S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました

白崎なまず

文字の大きさ
20 / 132
1章

2人の剣士を襲う異変

しおりを挟む
ネオンから詳しい話を聞いていたティナたちの元に、数えきれないほどの数の鬼蜘蛛が迫って来ていた。
ティナはすぐさま剣を抜き、戦うことのできないネオンにソシアとジョージを背中に鬼蜘蛛の前に構えた。

「鬼蜘蛛が出るということは……恐らくですが、この洞窟はバスカウェール山脈の地獄穴です!」
「バスカウェール山脈って、エメルキア王国の領土外じゃない!」
「はい!ですがバスカウェール山脈のどこかにオーガの住処があるという話ですので合っている可能性が高いかと!」

出現した蜘蛛の魔物からジョージは自分たちがいる洞窟がバスカウェール山脈の地獄穴だということを導き出した。
バスカウェール山脈とはエメルキア王国の北側に位置するどの人間の国の領土にも含まれない地域。
そこは危険な魔物の巣窟となっておりあまり調査が進んでおらず、バスカウェール山脈のダンジョン等級は二級相当とされている。

「そんな!じゃあどうすれば……」
「どうするもなにも、まずはこいつらを避けつつ外に出るしかないじゃない!とにかく皆、私の後に続いて出口を探すわよ!」
「キシャアア!!」
「キシャアア!!」
(こいつら1体1体は大したことなさそうだけど数が多すぎる。出し惜しみしてる場合じゃないわね)
「斬時雨・氷纏華!!」
「流石ティナさん!」

迫りくる鬼蜘蛛を相手にティナは凍てつく冷気を剣に纏わせ、斬りつけると同時に鬼蜘蛛を体の芯から凍らせてしまった。
無数に這いよる鬼蜘蛛たち相手にティナは広範囲を凍らせることで対応してみせたのだ。

「ここにとどまり続けるのは危険だわ。アレスがいるなら合流を目指しつつ出口を探しましょう!」
「あ、あの!ティナ様!」
「どうしたのネオンさん!」
「あの、私のスキルでユーゴがこちらに向かってきているのを感じます。ユーゴとの合流を目指すのはどうですか?」
「単純に戦力が増えるのはいいことです!行きましょう!」
「うん!それにもしかしたらアレス君とも会えるかもしれないし!」
「わかったわ。少しだけ時間ちょうだい」
「ティナさん何を!?」

ネオンのスキルを頼りにユーゴとの合流を目指すことにしたティナは、突如着ていたロングワンピースの裾に大きな切れ込みを入れ始めたのだ。
さらに履いていたパンプスを投げ捨て腰に巻き付けていたリボンで髪を結びいつも通りのポニーテールを作った。

「こんなことになるならヒールがある靴にするんじゃなかった。まあそんなこと分かりっこないけど」
(ティナさん、動きにくいのは分かるけどその切込みはちょっと大胆過ぎないかな……///)
「ジョージ君!あんまり見ちゃダメだよ!」
「わ、わかってますよ///」
「それじゃあどっちに進むかはネオンさんに決めてもらうわ。一刻も早く2人を探して洞窟を脱出しましょう」

背後から更なる鬼蜘蛛の群れの襲来を感じたティナたちは急いでネオンのスキルを頼りにひとまずユーゴとの合流を目指した。
そして合流を目指して鬼蜘蛛の群れを蹴散らして進んでいたのはアレスたちも同様だった。

「気を付けろ!こいつらは頭か心臓を潰さなきゃ無限に再生するぞ!」
「キシャアア!!」
「ミンチになっとけぇええええ!!」
「キシャシャァアア!!」
「くっ、数が多すぎて……」

一斉に飛びかかってきた鬼蜘蛛めがけ、ユーゴはその自慢の剛腕でこん棒をフルスイングした。
その一撃でまとめて粉々になる鬼蜘蛛たち。
しかし振り終わりの隙を数で大きく勝る鬼蜘蛛たちが突き、無防備なユーゴの背後から襲い掛かったのだ。

「ピギャ!?」
「大丈夫か!?あまり大振りの一撃は多用するなよ!」
「ああすまん!助かった!」

そんな大振りなユーゴの隙をアレスが庇い事なきを得る。
だが鬼蜘蛛に他の仲間を呼び寄せる習性があるのか、時が経つにつれ押し寄せてくる鬼蜘蛛の数が増えていったのだ。

「っ!油断するな!さっき脇道からすごい数の鬼蜘蛛が……」
「そっちは全部斬った。道を塞がれそうになったからな」
「お前……薄々分かっちゃいたが、とんでもない強さだな」
「どうも。だがずっと洞窟の中に居たらいずれはあいつのあの餌になっちまうぞ。早くみんなを見つけて脱出しないと」
「そうだな。まだネオン様は遠くにおられるようだが、だんだんと信号が強くなっていっている。どうやらお前の仲間の3人も一緒に居るようだ」
「本当か!?ネオン様は戦えないだろうし、ソシアもジョージも装備を持ってきてないからティナがあっちに居てくれてマジでよかった」
「3人を庇いながらの戦いになるが、大丈夫なのか?」
「あいつはこんな雑魚にやられるたまじゃねぇ。そうとわかれば早くあっちと合流して出口を目指そう!」
「ああ……と、くそ。また鬼蜘蛛の群れだ」
「問題ない。すべて叩き斬って突破しよう」

数で攻めて来られることを若干苦手としている様なユーゴの隙をカバーしつつ、アレスは確実に鬼蜘蛛の群れを退けながらソシアたちの元に近づいていった。
非常に順調。
このままいけば何の問題もなくみんなと合流できる。
そう考えていたアレスだったのだが、その後想定外の事態に見舞われてしまうのだった。


「はぁ……はぁ……はぁ……」
「おいアレス!しっかりしろ!」
「ああ……悪い。はぁ……はぁ……」

戦い始めてから1時間ほどが経過したころ。
それまで順調だったはずのアレスは突如として苦しそうに息を切らし始めたのだ。

(なんだ、なんで急に呼吸が乱れて……)
「どうした!?序盤飛ばし過ぎてスタミナ切れか!?」
「そんなことは、あるはずが……」

呼吸は乱れ視界が霞み始め、体の奥底に鉛を入れられたように全身が重たくなっていく。

(まさか本当に体力切れ……?いや、ありえない。まだ1時間かそこらしか動いていないはず。それなのにこの体の重さは異常だ。そもそもただの疲労じゃなさそうだ。今までにこんな感覚は味わったことがねえ)

確かにここまで数えきれないほどの鬼蜘蛛を相手にしてきたアレスだったが、それでも力を温存し無理なく進んできたつもりだった。
剣聖のスキルで効率よく鬼蜘蛛を倒すことで無駄な体力消費を抑えて長丁場を意識していた。
それに加えてもともとアレスは自身の体力にはかなりの自信があり、この程度の運動で疲労困憊に陥るほど生半可な鍛え方はしていなかったのだ。

(まさか鬼蜘蛛の……いや、それともこの洞窟の毒か?だがユーゴは苦しんでいる様子はない。人間だけに効く毒?)
「無理するな!いったん休むか!?」
「いや、こうなってくるとソシアたちが心配だ。俺はまだ大丈夫だから合流を急ごう!」
「ああ!だがアレスは引き気味で戦え!俺がこいつらを蹴散らす!」

今までに経験したことのない体の不調を感じつつ、それでもアレスはソシアたちとの合流を優先した。
自分が謎の異変に襲われている以上あっちが無事だとは考えられない。
そしてそのアレスの予想は最悪な形で的中してしまう。


「かはっ……か、はぁ……は、ごほごほっ……」
「ティナさん!!!」

アレスと同様に今まで問題なく鬼蜘蛛を蹴散らしていたティナだったのだが、1時間を過ぎたあたりから異常な体の異変に見舞われ呼吸すらままならなくなっていたのだ。

(なん、なの……全身が重くて、息が苦しい。手足の感覚がなくなっていって……目も……)
「キシャアア!!」
「危ないティナさん!!ぐっ!!」
「っ!!ジョージ……だりゃぁああ!!」
「ピギャァ!?」

立っているだけでも辛そうなティナに1匹の鬼蜘蛛が噛みつこうとする。
それをスーツを腕に巻き付けたジョージがギリギリのところで庇い、死力を振り絞るティナがジョージの腕に噛みついた鬼蜘蛛を斬り捨てたのだ。

「ごめ、んなさい……私が、頼りないせいで……ごほっ!」
「そんな!僕たちが足手纏いになっているせいですよ!」
「ティナさん!今すぐ回復を……」
「待って!」
「っ!?」
「こいつら、たぶん暗闇の中でも獲物の位置が把握できると思うの。今ソシアが光源魔法をやめたら一気に全滅しちゃう」
「でも……」
「キシャアア!!」
「キシャアア!!」
「大丈夫!私が……必ずみんなを守るから!!」

すでに満身創痍なティナに攻め寄せる大量の鬼蜘蛛。
そんな危機を前にしてティナは冷気を全開にして必死に対抗するのだった。

(私が倒れたら皆助からない……絶対に、絶対に意識を失うものか)



「アレス!もうすぐ合流できるぞ!しっかりしろ!」
「はぁ……はぁ……」

段々と追い詰められいくティナの元へ急ぐアレスは息を切らせながら鬼蜘蛛の群れを退け走っていた。

「どういうことだ!?ネオン様に近づくにつれて鬼蜘蛛の数が増えていきやがる!」
「ユーゴ、いくら何でも……数がおかしすぎるぞ……」
「ああ。それは俺も薄々感じていた。長い間オーガキングのスキルが失われていたとはいえ鬼蜘蛛がこんなに増殖しているなんて……っ!!??」
「どうした!?」
「ネオン様から緊急信号だ!!」
「緊急信号!?」
「ネオン様に危険が迫ってるんだ!」

鬼蜘蛛を払いのけ続けていたユーゴが突然ネオンからの緊急信号をキャッチしたと焦りの表情をみせたのだ。

「ティナさん!!!」
「っ!?今の声はソシアか!?今行くぞソシア!!」
「やはり何かトラブルが!ネオン様、すぐに行きます!!」

さらに洞窟の奥から聞こえてきたのはソシアの悲鳴に近い叫び声。
それを聞いたアレスとユーゴは群がる鬼蜘蛛を一掃し声が聞こえてきた方向へ駆け出した。


「なん、なの……この化け物は……」
「グギャァオオオ!!!」
「お願いもうやめて!ティナさんが死んじゃう!!」
「み、皆様!後ろ!」
「っ!?まずいです!大量の鬼蜘蛛が後ろから!」

すでに満足に剣を震えないほど弱ったティナの前に、二足歩行の鬼蜘蛛の化け物が姿を現したのだ。
その化け物は3mはあろうかという巨体にオーガのような鋼のような筋肉に頭部には立派な角。
そして顔面は蜘蛛そっくりで、背中から8本の蜘蛛の脚のようなものを生やしいかにも鬼蜘蛛の親玉と言った外見をしていた。

(私が……私がこいつを仕留めなきゃいけないのに……体が……)
「……っ」
「ティナさん危ない!?」
「グギャァアア!!」
「いや、あの化け物こっちに向かってきますよ!!」

ティナはすでに限界を超えていた。
剣を地面に突き立て体重を預けることでかろうじて立っていることが出来るほどに弱っている。

「行か……せない!」
パキィイイイン……!!
「こ、凍った!?」
パキ……ピシ、ピキ……バリバリ!!
「グギャァアア!!」

もう1歩も動くことが出来ないティナは最後の力を振り絞り、何の技術もなくただ冷気を放出することで化け物を食い止めようとした。
しかし一瞬凍り付いたように見えた化け物はすぐに氷を砕きソシアたちに襲い掛かろうと走り出した。

(お願い……凍って……)
パキィイイイン………バキバキ!!
「グギャァアア!」
(たとえ……私の命に代えてでも……)
パキキ………バリバリ!!
「グギャァアア!!」
(おね……がい………)
「グギャァアア!!」

氷を砕かれても諦めずに冷気を放ち続けるティナ。
しかしそのたびに化け物は氷を突き破り歩き続ける。
そしてついにティナは一切の冷気を放つことも出来なくなり、その場から動かなくなってしまった。

(こいつ!?まさかネオン様を狙って!?)
「ネオン様!!おそらくあいつの狙いはあなたです!!僕たちのことは気にせず逃げてください!」
「で、ですが………」
「ジョージ君!鬼蜘蛛の群れがもうすぐそこまで!」
「グギャァアア!!!!」
「キシャアア」
「キシャアア」

ティナの抵抗虚しくネオンを喰らおうと大きな口を開く化け物。
さらに背後からは鬼蜘蛛の群れがソシアたちに飛びかかり、もう逃げ場も失ってしまったのだ………


「ネオン様に近づくんじゃねえぇえこの化け物がぁあああ!!」
「グギッ!?」
「っ!!ユーゴ!!」
「月影流秘伝、叢雲・一閃!!」
「キシャアア!?」
「アレス君!!」
「アレスさん!!」

しかし化け物の牙がネオンに突き刺さる寸前、恐ろしい形相で飛び込んできたユーゴが全力の一撃で化け物の顔面にフルスイングをかましたのだ。
さらに背後の鬼蜘蛛の群れはアレスが全て粉微塵にしてしまった。

「ネオン様!ご無事でしたか!?」
「ユーゴ!助けに来てくれてありがとう!」
(あ、れす……?助けに来てくれたのね……これで、私の役目はもう……)
「ティナ!!」

消えかかった意識の中でアレスが来たことを察知したティナは安堵の表情を浮かべると、まるで操り人形の糸が切れたようにその場に崩れ落ちてしまった。
それを見たアレスは間一髪のところでティナの体を支える。

(やっぱりティナも俺と同じ異変に襲われてたのか……)
「よく頑張ったなティナ。皆を守ってくれてありがとう。後は俺たちに任せてくれ」

意識を失ったティナにそう声をかけたアレスはそっとティナを地面に寝かせて化け物の方に視線を向ける。
ユーゴが全力で殴り飛ばしたはずの化け物は、ネオンから離れてはいたもののその顔面に一切のダメージが見られなかったのだ。

「嘘だろ!?俺の全力の一撃を顔面に叩き込んだんだぞ!?」
「雑魚共と違って表面が信じられないくらい固いんだろう。だが関係ない、一撃で首を落とす」
「グギャァアア……ア!」
「金剛一閃斬!」

アレスもティナほどではないが悠長に構えている余裕はない。
化け物が叫んだ一瞬の隙をついてアレスは頑強な首を一撃で斬り落としたのだ。

「やったか!?」
「凄いアレス君!」
「よし、これで……」
「まだだアレス!!」
「なに!?」
「ごぽぽぽぉ……、……グギャアアア!!!」
「うそ!?」
「首が引っ付いた!?」

化け物は間違いなくアレスによって首を斬られた。
しかし斬られた胴体側の断面から紫色の粘性の液体が出てくると、斬り落とされた首の断面に伸びてそのまま首を胴体に戻し復活してしまったのだ。

「首が弱点じゃないのか!?なら……縦に真っ二つだ!!」
「グギャァアア……。ごぽぽっぽ……グギャアアア!!」
「なっ!?これでも死なない!?まさかこいつ不死身なのか!?ごほっごほっ……」
「アレス君!?」

それならばと化け物を縦に完全に両断するアレス。
しかしやはり断面から出てきたジェルによってすぐさま化け物の体が再生してしまったのだ。
ソシアたちのピンチにアドレナリンが分泌され一時的に不調が誤魔化されていたアレスだったが、再びあの症状に襲われてしまった。
化け物はいまだに無傷。
アレスたちの間にかつてない程の絶望感が漂い始めていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります

しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。 納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。 ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。 そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。 竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした

夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業SEの相馬海斗は、勇者として異世界に召喚された。だが、授かったのは地味な【システム解析】スキル。役立たずと罵られ、無一文でパーティーから追放されてしまう。 死の淵で覚醒したその能力は、世界の法則(システム)の欠陥(バグ)を読み解き、修正(デバッグ)できる唯一無二の神技だった! 呪われたエルフを救い、不遇な獣人剣士の才能を開花させ、心強い仲間と成り上がるカイト。そんな彼の元に、今さら「戻ってこい」と元パーティーが現れるが――。 「もう手遅れだ」 これは、理不尽に追放された男が、神の領域の力で全てを覆す、痛快無双の逆転譚!

才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!

にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。 そう、ノエールは転生者だったのだ。 そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。

前世で薬漬けだったおっさん、エルフに転生して自由を得る

がい
ファンタジー
ある日突然世界的に流行した病気。 その治療薬『メシア』の副作用により薬漬けになってしまった森野宏人(35)は、療養として母方の祖父の家で暮らしいた。 爺ちゃんと山に狩りの手伝いに行く事が楽しみになった宏人だったが、田舎のコミュニティは狭く、宏人の良くない噂が広まってしまった。 爺ちゃんとの狩りに行けなくなった宏人は、勢いでピルケースに入っているメシアを全て口に放り込み、そのまま意識を失ってしまう。 『私の名前は女神メシア。貴方には二つ選択肢がございます。』 人として輪廻の輪に戻るか、別の世界に行くか悩む宏人だったが、女神様にエルフになれると言われ、新たな人生、いや、エルフ生を楽しむ事を決める宏人。 『せっかくエルフになれたんだ!自由に冒険や旅を楽しむぞ!』 諸事情により不定期更新になります。 完結まで頑張る!

処理中です...