転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

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本編

モッサの心内 1

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この部屋には残った私、スノウ、アル、ビスさん、モッサさんがいる。


キュキュ!


 あっ、あとラムもね!私の頭の上で存在アピールするラム。その素晴らしい尻尾で顔を叩かないで下さい。モフ得です。


「ほら俺たちも下に戻るぞ。シャーグたちにも説明しないとだ。」


 手を差し出してくるアル。その手を握り、返事をする。


「うん!」


 私はラムをモッサさんにかえす。ラムは戸惑いがちにモッサさんの元に戻って、モッサさんのモサッとした頭に上った。もはや巣と化している気がする。


「ま、待って下さいっ!」


 アルたちと部屋を後にしようとしたら、モッサさんが私を呼び止めた。


「君が…お嬢さんが私の怪我を治したのですよね?」


「ふひゃっ!?な、な、なんの事かわからないにゃ~?」


「おい、ティア、語尾が事故ってるぞ。お前は猫にでもなる気か?」


〈ティアは猫になっても可愛いだろうな~にゃーにゃー鳴いてついて回るティアとか想像しただけで可愛いよね。〉



 動揺のし過ぎであわあわする私にアルは呆れ、スノウは可愛い可愛いしか言わない。


「いや~流石にティアちゃんがこれじゃあフォローの仕方がない気が…」ボソッ


 ビスは困った顔をする。


「わた、私じゃないと思います!」


 私じゃないと思いますって…自分で言ってて怪しいよね!これ私だって言ってるようなものじゃないかな?


「まぁ、そう言う事なのでティアちゃんではないはずですよ~ティアちゃんは近くにいただけですから。」


 ビスは苦しいフォローを入れる。


「そう、ですか。これ程、腕が良すぎる治癒師がこんな可愛らしいお嬢さんなわけないですもんね?私の見間違い、、、ですかね。」


 疑っていらっしゃる!!ん?てか、腕がじゃなくて腕がって言うのか。なんか皮肉を込められてるようなこの感じはなんだろう。まぁ、言葉の使い方は人それぞれだし、深い意味はないだろう。見間違いとか不吉な言葉も聞こえた気がするけど気のせいだよね。さぁさぁ、ここは早く退散した方が得策だろうな。


「そ、それじゃあモッサさんお大事に!アル、行くよ!」


 ぺこりと頭をさげるとテッテッテとアルと部屋から出るティア。スノウとビスはそれに続くようにして部屋を後にするのであった。
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