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婚約編
裁縫三昧のようです★
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ジークハルト様が帰られたあと、枕カバーの刺繍をしていたら父と兄が帰宅した。バルドさんから連絡はもらっていたけれどジークハルト様がすぐに帰るとは思っていなかったようで、一時間ほどで帰ったことを驚いていた。
「昨日のお礼を直接言いたいからと仰っていました。そのあとは雑談をして、草蜘蛛のことを教えていただきました」
「そうか。殿下お一人だったか?」
「はい」
夕食時にそんな会話をして明日の予定を聞くと明日は二人とも家にいるというので、午前中一杯は向こうの部屋でミシンを使いたいと話すと許可が下りた。そのあと、執務室で文字の勉強を見てもらいOKが出たのでこちらの部屋に戻ると、お風呂に入ってから少しだけ刺繍をして眠りについた。
次の日、朝食後は向こうの部屋へ行って迷彩服の型紙を探し、それを見ながら父用と兄用の型紙を起こした。布地は明後日買いに行くのでここまでにして、残りは前回の続きと仕上げをし、残っていたクッションや枕本体もミシンで縫ってしまった。そしてナミルさんにヒト型になってもらい、採寸したのだけれど……。
「……胸がとても大きいのですね」
<そう? ボクの種族はみんなこんな感じだよー>
「そ、そうですか……」
ナミルさんは私よりも少しだけ身長が高くて細身、胸は爆乳と呼べるほど大きなもので、Gカップはありそうだった。しかも肩のあたりで切り揃えられた緑の黒髪と呼べる髪はサラサラ艶々、アーモンド型の目と金色の瞳をした可愛い系の美人。チャームポイントは八重歯だろうか。
……アレイさんといいシェーデルさんといい、美形率が高いですね、この世界の魔物は。
ちなみに私はDカップなので、大きいというほどではない。
内心苦笑しながら、どのような服にしようかと頭を悩ませる。まあ、ラフな格好と言っていたので、この世界でも違和感のない服を作ろうと決め、まずは首に巻くリボンを作った。体色が黒いので淡い色がいいだろうと、ピンクかベージュの色にする。ただ、問題が一つ。
「ナミルさん、首につけるリボンですけれど、本来の姿と仔虎姿では、どちらで作ったらいいでしょうか? それともどちらも作ったほうがいいですか?」
<本来の姿で作ってー。そうすれば仔虎になった時、勝手に小さくなるからー>
「そうなのですね。では、今度はサーベルタイガーの姿になっていただけますか? 服は布地がないですし時間がかかりますから、先にリボンを作りましょうか」
<わーい! ありがとう、ミカお姉ちゃん!>
ヒト型からすぐに本来の大きさのサーベルタイガーになったナミルさん。嬉しそうに喉をゴロゴロと鳴らし、尻尾も揺れていた。立ったままだと届かないので伏せてもらう。
<牙に気をつけてねー>
「はい」
注意喚起されたのでその通りにし、首の周囲を測る。ぴったりだと苦しいし動きも制限されてしまうので、緩みも持たせた。そしてこちらの世界の布地はちょうどいい布地がなかったので、日本産(?)の布地を十メートル単位で買った布や端切れを引っ張りだしたら、ナミルさんが<これがいい!>ととある布地に前足を置いた。
それは、黒にいろいろな仕草を象った猫模様の端切れだった。ところどころに金魚や鞠、毛糸などで戯れる猫が描かれている。
「布地は黒いし模様は猫だけれど、いいのですか?」
<うん! だって可愛いもん!>
「確かに可愛いですよね。では、これを繋げてリボンにしましょう。そこにタグをぶら提げますか?」
<わーい! ありがとー! うん、そうしてー>
首を伸ばして私に頭を寄せたナミルさんは、器用にも牙を当てないようにスリスリと頬ずりをしてくる。擽ったかったけれど、しばらくさせたいようにした。……うん、もふもふは正義です!
そして長さが足りるよう端切れを切ったり縫い合わせたりしてリボン状にする。タグを一度預かると鎖を抜き、組み紐を穴に通すとリボンに括りくけた。その状態でリボンと組み紐に【状態維持】の魔法をかけ、その首の巻いた。木に引っ掛けても首が絞まらないよう、ズルをして向こうの世界で買ったマグネット式のホックボタンにした。念のために手を入れて引っ張るとすぐに外れてくれたので、これなら大丈夫と内心で頷く。
「はい、できましたよ」
<わー!>
『あら、可愛いじゃない! 似合ってるわよ~、ナミル』
《おお、いい感じじゃぞ、ナミル》
<シェーデルオネェもアレイ爺もありがとー>
ミカお姉ちゃんもありがとー、と言ったナミルさんに笑顔を向ける。そこで時間になったようで、「お昼だよ」と父が迎えに来たので、全ての布や端切れをインベントリにしまうと、父と一緒に部屋を出た。
お昼を食べたあとはこちらの部屋で刺繍の続きをし、出来上がったころに父と兄が顔をだしたので、二人に枕だけを渡した。枕の刺繍は安直にもヒツジである。
「いいのかい?」
「はい。使っていただけると嬉しいです」
「ああ、そうしよう」
ほくほく顔の二人はお茶を飲んでまた執務に戻って行ったので、夕食までは端切れを組み合わせ、巾着を作っていた。茶器を片付けるためなのかアイニさんがやって来て巾着を不思議そうに見ていたので、片付けたタイミングで巾着を渡したのだけれど。
「お嬢様、これはどのようなものでしょうか」
「布の切れ端で作った巾着というものなのです。小物入れにしたり、ちょっとしたお出かけに持っていけるような袋やバッグといえばいいのかしら。用途はさまざまなのです」
「そうなのですね。とても便利そうです。それに、布の切れ端で作るという発想もありませんでした」
「こちらではこういったものはないのですか?」
「はい。ですから、いつも困るのです。スパイダーシルクですと捨てるには勿体無いですし、何かを作るにしても少々布が足りませんし……」
アイニさんをはじめとした侍女たちは本当に困っているのか、小さく溜息をついた。作り方を教えたほうがいいのかと思い、聞いてみた。
「アイニさん、その作り方を知りたいですか?」
「はい、知りたいです。できれば他に何が作れるのかも知りたいのですが……」
「ふふ、いいですよ。切れ端のことを端切れと言っているのですけれど、これを組み合わせて模様にし、クッションカバーや枕カバーも作れますよ」
「ほ、本当にいいのですか?!」
「だって、端切れを捨てられなくて困っているのでしょう? 有効利用ができるのならば、捨てるより何か作ったほうがいいではありませんか」
作り方を教えると言ったら驚かれたけれど、裁縫さえできれば作れると思う。凝ったものになると端切れの色を利用して図案化し、それで各種カバーや巾着が作れるのだから、それを教えても問題ないと思うのだ。
「確かにそうでございます。ああ……ありがとうございます! 他の侍女たちもよろしいですか?」
「いいですよ。ただ、今日いきなりというのはやめましょう。教わるにしても端切れや裁縫道具が必要ですし、アイニさんたちのお仕事に支障が出てしまったら、アイニさんたちが父に怒られてしまいますから。それは私の本意ではないので」
「わかっております。まずは作ってみたい者を募り、何を作りたいか聞いてから、でしょうか」
「そうですね、そのほうがいいわ。その巾着は見本として持って行ってください」
「ありがとうございます、お嬢様。では少々お借りいたしますね」
アイニさんはインベントリに巾着をしまうと、嬉しそうな顔をして茶器を片付けていった。後日、先にアイニさんを含めた侍女三人にクッションカバーのパッチワークの作り方を教えたのだけれど、それがいつの間にかモーントシュタイン家の侍女だけではなく領の庶民の間にまで広がっていて、領地の特産物として国や世界に広がるだなんて、この時の私は知りもしなかった。
そして翌日、お城でこの国の王と謁見した。ご兄弟だけあってとてもよく似ていらっしゃったけれどジークハルト様とは違う威厳があって、こういったことに慣れていない私は内心震えてしまった。そして、陛下のお言葉はジークハルト様を慮った言葉ばかりで、とても愛情に溢れていた。
「王家に嫁ぐとなれば想像もつかないほど大変なこともあるだろうと思う。だが、グラナートはとても愛情深い弟だ。モーントシュタイン侯爵令嬢、どうか今まで苦労してきたグラナートを幸せにしてやっておくれ」
「勿体無いお言葉でございます。はい、必ず」
話す許可をいただけたので、そう返事をする。父曰く、陛下は私の事情を知っているという。それでもそう仰ると言うことは、弟であるジークハルト様を本当に心配し、愛しているのだろうということが垣間見えた。だからこそ、せいいっぱい、陛下や王太后様に認めてもらえる努力をしようと思った。
そのあと、突然その場に現れた王太后様を紹介していただいたばかりではなく、手紙とお菓子のお礼まで言われて恐縮してしまったけれど、厳しくも愛情深い方だと感じることができたのはよかったと思う。そして王太后様に習うのが楽しみでもあった。
謁見が終わったあとは父の職場に行く。そこで内緒で作ったクッションを二人に渡すと、とても喜んでくれた。もちろん、枕と違ってお城では何があるか私にはわからないから、クッションには魔法を施してある。そしてクッションを椅子に乗せた父や兄と一緒に仕事をし、帰宅。
次の日は商会に連れて行ってもらい、ダークグリーンのスパイダーシルクと、ナミルさんの服用にベージュと黒のスパイダーシルクを購入し、帰って来た。そして父に向こうの部屋で二人の服を作るからと一日中篭り、二人の服とナミルさんの服を完成させて魔法を施した。
それを夕食後のお茶を飲んでいる時に二人に渡したのだけれど、「こんなに早くできるなんて……」と絶句したあと、二人が抱きしめてくれた。
それがとても嬉しくて、私も二人を抱きしめ返したのだった。
もしも実花の独白をグラナートが聞いていたら絶対にこんな反応をするよ~と思い、作者は爆笑しておりました(笑)
二人っきりだとけっこうバカップルになりそうな二人(笑)
実花「Dカップなので、それほど大きいわけではないのですけれど……」
グラ「なにっ?!(婚姻したら、夜にミカを溺愛する楽しみが増えた)」
実花「じじじ、ジークハルトさま?!」
みたいな(笑)
「昨日のお礼を直接言いたいからと仰っていました。そのあとは雑談をして、草蜘蛛のことを教えていただきました」
「そうか。殿下お一人だったか?」
「はい」
夕食時にそんな会話をして明日の予定を聞くと明日は二人とも家にいるというので、午前中一杯は向こうの部屋でミシンを使いたいと話すと許可が下りた。そのあと、執務室で文字の勉強を見てもらいOKが出たのでこちらの部屋に戻ると、お風呂に入ってから少しだけ刺繍をして眠りについた。
次の日、朝食後は向こうの部屋へ行って迷彩服の型紙を探し、それを見ながら父用と兄用の型紙を起こした。布地は明後日買いに行くのでここまでにして、残りは前回の続きと仕上げをし、残っていたクッションや枕本体もミシンで縫ってしまった。そしてナミルさんにヒト型になってもらい、採寸したのだけれど……。
「……胸がとても大きいのですね」
<そう? ボクの種族はみんなこんな感じだよー>
「そ、そうですか……」
ナミルさんは私よりも少しだけ身長が高くて細身、胸は爆乳と呼べるほど大きなもので、Gカップはありそうだった。しかも肩のあたりで切り揃えられた緑の黒髪と呼べる髪はサラサラ艶々、アーモンド型の目と金色の瞳をした可愛い系の美人。チャームポイントは八重歯だろうか。
……アレイさんといいシェーデルさんといい、美形率が高いですね、この世界の魔物は。
ちなみに私はDカップなので、大きいというほどではない。
内心苦笑しながら、どのような服にしようかと頭を悩ませる。まあ、ラフな格好と言っていたので、この世界でも違和感のない服を作ろうと決め、まずは首に巻くリボンを作った。体色が黒いので淡い色がいいだろうと、ピンクかベージュの色にする。ただ、問題が一つ。
「ナミルさん、首につけるリボンですけれど、本来の姿と仔虎姿では、どちらで作ったらいいでしょうか? それともどちらも作ったほうがいいですか?」
<本来の姿で作ってー。そうすれば仔虎になった時、勝手に小さくなるからー>
「そうなのですね。では、今度はサーベルタイガーの姿になっていただけますか? 服は布地がないですし時間がかかりますから、先にリボンを作りましょうか」
<わーい! ありがとう、ミカお姉ちゃん!>
ヒト型からすぐに本来の大きさのサーベルタイガーになったナミルさん。嬉しそうに喉をゴロゴロと鳴らし、尻尾も揺れていた。立ったままだと届かないので伏せてもらう。
<牙に気をつけてねー>
「はい」
注意喚起されたのでその通りにし、首の周囲を測る。ぴったりだと苦しいし動きも制限されてしまうので、緩みも持たせた。そしてこちらの世界の布地はちょうどいい布地がなかったので、日本産(?)の布地を十メートル単位で買った布や端切れを引っ張りだしたら、ナミルさんが<これがいい!>ととある布地に前足を置いた。
それは、黒にいろいろな仕草を象った猫模様の端切れだった。ところどころに金魚や鞠、毛糸などで戯れる猫が描かれている。
「布地は黒いし模様は猫だけれど、いいのですか?」
<うん! だって可愛いもん!>
「確かに可愛いですよね。では、これを繋げてリボンにしましょう。そこにタグをぶら提げますか?」
<わーい! ありがとー! うん、そうしてー>
首を伸ばして私に頭を寄せたナミルさんは、器用にも牙を当てないようにスリスリと頬ずりをしてくる。擽ったかったけれど、しばらくさせたいようにした。……うん、もふもふは正義です!
そして長さが足りるよう端切れを切ったり縫い合わせたりしてリボン状にする。タグを一度預かると鎖を抜き、組み紐を穴に通すとリボンに括りくけた。その状態でリボンと組み紐に【状態維持】の魔法をかけ、その首の巻いた。木に引っ掛けても首が絞まらないよう、ズルをして向こうの世界で買ったマグネット式のホックボタンにした。念のために手を入れて引っ張るとすぐに外れてくれたので、これなら大丈夫と内心で頷く。
「はい、できましたよ」
<わー!>
『あら、可愛いじゃない! 似合ってるわよ~、ナミル』
《おお、いい感じじゃぞ、ナミル》
<シェーデルオネェもアレイ爺もありがとー>
ミカお姉ちゃんもありがとー、と言ったナミルさんに笑顔を向ける。そこで時間になったようで、「お昼だよ」と父が迎えに来たので、全ての布や端切れをインベントリにしまうと、父と一緒に部屋を出た。
お昼を食べたあとはこちらの部屋で刺繍の続きをし、出来上がったころに父と兄が顔をだしたので、二人に枕だけを渡した。枕の刺繍は安直にもヒツジである。
「いいのかい?」
「はい。使っていただけると嬉しいです」
「ああ、そうしよう」
ほくほく顔の二人はお茶を飲んでまた執務に戻って行ったので、夕食までは端切れを組み合わせ、巾着を作っていた。茶器を片付けるためなのかアイニさんがやって来て巾着を不思議そうに見ていたので、片付けたタイミングで巾着を渡したのだけれど。
「お嬢様、これはどのようなものでしょうか」
「布の切れ端で作った巾着というものなのです。小物入れにしたり、ちょっとしたお出かけに持っていけるような袋やバッグといえばいいのかしら。用途はさまざまなのです」
「そうなのですね。とても便利そうです。それに、布の切れ端で作るという発想もありませんでした」
「こちらではこういったものはないのですか?」
「はい。ですから、いつも困るのです。スパイダーシルクですと捨てるには勿体無いですし、何かを作るにしても少々布が足りませんし……」
アイニさんをはじめとした侍女たちは本当に困っているのか、小さく溜息をついた。作り方を教えたほうがいいのかと思い、聞いてみた。
「アイニさん、その作り方を知りたいですか?」
「はい、知りたいです。できれば他に何が作れるのかも知りたいのですが……」
「ふふ、いいですよ。切れ端のことを端切れと言っているのですけれど、これを組み合わせて模様にし、クッションカバーや枕カバーも作れますよ」
「ほ、本当にいいのですか?!」
「だって、端切れを捨てられなくて困っているのでしょう? 有効利用ができるのならば、捨てるより何か作ったほうがいいではありませんか」
作り方を教えると言ったら驚かれたけれど、裁縫さえできれば作れると思う。凝ったものになると端切れの色を利用して図案化し、それで各種カバーや巾着が作れるのだから、それを教えても問題ないと思うのだ。
「確かにそうでございます。ああ……ありがとうございます! 他の侍女たちもよろしいですか?」
「いいですよ。ただ、今日いきなりというのはやめましょう。教わるにしても端切れや裁縫道具が必要ですし、アイニさんたちのお仕事に支障が出てしまったら、アイニさんたちが父に怒られてしまいますから。それは私の本意ではないので」
「わかっております。まずは作ってみたい者を募り、何を作りたいか聞いてから、でしょうか」
「そうですね、そのほうがいいわ。その巾着は見本として持って行ってください」
「ありがとうございます、お嬢様。では少々お借りいたしますね」
アイニさんはインベントリに巾着をしまうと、嬉しそうな顔をして茶器を片付けていった。後日、先にアイニさんを含めた侍女三人にクッションカバーのパッチワークの作り方を教えたのだけれど、それがいつの間にかモーントシュタイン家の侍女だけではなく領の庶民の間にまで広がっていて、領地の特産物として国や世界に広がるだなんて、この時の私は知りもしなかった。
そして翌日、お城でこの国の王と謁見した。ご兄弟だけあってとてもよく似ていらっしゃったけれどジークハルト様とは違う威厳があって、こういったことに慣れていない私は内心震えてしまった。そして、陛下のお言葉はジークハルト様を慮った言葉ばかりで、とても愛情に溢れていた。
「王家に嫁ぐとなれば想像もつかないほど大変なこともあるだろうと思う。だが、グラナートはとても愛情深い弟だ。モーントシュタイン侯爵令嬢、どうか今まで苦労してきたグラナートを幸せにしてやっておくれ」
「勿体無いお言葉でございます。はい、必ず」
話す許可をいただけたので、そう返事をする。父曰く、陛下は私の事情を知っているという。それでもそう仰ると言うことは、弟であるジークハルト様を本当に心配し、愛しているのだろうということが垣間見えた。だからこそ、せいいっぱい、陛下や王太后様に認めてもらえる努力をしようと思った。
そのあと、突然その場に現れた王太后様を紹介していただいたばかりではなく、手紙とお菓子のお礼まで言われて恐縮してしまったけれど、厳しくも愛情深い方だと感じることができたのはよかったと思う。そして王太后様に習うのが楽しみでもあった。
謁見が終わったあとは父の職場に行く。そこで内緒で作ったクッションを二人に渡すと、とても喜んでくれた。もちろん、枕と違ってお城では何があるか私にはわからないから、クッションには魔法を施してある。そしてクッションを椅子に乗せた父や兄と一緒に仕事をし、帰宅。
次の日は商会に連れて行ってもらい、ダークグリーンのスパイダーシルクと、ナミルさんの服用にベージュと黒のスパイダーシルクを購入し、帰って来た。そして父に向こうの部屋で二人の服を作るからと一日中篭り、二人の服とナミルさんの服を完成させて魔法を施した。
それを夕食後のお茶を飲んでいる時に二人に渡したのだけれど、「こんなに早くできるなんて……」と絶句したあと、二人が抱きしめてくれた。
それがとても嬉しくて、私も二人を抱きしめ返したのだった。
もしも実花の独白をグラナートが聞いていたら絶対にこんな反応をするよ~と思い、作者は爆笑しておりました(笑)
二人っきりだとけっこうバカップルになりそうな二人(笑)
実花「Dカップなので、それほど大きいわけではないのですけれど……」
グラ「なにっ?!(婚姻したら、夜にミカを溺愛する楽しみが増えた)」
実花「じじじ、ジークハルトさま?!」
みたいな(笑)
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