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結婚編
戻ってきました
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翌朝、父と兄は夜明け前に家を出て王宮に向かった。王宮からジークハルト様たちと一緒に、西の森に行くそうだ。なので私もそれに合わせて起き、二人を見送る。
「いってらっしゃい、お父様、お兄様。どうかお気をつけて」
「ああ」
「大丈夫、実花にもらった御守りと服があるからね」
「……はい」
まさかこんなに早く、この服やタグが役に立つ日が来ようとは思わなかった。魔法を込めたとはいえ、何があるのかわからない。
だからとても心配だった……父や兄だけでなく、ジークハルト様も。
「……どうか、ご無事で……」
今の私にできることは、三人の、そして一緒に行った騎士たちの無事を祈るだけ。
《大丈夫じゃよ、ミカ。彼らはそれほど弱くはないじゃろう?》
「そうでしょうか……、私はジークハルト様やお父様たちの動きを知らないのです。だからこそ、とても不安で……」
『だーいじょうぶだって。アタシたちは彼らの動きを見ているし、訓練に付き合ったこともあるのよ? そのアタシたちが言うんだもの、信じなさいって』
<そうだよ、ミカお姉ちゃん。大丈夫だって>
「そう……ですね。ありがとうございます」
魔物たちの言葉に、ようやく不安が薄れる。
そうなのだ。ジークハルト様も、父や兄も、我が家の庭で訓練していたのだ……その動きを見てほしいと言って。私がそれを見たのは一度だけだったけれど、三人はずっとそれに付き合ってくれていたのだ――私が心配するから、『強くなって安心させてやれ』と言って。
ホッと息をはいて、側にいたアイニさんにもう一度寝ることを告げ、三人の魔物の体温に安堵しながら眠る。そして二度寝から起きたあとはご飯の用意をお願いした。いつ帰ってくるかわからないけれど、お腹が空くことには敵わなかったのだ。
「本日はオニオンスープに挑戦してみたのです。お嬢様のアレンジでやってみたのですが……」
「本当ですか? わあ、嬉しいです!」
珍しいことにミゲルさん自らが料理を運んできて、それを並べてくれた。目の前にあるのはオニオンスープとサンドイッチ、サラダとエプレンジュのジュースが並べられている。
サラダはグリーンサラダで、サンドイッチはハムとチーズ、卵だ。ドレッシングは、所謂玉ねぎドレッシング。
「美味しそう……いただきます」
まずはオニオンスープからとスプーンを持ち、それを掬って飲んでみる。オニオンの香りと味がちゃんと出ていて、とても美味しい。次にチーズとフランスパンもどきを掬って食べれば、こちらもパンに味が染み込んでいて、とても美味しかった。
「美味しいです、ミゲルさん」
「……ありがとうございます」
私の言葉にホッとしたような顔をしたミゲルさんは、「おかわりもありますよ」と声をかけて戻って行った。オニオンスープのおかわりを頼み、それを待つ間にまたサンドイッチやサラダを食べる。
出されたものは全て食べたけれど、オニオンスープをおかわりしたせいか、いつもよりも食べ過ぎてしまった。
「く、くるしい……」
「珍しくおかわりをされておいででしたものね」
アイニさんにクスクスと笑われつつ、苦笑を返すことしかできなかった。
その後は刺繍をしたいからと言えば布や糸、裁縫道具を用意してくれる侍女たち。それにお礼を言って、ちくちくと縫っていく。
本当は魔法の練習もしたいのだけれど、生憎とそれを見てくれる人はいても『必ず』と言っていた父と兄がいないので、練習はできなかった。刺繍だけだと家族やジークハルト様は大丈夫なのか気になって、集中できなかったから。
まあ、そんな状態で魔法の練習なんかしたら、兄や父、魔物たち三人に叱られてしまうのですが。
時折手を止めて窓を見たり刺繍をしたり、この世界のことをアイニさんやバルドさんに話を聞いたりしてお喋りをしているうちにお昼となり、私の部屋で食事を食べた。お昼はピザトーストだ。
これもチーズとトマトを使ったアレンジとしてミゲルさんに教えている。乗っているものはシンプルにピーマンとトマト、サラミと領地のチーズ。
サラミと言っても味が近いもので、どちらかといえば生ハムに近いかも知れない。そしてこの世界のピーマンはオレンジだったりする。ピーマンと同じ大きさのパプリカという感じだ。
ピザソースも、向こうの部屋にあった料理本の中にケチャップやピザソースの作り方が書いてあるのがあって、同じ食材や味の近いスパイスがあるからと教えた結果だった。当然のことながら父の許可が出ているし、今度領地の民に作り方を教えると言っていた。
材料自体は庶民でも揃えられるほど安いものだし、畜産を生産している関係なのか、モーントシュタイン領は庶民でもチーズなどの乳製品、サラミが安く買えるそうだ。だからこそ、父も領民に教える許可を出したともいう。
「……うん、ミゲルさんの作るものはどれも美味しいです」
「ふふ。それはお嬢様がいらしたからですわ。わたくしもバルドもミゲルも、平民なのです。村は魔獣大暴走に襲われたのですが、それを助けてくださったのが旦那様とアルジェント様でした」
「え……」
「生き残ったのは私たちを含めた大人が五人ほどと、子どもが十人だけでした。大暴走が起こった土地は、穢れていてしばらく使い物になりません。それでは生きていけないだろうと旦那様が仰ってくださり、生き残りのわたくしたち全員をこの領地に住まわせ、あまつさえ家と畑も用意してくださったのです」
「お父様が……」
アイニさんが当時を思い出したのか、哀しい顔をして目を伏せる。それほどにひどい状況だったのだろう。
他にも話を聞くと、父や兄はアイニさんたちと同じような思いをした人たちを領地に住まわせたという。土壌改良を一緒に考えて行い、農具も地球で使われているような形にすると、以前よりも捗った。
それもあってモーントシュタイン領は発展し、他の領地とは比べられないほどいいものができるようになったそうだ。
「わたくしたち領民は、モーントシュタイン家に感謝しておりますのよ? 税もこの国で一番安いと聞いております」
「まあ、そうなのですね。そこらは父の得意分野ですもの。納得です」
父が財務大臣になったのも、そういったことが理由のひとつなのだろう。税金が高いと、苦労するのは国民や民だもの。
まあ、高い税を強いている強欲な貴族も中にはいるらしいけれど、そういった人たちはある程度調べあげられ、査問機関に糾弾されて改善要求を出されるそうだ。それでも改善が見られなければ爵位を取り上げられ、別の人がその領地を治めるらしい。もしくは、降格されたり。
爵位を失くした家は平民に落とされ、いかに自分たちが馬鹿なことをしていたかわかるまで、徹底的に農作業などをさせられるらしい。……えげつないですね。
その後、平民になった人の爵位が戻るかといえばそんなことはなく、一からやり直すのだという。降格した家も同様で、そこからまた這い上がらなくてはならないんだとか。
まあ、処罰なのだから当然といえば当然で、よほどひどい状況ではないかぎり、斬首といった罰はないそうなのだから、心を入れ替えて頑張れということなのだろう。
この世界や領地の人々の話をしていると、あっという間に夜になってしまった。まだ討伐は終わらないのだろうか……と思った時、玄関が騒がしくなった。
当主がいないのに、こんな時間にお客様でも来たのだろうか――と思ったら、アイニさんが顔を出した。
「お嬢様、旦那様とアルジェント様がお戻りになられましたわ!」
「よかった! 怪我などはされていませんか?」
「ええ、大丈夫でございますよ」
アイニさんの言葉に、安堵の溜息を溢す。……本当によかった。
そのままアイニさんの先導で玄関まで行くと、バルドさんと父と兄が話をしていた。
「おかえりなさい」
「「ただいま、実花」」
「皆様やお父様たちはお怪我をなさいませんでしたか?」
「ああ、大丈夫だよ」
「よかった……」
いつもなら大量に出る怪我人もほとんどおらず、魔獣大暴走を収束させたそうだ。
「あ、そうだ。ラスボスらしき魔物を倒すのに、実花が作ってくれたタグを使ってしまったんだ。また作ってくれるかい?」
「はい。材料はまだありますから、大丈夫ですよ。それにしても……ラスボス、ですか?」
「ああ。ドラゴンゾンビだったんだが……」
《ドラゴンゾンビじゃとっ?!》
『なんですって?!』
ラスボスの名前はドラゴンゾンビというらしい。その姿を想像して、ちょっとだけ気持ち悪くなってしまった。ゾンビ映画を思い出してしまったから。
「何か知っておられるのか?」
《知っておるよ。ただ、それは明日にでも話そう》
『そうね。長い話にもなるし、今日は遅いもの』
「そうですな」
父とアレイさん、シェーデルさんがそんな話をしている。今日はもう遅いからとここで解散し、明日話すことにしたようだった。
夕食は軽いものを食べ、疲れたからと父と兄はそのまま自室に篭った。私も安心したからなのか眠気が襲ってきて、既にお風呂に入ったこともあり、そのまま布団にもぐって眠ってしまった。
「いってらっしゃい、お父様、お兄様。どうかお気をつけて」
「ああ」
「大丈夫、実花にもらった御守りと服があるからね」
「……はい」
まさかこんなに早く、この服やタグが役に立つ日が来ようとは思わなかった。魔法を込めたとはいえ、何があるのかわからない。
だからとても心配だった……父や兄だけでなく、ジークハルト様も。
「……どうか、ご無事で……」
今の私にできることは、三人の、そして一緒に行った騎士たちの無事を祈るだけ。
《大丈夫じゃよ、ミカ。彼らはそれほど弱くはないじゃろう?》
「そうでしょうか……、私はジークハルト様やお父様たちの動きを知らないのです。だからこそ、とても不安で……」
『だーいじょうぶだって。アタシたちは彼らの動きを見ているし、訓練に付き合ったこともあるのよ? そのアタシたちが言うんだもの、信じなさいって』
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「そう……ですね。ありがとうございます」
魔物たちの言葉に、ようやく不安が薄れる。
そうなのだ。ジークハルト様も、父や兄も、我が家の庭で訓練していたのだ……その動きを見てほしいと言って。私がそれを見たのは一度だけだったけれど、三人はずっとそれに付き合ってくれていたのだ――私が心配するから、『強くなって安心させてやれ』と言って。
ホッと息をはいて、側にいたアイニさんにもう一度寝ることを告げ、三人の魔物の体温に安堵しながら眠る。そして二度寝から起きたあとはご飯の用意をお願いした。いつ帰ってくるかわからないけれど、お腹が空くことには敵わなかったのだ。
「本日はオニオンスープに挑戦してみたのです。お嬢様のアレンジでやってみたのですが……」
「本当ですか? わあ、嬉しいです!」
珍しいことにミゲルさん自らが料理を運んできて、それを並べてくれた。目の前にあるのはオニオンスープとサンドイッチ、サラダとエプレンジュのジュースが並べられている。
サラダはグリーンサラダで、サンドイッチはハムとチーズ、卵だ。ドレッシングは、所謂玉ねぎドレッシング。
「美味しそう……いただきます」
まずはオニオンスープからとスプーンを持ち、それを掬って飲んでみる。オニオンの香りと味がちゃんと出ていて、とても美味しい。次にチーズとフランスパンもどきを掬って食べれば、こちらもパンに味が染み込んでいて、とても美味しかった。
「美味しいです、ミゲルさん」
「……ありがとうございます」
私の言葉にホッとしたような顔をしたミゲルさんは、「おかわりもありますよ」と声をかけて戻って行った。オニオンスープのおかわりを頼み、それを待つ間にまたサンドイッチやサラダを食べる。
出されたものは全て食べたけれど、オニオンスープをおかわりしたせいか、いつもよりも食べ過ぎてしまった。
「く、くるしい……」
「珍しくおかわりをされておいででしたものね」
アイニさんにクスクスと笑われつつ、苦笑を返すことしかできなかった。
その後は刺繍をしたいからと言えば布や糸、裁縫道具を用意してくれる侍女たち。それにお礼を言って、ちくちくと縫っていく。
本当は魔法の練習もしたいのだけれど、生憎とそれを見てくれる人はいても『必ず』と言っていた父と兄がいないので、練習はできなかった。刺繍だけだと家族やジークハルト様は大丈夫なのか気になって、集中できなかったから。
まあ、そんな状態で魔法の練習なんかしたら、兄や父、魔物たち三人に叱られてしまうのですが。
時折手を止めて窓を見たり刺繍をしたり、この世界のことをアイニさんやバルドさんに話を聞いたりしてお喋りをしているうちにお昼となり、私の部屋で食事を食べた。お昼はピザトーストだ。
これもチーズとトマトを使ったアレンジとしてミゲルさんに教えている。乗っているものはシンプルにピーマンとトマト、サラミと領地のチーズ。
サラミと言っても味が近いもので、どちらかといえば生ハムに近いかも知れない。そしてこの世界のピーマンはオレンジだったりする。ピーマンと同じ大きさのパプリカという感じだ。
ピザソースも、向こうの部屋にあった料理本の中にケチャップやピザソースの作り方が書いてあるのがあって、同じ食材や味の近いスパイスがあるからと教えた結果だった。当然のことながら父の許可が出ているし、今度領地の民に作り方を教えると言っていた。
材料自体は庶民でも揃えられるほど安いものだし、畜産を生産している関係なのか、モーントシュタイン領は庶民でもチーズなどの乳製品、サラミが安く買えるそうだ。だからこそ、父も領民に教える許可を出したともいう。
「……うん、ミゲルさんの作るものはどれも美味しいです」
「ふふ。それはお嬢様がいらしたからですわ。わたくしもバルドもミゲルも、平民なのです。村は魔獣大暴走に襲われたのですが、それを助けてくださったのが旦那様とアルジェント様でした」
「え……」
「生き残ったのは私たちを含めた大人が五人ほどと、子どもが十人だけでした。大暴走が起こった土地は、穢れていてしばらく使い物になりません。それでは生きていけないだろうと旦那様が仰ってくださり、生き残りのわたくしたち全員をこの領地に住まわせ、あまつさえ家と畑も用意してくださったのです」
「お父様が……」
アイニさんが当時を思い出したのか、哀しい顔をして目を伏せる。それほどにひどい状況だったのだろう。
他にも話を聞くと、父や兄はアイニさんたちと同じような思いをした人たちを領地に住まわせたという。土壌改良を一緒に考えて行い、農具も地球で使われているような形にすると、以前よりも捗った。
それもあってモーントシュタイン領は発展し、他の領地とは比べられないほどいいものができるようになったそうだ。
「わたくしたち領民は、モーントシュタイン家に感謝しておりますのよ? 税もこの国で一番安いと聞いております」
「まあ、そうなのですね。そこらは父の得意分野ですもの。納得です」
父が財務大臣になったのも、そういったことが理由のひとつなのだろう。税金が高いと、苦労するのは国民や民だもの。
まあ、高い税を強いている強欲な貴族も中にはいるらしいけれど、そういった人たちはある程度調べあげられ、査問機関に糾弾されて改善要求を出されるそうだ。それでも改善が見られなければ爵位を取り上げられ、別の人がその領地を治めるらしい。もしくは、降格されたり。
爵位を失くした家は平民に落とされ、いかに自分たちが馬鹿なことをしていたかわかるまで、徹底的に農作業などをさせられるらしい。……えげつないですね。
その後、平民になった人の爵位が戻るかといえばそんなことはなく、一からやり直すのだという。降格した家も同様で、そこからまた這い上がらなくてはならないんだとか。
まあ、処罰なのだから当然といえば当然で、よほどひどい状況ではないかぎり、斬首といった罰はないそうなのだから、心を入れ替えて頑張れということなのだろう。
この世界や領地の人々の話をしていると、あっという間に夜になってしまった。まだ討伐は終わらないのだろうか……と思った時、玄関が騒がしくなった。
当主がいないのに、こんな時間にお客様でも来たのだろうか――と思ったら、アイニさんが顔を出した。
「お嬢様、旦那様とアルジェント様がお戻りになられましたわ!」
「よかった! 怪我などはされていませんか?」
「ええ、大丈夫でございますよ」
アイニさんの言葉に、安堵の溜息を溢す。……本当によかった。
そのままアイニさんの先導で玄関まで行くと、バルドさんと父と兄が話をしていた。
「おかえりなさい」
「「ただいま、実花」」
「皆様やお父様たちはお怪我をなさいませんでしたか?」
「ああ、大丈夫だよ」
「よかった……」
いつもなら大量に出る怪我人もほとんどおらず、魔獣大暴走を収束させたそうだ。
「あ、そうだ。ラスボスらしき魔物を倒すのに、実花が作ってくれたタグを使ってしまったんだ。また作ってくれるかい?」
「はい。材料はまだありますから、大丈夫ですよ。それにしても……ラスボス、ですか?」
「ああ。ドラゴンゾンビだったんだが……」
《ドラゴンゾンビじゃとっ?!》
『なんですって?!』
ラスボスの名前はドラゴンゾンビというらしい。その姿を想像して、ちょっとだけ気持ち悪くなってしまった。ゾンビ映画を思い出してしまったから。
「何か知っておられるのか?」
《知っておるよ。ただ、それは明日にでも話そう》
『そうね。長い話にもなるし、今日は遅いもの』
「そうですな」
父とアレイさん、シェーデルさんがそんな話をしている。今日はもう遅いからとここで解散し、明日話すことにしたようだった。
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