15 / 29
俺の彼氏には特別に大切なヒトがいる〜A面〜
A面2
しおりを挟む
それから真琴さんはチョコ味、俺はストロベリー味のアイスクリームを買った。
二人で公園のベンチに座って、最後にはどっちがどっちの味を買ったのかわからなくなるくらい甘ったるいキスを交わしながら食べた。
「ん……っ」
ひんやりとして甘い真琴さんの口の中を存分に堪能して唇を離す。
最後に、ちゅる、と舌を吸うと、真琴さんの唇から甘い吐息が溢れて、どうにかなりそうだったけど、何とか理性をかき集めて、公園でいっぱい話してから真琴さんを家まで送った。
「家の前まで送ってくれなくても、大丈夫だよ?」
俺女の子じゃないしさ、と真琴さんは笑う。
「送りたいんだよ。送らせて?」
「……ほんと、そういうとこタスクはもう……」
完璧な彼氏だなって真琴さんは小さく呟いて俯いた。真琴さんの心臓がドキドキしているのが伝わって、真琴さんは本当に俺に恋してくれているんだってわかる。
閑静な住宅街ではあまり歩いている人もいなく、二人だけの世界みたいだった。
離れがたくて、二人してゆっくり歩いたけれど、真琴さんの家の門の前にとうとう辿り着いてしまった。
家が近付いてきたところで、そっと繋いだ指先は解いていた。
「おやすみのちゅー、したらだめ?」
それなのに、往生際悪くそんなことを言う俺に真琴さんは困ったように笑った。
「俺もしたいけど……」
そうだよね。家族や近所の人に見られたら困るもんね。
すべすべの頬に指を滑らせて、聞き分けよくじゃあまた明日って言おうとしたときだった。
「お帰りー」
真琴さんの家の隣の家の扉が開いて、出てきたのは夕方正門で別れたコータ先輩だった。
真琴さんに向かって伸ばした指は薄闇の空気の中で迷子になって、それから静かに下りた。
風呂に入ったばかりなのか、上下スウェットで濡髪のコータ先輩はサンダルを引っ掛けて真琴さんの家の門扉の前までやってきた。
何だか学校で見かける姿がとは違ってすごい色気が漂っている。
「コータまだ飯食ってなかったの?」
真琴さんはそんな色気マシマシのコータ先輩に嬉しそうに話しかけてる。
「まこちゃん今日お泊りしないって言ってたから、一緒に食った方が琴美さん楽かと思って待ってた」
コータ先輩んちは共働きだから、小さい頃から平日は毎日真琴さんの家で夕飯食ってんだって。
「悪ぃ。待たせた?」
「んーん。俺もさっき帰ってきたから全然。それより琴美さん晩メシ、麻婆豆腐って言ってた」
「え。マジで? 久々じゃね?」
「な。琴美さんの麻婆豆腐旨いよなー」
そう言って真琴さんとコータ先輩は二人で真琴さんの家の門扉の中に吸い込まれていく。
「あ。タスクも麻婆豆腐食ってけばいいじゃん。いっぱい作ったみたいだし、寄ってけば?」
コータ先輩がくるり、と俺を振り返って誘った。
そう、コータ先輩が、誘った。
「や。俺は今日はそんなつもりじゃなかったんで、帰ります」
俺がそう言うと、真琴さんは残念そうに、でもちょっとだけホッとしたような顔でそっか、と短く言った。
「送ってくれてありがとう、タスク。また明日ね」
うんと優しい恋人の顔で真琴さんは俺に言った。
そして、二人は俺を残して真琴さんの家の中に入ってしまった。
二人で公園のベンチに座って、最後にはどっちがどっちの味を買ったのかわからなくなるくらい甘ったるいキスを交わしながら食べた。
「ん……っ」
ひんやりとして甘い真琴さんの口の中を存分に堪能して唇を離す。
最後に、ちゅる、と舌を吸うと、真琴さんの唇から甘い吐息が溢れて、どうにかなりそうだったけど、何とか理性をかき集めて、公園でいっぱい話してから真琴さんを家まで送った。
「家の前まで送ってくれなくても、大丈夫だよ?」
俺女の子じゃないしさ、と真琴さんは笑う。
「送りたいんだよ。送らせて?」
「……ほんと、そういうとこタスクはもう……」
完璧な彼氏だなって真琴さんは小さく呟いて俯いた。真琴さんの心臓がドキドキしているのが伝わって、真琴さんは本当に俺に恋してくれているんだってわかる。
閑静な住宅街ではあまり歩いている人もいなく、二人だけの世界みたいだった。
離れがたくて、二人してゆっくり歩いたけれど、真琴さんの家の門の前にとうとう辿り着いてしまった。
家が近付いてきたところで、そっと繋いだ指先は解いていた。
「おやすみのちゅー、したらだめ?」
それなのに、往生際悪くそんなことを言う俺に真琴さんは困ったように笑った。
「俺もしたいけど……」
そうだよね。家族や近所の人に見られたら困るもんね。
すべすべの頬に指を滑らせて、聞き分けよくじゃあまた明日って言おうとしたときだった。
「お帰りー」
真琴さんの家の隣の家の扉が開いて、出てきたのは夕方正門で別れたコータ先輩だった。
真琴さんに向かって伸ばした指は薄闇の空気の中で迷子になって、それから静かに下りた。
風呂に入ったばかりなのか、上下スウェットで濡髪のコータ先輩はサンダルを引っ掛けて真琴さんの家の門扉の前までやってきた。
何だか学校で見かける姿がとは違ってすごい色気が漂っている。
「コータまだ飯食ってなかったの?」
真琴さんはそんな色気マシマシのコータ先輩に嬉しそうに話しかけてる。
「まこちゃん今日お泊りしないって言ってたから、一緒に食った方が琴美さん楽かと思って待ってた」
コータ先輩んちは共働きだから、小さい頃から平日は毎日真琴さんの家で夕飯食ってんだって。
「悪ぃ。待たせた?」
「んーん。俺もさっき帰ってきたから全然。それより琴美さん晩メシ、麻婆豆腐って言ってた」
「え。マジで? 久々じゃね?」
「な。琴美さんの麻婆豆腐旨いよなー」
そう言って真琴さんとコータ先輩は二人で真琴さんの家の門扉の中に吸い込まれていく。
「あ。タスクも麻婆豆腐食ってけばいいじゃん。いっぱい作ったみたいだし、寄ってけば?」
コータ先輩がくるり、と俺を振り返って誘った。
そう、コータ先輩が、誘った。
「や。俺は今日はそんなつもりじゃなかったんで、帰ります」
俺がそう言うと、真琴さんは残念そうに、でもちょっとだけホッとしたような顔でそっか、と短く言った。
「送ってくれてありがとう、タスク。また明日ね」
うんと優しい恋人の顔で真琴さんは俺に言った。
そして、二人は俺を残して真琴さんの家の中に入ってしまった。
256
あなたにおすすめの小説
幼馴染は俺がくっついてるから誰とも付き合えないらしい
中屋沙鳥
BL
井之原朱鷺は幼馴染の北村航平のことを好きだという伊東汐里から「いつも井之原がくっついてたら北村だって誰とも付き合えないじゃん。親友なら考えてあげなよ」と言われて考え込んでしまう。俺は航平の邪魔をしているのか?実は片思いをしているけど航平のためを考えた方が良いのかもしれない。それをきっかけに2人の関係が変化していく…/高校生が順調(?)に愛を深めます
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる