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戦場
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たとえば、穴山様、徳川様です。このお二方が惟任様に従うとは、私には想像出来かねました。
従わぬなら、切り捨てられる。
織田信長に倣った惟任光秀が、穴山様も徳川様も、全く無事で済ますことはありえない。
何か手を打つ筈です。何か手が打たれてしまう筈です。
九分九厘、穴山梅雪は甲州に戻れますまい。
すなわち、北条が攻め入るのは、主の戻らぬ甲州からということになりましょう。
そして甲州に残る武田の遺臣達も動くはずです。
明確な統率者がいない旧武田勢は、恐らくは一揆勢のごとくにバラバラに、それでいて粘り強く、北条勢と織田の残党に戦いを挑むことでしょう。
彼等が失った物を取り戻すために、です。
手練れによる小規模で多発的な戦闘ほど厄介な代物はありません。
敵対する者が中規模であれば、特に効き目があります。
軍勢を別けても小勢にならないほどの大規模な軍勢であれば、いくつもの小規模戦闘が同時に起きたとしても、対応することが出来るでしょう。当然、別けられたそれぞれの兵団にしかるべき統率者がいれば、の話ではありますが。
しかし兵を別けて使うことが出来ない程度の軍勢では、複数の敵の対処しきれなくなります。
今、織田信長という偉大な「頭」を失った織田の軍勢は、分断され、細切れになって、中規模な軍勢へと成り下がっているのです。
織田軍は一揆勢で手一杯の状態に追い込まれる。そこへ北条が攻め来れば、間違いなく崩される。
ならば、どうする。
私は手段を三つ思い付きました。
一つは、織田信長の死を秘匿《ひとく》し、上州・信濃・甲州の諸人を連携させ、北条に当たる――。
ただし、秘密は長く秘密のままにすることは出来ないでしょう。
現に、信濃衆である「真田家」がこの時すでに真実を知ってしまっているではないですか。他の信濃国衆の人々にも、遅かれ早かれ知られることは必定です。
秘密が秘密である間に北条を討ち果たすか、あるいは……何人かが速やかに惟任光秀を討ち取って、織田家総てを掌握し、織田信長と同等の統率力を発揮する……。
無理な話です。
殆ど一代であれほどの領地を切り取った、あの織田の大殿様と同じ事のできる者が、この世に二人といるはずがありません。
もちろん、惟任日向様が織田の遺臣団を全掌握するのも、無理でしょう。
なれば、二つ目の手段。
大事が知れ渡り、敵対する者が増える前に、
「撤収する」
速やかに残存兵力を集め、速やかに旧領へ撤退する。
あるいは、
「自分一人、尻をまくって逃げる」
城も領地も見捨て、何もかもかなぐり捨てて、家族や家臣を顧みることもなく、恥も外聞もなく、ただ己の命だけを抱きかかえて、一目散に逃げる。
巧くすれば命一つは助かるかも知れません。ただその後のことが問題となりましょう。
一族も家臣も失った「殿様」が、ただ一人生きて行けるものでしょうか?
この世にただ一人放り出された「殿様」が、生きるため米を得ることが出来るのでしょうか。
私のような半端物ですら、美味い飯を炊くための水加減火加減を知りません。槍一筋、知行一筋に生きてきた「殿様」であれば、米を飯に化けさせる方法を知らないことだって有り得るでしょう。
自分一人の食い扶持を稼ぐ術を持っていたとして、そう易々と生きて行けるものではありません。
例えば本人が侍を捨てて帰農したつもりであっても、その「殿様」が「殿様」であったことを知るものから見れば、その者は「殿様」であり続けるのです。
あるいは助けてくれる者が出てくるかも知れません。
いいえ、逆に、密告する者が出てくることのほうが分が多いのではありますまいか。
疑心は暗鬼を生むと云います。
道を行くあの者は落人狩りかもしれない。あの物売りは敵対勢力の作細ではあるまいか――。
戦に負けた傷心の上に、怯えと猜疑とが塗り重なれば、屈強なもののふの「魂」とて、無事では済みますまい。
人の目を恐れ、身を隠し、一所に留まることも適わず、結局はまた身一つで逃げ出さねばならなくなります。
腕に自信の方であって、どこか別の勢力に出仕しようと考えたとしましょう。
勝負は時の運とも申します。ご本人が次は負けぬと胸張って言ったとしても、大負けに負けた上に、一族家臣を見捨てて逃げた「卑怯者」を雇おうなどという、心の広いお殿様は、そうそういないはずです。
逃げた「殿様」に相応以上の利用価値があるのなら、あるいは可能性が無いは申せませんが……。
「さて、逃げるというのは難しいものだな」
考え巡らせながら、私は独り、小さく呟いたものです。
二つの手段は、どちらも現実的では無い、とするならば、三つ目の手段を取るべきでありましょうか……。
つまり、
「真っ向、戦う」
という手立てです。
この状況では、援軍は期待できません。従って手勢のみで戦を始めることになります。
では、策は?
敵が来るのを待ち伏せるのが良いか、攻め手が寄せ来る前にこちらから仕掛けるが良いのか。
自軍が自領にあるならば、あるいは待ち伏せるのも良いでしょう。
勝手知ったる「我が家」の中に、事情を知らぬ敵を引き込んで戦うならば、地の利というものが働きます。
地の利があれば、例えこちらの兵力が相手の三割方であっても勝機を見つけることができる。
しかし――。
滝川様が関東にお越しになって僅か三月です。恐らくは、滝川様ご自身もまだ自領の地理に暗いはずです。
地の利も何もあったものではありません。このまま城に籠もり、待ち伏せをしたとして、ただの籠城する小勢に過ぎないのです。
そうとなれば、打って出る、より他に打つ手はないでしょう。
それも出来るだけ迅速に、敵方にこちらの大事が漏れ伝わる前に、こちらが小勢と知られぬ間に、攻め掛けねばならぬ。
現状で、それが果たして可能なことなのか否か……。
「さて、戦うというのは難しいものだな」
私は寝返りを打ちました。肘を枕にして板張りの床に目を落とすと、磨き上げられた床板に一匹の若造の顔が写っておりました。
嫌な顔をした若造でした。瞼がぼってりと腫れ上がってい、目の下に黒々と隈ができているというのに、頬を紅潮させ、口元には薄笑いを浮かべています。
どこかで見た薄笑いでした。私はその腹黒そうな笑みに問いました。
「父上ならば、どうなさいますか?」
床板は無言でした。返事するどころか足音一つ伝えてくれません。
城内が静まりかえっていたのです。生きた人間が一人もいないような、恐ろしいほどの静けさでした。
御蔭で砥石から続く狭い山道を駆けて来る蹄《ひづめ》の音が聞こえたのです。
お笑い召さるな。
戦場にあると、五感が研ぎ澄まされるのです。
彼方の敵陣で兵卒が進軍を開始したその足音が聞こえる程に、火縄に火が移されるその匂いが嗅ぎ取れる程に、入り乱れた兵達の中から名のある将のその顔を見いだせる程に、突き入れられた槍の穂先を紙一重でかわせる程に、望気すれば兵の優劣が感じ取れる程に。
岩櫃の城はその時すでに、紛れもなく戦場だったのです。
孤立した、戦場の直中だったのです。
ですから、私は……私の高ぶった心は、その音を聞き取ったのです。
砥石からの伝令に違いありません。
五助を送り出した直ぐ後に砥石を出立したものでしょう。
その僅かなときの間に、
『父が、何かを、思い付いた』
に違いありませんでした。
私は身を起こしました。
口惜しくてななりませんでした。
私自身が幾ら考えを巡らせても思い付かなかった何かを、真田昌幸という男はあっと言う間に考え出した。
床を蹴るようにして立ち上がりました。
大声で喚《わめ》きました。
「誰ぞある! 具足を持て! 馬を引け!」
襖の後から控えていた小者が駆け出す音がしました。
私は努めてゆっくりと歩き出しました。
歩いたつもりでしたが、あるいは小走りに、いえ、全力をもって走っていたのかも知れません。
従わぬなら、切り捨てられる。
織田信長に倣った惟任光秀が、穴山様も徳川様も、全く無事で済ますことはありえない。
何か手を打つ筈です。何か手が打たれてしまう筈です。
九分九厘、穴山梅雪は甲州に戻れますまい。
すなわち、北条が攻め入るのは、主の戻らぬ甲州からということになりましょう。
そして甲州に残る武田の遺臣達も動くはずです。
明確な統率者がいない旧武田勢は、恐らくは一揆勢のごとくにバラバラに、それでいて粘り強く、北条勢と織田の残党に戦いを挑むことでしょう。
彼等が失った物を取り戻すために、です。
手練れによる小規模で多発的な戦闘ほど厄介な代物はありません。
敵対する者が中規模であれば、特に効き目があります。
軍勢を別けても小勢にならないほどの大規模な軍勢であれば、いくつもの小規模戦闘が同時に起きたとしても、対応することが出来るでしょう。当然、別けられたそれぞれの兵団にしかるべき統率者がいれば、の話ではありますが。
しかし兵を別けて使うことが出来ない程度の軍勢では、複数の敵の対処しきれなくなります。
今、織田信長という偉大な「頭」を失った織田の軍勢は、分断され、細切れになって、中規模な軍勢へと成り下がっているのです。
織田軍は一揆勢で手一杯の状態に追い込まれる。そこへ北条が攻め来れば、間違いなく崩される。
ならば、どうする。
私は手段を三つ思い付きました。
一つは、織田信長の死を秘匿《ひとく》し、上州・信濃・甲州の諸人を連携させ、北条に当たる――。
ただし、秘密は長く秘密のままにすることは出来ないでしょう。
現に、信濃衆である「真田家」がこの時すでに真実を知ってしまっているではないですか。他の信濃国衆の人々にも、遅かれ早かれ知られることは必定です。
秘密が秘密である間に北条を討ち果たすか、あるいは……何人かが速やかに惟任光秀を討ち取って、織田家総てを掌握し、織田信長と同等の統率力を発揮する……。
無理な話です。
殆ど一代であれほどの領地を切り取った、あの織田の大殿様と同じ事のできる者が、この世に二人といるはずがありません。
もちろん、惟任日向様が織田の遺臣団を全掌握するのも、無理でしょう。
なれば、二つ目の手段。
大事が知れ渡り、敵対する者が増える前に、
「撤収する」
速やかに残存兵力を集め、速やかに旧領へ撤退する。
あるいは、
「自分一人、尻をまくって逃げる」
城も領地も見捨て、何もかもかなぐり捨てて、家族や家臣を顧みることもなく、恥も外聞もなく、ただ己の命だけを抱きかかえて、一目散に逃げる。
巧くすれば命一つは助かるかも知れません。ただその後のことが問題となりましょう。
一族も家臣も失った「殿様」が、ただ一人生きて行けるものでしょうか?
この世にただ一人放り出された「殿様」が、生きるため米を得ることが出来るのでしょうか。
私のような半端物ですら、美味い飯を炊くための水加減火加減を知りません。槍一筋、知行一筋に生きてきた「殿様」であれば、米を飯に化けさせる方法を知らないことだって有り得るでしょう。
自分一人の食い扶持を稼ぐ術を持っていたとして、そう易々と生きて行けるものではありません。
例えば本人が侍を捨てて帰農したつもりであっても、その「殿様」が「殿様」であったことを知るものから見れば、その者は「殿様」であり続けるのです。
あるいは助けてくれる者が出てくるかも知れません。
いいえ、逆に、密告する者が出てくることのほうが分が多いのではありますまいか。
疑心は暗鬼を生むと云います。
道を行くあの者は落人狩りかもしれない。あの物売りは敵対勢力の作細ではあるまいか――。
戦に負けた傷心の上に、怯えと猜疑とが塗り重なれば、屈強なもののふの「魂」とて、無事では済みますまい。
人の目を恐れ、身を隠し、一所に留まることも適わず、結局はまた身一つで逃げ出さねばならなくなります。
腕に自信の方であって、どこか別の勢力に出仕しようと考えたとしましょう。
勝負は時の運とも申します。ご本人が次は負けぬと胸張って言ったとしても、大負けに負けた上に、一族家臣を見捨てて逃げた「卑怯者」を雇おうなどという、心の広いお殿様は、そうそういないはずです。
逃げた「殿様」に相応以上の利用価値があるのなら、あるいは可能性が無いは申せませんが……。
「さて、逃げるというのは難しいものだな」
考え巡らせながら、私は独り、小さく呟いたものです。
二つの手段は、どちらも現実的では無い、とするならば、三つ目の手段を取るべきでありましょうか……。
つまり、
「真っ向、戦う」
という手立てです。
この状況では、援軍は期待できません。従って手勢のみで戦を始めることになります。
では、策は?
敵が来るのを待ち伏せるのが良いか、攻め手が寄せ来る前にこちらから仕掛けるが良いのか。
自軍が自領にあるならば、あるいは待ち伏せるのも良いでしょう。
勝手知ったる「我が家」の中に、事情を知らぬ敵を引き込んで戦うならば、地の利というものが働きます。
地の利があれば、例えこちらの兵力が相手の三割方であっても勝機を見つけることができる。
しかし――。
滝川様が関東にお越しになって僅か三月です。恐らくは、滝川様ご自身もまだ自領の地理に暗いはずです。
地の利も何もあったものではありません。このまま城に籠もり、待ち伏せをしたとして、ただの籠城する小勢に過ぎないのです。
そうとなれば、打って出る、より他に打つ手はないでしょう。
それも出来るだけ迅速に、敵方にこちらの大事が漏れ伝わる前に、こちらが小勢と知られぬ間に、攻め掛けねばならぬ。
現状で、それが果たして可能なことなのか否か……。
「さて、戦うというのは難しいものだな」
私は寝返りを打ちました。肘を枕にして板張りの床に目を落とすと、磨き上げられた床板に一匹の若造の顔が写っておりました。
嫌な顔をした若造でした。瞼がぼってりと腫れ上がってい、目の下に黒々と隈ができているというのに、頬を紅潮させ、口元には薄笑いを浮かべています。
どこかで見た薄笑いでした。私はその腹黒そうな笑みに問いました。
「父上ならば、どうなさいますか?」
床板は無言でした。返事するどころか足音一つ伝えてくれません。
城内が静まりかえっていたのです。生きた人間が一人もいないような、恐ろしいほどの静けさでした。
御蔭で砥石から続く狭い山道を駆けて来る蹄《ひづめ》の音が聞こえたのです。
お笑い召さるな。
戦場にあると、五感が研ぎ澄まされるのです。
彼方の敵陣で兵卒が進軍を開始したその足音が聞こえる程に、火縄に火が移されるその匂いが嗅ぎ取れる程に、入り乱れた兵達の中から名のある将のその顔を見いだせる程に、突き入れられた槍の穂先を紙一重でかわせる程に、望気すれば兵の優劣が感じ取れる程に。
岩櫃の城はその時すでに、紛れもなく戦場だったのです。
孤立した、戦場の直中だったのです。
ですから、私は……私の高ぶった心は、その音を聞き取ったのです。
砥石からの伝令に違いありません。
五助を送り出した直ぐ後に砥石を出立したものでしょう。
その僅かなときの間に、
『父が、何かを、思い付いた』
に違いありませんでした。
私は身を起こしました。
口惜しくてななりませんでした。
私自身が幾ら考えを巡らせても思い付かなかった何かを、真田昌幸という男はあっと言う間に考え出した。
床を蹴るようにして立ち上がりました。
大声で喚《わめ》きました。
「誰ぞある! 具足を持て! 馬を引け!」
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