囚われた元王は逃げ出せない

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「も、かえるっ」

俺は咄嗟に言ったが1歩踏み出そうと体勢を整えたらソファーから崩れ落ちた


「～～～っ？！」


体が震えて上手く動かない


「そんな状態でどこに行けるんです？」


バーナさんは、いや、敬称なんていらねぇ。バーナは俺に近付き腕を持ち上げそのまま抱き寄せた


「離せよっ俺をどうするつもりだ」


「どうする？そうですね・・・・私は君を縛り付けたいわけでも独占したいわけでもない、ただ君の1番は私がいい」


「は？？なに言ってんのかわかんねぇよ」


「ハルマ君が好きって事です」


「す？！」


俺の国とは好きの概念が違うのか？好きな奴にこんな事するのか？


「分かんねぇスキって」


スルリと動くバーナの手が俺のお尻を触れる


「伝わりませんでしたか？ハルマ君が愛しくて私のこの体を君の中に入れたくて堪らないって意味です」






「はぁ！？！？」


「いくら好きと言っても伝わらないのでストレートに言葉にしました」


イケメンクソヘンタイだ


帰るために動きたいがうまく足に力が入らない



「くそ、責任とれこらぁ」


俺は凄んで言ったつもりだったが言われた本人はキョトンとしてた


「責任、とっていいんですか？」


「ハァ？？当たり前だろ俺を帰らせろ！」


こうなりゃ偉くたって関係ない

俺の口調はど庶民の汚い口調しか出てこない


「そう言って頂けるとは、無理強いはしたくなかったので」


おいおい、なんの無理強いを考えてんだよ


「わﾞーーーッッど、どこ触ってんだっ」


「私に『責任』取らせてくれるんですよね？」


バーナさんは俺のズボンを支える細いベルトをカチャカチャと取り出した


「ちっがう俺は帰りたいって」

「お家までお送りしますよ。最後には」


「な、な、何が最初に始まるんだよ！」


「フフ、何から始めましょう？」


俺の小さくないハズの脳みそはキャパオーバーだ

思考停止


「おれ、え、おれ」




何を間違えた

この部屋に来たことか

あのお菓子を何も考えずにパクパク食べた俺のバカ


「好きですハルマ君」


ピカピカ光このイケメンを殴って逃げるか？

こんなイケメン、俺



殴れない・・・・・っ！！！