転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

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本編

ゴバに報告させる

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「と、とりあえず連れてけよ。」


「お、おう。こいつらは分けて入れとくか?」


「そうだな、分けて…「一緒だ!」えぇー」


 敵を困惑させてるよアル。


「お前らは捕まってる身なの!俺らに意見できる立場じゃ…「一緒だ!!ティアと一緒にしろ!一緒だ!一緒だ!」うるせぇな!?勝手にしろ!」


 お、おう。敵さんは「やってられるか」というかのような仕草をすると私たちを連れて行くように言う。見てよ、あの顔。疲れた顔をしているよ。それに対し、アルは満足気な表情。うん、おかしいな。私たちなんで敵さんを困らせる立場になっているのだろう。


「ほら、お前ら一緒でいいから大人しくして、仲良くついて来い。」


 ゴバに言われ、私とアルは「はーい」と返事をする。


「待って下さい。この子たちは私が案内します。ですのでゴバ、あなたは報告の方へ行って下さい。」


「はぁ?サブマス、まさかこいつらを逃そうとか思ってないよな?」


「まさか!そんなはずありません。仮にそうだとしたら、ここまで連れてくる前にとっくに逃がしてますよ。私が報告するよりもゴバが報告する方が信憑性があるでしょうから言ったまでです。」


「それもそうか。今までいくらでも逃がす機会はあったわけだしな。疑って悪かったよサブマス。だが、サブマスの言葉の方が俺より信用されるんじゃないか?ヤヤ様に報告するならサブマスの方が適任だと思うがな。」


「そんな事はありません。ゴバの言う通り私はサブマスを長年しています。パッチーナにも思い入れがある。そんな私が報告したところで本当に信用できる情報とは判断されない可能性があります。ですので、あの場にいた私以外からの報告者の方がいいのです。目撃した事をありのままに伝えてくれる、、、それが理想ですので。」


「なるほど?それじゃあ、ヤヤ様のところには俺が行ってくるぜサブマス。しっかりギルドにいた連中をサブマスが殺したことを報告してきてやるよ!」


「えぇ、ことを報告、宜しくお願いします。それではティアちゃんたちはついて来て下さい。」


 モッサさんと視線がかち合うがすぐに逸らされた。


 そのモッサの頭髪の中でモゾモゾと動き、チラリと窺うようにティアを見つめる瞳があった。











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