S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました

白崎なまず

文字の大きさ
12 / 132
1章

ティナ・フォルワイル

しおりを挟む
「はぁ……マグナに付き合ってたせいでもうこんな時間だよ」

日が傾きかけて、学園の敷地外で活動をしていた生徒たちが学園へ戻り始めてきた時間。
アレスは自身の教室を後にして近接武器の訓練場へと向かっていた。

『誰かぁ、宿題が多すぎてヤバいんだぁ。助けてぇ』
『マグナお前、選択授業取り過ぎなんだよ!もっと減らせ!』
『でも、取っといたほうがいいって言われたやつばっかで……』
『ですが、それで全部疎かになってしまったら意味がないですよ?』
『冒険者なんて苦手分野は他の仲間に任せりゃいいんだから本当に必要な授業だけにしとけ!』
『うん……じゃあその分の宿題は……』
『俺が見てやるから泣くんじゃねえ!』

選択の科目を取り過ぎてパンク寸前だったマグナをなだめ、アレスは彼の宿題を今まで手伝っていたのだ。

『ジョージ、こんなの俺1人で充分だよ』
『え、ですが……』
『夜更かしするほど読みたい本があるんだろ。俺は特に予定とかもないし任せてくれればいい』
『本当ですか!?それでは、お言葉に甘えさせていただきますね』

「今から訓練場に行ってももう誰もいないだろうな。明日はマグナには自力で宿題をやってもらおうか……と、まだだれか訓練場に居るのか?」

流石にもうみんな訓練を切りやめてしまっているだろうとは思いつつ、アレスは一応誰かいないか確認しておこうと訓練場に寄っていくことにしていた。
本校舎を抜けて剣や槍、斧など物理近接職の生徒たちが訓練を行う建物へと入る。
すると誰もいないだろうと予想していた訓練場の方から何人かの気配を感じたのだ。

「らっきー。この音はまだバリバリやってるな?ちょっとだけでいいから俺も混ぜてもらおうかな……」
「うっ……ぐぁ!!」
「っ!?」

今日はもう誰かと訓練は行えないと思っていたアレンが訓練場に人が残っていることに喜びを感じていたのだが、訓練場に近づくにつれて聞こえてきた普通ではない女子生徒のうめき声に表情を変えたのだった。
それを聞いたアレスは急いで訓練場の中を覗いてみる。

「はぁ……はぁ……」
「どうしたんですかティナ様!?これが戦場だったら敵は攻撃をやめてくれませんよぉ!!」
「がはっ!!……うぐ……」
「あれは昼間にアリアを助けてくれたあの……」

そこに居たのは訓練用の木刀を持った4人の貴族の男と、ボロボロになって頭を垂れる様な形で地面に蹲るティナの姿だった。
その状況はどう考えても男子生徒たちが4人がかりでティナをボコボコにしている状況。

「あいつら、こんなの訓練の域を超えてんだろ……」

それを見たアレスがすぐにティナを助けるために訓練場の中に入っていこうとしたのだが……

「はぁ……はぁ……あり、がとう!!」
「っ!?」
「あぁ?いきなり何を仰ってるんです?ティナ様」

アレスが訓練場の中に突撃し声をあげるよりも早く、ティナが大きな声で男子生徒たちにお礼を言ったのだ。
それを聞いたアレスは足を止め彼らに見つからないように身を隠した。

「いや、なに……こんな私のために、4人も貴重な時間を割いてくれているんだ。感謝しなくては君たちに悪いだろう?」
「ちっ……この状況でお礼が言えるなんて、随分余裕があるんですねティナ様」
「俺たちは別に構いませんし、ティナ様はまだ訓練したりない様子なのでもう少しお付き合いしますよ」
「それと、戦場じゃ敵がわざわざ一対一で戦ってくれるわけありませんよね?そういう状況のための訓練も必要だと思いませんか?」
「はぁ……はぁ……」
「沈黙は肯定と受け取りますよ?お前らぁ!やっちまうぞ!!」
「あぐっ……ぐぁああ!!」

余裕な態度をとってみせるティナの態度が気に入らなかったのか。
男子生徒たちは普段立場が上で逆らえないティナに、訓練と称して嬉々とした表情で苛烈な暴力を加えたのだった。
その様子はあまりに苛烈で見るに耐えず、もはやティナは防御も出来ずただひたすら4人から木刀で滅多打ちにされることしかできなかったのだ。

「さっきのは俺を止めるために言ったんでしょうが……流石に我慢の限界ですよ」

そんな状況を目の当たりにし、一度は身を隠したアレスは怒りの表情で彼らの前に姿を現したのだった。

「おい貴様ら、どれだけ腐ってればそんなクソみたいなことが出来んだ?」
「あぁ?誰だてめえは」

アレスは武器を置き、あえて素手の状態で彼らの前に立った。
ティナは苛烈な暴力を加えられ意識が朦朧としていた。

「失せろてめえら。じゃねえと人の形を保てなくすんぞ」
「何舐めた口利いてんだお前」
「てかお前、落ちこぼれの7組の奴じゃねえか!」
「いい度胸だな。お前も”訓練”してやるかr……っ!?」

アレスが7組の生徒だと知るや否や、彼らは標的をティナからアレスに変えて訓練と称して襲い掛かろうとする。
しかしアレスはそれよりも早く動き、1人から木刀を奪うとリーダー格と思われる男子生徒の喉元に木刀を突き出したのだった。

「戦場じゃこのまま喉を潰されてたぞ?」
「……っ!!もういい!!帰るぞお前ら!」
「くそ、覚えてろよお前」

木刀を向け突き刺すような殺気を放つアレスに怯んだ男子生徒たちは捨て台詞を吐きながら訓練場を後にしたのだった。
それを最後まで見送ることなくアレスは倒れているティナの元に駆け寄る。

「ティナ様!大丈夫ですかティナ様!!」
「うっ……あぅ……君は、出てきてしまったのか……彼らは、どこに……」
「やっぱりさっきのは……あいつらならもう帰りましたよ。それよりもティナ様、早く医務室へ向かいましょう!」
「あ、ああ……すまない……ぐっ……」

アレスはボロボロのティナを抱えると急いで医務室へと向かったのだ。
ハズヴァルド学園は戦闘の訓練で生徒が怪我をすることも当然考慮しており、医務室にはとても優秀な回復時魔術師が待機している。
そこへティナを運んだアレスは彼女の回復をお願いし、ティナが全快するまでそれを医務室の外で待ったのだった。

「はい。毎日申し訳ありません。それでは失礼します」
「ティナ様、大丈夫でしたか?」
「君は、私の治療が終わるまで待っていてくれたのか?」
「あんな大怪我でしたので心配になってしまいまして」
「そうか。いつものこととはいえ心配をかけてすまなかったな」
「いつも?いつもあんな目に遭ってるんですか?」
「ああ……くっ、怪我は回復してもらえたが体力は限界だな。少し、近くのベンチで話していかないか?君にはきちんとお礼を言いたいし」

日はすでに沈んでしまい、魔道ランプの明かりのみが学園内を照らしている。
そんな中でアレスはティナと共に近くにあったベンチに座り少し話をしていくことにしたのだった。

「それじゃあ、改めてお礼を言わせてくれ。先ほどはここまで運んでくれてありがとう」
「いえ、当然のことをしたまでです。あの、ティナ様。いくつか聞きたいことがあるのですがよろしいですか?」
「ああ、もちろん。だがその前に一つ、様で呼ぶのはやめてくれないか?君に悪意がないのは分かっているが私はそう呼ばれるのが苦手でね。過剰に畏まるのも止めて欲しい。仮にも私たちは同学年の生徒だからな」
「……わかりました。それじゃあティナさん、先程は……彼らに大声でお礼を言っていましたが、あれは私に向けて言ったんですよね?」
「ああ、その通りだ。君の姿が一瞬視界に入って助けに来てしまうと感じたからね」
「いったいどうして……」
「あれは、私が望んでしていた訓練だからな。それに君を巻き込むのは悪いと思ったからだ」
「望んで?あんなもの訓練なんかじゃありませんよ。それにさっきはいつものことだとも言ってましたし」
「私は……強くならなければいけないから。痛みや苦しみから逃げていては私はいつまでも変われないんだ」
「……」

魔道ランプの淡い光に照らし出されたティナの横顔は美しくもどこか儚い表情をしており、アレスはその雰囲気に言葉を発することが出来なかった。

「君には心配をかけてしまったから話しておくべきだろう。時間は大丈夫か?」
「はい。私は問題ありません」
「そうか。それじゃあ、どこから話そうか……私がフォルワイル家の人間だということは君も知っているか?」
「はい。恥ずかしながらあまり詳しくはないですが……」
「それじゃあ私がスキルを使えないと周囲の人間から蔑まれているのは初耳かもしれないな」
「スキルが使えない……スキルがない、ではなくてですか?」
「そうだ。私のスキルは精霊使い。精霊使いのスキルを持つ者は精霊降臨の儀式で呼び出した精霊を使役することが出来るスキルで、基本的にはあまり強力な精霊を使役出来ずに外れスキルだろ言われることが多い。だが私はその逆で、あまりに強力すぎる精霊を降臨させてしまったせいでスキルを一切使うことが出来ないんだ」

アレスはティナの話を真剣な表情のまま静かに聞いていた。
ティナが持つ精霊使いのスキルは、目には見えないが周囲に無数に存在するとされる精霊を呼び出しその力を使うことが出来るというもの。
しかしその精霊使いのスキルで呼び出せる精霊は生涯にたった1つだけであり、大半の精霊使いはほとんと力を持たない下位精霊を呼び出してしまい不遇な扱いを受けていたのだ。

「私が呼び出してしまったのは上位精霊と呼ばれる『白銀妖狐』。氷雪系の精霊の中で最上位の力を持つ白銀妖狐を呼び出してしまった私はその力を制御することが出来ず……母上を殺めてしまったのだ」
「っ!!」

通常下位精霊を呼び出すことが基本なため特に条件もなく精霊を使役できるとされている精霊使いだったが、実は自身の肉体と精神の力を超越する精霊はその力を制御できなかったのだ。
それを知らずに白銀妖狐を呼び出してしまった当時5歳だったティナは、白銀妖狐の恐ろしい力に一切抗うことが出来ず広大なフォルワイル家の屋敷の半分を一瞬で凍結させてしまった。

「私は精霊の力を制御できずに辺りを凍てつかせてしまった。あのまま放置されていたら被害はフォルワイル家の敷地の外まで一瞬で広がっていただろう。それを察した母上は……自身の命と引き換えに、封印のスキルを使用して私を白銀妖狐の暴走から救ってくれたのだ」
「それは……ティナさんのせいじゃ……」
「いいや。私のせいだ。私があまりにも脆弱な存在だったから母上は命を落とされてしまったのだ。そして今の私もあのころと比べて強くなったとはいえまだ白銀妖狐の膨大な力を抑えることは出来ないだろう」
「だからティナさんはスキルを使わないんじゃなくて使えないんですね」
「ああ、そうだ。当然そんな私を父上……当主様が許しておくわけがない。母上の遺言と私の比較的強大な魔力量がなければとっくに家を追い出されていたはずだ。まあ、追い出されなくても当主様からは酷く嫌われて散々な扱いを受けているのだがな」

その言葉にアレスはかつての自分を重ねていた。
状況は少し違えどスキルのせいで家を追い出されそうになって親から愛情を注がれなかったティナの境遇に心を痛めて辛そうな表情を浮かべていた。

「そんな私だから、他の皆は私のことをよく思っていないんだろう。実質スキルを持たない者がフォルワイル家の長女というだけでデカい顔をするのだから恨まれることもある。さっきの訓練もそういうことだ」
「ティナさん……」
「だが私は負けない。母上が最後に私に残してくれた言葉……」

『母上!死んじゃ嫌……お願い!!』
『ティナ……』
『ごめんなさい母上!私のせいで……こんな、こんなことになるなら、私なんて……私なんて……』
『そんな悲しい顔をしないで、ティナ……』

「母上は、最後に私にこう言い残した。私はいつの日か強くて立派な人になれるから、その力で多くの人を助けられるようになるから。どうかその力を、自分を恨まないで。私が強くなれるように自分は天国から見守っているから、頑張って強くなるんだよ。私の愛する……ティナ……と」
「……」

そう話したティナは静かに涙を流していた。
ティナのそれからの人生はあまりにも多くの困難が立ちはだかったのだろう。
フォルワイル家は御三家の中で武力を重要視している。
その中でスキルを使用できないとなれば当然フォルワイル家の中でも厳しい立場に置かれることとなる。
当主から嫌われるということは家全体から嫌われることと同義。
家の人間から嫌われ、外の人間からも蔑まれる。
それでもティナは大好きだった母親の言葉を心の支えに今まで頑張ってきたのだろう。
アレスは魔道ランプに照らされたティナの手が、長い年月剣を振り続け固くなっていたことを見抜いていた。

「だから、私は少しでも早く強くなって白銀妖狐の力を制御し、母上が望んだようにこの力で多くの人を救わなければいけないんだ。そのためには相手がどんなスキルを持っていようが、何人だろうが屈するわけにはいかない」
「ティナさん……とても、立派です」
「……少し長く話しすぎてしまったな」
「いいえ。むしろすべて話してくれてありがとうございました」
「ふふっ、君は優しいな。あの話を聞いてまるで自分のことのように悲しんでくれるなんて。それじゃああまり遅くならないうちに戻ろうか」

ティナはそう言うと少し晴れやかな表情でベンチから立ち上がった。

「そうだ、まだ君の名前を聞いていなかったな。私はティナ・フォルワイルだ」
「俺はアレスです。今日はティナさんとお話できてとてもよかったです」
「ああ、私もだ。それじゃあ行こうか」

こうしてティナとの会話を終えたアレスは彼女と共に寮へと戻っていったのだ。
ティナが自分を助けてくれたアレスにだけ打ち明けた心中……

だがそれを、少し離れた物陰から聞いていた者がいたのだった。



「……白銀妖狐、か」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります

しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。 納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。 ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。 そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。 竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした

夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業SEの相馬海斗は、勇者として異世界に召喚された。だが、授かったのは地味な【システム解析】スキル。役立たずと罵られ、無一文でパーティーから追放されてしまう。 死の淵で覚醒したその能力は、世界の法則(システム)の欠陥(バグ)を読み解き、修正(デバッグ)できる唯一無二の神技だった! 呪われたエルフを救い、不遇な獣人剣士の才能を開花させ、心強い仲間と成り上がるカイト。そんな彼の元に、今さら「戻ってこい」と元パーティーが現れるが――。 「もう手遅れだ」 これは、理不尽に追放された男が、神の領域の力で全てを覆す、痛快無双の逆転譚!

才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!

にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。 そう、ノエールは転生者だったのだ。 そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。

前世で薬漬けだったおっさん、エルフに転生して自由を得る

がい
ファンタジー
ある日突然世界的に流行した病気。 その治療薬『メシア』の副作用により薬漬けになってしまった森野宏人(35)は、療養として母方の祖父の家で暮らしいた。 爺ちゃんと山に狩りの手伝いに行く事が楽しみになった宏人だったが、田舎のコミュニティは狭く、宏人の良くない噂が広まってしまった。 爺ちゃんとの狩りに行けなくなった宏人は、勢いでピルケースに入っているメシアを全て口に放り込み、そのまま意識を失ってしまう。 『私の名前は女神メシア。貴方には二つ選択肢がございます。』 人として輪廻の輪に戻るか、別の世界に行くか悩む宏人だったが、女神様にエルフになれると言われ、新たな人生、いや、エルフ生を楽しむ事を決める宏人。 『せっかくエルフになれたんだ!自由に冒険や旅を楽しむぞ!』 諸事情により不定期更新になります。 完結まで頑張る!

処理中です...