S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました

白崎なまず

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2章

漆黒のメイド

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「こっちだ。シャムザロール方面に抜ける森の出口には王国軍が網を張っているんだ」

日が沈み、漆黒の闇に閉ざされた闇の中をアレスたちは星の舞のメンバーたちに先導してもらいながら進んでいた。
王国軍主体で竜人族の少女を捕らえる作戦に参加していたレベッカたちは作戦本部となっている森の出口の防衛ラインの位置を知っており、それを避けて森を抜けるために行動を共にしていたのだ。

「っと!!」
「大丈夫かジョージ?」
「すみません。暗くて足元が見えなくて」
「慎重に行こう。夜が明ける前に森を抜けられればいいからな」

ステラの姿を見られるわけにはいかないアレスたちは、誰にも見つからないよう明かりも無しで暗い森の中を進んでいた。
空には深い雲がかかっており、足元すら一切視界を確保することができない。
暗い森を歩き慣れているソシアと剣聖のスキルにより視覚以外の感覚が優れるアレスは問題なく進むことができ、冒険者である星の舞のメンバーも比較的安定してこの暗闇の中を進むことができる。
そのためアレスたち5人はこの悪条件に慣れていないジョージとティナを気遣いつつ、余裕のあるソシアがステラを背負っていた。

ガキィン!!
「あんの野郎……ほんとしつこいな」

そんな暗闇の中にも関わらず能面は正確にアレスたちの位置を把握し定期的に苦無を飛ばしてきていた。
能面の殺気は闇に溶けることでほとんど感知できず、黒鉄色の苦無は一切視認することができなかった。
そんな能面の攻撃を最後尾を進むアレスがなんとか弾き落とす。

「ふぅ……」
「……アレスにいに。大丈夫?」
「ああ。心配してくれてありがとうな」
「アレス……本当に大丈夫か?」
「なんだよティナ。大丈夫に決まってるだろうが」
「そう……か……」

体調を気にするティナにアレスは普段通りの声色で問題ないと返したが、アレスのコンディションが万全から程遠いことは質問するより前から明らかであった。
アレスは数時間前に能面から命に届くほどの深手を負わされている。
その傷自体はポーションと回復魔法で完治していたが、それからアレスはまともな休息を一切取っていなかったのだ。
致命傷をポーションと回復魔法で治療すれば、相応に生命力を消費してしまう。
本来なら治療を終えた後は安静にしていなければならないのだが、夜のうちにこの森を抜けたいという事情がある上に能面がべったりと監視しているこの状況ではアレスは休息をとることが出来ないのだ。

(こんなこと聞いてどうするつもりだったんだ。彼なら大丈夫と答えるに決まってるのに)
「アレスさん。僕らでは力不足なのは分かっていますが、だからこそあなたが倒れることだけは避けたいんです。本当に限界が近いときは教えてください」
「ああ。ありがとな」
「皆、そろそろ森を抜けると思うぞ。ここなら王国軍の網には引っ掛からないと思うからそこから逃げてくれ」
「ありがとうございますレベッカさん。そう言えばレベッカさんたちにはどれだけの情報が共有されているんですか?」

6時間近く森を歩き続け、アレスたちはようやくこの森の出口付近までたどり着くことが出来たのだった。

「あまり詳しいことは聞かされていないがハズヴァルド学園の生徒たちが竜人族の少女を庇っているらしいという情報は聞いている。だがそれがアレス君だったとは思わなかったけどね」
「なるほど。じゃあ王国軍にはステラを一緒に居るのが誰かまではバレてないのか……」
「しかし一体誰が私たちのことを王国軍に通報したんだ?私たちがこの子に出会ったのはあの教会で、あの付近はほとんど人もいないだろうに」
「恐らくステラちゃんを狙って現れた奴らの誰かだろうな。俺たちの動きを制限するためにあえて王国軍に情報を漏らしたんだろう」
「そうだとするとさすがに博打過ぎませんか?王国軍がステラちゃんを捕まえたらもう手が出せないはずですが」
「だな……もしかすると俺が逃がした奴らの中に解析系のスキルを持った奴がいたのかもしれないな。それなら王国軍をぶつけて俺を消耗させようって考えるかも」
「ついたよ皆~。もうこの先が森の終わりだよ」

ステラの存在が王国軍に伝わっていたことについて話し合っているうちに、ついにアレスたちは森を抜けることが出来たのだった。
そこにはレベッカたちの情報通り王国軍の姿はなく、アレスたちは無事に森を抜けられた。

「ありがとうございました皆さん。本当に助かりました」
「礼には及ばないよ。君には大きな恩があるから。これで恩を返しきれたとも思ってないよ」
「そうだ。これ少ないかもしれないがお金と携帯食料。もしよかったら貰ってくれないか?」
「いいんですか?ゲビアの奴らに荷物を燃やされて困ってたんです。ありがたく受け取らせていただきますね」
「それじゃあみんな気を付けてね~」

森を抜けたアレスはそのままレベッカたちと別れ、王国軍や盗賊団ゲビアに見つからないよう急いでこの森から離れることにしたのだった。
アレスたちには見ることはできないが、雲の上の月はまだ空高く輝いている。
視界がほとんどない中、アレスたちは能面の張り付くような殺気を背にしながらさらに歩みを進めて行ったのだ。



「ユースオーナ様、ビット様。この先に例の教会があります」

レベッカたちの力を借りながら森を抜けたアレスたちだったのだが、そのころモルネ教会に無数の影が迫っていた。
奴らは盗賊団ゲビアとも王国軍とも違う竜人族の少女を狙う組織”ブラックハンター・ハルカデア”のメンバーたち。

「うっふふ♪その教会で子供たちを攫えば楽に竜人族の子供を手に入れられそうね」
「気に喰わんな。その強敵という男と正面から戦ってみたかったのだがな」
「敵は護衛の男だけではないのですよ。ゲビアはすでに大規模な攻勢を仕掛けているようですし、カンパニーの連中も竜人族の子供を狙っているというじゃないですか。全てと戦っていては目的の達成は困難でしょうし賢く立ち回らなければ」
「乗り気じゃないですが納得はしてますよ。ただガキを攫うだけじゃ楽しくはなさそうだな」

ハルカデアのボス”ユースオーナ”は、多数の部下を引き連れモルネ教会へと迫っていた。
目的はモルネ教会の子供たちを攫いアレスたちとの交渉材料にすること。
漆黒の闇に桃色の長髪をなびかせ進軍するユースオーナは、何の問題もなくモルネ教会へとたどり着いてしまったのだ。

「ユースオーナ様、いかがしますか?」
「別に軍事施設を攻めるわけでもないんだし作戦なんて要らないわ。適当に子供を攫ってきなさい」
「よーし!なら1番多くガキを確保した奴に報酬をくれてやろう!その方が少しは楽しめるだろう!」
「マジですかビット様!?」
「やったぜぇ!!ガキを攫うだけで報酬が貰えるなんて最高じゃねえか!!」

モルネ教会に辿り着いたユースオーナは雑な指示で部下に子供たちを攫うよう命令する。
そこに部下の競争心を煽るためユースオーナの側近のビットと呼ばれた男が1番多く子供を捕まえた者に報酬を出すと言い出したのだ。
それを受けてハルカデアのメンバーたちは興奮し我先にとモルネ教会に攻め込む。

「俺が1番乗りだぜぇ!!」
「なんてボロい壁だぁ!突き破ってガキを片っ端から……ぐえっ!?」
「なんだこの壁!?こんなボロいのにやたら固ぇ!!」
「これは……」
「こんな時間に大勢でやってくるなんて。礼儀を知らない人たちですね」

一斉になだれ込んだ男たちは律儀に入口に回り込むことはせず教会の壁を破壊して内部に侵入しようとする。
しかし男たちは意気揚々と壁を破ろうと突撃していったのだが、教会の薄い壁は一切の攻撃を受け付けずに男たちを弾き飛ばしてしまったのだ。
何が起きたのかわからない男たちの前にヴィルハートがゆっくりと歩み寄ってきたのだ。

「流石に護衛がいない訳じゃなかったのね」
「教会の外壁は私の結界で覆わせてもらった。下賤な者にはこの結界は破れんよ」
「あぁん!?誰だてめぇ!!」
「神父程度が出しゃばりやがって!!じゃあ貴様を殺せばいいだけじゃねえか!!」
「ふんっ!」
「ぎゃあああ!!」
「ゲボバァ!?」

得意の結界術で教会の外壁を覆ったヴィルハートは、シスターや子供たちを守るべく覚悟の決まった表情でハルカデアの連中の前に立ちふさがる。
そんなヴィルハートをみた男たちは相手は1人だと調子づき一斉に彼に襲い掛かる。
だがそれを見たヴィルハートは表情を一切崩すことなく流れるような動きで男たちの攻撃をいなし、拳の連撃で敵を破壊していったのだ。

「な、なんだこいつ!?めちゃくちゃ強ぇ!!」
「怯むな!!敵はたかが1人だぞ!?」
「ふっ。誰が1人と言ったんだ?」
「え……」
「目標捕捉!速やかに排除せよ!」
「「「はっ!!」」」
「ぐぁああ!!」

一瞬で十数人を打ち倒したヴィルハートにハルカデアのメンバーたちは分かりやすく動揺する。
それでも男たちは相手は1人だと自らを奮い立たせ再びヴィルハートに攻勢を仕掛けようとする。
しかし相手が1人だと油断した男たちのもとに、周囲に息をひそめていたティナが呼び寄せたメイドたちが奇襲を仕掛けたのだ。

「くそっ!!こいつら、完全に待ち構えてやがった!!」
「私を受け入れてくれたシスターに、あの人に会わせてくれた彼には大きな恩がある。貴様らにこの教会を襲わせはしない!」
「グァアアアア!!」
「ふふっ。少しはやるようね。でも……」
「はっはっー!!面白くなってきたじゃねえか!!」
「っ!?くっ!!」

メイドたちの奇襲で男たちは一瞬で制圧されていった。
残った男たちも次々と逃走を開始する。
そんな状況に無事に敵を制圧できそうだと考え始めたヴィルハートだったが、そんな彼に狙いを定めたビットが狂気的な笑みを浮かべて襲い掛かったのだ。
ビットが振るった長剣は鋭い軌道でヴィルハートの胸を薄く切り裂く。

「ヴィルハート様!?」
「あなたたちも、よそ見している場合じゃないわよ?」
「ぐぉおおおおおお!!!」
「ギャァオオオオオ!!!」
「ッ!?魔物!?」
「馬鹿な……この周辺に生息していないはずの魔物ばかり!!」

驚異的な跳躍で襲い掛かってきたビットの攻撃を、何とか後方に飛び致命傷を避けるヴィルハート。
それを見たメイドたちがカバーに入ろうとしたのだが、その時ユースオーナの指示で狂暴な魔物が十数体姿を現したのだ。
その魔物はどれもこの森には生息していない強力な魔物のばかり。
その魔物たちの強襲を受けメイドたちは体勢を崩してしまう。

「よく避けたなぁ!!ならばこれならどうだ!!」
「くそっ!!」
(あんな長剣でなんというスピード……)
「手刀か!だがそれでは腕が飛ぶぞ?」
「ッ!!」

ヴィルハートに初撃を躱されたビットは、身の丈以上の長剣を高速で振り回し追撃を仕掛ける。
そんなビットの斬撃を魔力で固めた手刀で受けるヴィルハートだったのだが、突如大きく振り下ろされた長剣の一撃にまたしても胸を裂かれる。
手刀で受けていれば腕を斬られていた一撃に、ヴィルハートはたまらずビットとの距離を置く。

「はぁ……はぁ……」
(こいつ……強い!)
「これで本気か?だとしたら少々期待外れだったな」
「きゃぁああ!」
「単独で戦わないで!こいつらただの魔物じゃない!」
「やはり所詮はメイドね。戦場に出て来るべきじゃなかったわね」
「さぁてと。いつまでも貴様と遊んでるわけにはいかないのでな。さっさと終わらせて中に居るガキどもを……」
ゾクッ!!
「ッ!?」
「この殺気はッ!!」

ビットとユースオーナが呼んだ魔物により一気に形勢がハルカデアに傾く。
このまま一気に力押しでヴィルハートたちを制圧する、ビットがそう考え踏み込もうとした……その時だった。
ビットたちの背筋に凍てつくような殺気が降り注いだのだ。

「ティナお嬢様はこの教会を守れと仰った。つまり貴様らはティナお嬢様に牙をむく賊……」
「リグラスさん!!」
「リグラス!?まさかフォルワイル家の……」
「お嬢様の敵は、皆等しく骸と化すのみ」

心臓を直に握られたような圧迫感を感じ、ビットの額には汗が噴き出る。
命の危機を覚えたハルカデアの面々が声が聞こえた教会上部に視線を向けると、そこには闇よりも深い漆黒のメイド服を身に纏ったメイド、リグラスの姿があったのだ。
月明かりのない闇に完全に溶け込んだリグラスは、一瞬で2本のナイフを抜いていた。
そのナイフはリグラスの黒いメイド服よりもさらに黒い、金属光沢の一切ないブラックホールのような黒のロングナイフ。

「ぬッ!?消え……」
「遅い」
「ぐぉおおお!!」

両手にロングナイフを握ったリグラスは次の瞬間、影が地面に落ちるように音もなくぬるりと教会の屋根から落下したのだ。
闇と完全に同化したリグラスの姿はビットには一切認識されない。
ビットがリグラスの姿を見失ったと気付いた次の瞬間には、リグラスはビットの懐を侵略していたのだ。
一切の感情もなく突き出されたナイフに、ビットは命を懸けたバックステップでその刃圏から逃れる。
だがリグラスの一撃を完全に外すことが出来ず深々と胸を切り裂かれてしまう。

「グォオオオオ!!」
「ギャァォオオ!!」
「そんなに先に死にたいなら望み通りにしてあげましょう」
「グォオオオオ!?」
「ギャァアアア……」
「リグラス様!」
「申し訳ありません!リグラス様のお手を煩わせてしまって……」
「なんという強さ……」

致命傷は避けるも胸を深く切り裂かれてしまったビットは命がけでリグラスから距離を取る。
追撃を仕掛けようとするリグラスにユースオーナは魔物をけしかけ時間を稼ごうとしたのだが、再び闇に溶け込んだリグラスは次の瞬間には魔物の群れを壊滅させてしまったのだ。

「フォルワイル家の黒メイド……なぜ貴様がここに!?」
「そんなことをお前たちが知る必要はない。ただ、なにも見えない常闇の恐怖に溺れ地に伏すがいい……」

返り血を浴びたリグラスの姿を見たユースオーナは、リグラスの圧倒的な戦闘能力を前に恐怖で顔を引きつらせる。
そんなユースオーナに対しリグラスはロングナイフを素早く振るい刃についた血を払うと、再び闇に紛れて刀身の見えないロングナイフの切っ先をユースオーナに向けたのだった。
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