究極妹属性のぼっち少女が神さまから授かった胸キュンアニマルズが最強だった

盛平

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ロレーナとチャーミー

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 ロレーナはひたすら斬りかかってくる盗賊たちをなぎはらっていた。ロレーナは盗賊を殺すわけにはいかない。全員生け取りにしなければいけないのだ。

 盗賊たちは実戦慣れしているが、ロレーナの剣の師匠であり兄であるエラルドの剣技に比べれば、月とスッポンだった。

 エラルドの剣からすれば盗賊たちの剣技は動きが遅く、無駄があり、的外れなものだった。

 ロレーナは盗賊たちの間をすり抜けながら倒していった。ロレーナが打ち損じた盗賊たちは、土鉱物魔法を使うチャーミーが倒してくれた。

 チャーミーはロレーナの足元をスルリスルリと走り回り、ロレーナのアシストをしてくれた。

 ロレーナが、チャーミーありがとう。というと、彼女は嬉しそうにニャッと返した。

 どうもチャーミーはロレーナがチャーミーの言葉を理解できていると思っているようだ。

 チャーミーとパティは心がつながっているので、心の中で会話をする事が可能だ。

 だがロレーナには、チャーミーが可愛くニャーニャー言っているだけしか聞こえない。

 以前チャーミーが、温かい日にニャーと言った。ロレーナはあてずっぽうで、チャーミーは日なたぼっこするのね?と聞いたら、彼女は嬉しそうにニャッニャッと言った。どうやらまぐれ当たりしてしまったらしい。

 それを見ていたパティが、まぁ、ロレーナはチャーミーの言葉がわかるのねと笑った。

 ロレーナは得意になって、答えてしまった。

「ええ、私とチャーミーは友達だもの。言葉がわかるのよね」
「ニャー」

 ロレーナは苦笑いをしながらチャーミーとの記憶を思い出していた。

 チャーミーはロレーナのアシストをしながら、しきりにニャッニャッと話している。

 きっとチャーミーは、何故ロレーナはチャーミーの指示に従ってくれないのだろうと疑問に思っているかもしれない。

 突然チャーミーが激しくニャアッと鳴いた。ロレーナがチャーミーの視線の先に振り向くと、目の前に炎が迫ってきた。

 盗賊の誰かが火魔法を使ったのだろう。ロレーナは身動きをとる事もできず炎にまかれた。

 ロレーナは、きっと自分は火の熱の痛みに泣き叫ぶだろうと思った。だがロレーナはまったく熱を感じなかった。まるで柔らかな春のそよ風を感じた。

 ロレーナに火魔法を当てた盗賊は驚きの表情でロレーナを凝視していた。

 そこでロレーナははたと思いいたった。《ガーディアン》。ロレーナは自らの魔法で、攻撃魔法から自身を守ったのだ。

 
 
 
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