打ちをしながら王は言う。
「チッ! 魔女アレン、厄介な……」
「あれは…確かエールといったか……エイダの兄弟の技ではないか」
アレン先生は、水晶の盾の正体を一瞬で看破し、顔をしかめ思う。
――あれがあるのでは、まともに攻撃など通らぬぞ……!
そう悩む、アレン先生にマリデは話しかける。
「アレン、あの水晶、僕ならなんとかできるかもしれない」
「なんじゃと?!」
「僕の魔力をデルタ・レイに乗せるんだ、前回、あの僕の魔力の触手は、あの水晶を防いだことがある、逆にいえば……」
「貫くことも可能かもしれんと言うことか!」
アレン先生は、急いでそのことをテレパシーの魔法で、エイダに伝える。
――エイダ! そう言うわけじゃ、奴に隙を作ってくれ!
エイダはアレン先生を見て頷き、再びライジェル王に向かって飛ぶ。
「何か、策があるな、エイダ!」
ライジェル王は以前にも増して警戒心を強め、迫り来るエイダを待ち構えていた。エイダの剣がライジェル王の体に届く寸前ライジェル王は再びエイダの視界から姿を消した。
またテレポートか、とエイダは思ったが違う、付近から風切り音がしている。辺りを見回す、そこには高速で飛行している王の姿があった。
「アルの技!」
エイダは、この技に見覚えがあった、自身を加速させるアルの技だ。エイダは速度の上がった、ライジェル王を視界に捉えることができない。
このままでは、ライジェル王に隙を作ることなどできるはずもなかった。それどころか逆にエイダは、高速で動き回る、王に手も足も出ず一方的に、光の剣で切りつけられる。
「くう!」
エイダはかろうじて体を魔法障壁で包み、光の剣の斬撃を無効化していたが、それもただの時間稼ぎにしかならない、魔法障壁もいずれは破られてしまうだろう。
――なんとかして隙を作らないと!
エイダのその想いだけが、大きくなっていき、それは焦りへと転じていた。エイダはどんどん壊れていく、魔法障壁の中で考えに考える。
そしてついに、ある一つの考えに至った。
「私にだって!」
エイダは魔法障壁を解く。
「血迷ったか! エイダ!」
ライジェル王は目にも留まらぬ速度で光の剣の切っ先を、エイダに向ける、狙うは心臓だ。だが光の剣はエイダに届くことはなかった。
「何?!」
ライジェル王の視界からエイダが消える、瞬間いつのまにかエイダはライジェル王の後ろに回り込み、羽交い締めをかけ、地面に自分ごと王を叩き落とす。
「貴様! 貴様も加速の力を! ええい、放せ!」
ライジェル王は必死にもがくも力はエイダの方が上だ。そして何よりエイダはドンキホーテから敵を取り押さえるための技術を学んでいる。ライジェル王ではエイダから逃れられない。
エイダはライジェル王を押さえつけたまま、王の全身が見えるようにアレン先生に向ける。
「アレン先生!」
エイダの呼びかけにアレン先生は一瞬、戸惑う、このままではエイダごと貫いてしまうからだ。しかしエイダは口を動かした。
「信じて」と。
アレン先生は、頷き「わかった」と言い、必殺の光線の名を叫んだ。
「デルタ・レイ!」
マリデの魔力が混じった、デルタ・レイは白銀の中に、黒い稲妻を迸らせ、ライジェル王のもとに向かう。
ライジェル王は直撃する瞬間に、テレポートの魔法で転移しようとするも、この白銀の光線はその隙を許すほどの猶予は与えてくれない。
「おのれぇぇぇ!」
ライジェル王は水晶の盾を展開し防ぐが一瞬、耐えた後粉々に砕けた。
そしてライジェル王の体にアレン先生のデルタ・レイが直撃する。とてつもない爆炎がエイダとライジェル王を飲み込んだ。
そう言ってエイダの元に降り立ったのは、黒い髪をたなびかせる、白いローブをまとった美女だった。
「アレン先生! よかったきてくれたんだね!」
「まさか、こんな世界に訪れることになるとはの、いやはや、お主の魔力を体に流しておいてよかったわい、お陰で、存在を感じ取れたしのぅ」
「全くだ、君と合流できてよかったよ」
そう言いながらローブの腕の裾の中から見知った黒蛇が顔を出した。
「マリデさん!」
「これで全員そろったというわけじゃ、さあどうする?ライジェル王」
アレン先生の言葉を耳にしながら、ちぎり飛ばされた、腕を再生しているライジェル王は、エイダ達を睨みつける。
「舐めるな……貴様らが、増えたところで私の勝ちは揺らがない!」
そう言って、両手に光の剣を生成し、白い地面を蹴り、放たれた矢の如く、エイダ達に突進していく。
「アレン先生、接近戦は私が!」
「まかせたぞ! エイダ!」
エイダは地面を蹴り、妖精の剣で二本の光の剣を受け止めた。
ライジェル王は、剣を受け止められるやいなや、バックステップで、エイダから3歩ほど距離をとる、そのまま後退するかと見せかけ、王はテレポートを使用した。
エイダの視界からライジェル王が消える。エイダは振り返り剣を構えた、するとちょうど振り返った瞬間に王は目の前に現れ、上段から二つの剣を振り下ろす。
あらかじめ構えていた剣のお陰で、二つの光の剣はエイダに届くことはなく、妖精の剣に遮れる。
「ほう、見切ったか!」
「あいにく、貴方よりもこの魔法の使い方が上手い人のこと知ってるから!」
エイダはライジェル王にそう返すも実際のところはただの勘であった。エイダは剣を力強く、打ち上げるように押す、ライジェル王の体は、上空に吹き飛ばされた。
「くっ! このパワーは!」
打ち上げられたライジェル王は、苦悶の声を上げ体勢を立て直す、そして再びエイダに向かい攻撃を仕掛けようとしたその時。
「デルタ・レイ!!」
白銀の光線が、ライジェル王を襲う。王は咄嗟に水晶の盾を出現させ、光線を防いだ。舌打ちをしながら王は言う。
「チッ! 魔女アレン、厄介な……」
「あれは…確かエールといったか……エイダの兄弟の技ではないか」
アレン先生は、水晶の盾の正体を一瞬で看破し、顔をしかめ思う。
――あれがあるのでは、まともに攻撃など通らぬぞ……!
そう悩む、アレン先生にマリデは話しかける。
「アレン、あの水晶、僕ならなんとかできるかもしれない」
「なんじゃと?!」
「僕の魔力をデルタ・レイに乗せるんだ、前回、あの僕の魔力の触手は、あの水晶を防いだことがある、逆にいえば……」
「貫くことも可能かもしれんと言うことか!」
アレン先生は、急いでそのことをテレパシーの魔法で、エイダに伝える。
――エイダ! そう言うわけじゃ、奴に隙を作ってくれ!
エイダはアレン先生を見て頷き、再びライジェル王に向かって飛ぶ。
「何か、策があるな、エイダ!」
ライジェル王は以前にも増して警戒心を強め、迫り来るエイダを待ち構えていた。エイダの剣がライジェル王の体に届く寸前ライジェル王は再びエイダの視界から姿を消した。
またテレポートか、とエイダは思ったが違う、付近から風切り音がしている。辺りを見回す、そこには高速で飛行している王の姿があった。
「アルの技!」
エイダは、この技に見覚えがあった、自身を加速させるアルの技だ。エイダは速度の上がった、ライジェル王を視界に捉えることができない。
このままでは、ライジェル王に隙を作ることなどできるはずもなかった。それどころか逆にエイダは、高速で動き回る、王に手も足も出ず一方的に、光の剣で切りつけられる。
「くう!」
エイダはかろうじて体を魔法障壁で包み、光の剣の斬撃を無効化していたが、それもただの時間稼ぎにしかならない、魔法障壁もいずれは破られてしまうだろう。
――なんとかして隙を作らないと!
エイダのその想いだけが、大きくなっていき、それは焦りへと転じていた。エイダはどんどん壊れていく、魔法障壁の中で考えに考える。
そしてついに、ある一つの考えに至った。
「私にだって!」
エイダは魔法障壁を解く。
「血迷ったか! エイダ!」
ライジェル王は目にも留まらぬ速度で光の剣の切っ先を、エイダに向ける、狙うは心臓だ。だが光の剣はエイダに届くことはなかった。
「何?!」
ライジェル王の視界からエイダが消える、瞬間いつのまにかエイダはライジェル王の後ろに回り込み、羽交い締めをかけ、地面に自分ごと王を叩き落とす。
「貴様! 貴様も加速の力を! ええい、放せ!」
ライジェル王は必死にもがくも力はエイダの方が上だ。そして何よりエイダはドンキホーテから敵を取り押さえるための技術を学んでいる。ライジェル王ではエイダから逃れられない。
エイダはライジェル王を押さえつけたまま、王の全身が見えるようにアレン先生に向ける。
「アレン先生!」
エイダの呼びかけにアレン先生は一瞬、戸惑う、このままではエイダごと貫いてしまうからだ。しかしエイダは口を動かした。
「信じて」と。
アレン先生は、頷き「わかった」と言い、必殺の光線の名を叫んだ。
「デルタ・レイ!」
マリデの魔力が混じった、デルタ・レイは白銀の中に、黒い稲妻を迸らせ、ライジェル王のもとに向かう。
ライジェル王は直撃する瞬間に、テレポートの魔法で転移しようとするも、この白銀の光線はその隙を許すほどの猶予は与えてくれない。
「おのれぇぇぇ!」
ライジェル王は水晶の盾を展開し防ぐが一瞬、耐えた後粉々に砕けた。
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