究極妹属性のぼっち少女が神さまから授かった胸キュンアニマルズが最強だった

盛平

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最終審査

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 指名されたジェシカとセーラがステージに上がって行く。パティは状況が飲み込めなくてあわあわしていた。まさか自分が選ばれるなど夢にも思っていなかったからだ。

 パティがステージに上がらないので、周りがザワザワしだす。パティの側にいた女の子が、パティの肩をたたいた。

「貴女がパティでしょ?さぁ、ステージに上がって?」

 女の子に軽く背中を押されると、周りの女の子たちからおめでとうと声をかけられた。

 パティはフラフラしながらステージに上がった。観衆は割れんばかりの拍手と喝采をおくった。

 最終審査は一人づつ特技を披露するのだとマイラが言っていた。パティは最終審査まで残ると思っていなかったので、出しものを何も考えていなかった。

 最初はジェシカだ。彼女は透き通るような美しい声で歌を披露した。ジェシカの魔法は《ナイチンゲール》。美しい歌の魔法だ。

 二番手のセーラは観客の前でおじぎをすると、自身のドレスに触れた。すると彼女が着ていたピンクのドレスが突然青くなった。再び彼女がドレスに触れると黄色になる。セーラの魔法は《ドレスメーカー》なのだ。

 セーラがたくさんの拍手を受けて舞台そでに戻ってくる。とうとうパティの番になってしまった。パティは震えながら姿を隠している友達に言った。

「チャーミー、ピンキー。お願い」

 パティの呼びかけに、チャーミーとピンキーが答えた。空中に色とりどりの花が出現し、柔らかな風によって舞い上がった。

 観客たちはその美しさに息を飲んでいるようだった。パティはホッとしてチャーミーとピンキーにありがとうと言おうとすると、突然たくさんの炎のかたまりが空中に出現し、真っ暗になった夜空を昼間のように照らした。

 マックスの火魔法だ。これはやりすぎだとパティが止めようとすると、次にシャボン玉のような水のかたまりが、フワフワと現れた。アクアの水魔法だ。

 チャーミーの植物魔法と、ピンキーの風魔法も加わり、幻想的な火、水、風、土の魔法のショーになった。観客たちはワァッと歓声をあげる。

「皆!やりすぎ!もう止めて!」

 パティの号令に、魔法はピタリと止まった。観客たちは一斉に盛大な拍手をおくった。

 パティはホウッとため息をついてステージの階段を降りた。これから観客たちによる投票がおこなわれる。投票と集計が終わるにはだいぶ時間がかかる。それまでどうしようか、マイラたちのいるところに戻ろうかどうしようか考えていると、ジェシカとセーラが近寄ってきた。


 
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