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婚約編
閑話 愛おしい気持ちは行動に出るようだ
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転移の魔法陣に乗ったモーントシュタイン家の者たちが消えると溜息を吐く。先ほどまでこの腕にミカがいたというのに、もう寂しくて仕方がない。他に思うことや考えることはあるが、今は自分の仕事を優先させなければならない。
魔法陣がある部屋から移動すると執務室へと行き、書類を見る。騎士たちからの報告書などを読み、それにサインをしていく。期限が近い急ぎの書類を捌き、それを取りに来た文官に渡すと部屋を出て自室へと向かった。
後宮がある陛下と違い俺の部屋は王族が住まう王宮の一室にあるが、ミカと婚約したことにより明日以降広い部屋へと移動をすることになる。宰相となった二番目の兄は王宮を出て自分の屋敷を持ったが、俺は騎士という仕事柄と騎士団総帥という立場上そういうことができないので、広い部屋に移るしかないのだが。
尤も、広い部屋と言っても部屋数が一つか二つ増えるか自分の宮を建てることくらいしかないわけで、かと言ってミカ以外を娶るつもりはないので宮は必要ない。
寝室は一緒にするつもりだし、俺自信の執務室は別にある。ミカが刺繍や裁縫ができるような部屋と俺たちが寛げる部屋、ミカの護衛である魔物たちが寛げる部屋さえあればいいと陛下や女官長、侍従長にも言ってあるので、今よりも少しだけ広くなるだろうと予想している。
それはともかく、部屋にたどり着いたので着替えなどを任せ、湯浴みなどを済ませて着替える。
「さすがに疲れた……」
ドサリとベッドに座ると、そのまま後ろに倒れた。誰かがいたら「はしたない!」と言われるだろうが、もう寝ると言って全員下がらせたので、今は誰もいない。
今日この日を迎えるまで、いろいろなことがあったし忙しかった。
まずはミカに贈るドレスと俺の服の製作の依頼。今回は【裁縫師】を持つ王宮女官で俺付きの女官三人に頼むことにした。商人に頼んでもよかったのだが、時間が足りないと困るので女官たちに頼むことにしたのだ。彼女たちの腕前を熟知しているからこそ、頼む気になった。
「やっと伴侶を迎えられるのですね!」
そう言ってとても喜んでいたのは、俺の女官としては最古参であり【裁縫師】を持つカチヤだった。幼少のころからカチヤが女官としてついているせいか、彼女には頭が上がらない。そのカチヤがミカを見て、「とても可愛くて素敵なお嬢様ですね」と言ってくれたことが嬉しかった。うん、ミカは可愛いし素敵だ。
ミカ自身になかなか会えなくて少々寂しかったが、ミカも俺もいろいろと準備があるのだから仕方がない。
そしてミカから、思った以上に早くクッションをもらうことができた。しかも御守りというものまで付けて。
クッションの図案をシャシンとやらで見た時、花畑の中に茶色い体色のドラゴンがいた。それは貴族や平民が竜体になった時の皮膜型の翼で、翼の上部にある先端は鋭い一本の鍵爪がついているものだった。だが、ミカがくれたクッションの図案は緑色の体色と、王族の特徴でもある鳥の翼に変わっていたのだ。
翼を畳み、花畑で休むドラゴンの図案に感動したし嬉しかった。そしてもう一つのプレゼントは、盾の形をしたタグだった。しかも俺の名前が入っていて、どちらも【白魔法】の【シールド】と【マジック・シールド】、タグが壊れないようにと【時空魔法】の【状態維持】をかけてあるという。
俺を心配してくれたことが嬉しくて、思わずミカの額と頬に口付けをしたら、照れたのか赤くなって俯いてしまった。それくらいで照れるミカは本当に可愛い。
アイゼンの執務室の状況を見て書類の整理を頼めば、不安そうにアイゼンに聞いていた。ミカ自身が何も決められないとは思っていない。クッションなど、自分ができることを頼まれたならば承諾してくれるからだ。ただ今回は俺の執務室のことであり、どのみち当主であるアイゼンの許可がいる。それを素直に聞いていることに感心したし、ミカならば王家に入ってもやっていけるだろうと確信することもできた。
場合によっては騎士団のほうの俺の執務室の仕事を手伝ってもらってもいいと思っている。騎士団のほうは書類仕事を嫌がる連中が多いからな……そこだけは本当にどうにかしてほしいと思っていた。
ミカから初めて手紙をもらった時は舞い上がるようだった。まだ婚約をしていなかったが、今までのことや魔物のことを教えてくれたこと、国立庭園へ行った時のことなどのお礼が丁寧に書かれていた。手紙を渡された時、アイゼンから「まだまだ勉強中の身で拙い文字ですが」と聞かされていたが、そんなことはなかった。
確かに書き慣れていないのかとこどころ歪んではいたが読めないわけではないし、丁寧に書かれているぶん心がこもっていた。その手紙は机の引き出しに入れて大事に閉まってあるし、アルには生温い視線をもらったが。その手紙の礼を直接言いに行けば、すぐに対応してくれた。執事と決めたと言っていたが、その決断の早さに内心感心したし、安堵もした。
そして草蜘蛛のことを聞かれて教えてあげると、ミカは目をキラキラさせながら熱心に聞いてくれたし質問もしてくれた。御礼だけ言って帰るつもりだったがあっと言う間に時間が過ぎ、そろそろ帰らないとまずい時間になったので暇を告げた。
次にミカに会えたのは、ドレスを届けに行った時だった。そこでちょっとした着せ替え人形にされたミカは可愛かったが、モーントシュタイン家の筆頭執事に叱られてしまった。あの執事はカチヤに通ずるものがあって少々苦手ではあるが、王族であろうとも駄目なことは駄目だと叱ってくれる存在は有り難かった。
翌日は婚約発表だという日、アルが「いいだろう~♪」と見せてくれたのは、騎士服にも見えるが微妙に違う見たことのない形の服だった。どうしたのかと聞けば、ミカがアルとアイゼンのために、魔獣大暴走用の服を作ってくれたというのだ。
「……頼んだら、俺にも作ってくれるだろうか」
「作ってくれると思うけど……騎士服じゃなくていいのか?」
「騎士服だと色によっては森の中だと目立つし、血がつくと厄介だからな」
「そういう理由なのかよ?! まあ、わからなくもないけどな、それは」
そんな会話をして、布を渡せば大丈夫じゃないかとアルから助言をもらい、明日頼んでみようと思った。布を渡すにしても、ミカが「作ってくれる」と言ってくれたらになるが。
まあ、結局はミカはいいと言ってくれたし、布は翌日王宮に来るというので、その時に渡すことにしたのは余談だ。
そして迎えた婚約発表当日の今日。俺が贈ったドレスはミカにとてもよく似合っていた。お揃いの色で作られた服だから、俺も嬉しい。
口付けしたいのをぐっと堪え、ミカをアイゼンに譲り謁見の間まで護衛した。まさか魔物たちのうちでサーベルタイガーが本来の姿で王宮に来ているとは思っていなかったが、いつも一緒に来る護衛二人と一緒になってアイゼンとアルを護衛しつつ周囲を威嚇していたのには笑ってしまった。
二人きりになったのでミカのドレスの感想と、結局は堪えられなくて額に口付けを落としてしまった。まさか俺がそんなことをするとは思わなかったのだろう……ちらりと見えた室内では、苦笑しているアイゼンやアル、驚く姿の貴族たちの顔が見えた。
そしてミカはと言えば、社交界に出回っている「病気でずっと寝込んでいたため、礼儀作法ができなかった」という噂を信じて女性たちは貶そうと思っていたのだろうが、短期間で習ったとは思えぬほど完璧に近いカーテシーと礼儀作法を披露し、貴族たちや女性たちを黙らせていた。
そして一番衝撃的だったのは、偶然見てしまったミカの傷と、義足と呼ばれる偽者の足、だった。
痛ましいその内容に、アイゼンとアルが……特にアルがどうしてミカを溺愛するのかわかってしまった。成人した自分を庇った幼い少女、しかも自分の妹が自分の命の危険も顧みず庇ったとなれば、溺愛するのも当然だ。俺の妹や弟が同じことをしたら、俺でも溺愛するだろう。
その話を聞いたからこそミカを大事にしたいと思ったし、もっと甘やかしたいと思った。そんなことを考えている時にミカに手を伸ばされてしまい、つい驚いてしまった。それを勘違いさせてしまい、とても哀しそうな顔をさせてしまった。
違うんだ。ミカに触れたら、歯止めが利かなくなりそうだったのだ。
離れて行くミカが怖くて、その手を引き寄せ、つい唇に口付けをしてしまった。その柔らかい唇に反応して、ずっと口付けをしてしまった。
これ以上はまずいと口付けを無理矢理終わらせれば、ミカは呆然としながら俺を見ていた。そこに拒絶の感情がないことに安堵したし、俺の正直な気持ちを伝えたら泣かれてしまった。嬉し泣きだったのはよかったが。
愛しい愛しいミカ。俺の唯一の伴侶。
ミカを大事にしたい、もっともっと笑顔を見たい、ずっと一緒にいたい。
一緒に笑いあって、同じものを見て感想を言い合いたい。
時には喧嘩をするかも知れないが、ミカとならそれすらも楽しめそうな気がするから不思議だ。
明日王宮に来たら、今まで以上に甘やかして、一緒に出かける約束をしようと考える。
(どこに行こうか……)
そこは話し合うなりすればいいかと考えて息を吐くと、寝具の中に潜りこむ。
疲れも相まってか、すぐに眠りに落ちた。
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そう言ってとても喜んでいたのは、俺の女官としては最古参であり【裁縫師】を持つカチヤだった。幼少のころからカチヤが女官としてついているせいか、彼女には頭が上がらない。そのカチヤがミカを見て、「とても可愛くて素敵なお嬢様ですね」と言ってくれたことが嬉しかった。うん、ミカは可愛いし素敵だ。
ミカ自身になかなか会えなくて少々寂しかったが、ミカも俺もいろいろと準備があるのだから仕方がない。
そしてミカから、思った以上に早くクッションをもらうことができた。しかも御守りというものまで付けて。
クッションの図案をシャシンとやらで見た時、花畑の中に茶色い体色のドラゴンがいた。それは貴族や平民が竜体になった時の皮膜型の翼で、翼の上部にある先端は鋭い一本の鍵爪がついているものだった。だが、ミカがくれたクッションの図案は緑色の体色と、王族の特徴でもある鳥の翼に変わっていたのだ。
翼を畳み、花畑で休むドラゴンの図案に感動したし嬉しかった。そしてもう一つのプレゼントは、盾の形をしたタグだった。しかも俺の名前が入っていて、どちらも【白魔法】の【シールド】と【マジック・シールド】、タグが壊れないようにと【時空魔法】の【状態維持】をかけてあるという。
俺を心配してくれたことが嬉しくて、思わずミカの額と頬に口付けをしたら、照れたのか赤くなって俯いてしまった。それくらいで照れるミカは本当に可愛い。
アイゼンの執務室の状況を見て書類の整理を頼めば、不安そうにアイゼンに聞いていた。ミカ自身が何も決められないとは思っていない。クッションなど、自分ができることを頼まれたならば承諾してくれるからだ。ただ今回は俺の執務室のことであり、どのみち当主であるアイゼンの許可がいる。それを素直に聞いていることに感心したし、ミカならば王家に入ってもやっていけるだろうと確信することもできた。
場合によっては騎士団のほうの俺の執務室の仕事を手伝ってもらってもいいと思っている。騎士団のほうは書類仕事を嫌がる連中が多いからな……そこだけは本当にどうにかしてほしいと思っていた。
ミカから初めて手紙をもらった時は舞い上がるようだった。まだ婚約をしていなかったが、今までのことや魔物のことを教えてくれたこと、国立庭園へ行った時のことなどのお礼が丁寧に書かれていた。手紙を渡された時、アイゼンから「まだまだ勉強中の身で拙い文字ですが」と聞かされていたが、そんなことはなかった。
確かに書き慣れていないのかとこどころ歪んではいたが読めないわけではないし、丁寧に書かれているぶん心がこもっていた。その手紙は机の引き出しに入れて大事に閉まってあるし、アルには生温い視線をもらったが。その手紙の礼を直接言いに行けば、すぐに対応してくれた。執事と決めたと言っていたが、その決断の早さに内心感心したし、安堵もした。
そして草蜘蛛のことを聞かれて教えてあげると、ミカは目をキラキラさせながら熱心に聞いてくれたし質問もしてくれた。御礼だけ言って帰るつもりだったがあっと言う間に時間が過ぎ、そろそろ帰らないとまずい時間になったので暇を告げた。
次にミカに会えたのは、ドレスを届けに行った時だった。そこでちょっとした着せ替え人形にされたミカは可愛かったが、モーントシュタイン家の筆頭執事に叱られてしまった。あの執事はカチヤに通ずるものがあって少々苦手ではあるが、王族であろうとも駄目なことは駄目だと叱ってくれる存在は有り難かった。
翌日は婚約発表だという日、アルが「いいだろう~♪」と見せてくれたのは、騎士服にも見えるが微妙に違う見たことのない形の服だった。どうしたのかと聞けば、ミカがアルとアイゼンのために、魔獣大暴走用の服を作ってくれたというのだ。
「……頼んだら、俺にも作ってくれるだろうか」
「作ってくれると思うけど……騎士服じゃなくていいのか?」
「騎士服だと色によっては森の中だと目立つし、血がつくと厄介だからな」
「そういう理由なのかよ?! まあ、わからなくもないけどな、それは」
そんな会話をして、布を渡せば大丈夫じゃないかとアルから助言をもらい、明日頼んでみようと思った。布を渡すにしても、ミカが「作ってくれる」と言ってくれたらになるが。
まあ、結局はミカはいいと言ってくれたし、布は翌日王宮に来るというので、その時に渡すことにしたのは余談だ。
そして迎えた婚約発表当日の今日。俺が贈ったドレスはミカにとてもよく似合っていた。お揃いの色で作られた服だから、俺も嬉しい。
口付けしたいのをぐっと堪え、ミカをアイゼンに譲り謁見の間まで護衛した。まさか魔物たちのうちでサーベルタイガーが本来の姿で王宮に来ているとは思っていなかったが、いつも一緒に来る護衛二人と一緒になってアイゼンとアルを護衛しつつ周囲を威嚇していたのには笑ってしまった。
二人きりになったのでミカのドレスの感想と、結局は堪えられなくて額に口付けを落としてしまった。まさか俺がそんなことをするとは思わなかったのだろう……ちらりと見えた室内では、苦笑しているアイゼンやアル、驚く姿の貴族たちの顔が見えた。
そしてミカはと言えば、社交界に出回っている「病気でずっと寝込んでいたため、礼儀作法ができなかった」という噂を信じて女性たちは貶そうと思っていたのだろうが、短期間で習ったとは思えぬほど完璧に近いカーテシーと礼儀作法を披露し、貴族たちや女性たちを黙らせていた。
そして一番衝撃的だったのは、偶然見てしまったミカの傷と、義足と呼ばれる偽者の足、だった。
痛ましいその内容に、アイゼンとアルが……特にアルがどうしてミカを溺愛するのかわかってしまった。成人した自分を庇った幼い少女、しかも自分の妹が自分の命の危険も顧みず庇ったとなれば、溺愛するのも当然だ。俺の妹や弟が同じことをしたら、俺でも溺愛するだろう。
その話を聞いたからこそミカを大事にしたいと思ったし、もっと甘やかしたいと思った。そんなことを考えている時にミカに手を伸ばされてしまい、つい驚いてしまった。それを勘違いさせてしまい、とても哀しそうな顔をさせてしまった。
違うんだ。ミカに触れたら、歯止めが利かなくなりそうだったのだ。
離れて行くミカが怖くて、その手を引き寄せ、つい唇に口付けをしてしまった。その柔らかい唇に反応して、ずっと口付けをしてしまった。
これ以上はまずいと口付けを無理矢理終わらせれば、ミカは呆然としながら俺を見ていた。そこに拒絶の感情がないことに安堵したし、俺の正直な気持ちを伝えたら泣かれてしまった。嬉し泣きだったのはよかったが。
愛しい愛しいミカ。俺の唯一の伴侶。
ミカを大事にしたい、もっともっと笑顔を見たい、ずっと一緒にいたい。
一緒に笑いあって、同じものを見て感想を言い合いたい。
時には喧嘩をするかも知れないが、ミカとならそれすらも楽しめそうな気がするから不思議だ。
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